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7.心頭滅却すれば火もまた涼しダイエット
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昨日は危なかった。一人で盛り上がって牧くんを嫁認定した挙句、布団に入ってクンクン匂いを嗅ぎ、雄っぱいをサワサワして俺のアレを擦り付け「おっきいね」と無理やり言わせる所だったのだ。あーッ、危ない危ない!
俺がスマートフォンのアラームで目を覚ますと、既に牧くんは起きていた。昨日結構深酒したはずだが、牧くんは眠くないんだろうか?俺はまだ眠い…。
「おはよう。大丈夫?今日はもう少し寝てたら?起こしてあげるよ?」
え、めちゃ優しい!しかし嫁だけ働かせる訳には行かない!
俺も起きて、マーケット情報…ではなくスポーツニュースをチェックした!俺は学生時代野球を無理やりやらされた影響でむしろ野球が好きでは無いのだが、俺のお客様…昭和生まれのおじさん達は野球好きが多い。一月のオフシーズンでもキャンプ情報などを仕入れておかないと話題に困ってしまうのだ。だからスポーツニュースのチェックも立派な仕事なのである。
俺がスポーツニュースをチェックしていると、牧くんに声をかけられた。
「俺、昨日の二日酔いで食べられないから、高木くんは朝ごはん食べてきて?」
牧くんは今日は二日酔いが理由だから高木くんは食べて良いと思うよ、と言う。
二日酔いか…そりゃ、食べずに酒だけ飲むんだから胃が痛くなるはずだ。二日酔いで胃が痛いなら…。俺は思い立って一旦、自分の部屋に戻ることにした。
俺のコレクションの中にあれがあったはずだ。俺は目当てのものを取り出して給湯室によってから牧くんの部屋に戻った。
「わー、良い匂い。」
戻ってきた俺を見た牧くんは微笑んだ。
俺は牧くんの、このふんわり優しい笑顔が好きだ。思わず抱きしめたくなったが、鼻をひくひくさせているので、直ぐに持ってきたカップ味噌汁を手渡した。二日酔いといったらコレ!シジミの味噌汁が効く!
味噌汁を飲んだ牧くんはまた笑顔になった。
「美味しい~。お腹があったかくなるね。」
俺は牧くんの笑顔で心が温かくなった。
毎日、牧くんの笑顔が見たいよ。俺は新田なんかより、ずっと良い旦那様になると思う。でもやっぱ、牧くんはお嫁さんになるより旦那様になりたい派…?考えると胸が苦しくなる。一緒に飲んだしじみの味噌汁も、なんだかほろ苦く感じた。
その日、朝は味噌汁のみ。昼もまた忙しいとかで抜き、やっと夕飯を寮で食べることができた。勿論、行きも帰りも徒歩!これは痩せる…。
夕食後、牧くんに風呂に入ろうと誘われたが「今日からランニングする」と言って断った。だって嫁とお風呂に入って襲わない自信がない。
牧くんの隣で寝る為には…無念無想の境地になる必要がある!心頭滅却すれば火もまた涼し…である。つまり走って疲れて倒れる様に寝るしかない!
闇雲に走っていると住宅街の中に公園を見つけた。その公園には近年の高齢化の影響か、健康増進のため腹筋、懸垂用の器具が設置してある。俺はそれも使って、がむしゃらに筋トレに励んだ。
それがこの後、更なる悲劇を産むとも知らずに…。
ランニングと筋トレを終えた俺は自室でシャワーを浴びてから牧くんの部屋へ行った。
牧くんは俺の布団を敷いて、布団乾燥機で布団を温めてくれていた。何それ!優しい!
布団はふわふわ、ポカポカである。俺がお礼を言うと、牧くんは「良かった」と微笑んだ。
あー、だから好き…。やっぱり、俺の嫁になってくれ。だめだろうか…?
心頭滅却したはずが、その日もまた燃える様な欲望に苦しむことになった。しかも牧くんは寝返りのたび「うーん、むにゃむにゃ」みたいな寝言を言うのだが、それさえエッチに感じてしまい…また俺は眠れぬ夜を過ごした。
俺がスマートフォンのアラームで目を覚ますと、既に牧くんは起きていた。昨日結構深酒したはずだが、牧くんは眠くないんだろうか?俺はまだ眠い…。
「おはよう。大丈夫?今日はもう少し寝てたら?起こしてあげるよ?」
え、めちゃ優しい!しかし嫁だけ働かせる訳には行かない!
俺も起きて、マーケット情報…ではなくスポーツニュースをチェックした!俺は学生時代野球を無理やりやらされた影響でむしろ野球が好きでは無いのだが、俺のお客様…昭和生まれのおじさん達は野球好きが多い。一月のオフシーズンでもキャンプ情報などを仕入れておかないと話題に困ってしまうのだ。だからスポーツニュースのチェックも立派な仕事なのである。
俺がスポーツニュースをチェックしていると、牧くんに声をかけられた。
「俺、昨日の二日酔いで食べられないから、高木くんは朝ごはん食べてきて?」
牧くんは今日は二日酔いが理由だから高木くんは食べて良いと思うよ、と言う。
二日酔いか…そりゃ、食べずに酒だけ飲むんだから胃が痛くなるはずだ。二日酔いで胃が痛いなら…。俺は思い立って一旦、自分の部屋に戻ることにした。
俺のコレクションの中にあれがあったはずだ。俺は目当てのものを取り出して給湯室によってから牧くんの部屋に戻った。
「わー、良い匂い。」
戻ってきた俺を見た牧くんは微笑んだ。
俺は牧くんの、このふんわり優しい笑顔が好きだ。思わず抱きしめたくなったが、鼻をひくひくさせているので、直ぐに持ってきたカップ味噌汁を手渡した。二日酔いといったらコレ!シジミの味噌汁が効く!
味噌汁を飲んだ牧くんはまた笑顔になった。
「美味しい~。お腹があったかくなるね。」
俺は牧くんの笑顔で心が温かくなった。
毎日、牧くんの笑顔が見たいよ。俺は新田なんかより、ずっと良い旦那様になると思う。でもやっぱ、牧くんはお嫁さんになるより旦那様になりたい派…?考えると胸が苦しくなる。一緒に飲んだしじみの味噌汁も、なんだかほろ苦く感じた。
その日、朝は味噌汁のみ。昼もまた忙しいとかで抜き、やっと夕飯を寮で食べることができた。勿論、行きも帰りも徒歩!これは痩せる…。
夕食後、牧くんに風呂に入ろうと誘われたが「今日からランニングする」と言って断った。だって嫁とお風呂に入って襲わない自信がない。
牧くんの隣で寝る為には…無念無想の境地になる必要がある!心頭滅却すれば火もまた涼し…である。つまり走って疲れて倒れる様に寝るしかない!
闇雲に走っていると住宅街の中に公園を見つけた。その公園には近年の高齢化の影響か、健康増進のため腹筋、懸垂用の器具が設置してある。俺はそれも使って、がむしゃらに筋トレに励んだ。
それがこの後、更なる悲劇を産むとも知らずに…。
ランニングと筋トレを終えた俺は自室でシャワーを浴びてから牧くんの部屋へ行った。
牧くんは俺の布団を敷いて、布団乾燥機で布団を温めてくれていた。何それ!優しい!
布団はふわふわ、ポカポカである。俺がお礼を言うと、牧くんは「良かった」と微笑んだ。
あー、だから好き…。やっぱり、俺の嫁になってくれ。だめだろうか…?
心頭滅却したはずが、その日もまた燃える様な欲望に苦しむことになった。しかも牧くんは寝返りのたび「うーん、むにゃむにゃ」みたいな寝言を言うのだが、それさえエッチに感じてしまい…また俺は眠れぬ夜を過ごした。
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