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第2章:想いの始まり
第12話「友人の一言」【柊サイド】【千歳サイド】
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【柊サイド】
「柊くんって、千歳のこと気にしてない?」
その指摘は、不意打ちだった。
放課後、放送部の機材室。
機材の片付けをしていた柊は、不意に声をかけられて振り向く。
「え?」
「いや、ごめん。変なこと言った?」
話しかけてきたのは、同じ放送部の女子――佐伯だった。二年生で、音響に関しては柊に次ぐ腕を持っている。
しまった、驚きすぎたかもしれない。「千歳」って名前に反応しすぎた。その名前を聞いただけで、身体がビクッとしてしまった。
「なんの話だよ……」
気まずい思いを電源コードのリールを巻くふりでごまかす。
「なにって、いや、ほら、最近よく千歳くんと組んでるでしょ? 演劇部との合同作業で。で、なんかさ……気にしてるっていうか、千歳くんのこと、よく見てるなぁって思って」
柊は無言でコードを巻く手を止めた。
そんな素振りをしたつもりはない。
いつも通り、必要なことだけ伝え、必要な調整だけ済ませている。それだけのはずだった。
なのに、そう見えていたとか――。
「主役なんだから、普通見るだろ。あいつのために、音、作んなきゃいけないし」
「いや、そういうんじゃなくてぇ、見つめてるっていうかぁ、気がついたら目で追ってる、みたいなさぁ」
「はぁ? 別に……あいつのことなんか、どうでもいいし」
きしょいこと言うなよ、という感じに、冷たく言えたかどうか、心配だ。佐伯は、じっと柊の動作や表情を観察するように見ている。
(やばいな。油断がならないやつだな。伏兵あらわるってやつだ。こんどから気をつけなければ。絶対、千歳の方は見ない。目で追った覚えなんてないのに)
「ふーん」
佐伯は、納得してないみたいな言い方をして、にやにや笑っている。
(なんだこいつ。腐女子か?)
そう口に出して言ってやれば、案外、相手も慌てふためくかも。逆襲できるかもしれないが、それは、危険だ。相手が、「そうだよ? 腐女子ですけど何か?」とか開き直ってきたら困る。「ねぇねぇ、だから教えてよ。柊くんと、千歳のカンケー。どうなってるの? ねぇねぇ」とかしつこくからまれたら、あることないこと捏造されてしまいそうだ。そんなことになったら、ほんとに、千歳に警戒されて嫌われるかも。だいたい、関係もなにも、何もないし! いや、あるか。千歳に、特別な音声送ったり、千歳から「好き」って言われたり……。
好きって言われた……。そうだった。そのことを思い出すと頬が熱くなる。まずい、赤くなってるとこ見られたら、「あやしぃ~!」って食いつかれる。ほんとうにまずい。
あれは、ひぃに対してであって、配信に対して好きってことで、声についてであって、俺自身についてじゃない。柊に対して好きとか言われたわけじゃねえし!
「……何」
佐伯は、にやにやしながら、まだ柊の手元を見ている。きれいに巻き直そうとしているコードが、さっきより余計こんがらかって悪化している。
「そうやって否定するとこが怪しいよ」
佐伯はくすっと笑った。
「いいじゃん、べつに。千歳くん、かわいいし」
佐伯が嬉しそうに言う。
(可愛い?)
千歳の綺麗な顔、千歳のほっそりした姿、千歳の優しい声、ひかえめな、はにかんだような笑顔、おびえたような、繊細なまなざし。
「……っ」
その言葉に、喉がつまる。
“かわいい”という響きが、耳に残る。
“ひぃ”として千歳のコメントに答えている時は、そう思ったことがあった。
やわらかな言い回し。千歳の、お休み前の眠たげな声を想像でアテレコする。
寂しさを抱えた、どこか子どもみたいな気配。
(……かわいい、か。たしかに、な)
でも、そんなこと、口に出せるわけがない。
言ったら最後、自分が何を求めているか、ばれてしまう。必死でこらえているのに。え? そうなのか。こらえているって、何を?
「……あいつ、演劇部で忙しいみたいだし。俺が気にする理由なんか、ない」
「ふーん。まぁ、そういうことにしとく」
佐伯はあっさり引き下がった。
でも、その目は、まだ少しだけ興味深そうで、何かを見抜いているようだった。
◆
その夜、柊は久しぶりに録音をやめた。
“ひぃ”として配信を始めてから、こんなに間を空けたことはほとんどない。
けれど今夜は、どうしても声が出せなかった。
(千歳のことなんて、気にしてない)
そう、何度も唱えてみる。
でも、昼に佐伯に言われた言葉が、頭から離れなかった。
“見てるなって思って”
そうだろうか。
見ていた、のか。
確かに、文化祭の準備が始まってからというもの、柊は演劇部の様子を前よりも気にするようになっていた。
千歳が誰と話しているのか。
どんな顔をして笑っているのか。
たまたま視界に入るだけだと、思っていた。
けれど――
(意識してる、のか……俺が?)
自分の中で、答えは出せなかった。
【千歳サイド】
一方その頃、千歳は演劇部の練習を終えて帰路についていた。
今夜も“ひぃ”の配信がなかった。
昨日の音声が、あまりに優しくて、あまりに切なくて。
千歳は、耳に残るその声を何度も思い出していた。
どうしたのかな。元気なかったけど、大丈夫かな? こんなとき、声だけの関係って、何にもできないな。リアル友達だったら、何か言ってあげられるかもしれないのに。言ってあげられなくても、ただ黙って隣に、いっしょにいるとか。そういうの、うざいかな?
「――どうか、笑っていてくれますように」
それは、まるでお別れの言葉みたいだった。このまま配信が終わっちゃうとかじゃないといいけど。何かあったのかな。ただ忙しいだけかな。
(ほんと、ひぃくん、どうしたのかな)
もしかして、何か辛いことでもあったのだろうか。
彼の声は、時折驚くほど繊細で、ほんのわずかな揺れさえ伝えてしまう。
だから、きっと、心も――
(……傷つきやすい人なのかもしれない)
自分の願望かもしれない。そんな繊細な人だったらいいなって。そしたら、自分の傷つきやすい気持ちにも気づいてくれて。だって、実際気づいてくれて、あんな特別な音声とか、コメント返しとか、配信とか、してくれる。
千歳は歩きながら、バッグの中に入れた手紙をそっと握りしめた。
放送部宛てに預けた“感想”だった。
匿名にしたし、個人宛でなく、放送部御中だけれど、その先の誰かに、柊に、きちんと届く気がしていた。
それが、彼を支える何かになってくれていたら――
そう願わずにはいられなかった。
◆
週明け。
放送部と演劇部の合同会議が行われた。
文化祭まで、あと十日。
演出の詰めや照明との調整を、放課後の短い時間に片付けていく。
柊は、会議中もほとんど口を開かなかった。
相変わらず、無愛想で、視線も合わせない。
でも、千歳は少しだけ慣れてきていた。
(あの人、あれが普通なんだろうな)
塩対応なのに、音響だけは完璧に仕上げてくれる。
どう見ても怖いけど、決して雑な仕事はしない。
もしかしたら、それだけで充分なのかもしれない。
千歳はふと、視線を柊に向けた。
その瞬間、偶然――目が合った。
けれど柊は、すぐに視線をそらした。
なぜか、わずかに頬が赤くなっていた。
(……?)
千歳は首をかしげた。
まるで、照れているようだった。
けれどその真意を尋ねる勇気は、まだ千歳にはなかった。
「柊くんって、千歳のこと気にしてない?」
その指摘は、不意打ちだった。
放課後、放送部の機材室。
機材の片付けをしていた柊は、不意に声をかけられて振り向く。
「え?」
「いや、ごめん。変なこと言った?」
話しかけてきたのは、同じ放送部の女子――佐伯だった。二年生で、音響に関しては柊に次ぐ腕を持っている。
しまった、驚きすぎたかもしれない。「千歳」って名前に反応しすぎた。その名前を聞いただけで、身体がビクッとしてしまった。
「なんの話だよ……」
気まずい思いを電源コードのリールを巻くふりでごまかす。
「なにって、いや、ほら、最近よく千歳くんと組んでるでしょ? 演劇部との合同作業で。で、なんかさ……気にしてるっていうか、千歳くんのこと、よく見てるなぁって思って」
柊は無言でコードを巻く手を止めた。
そんな素振りをしたつもりはない。
いつも通り、必要なことだけ伝え、必要な調整だけ済ませている。それだけのはずだった。
なのに、そう見えていたとか――。
「主役なんだから、普通見るだろ。あいつのために、音、作んなきゃいけないし」
「いや、そういうんじゃなくてぇ、見つめてるっていうかぁ、気がついたら目で追ってる、みたいなさぁ」
「はぁ? 別に……あいつのことなんか、どうでもいいし」
きしょいこと言うなよ、という感じに、冷たく言えたかどうか、心配だ。佐伯は、じっと柊の動作や表情を観察するように見ている。
(やばいな。油断がならないやつだな。伏兵あらわるってやつだ。こんどから気をつけなければ。絶対、千歳の方は見ない。目で追った覚えなんてないのに)
「ふーん」
佐伯は、納得してないみたいな言い方をして、にやにや笑っている。
(なんだこいつ。腐女子か?)
そう口に出して言ってやれば、案外、相手も慌てふためくかも。逆襲できるかもしれないが、それは、危険だ。相手が、「そうだよ? 腐女子ですけど何か?」とか開き直ってきたら困る。「ねぇねぇ、だから教えてよ。柊くんと、千歳のカンケー。どうなってるの? ねぇねぇ」とかしつこくからまれたら、あることないこと捏造されてしまいそうだ。そんなことになったら、ほんとに、千歳に警戒されて嫌われるかも。だいたい、関係もなにも、何もないし! いや、あるか。千歳に、特別な音声送ったり、千歳から「好き」って言われたり……。
好きって言われた……。そうだった。そのことを思い出すと頬が熱くなる。まずい、赤くなってるとこ見られたら、「あやしぃ~!」って食いつかれる。ほんとうにまずい。
あれは、ひぃに対してであって、配信に対して好きってことで、声についてであって、俺自身についてじゃない。柊に対して好きとか言われたわけじゃねえし!
「……何」
佐伯は、にやにやしながら、まだ柊の手元を見ている。きれいに巻き直そうとしているコードが、さっきより余計こんがらかって悪化している。
「そうやって否定するとこが怪しいよ」
佐伯はくすっと笑った。
「いいじゃん、べつに。千歳くん、かわいいし」
佐伯が嬉しそうに言う。
(可愛い?)
千歳の綺麗な顔、千歳のほっそりした姿、千歳の優しい声、ひかえめな、はにかんだような笑顔、おびえたような、繊細なまなざし。
「……っ」
その言葉に、喉がつまる。
“かわいい”という響きが、耳に残る。
“ひぃ”として千歳のコメントに答えている時は、そう思ったことがあった。
やわらかな言い回し。千歳の、お休み前の眠たげな声を想像でアテレコする。
寂しさを抱えた、どこか子どもみたいな気配。
(……かわいい、か。たしかに、な)
でも、そんなこと、口に出せるわけがない。
言ったら最後、自分が何を求めているか、ばれてしまう。必死でこらえているのに。え? そうなのか。こらえているって、何を?
「……あいつ、演劇部で忙しいみたいだし。俺が気にする理由なんか、ない」
「ふーん。まぁ、そういうことにしとく」
佐伯はあっさり引き下がった。
でも、その目は、まだ少しだけ興味深そうで、何かを見抜いているようだった。
◆
その夜、柊は久しぶりに録音をやめた。
“ひぃ”として配信を始めてから、こんなに間を空けたことはほとんどない。
けれど今夜は、どうしても声が出せなかった。
(千歳のことなんて、気にしてない)
そう、何度も唱えてみる。
でも、昼に佐伯に言われた言葉が、頭から離れなかった。
“見てるなって思って”
そうだろうか。
見ていた、のか。
確かに、文化祭の準備が始まってからというもの、柊は演劇部の様子を前よりも気にするようになっていた。
千歳が誰と話しているのか。
どんな顔をして笑っているのか。
たまたま視界に入るだけだと、思っていた。
けれど――
(意識してる、のか……俺が?)
自分の中で、答えは出せなかった。
【千歳サイド】
一方その頃、千歳は演劇部の練習を終えて帰路についていた。
今夜も“ひぃ”の配信がなかった。
昨日の音声が、あまりに優しくて、あまりに切なくて。
千歳は、耳に残るその声を何度も思い出していた。
どうしたのかな。元気なかったけど、大丈夫かな? こんなとき、声だけの関係って、何にもできないな。リアル友達だったら、何か言ってあげられるかもしれないのに。言ってあげられなくても、ただ黙って隣に、いっしょにいるとか。そういうの、うざいかな?
「――どうか、笑っていてくれますように」
それは、まるでお別れの言葉みたいだった。このまま配信が終わっちゃうとかじゃないといいけど。何かあったのかな。ただ忙しいだけかな。
(ほんと、ひぃくん、どうしたのかな)
もしかして、何か辛いことでもあったのだろうか。
彼の声は、時折驚くほど繊細で、ほんのわずかな揺れさえ伝えてしまう。
だから、きっと、心も――
(……傷つきやすい人なのかもしれない)
自分の願望かもしれない。そんな繊細な人だったらいいなって。そしたら、自分の傷つきやすい気持ちにも気づいてくれて。だって、実際気づいてくれて、あんな特別な音声とか、コメント返しとか、配信とか、してくれる。
千歳は歩きながら、バッグの中に入れた手紙をそっと握りしめた。
放送部宛てに預けた“感想”だった。
匿名にしたし、個人宛でなく、放送部御中だけれど、その先の誰かに、柊に、きちんと届く気がしていた。
それが、彼を支える何かになってくれていたら――
そう願わずにはいられなかった。
◆
週明け。
放送部と演劇部の合同会議が行われた。
文化祭まで、あと十日。
演出の詰めや照明との調整を、放課後の短い時間に片付けていく。
柊は、会議中もほとんど口を開かなかった。
相変わらず、無愛想で、視線も合わせない。
でも、千歳は少しだけ慣れてきていた。
(あの人、あれが普通なんだろうな)
塩対応なのに、音響だけは完璧に仕上げてくれる。
どう見ても怖いけど、決して雑な仕事はしない。
もしかしたら、それだけで充分なのかもしれない。
千歳はふと、視線を柊に向けた。
その瞬間、偶然――目が合った。
けれど柊は、すぐに視線をそらした。
なぜか、わずかに頬が赤くなっていた。
(……?)
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