潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第四章

トライアングル 6

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「でも、おじ様、まともなこと言ってたよ?」

「まともって」

潤は、吹き出した。

「まるで、いつも、まともじゃないみたいな言い方だね」

「その通りだと思うけど。やっぱ、大学教授って変わってる人多いのかなあって感じ」

「変わってる人、そこまで多くはないと思うよ。昔と違って」

「でもさ、本当に大事に思ってたら手なんて出さないって、そうだよね。僕、やっぱり、潤としない方がよかったのかも」

「もうしちゃったんだから、いいじゃない」

潤は、僕の顔を見て言った。

「だってさ、瑤なんて、妄想激しいから、よっぽど溜まってたんだろ?  エッチなこともフィルタリングかけられてるから見られなくて、我慢できなくて、リアルでやっちゃったんだろう?」

「潤、なんでそんな自分たちのこと貶めるような言い方するの?  それは違うよ。そういうんじゃないよ。僕は、潤のこと好きだからしたんだよ」

「へえー、男が好きなんだぁ?」

「潤は、きれいだから、男のうちに入らないの」

僕は少しひるんだ。

「ごまかしちゃって。俺を抱く人は、みんなそんなこと言うよ?  君が可愛いから悪いとか、君は特別とかね」

僕は、潤のその言葉を聞いて、潤が言う、僕らの関係を貶めるような言い方も、潤の本心じゃなくて、人から言われたことを自分の気持ちと勘違いして言っているだけなんだろうな、と思った。
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