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悪役貴族とタイラントレディー!
叶えよう、君の夢
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「……さすがに、学園所属の生徒がほとんど集まってるのは壮観だな」
その日、大講堂は生徒でぎゅうぎゅう詰めになっていた。
ここだけじゃない、グラウンドや他の講堂、中庭にも生徒が集まってきている。
それもそのはず、今日は投票前にジークリンデやダスティー、その他の会長に立候補した生徒が演説をする日なんだ。
「入りきらない分はグラウンドに投影用の魔道具を使うんだから、気合の入りようが並じゃねえな。ところで……」
俺もヴァリアントナイツの面々も、大講堂にジークリンデを見に来ていた。
ただし、いつもの格好なのは俺だけだ。
「お前らはいつまで、俺を囲む不審者でいるつもりだ?」
ソフィーやクラリス、テレサはなぜか黒いタキシードにサングラスで、パフと一緒に俺をぐるりと取り囲むように立ってる。
しかもなぜか、周りの生徒が俺に接触しないように護衛してるんだ。
これじゃあまるで、SPか何かみたいだな。
「ご安心ください、ネイト様。我々『ネイト様を守り隊』が警護しております」
「か、過度な接触を、止めるための……名案です、フヒ……」
「ネイト君は何も気にしないでいいからね♪」
『ぎゃうっ!』
おまけに3人と1匹は、なぜかジョークじゃなく、真剣にやってるみたいだ。
「気になるに決まってるだろ、目立って仕方ないんだよ!?」
いまいち意図が掴めない行動に俺が呆れていると、急に周りから拍手が巻き起こった。
『――みんな、今日は集まってくれてありがとう!』
ジークリンデがマントを翻して、壇上に上がったからだ。
「さて、お手並み拝見ですわ」
舞台の袖では、ダスティーが椅子に座ってライバルを見つめている。
敵意を示す彼女と同じように、貴族主義の生徒は彼女を好意的に思っていないらしく、ごく一部ではあるが最前列からブーイングが聞こえてくる。
「この貴族の恥さらしが!」
「貴族の敵! さっさと会長なんて辞めてしまえ!」
『もちろん、学園がワタシを相応しくないと思うなら、聖徒会会長の座は譲り渡すわ。でもその前に、話を聞いてちょうだい』
罵声をものともしないまま、彼女はにっこりと笑って話し始める。
『まず、ワタシはトライスフィア魔導学園の歴史はあと10年も続かないと思っているの。貴族による乱暴な統治とそれに対する反抗、先生と教育の腐敗に満たされたなら、歴史に縋るだけのはりぼてになる未来は、そう遠くないわ』
「そうならないために、我々貴族がいるんだ!」
貴族主義の生徒が反論するが、ジークリンデは首を横に振った。
『じゃあ、その貴族主義のジョン・ロックウッドが裏で口にするのもはばかられるような恐ろしい事業に手を出して、ひとりの生徒を死に追いやったのも知ってる? 貴方達はそれを、貴族統治のためなら仕方ないと言い切れるのかしら?』
ジークリンデが咎めたのは、貴族主義の邪悪の最たるもの。
エイダの話が出て、クラリスの顔に複雑な感情が浮かぶ。
「うっ……!」
「そ、それは……」
流石に後ろめたいものがあるのか、どもるばかりになってしまった男子生徒達。
そんな彼らを、ジークリンデは打ち負かした、なんて自慢気な顔をしていなかった。
『でも、だからといってワタシは平民の肩を持つわけじゃない。ワタシがトライスフィア魔導学園に必要だと思う人材は――ここにいる、全員なのよ』
彼女の目に映るのは、ここにいる生徒、ここにいない生徒――トライスフィア魔導学園に在籍するすべての生徒だと、俺は思った。
それくらい、彼女の目は希望と勇気の光に満ちていたんだ。
『トライスフィアがこうなった原因は、皆が自分の役割を理解せずに、強い存在に縋ったり、諦めたりしていたからよ。貴族主義があるから平民には無理だ、貴族が支配するから平民は不要だ……そこに、自分個人の存在はないわよね』
全員の可能性を信じているからこそ、ジークリンデはそれそのものを縛り上げてしまう存在、貴族主義を嫌っていたに違いない。
『だからこそ、今一度思い出してほしいの! ここに入学した時、一番誰に期待したかを、誰が世界を変えるのかと信じていたのを! そこの貴女達、将来の夢を教えて!』
熱い口調でいきなり話を振られたのは、講壇のすぐ近くの女子生徒のコンビ。
自分達の夢を問われて、互いにちょっぴり相談してから、おずおずと答える。
「え? ええと……魔法庁の職員、です……」
「自分の魔道具のお店を建てたり、とか……できるか分からないけど……」
『エクセレント、素敵じゃない!』
ありふれた夢であっても、ジークリンデは手をぱん、と叩いて褒め称えた。
『貴女達にはその才能があるって、ワタシは信じる! 大きなものに縋らなくても前に進む力があれば、誰にでも才能は花開く! 平民だけじゃない、貴族の出身だって、もう何もない自分に怯えて、貴族主義の影に隠れる必要はないわ!』
「ひ、人の上に立ちたいのが目標なら、あんたはそれを肯定するのかよ!?」
貴族主義の生徒の言い分も、あまり認めたくないがもっともだ。
どんな夢でも肯定するのならば、貴族主義が「自分達こそが頂点であると知らしめたい」と言うと、恐ろしい願いであってもサポートしてしまうのだろうか。
『オフコース! ただし威張り散らかすのではなく、生まれ持った高貴さで人を導く権利としてなら、の話! それは貴族に秀でた、貴方の才能よ!』
なんて俺の疑問は、ジークリンデの返答で簡単に霧散した。
威張り、ふんぞり返るんじゃなくて、悩める人に手を差し伸べる。
人の上に立つというシチュエーションはそのままに、一部の人間以外からはひどく嫌われるような立場が、たちまち人々に感謝される立場へと変わった。
「……俺の、才能……!」
ジークリンデを言い負かそうとした生徒は、別の希望にあふれ返る。
そのような変化を見せたのは、彼だけではない。
いつのまにやらトライスフィア魔導学園全体で、諦めた夢に火が灯り、追いかけていた夢に追い風が吹いているんだ。
壇上のジークリンデも、その空気を感じ取っているのは間違いない。
『そしてワタシが聖徒会会長として成すのは、貴方達のサポートよ! 時に導き、時に寄り添う! 聖徒会はより良い学園と生徒の未来のために、絶対に協力を惜しまない!』
もはや誰も、彼女を疑わない。
『今の学園に必要なのは、自分を信じる力! 自分を受け入れる勇気!』
もはや誰も、彼女を敵だとは思わない。
ばっと講壇で勢いよく手を天に掲げ、ジークリンデは言った。
『ジークリンデ・フィッツジェラルド・ハーケンベルクはここで宣言するわ――そのふたつを求めるなら、ワタシが背中を押して、共に皆の夢を叶えると!』
一瞬、静寂が訪れた。
俺だけじゃない、仲間達も俺の警護を忘れて、ジークリンデに魅入っている。
そのうち、静けさが騒めきに変わってゆく。
「……すげえ……」
「これが、聖徒会会長……」
大講堂どころか、グラウンドや他の講堂からも希望に満ちた声が聞こえてくる。
「な、何だか分からないけど、何かやれる気がしてきたぜ!」
「わ、私も!」
「僕もだ!」
そしてそれは、ジークリンデの名前を呼ぶ、割れんばかりの大歓声へと変わった。
学園の校舎が揺れるほどの大きな声がひとつになって、自分達の夢と背中を押してくれる、新たな聖徒会会長の誕生を祝福しているんだ。
もう、他の候補者なんて生徒達の目には入っていない。
「うぐ、ぐぬぬ……!」
唯一の対抗馬のダスティーすら、ハンカチを噛んで悔しがるほかないんだから。
「ネイト君、やっぱりカイチョーさんってすごいねー……」
「ああ。こりゃ、勝負は決まったな」
他の生徒のように、サングラスの奥で目を輝かせて壇上を見つめるソフィーの肩を叩いて、俺は言った。
――結局、翌日の投票結果はこの時点で決まったも同然だった。
総投票数の9割を獲得した、ジークリンデの勝利は。
その日、大講堂は生徒でぎゅうぎゅう詰めになっていた。
ここだけじゃない、グラウンドや他の講堂、中庭にも生徒が集まってきている。
それもそのはず、今日は投票前にジークリンデやダスティー、その他の会長に立候補した生徒が演説をする日なんだ。
「入りきらない分はグラウンドに投影用の魔道具を使うんだから、気合の入りようが並じゃねえな。ところで……」
俺もヴァリアントナイツの面々も、大講堂にジークリンデを見に来ていた。
ただし、いつもの格好なのは俺だけだ。
「お前らはいつまで、俺を囲む不審者でいるつもりだ?」
ソフィーやクラリス、テレサはなぜか黒いタキシードにサングラスで、パフと一緒に俺をぐるりと取り囲むように立ってる。
しかもなぜか、周りの生徒が俺に接触しないように護衛してるんだ。
これじゃあまるで、SPか何かみたいだな。
「ご安心ください、ネイト様。我々『ネイト様を守り隊』が警護しております」
「か、過度な接触を、止めるための……名案です、フヒ……」
「ネイト君は何も気にしないでいいからね♪」
『ぎゃうっ!』
おまけに3人と1匹は、なぜかジョークじゃなく、真剣にやってるみたいだ。
「気になるに決まってるだろ、目立って仕方ないんだよ!?」
いまいち意図が掴めない行動に俺が呆れていると、急に周りから拍手が巻き起こった。
『――みんな、今日は集まってくれてありがとう!』
ジークリンデがマントを翻して、壇上に上がったからだ。
「さて、お手並み拝見ですわ」
舞台の袖では、ダスティーが椅子に座ってライバルを見つめている。
敵意を示す彼女と同じように、貴族主義の生徒は彼女を好意的に思っていないらしく、ごく一部ではあるが最前列からブーイングが聞こえてくる。
「この貴族の恥さらしが!」
「貴族の敵! さっさと会長なんて辞めてしまえ!」
『もちろん、学園がワタシを相応しくないと思うなら、聖徒会会長の座は譲り渡すわ。でもその前に、話を聞いてちょうだい』
罵声をものともしないまま、彼女はにっこりと笑って話し始める。
『まず、ワタシはトライスフィア魔導学園の歴史はあと10年も続かないと思っているの。貴族による乱暴な統治とそれに対する反抗、先生と教育の腐敗に満たされたなら、歴史に縋るだけのはりぼてになる未来は、そう遠くないわ』
「そうならないために、我々貴族がいるんだ!」
貴族主義の生徒が反論するが、ジークリンデは首を横に振った。
『じゃあ、その貴族主義のジョン・ロックウッドが裏で口にするのもはばかられるような恐ろしい事業に手を出して、ひとりの生徒を死に追いやったのも知ってる? 貴方達はそれを、貴族統治のためなら仕方ないと言い切れるのかしら?』
ジークリンデが咎めたのは、貴族主義の邪悪の最たるもの。
エイダの話が出て、クラリスの顔に複雑な感情が浮かぶ。
「うっ……!」
「そ、それは……」
流石に後ろめたいものがあるのか、どもるばかりになってしまった男子生徒達。
そんな彼らを、ジークリンデは打ち負かした、なんて自慢気な顔をしていなかった。
『でも、だからといってワタシは平民の肩を持つわけじゃない。ワタシがトライスフィア魔導学園に必要だと思う人材は――ここにいる、全員なのよ』
彼女の目に映るのは、ここにいる生徒、ここにいない生徒――トライスフィア魔導学園に在籍するすべての生徒だと、俺は思った。
それくらい、彼女の目は希望と勇気の光に満ちていたんだ。
『トライスフィアがこうなった原因は、皆が自分の役割を理解せずに、強い存在に縋ったり、諦めたりしていたからよ。貴族主義があるから平民には無理だ、貴族が支配するから平民は不要だ……そこに、自分個人の存在はないわよね』
全員の可能性を信じているからこそ、ジークリンデはそれそのものを縛り上げてしまう存在、貴族主義を嫌っていたに違いない。
『だからこそ、今一度思い出してほしいの! ここに入学した時、一番誰に期待したかを、誰が世界を変えるのかと信じていたのを! そこの貴女達、将来の夢を教えて!』
熱い口調でいきなり話を振られたのは、講壇のすぐ近くの女子生徒のコンビ。
自分達の夢を問われて、互いにちょっぴり相談してから、おずおずと答える。
「え? ええと……魔法庁の職員、です……」
「自分の魔道具のお店を建てたり、とか……できるか分からないけど……」
『エクセレント、素敵じゃない!』
ありふれた夢であっても、ジークリンデは手をぱん、と叩いて褒め称えた。
『貴女達にはその才能があるって、ワタシは信じる! 大きなものに縋らなくても前に進む力があれば、誰にでも才能は花開く! 平民だけじゃない、貴族の出身だって、もう何もない自分に怯えて、貴族主義の影に隠れる必要はないわ!』
「ひ、人の上に立ちたいのが目標なら、あんたはそれを肯定するのかよ!?」
貴族主義の生徒の言い分も、あまり認めたくないがもっともだ。
どんな夢でも肯定するのならば、貴族主義が「自分達こそが頂点であると知らしめたい」と言うと、恐ろしい願いであってもサポートしてしまうのだろうか。
『オフコース! ただし威張り散らかすのではなく、生まれ持った高貴さで人を導く権利としてなら、の話! それは貴族に秀でた、貴方の才能よ!』
なんて俺の疑問は、ジークリンデの返答で簡単に霧散した。
威張り、ふんぞり返るんじゃなくて、悩める人に手を差し伸べる。
人の上に立つというシチュエーションはそのままに、一部の人間以外からはひどく嫌われるような立場が、たちまち人々に感謝される立場へと変わった。
「……俺の、才能……!」
ジークリンデを言い負かそうとした生徒は、別の希望にあふれ返る。
そのような変化を見せたのは、彼だけではない。
いつのまにやらトライスフィア魔導学園全体で、諦めた夢に火が灯り、追いかけていた夢に追い風が吹いているんだ。
壇上のジークリンデも、その空気を感じ取っているのは間違いない。
『そしてワタシが聖徒会会長として成すのは、貴方達のサポートよ! 時に導き、時に寄り添う! 聖徒会はより良い学園と生徒の未来のために、絶対に協力を惜しまない!』
もはや誰も、彼女を疑わない。
『今の学園に必要なのは、自分を信じる力! 自分を受け入れる勇気!』
もはや誰も、彼女を敵だとは思わない。
ばっと講壇で勢いよく手を天に掲げ、ジークリンデは言った。
『ジークリンデ・フィッツジェラルド・ハーケンベルクはここで宣言するわ――そのふたつを求めるなら、ワタシが背中を押して、共に皆の夢を叶えると!』
一瞬、静寂が訪れた。
俺だけじゃない、仲間達も俺の警護を忘れて、ジークリンデに魅入っている。
そのうち、静けさが騒めきに変わってゆく。
「……すげえ……」
「これが、聖徒会会長……」
大講堂どころか、グラウンドや他の講堂からも希望に満ちた声が聞こえてくる。
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「わ、私も!」
「僕もだ!」
そしてそれは、ジークリンデの名前を呼ぶ、割れんばかりの大歓声へと変わった。
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もう、他の候補者なんて生徒達の目には入っていない。
「うぐ、ぐぬぬ……!」
唯一の対抗馬のダスティーすら、ハンカチを噛んで悔しがるほかないんだから。
「ネイト君、やっぱりカイチョーさんってすごいねー……」
「ああ。こりゃ、勝負は決まったな」
他の生徒のように、サングラスの奥で目を輝かせて壇上を見つめるソフィーの肩を叩いて、俺は言った。
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