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一章
16. メレンゲクッキーと金刺繡の三日月①
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月落と弓子に背後から声を掛けられた二名は、同じ動作で振り返りこう返答した。
「月落くん……?」
「確かにわたくしは咲丘出身ですけれど……失礼ですが、どなた様でいらっしゃいますか?」
白の丸襟シャツにセージグリーンのクルーネックセーターを着る鳴成秋史と、深緑が上品に光を反射するベルベットのワンピースを纏う女性は、見事に同じ系統の顔をしている。
鳴成はヘーゼル、女性はダークブラウンで色合いの違いはあれど、どう見ても親子だ。
「こんにちは、先生。予想外の場所でお会いしましたね」
「こんにちは。ええ、まさかこんな非日常の空間で会うとは思いませんでした」
「お買い物ですか?」
「付き添いですね。ランチとティータイムを餌に連れ出されました」
そのまま会話を続けてしまいそうな雰囲気の甥と子供に、隣から猛烈な視線が突き刺さる。
『紹介して』と大きく透明な文字が書かれた女性たちの顔は、それでも優雅な微笑みを崩さない。
「先生、ご紹介します。伯母の弓子です。こちらは、逢宮大学の鳴成秋史准教授」
「初めてお目にかかります、月落弓子と申します。渉がいつもお世話になっております」
「鳴成秋史と申します。私の方がいつもお世話になっておりまして、感謝の言葉を並べても足りないくらいです。こちらは母の利沙です」
「初めまして、鳴成利沙と申します。息子から渉さんのことは色々と伺っております。先日は美味しいパウンドケーキのお店を教えていただきありがとうございました。すっかりわたくしのお気に入りになりまして、足繫く通っているんですのよ」
「お気に召して良かったです。ちなみにその時話していた手土産大臣は、こちらの伯母なんです」
そう月落が告げると、利沙は天にも昇る声を上げた。
「まぁぁぁ!なんて偶然なんでしょう!お会いできて嬉しいですわ!あのお店のケーキはどれも本当に美味しくて、訪ねる度に選ぶ手が止まりませんの!」
「母さん、落ち着いて」
鳴成が母を宥めるけれど、その勢いは止まらず言葉も止まらない。
そこに、弓子が油を注ぐ。
「あの洋菓子店は裏通りにひっそりとあって、静かな雰囲気がとても好きなんです。味ももちろん絶品なので、ファンの方も多いんですよ」
「えぇ、わたくしももう既に大ファンですわ!フルーツシャンティが一番人気とお店の方にお聞きしましたが、それでもやはりピスタチオのパウンドケーキは別格です。行く先々でわたくしも手土産にさせていただいてるんですの」
「あれは私共の親戚にも好評なんです。キャラメルと林檎のパウンドケーキも季節限定で出したらしいんですが、それはお試しになって?」
「いいえ、まだですわ。さっそく明日にでも行かないといけませんわね」
鳴成と月落のように、弓子と利沙も波長が合うようだ。
旧知の仲のような親しさで会話が繰り広げられる。
「そういえば先ほど咲丘の名前が出ましたが、もしかして弓子様もご出身でいらっしゃいますの?」
「えぇ、私は9期生です」
「まぁぁぁぁぁ!わたくしは13期ですの!ぜひお姉様と呼ばせてくださいませ!あとどうぞ、敬語はお外しになってください!」
「そうですか?じゃあ、遠慮なく」
ひしっと音が出そうな強さで利沙が弓子の手を掴む。
ダークブラウンに彩られた華やかな顔立ちに、少女のように喜びを浮かび上がらせる。
薔薇色に染まる透きとおる頬は、鳴成のそれととてもよく似ている。
9期の伯母が66歳なので13期の利沙は62歳であるはずだが、実年齢より若く見える。
鳴成も実年齢より若く見えるので、イギリスの血はもしかして童顔の血でもあるのか?と月落は内心で考えていた。
「お姉様、この後お時間はございまして?折角お会いできたんですもの、お茶をしながらもう少し交流を深めたいのですが」
「私もその気持ちでいっぱいだけれど、これから渉と夕食に行く予定なのよ」
「弓子伯母さん、俺のことは気にせず。食事ならいつでも一緒に行けるから、一期一会を大事にしなきゃ」
「あらそう?鳴成先生も大丈夫かしら。お母様をお借りしてしまうけれど」
「ええ、むしろお騒がせしないかと心配です。母さん、程々の音量で程々の会話を楽しんでくださいね」
「分かってるわ。興奮しないように気をつけるわね」
弓子の隣に並んだ利沙と入れ替わるように、月落が鳴成の隣に並ぶ。
自然と出来上がったシンメトリーの光景に、後ろに立っていた秘書の日下部が面白そうに眉を上げた。
「渉、もし鳴成先生にお時間あるようなら、さっき話してたメレンゲクッキーを一緒に見に行ってみたらどう?ここからそう遠くないわよ」
「いいかも。先生、伯母おすすめのお菓子があるんですが、どうですか?」
弓子の提案と月落の誘いに、鳴成は嬉しそうな顔で頷いた。
その真向いでは、ダークブラウンの瞳の中で光が弾ける。
「お姉様のおすすめとあらば絶対に美味しいですわね!史くん、わたくしの分も買っておいてちょうだい」
「分かりました」
「じゃあ先生、行きましょうか」
「ええ」
「気を付けてね」
「失礼します」
遠ざかる甥と息子を見送ったあと、外商担当と少し言葉を交わして弓子と利沙も会場を後にする。
「あら、そういえば、利沙さんたちはお買い物これからだったんではなくて?よろしいの?」
「特別見たいものがあるわけではありませんので構いませんわ。欲しいものがあれば担当さんを自宅に招きますので、全く問題ありませんわ、お姉様」
「良かったわ。それじゃあお茶をしに行きましょうか。私のおすすめのカフェでも良いかしら?」
「是非お供させてくださいませ!」
―――――――――――――――
タクシーで来たという鳴成を自分の車の助手席に乗せた月落は、ホテルから恵比寿へと向かった。
メレンゲクッキーを購入するためだ。
そこは焼き菓子専門店らしく、入口の扉を開けた瞬間からバターの芳醇な匂いに全身を包まれるかのような錯覚に陥る。
伯母の名前を伝えると、「弓子様からお話は伺っております」と、綺麗な包装が提供された。
十中八九、弓子から目配せをされた日下部の仕業だろう。
それを受け取りながら店主と話をしていると、気づかない内に支払いが済まされていた。
鳴成が自然すぎるスマートさで終えたらしい。
出来る大人の男を実にさりげなく実感させられて、月落は大声で叫び出したい気持ちになった。
清廉で、穏やかで、真面目で、綺麗で、そして、紳士。
一瞬で昂った気持ちを鎮めることができないまま月落は、少し後ろに立っていた鳴成の元に大股一歩で近づいた。
思い余って抱き締めてしまわないように、なんとか少しだけ距離を開けたけれど、それでも十分に近い。
「ありがとうございます。ご馳走さまです」
「我が家の分も綺麗に包装をしていただきました。きっと伯母上が話を通してくださったおかげです。こちらこそ、ありがとうございます」
鳴成の自宅用と実家用、そして月落は実家用にと用意された紙袋を持ちながら車へと戻った。
時刻は17時を少し過ぎた頃。
いつものように月落が鳴成のシートベルトを締めていると、ヘーゼルの眼が自分の動きを追うように動いているのに気づく。
どうやら尋ねたいことがあるような雰囲気だ。
「先生、どうしました?」
「叔母上と食事の予定だったのであれば、きみのこの後の予定は空いたということで間違いないですか?」
「そうなりますね。先生をご自宅まで送り届けたら、何か食べに行こうかなと思います」
酔った鳴成を迎えに行って自宅に泊めた日の翌日。
家まで送った際に検索した住所をこっそり登録していたのに気づかれぬよう素早くナビを操作しながら、月落はそう答える。
「何を食べる予定だったんですか?」
「久しぶりにフレンチにでも行こうかと思ってました」
「それなら、うちの実家の近くに家族でよく行くフレンチがあるので、そこで食事をしませんか?ビストロなので、もしかしたらきみの食べたいものがメニューにない可能性もあるんですが」
「行きます、是非とも行きます、絶対に行きます」
嬉しさのあまり、鳴成の言葉を遮って返事をするところだったのを何とか堪えた。
舌を噛まずに言えた自分に感心さえする。
休日に会えただけでも神様に感謝案件だったのに、それはまさかの前半戦だった。
ここから空前絶後の後半戦開始とあらば、天に差し入れのひとつもなくては誠意が伝わらないだろう。
神様用のメレンゲクッキーも手に入れておくべきだった……戻るか?
TOGの物流部門に配送ルートを作成してもらえば天にも届くだろう、とか何とか脳内の片隅で考えながら、月落はナビを設定し直す。
「先生、お店はどこですか?」
「世田谷です。住所は私が入れましょう」
「お願いします」
「月落くん……?」
「確かにわたくしは咲丘出身ですけれど……失礼ですが、どなた様でいらっしゃいますか?」
白の丸襟シャツにセージグリーンのクルーネックセーターを着る鳴成秋史と、深緑が上品に光を反射するベルベットのワンピースを纏う女性は、見事に同じ系統の顔をしている。
鳴成はヘーゼル、女性はダークブラウンで色合いの違いはあれど、どう見ても親子だ。
「こんにちは、先生。予想外の場所でお会いしましたね」
「こんにちは。ええ、まさかこんな非日常の空間で会うとは思いませんでした」
「お買い物ですか?」
「付き添いですね。ランチとティータイムを餌に連れ出されました」
そのまま会話を続けてしまいそうな雰囲気の甥と子供に、隣から猛烈な視線が突き刺さる。
『紹介して』と大きく透明な文字が書かれた女性たちの顔は、それでも優雅な微笑みを崩さない。
「先生、ご紹介します。伯母の弓子です。こちらは、逢宮大学の鳴成秋史准教授」
「初めてお目にかかります、月落弓子と申します。渉がいつもお世話になっております」
「鳴成秋史と申します。私の方がいつもお世話になっておりまして、感謝の言葉を並べても足りないくらいです。こちらは母の利沙です」
「初めまして、鳴成利沙と申します。息子から渉さんのことは色々と伺っております。先日は美味しいパウンドケーキのお店を教えていただきありがとうございました。すっかりわたくしのお気に入りになりまして、足繫く通っているんですのよ」
「お気に召して良かったです。ちなみにその時話していた手土産大臣は、こちらの伯母なんです」
そう月落が告げると、利沙は天にも昇る声を上げた。
「まぁぁぁ!なんて偶然なんでしょう!お会いできて嬉しいですわ!あのお店のケーキはどれも本当に美味しくて、訪ねる度に選ぶ手が止まりませんの!」
「母さん、落ち着いて」
鳴成が母を宥めるけれど、その勢いは止まらず言葉も止まらない。
そこに、弓子が油を注ぐ。
「あの洋菓子店は裏通りにひっそりとあって、静かな雰囲気がとても好きなんです。味ももちろん絶品なので、ファンの方も多いんですよ」
「えぇ、わたくしももう既に大ファンですわ!フルーツシャンティが一番人気とお店の方にお聞きしましたが、それでもやはりピスタチオのパウンドケーキは別格です。行く先々でわたくしも手土産にさせていただいてるんですの」
「あれは私共の親戚にも好評なんです。キャラメルと林檎のパウンドケーキも季節限定で出したらしいんですが、それはお試しになって?」
「いいえ、まだですわ。さっそく明日にでも行かないといけませんわね」
鳴成と月落のように、弓子と利沙も波長が合うようだ。
旧知の仲のような親しさで会話が繰り広げられる。
「そういえば先ほど咲丘の名前が出ましたが、もしかして弓子様もご出身でいらっしゃいますの?」
「えぇ、私は9期生です」
「まぁぁぁぁぁ!わたくしは13期ですの!ぜひお姉様と呼ばせてくださいませ!あとどうぞ、敬語はお外しになってください!」
「そうですか?じゃあ、遠慮なく」
ひしっと音が出そうな強さで利沙が弓子の手を掴む。
ダークブラウンに彩られた華やかな顔立ちに、少女のように喜びを浮かび上がらせる。
薔薇色に染まる透きとおる頬は、鳴成のそれととてもよく似ている。
9期の伯母が66歳なので13期の利沙は62歳であるはずだが、実年齢より若く見える。
鳴成も実年齢より若く見えるので、イギリスの血はもしかして童顔の血でもあるのか?と月落は内心で考えていた。
「お姉様、この後お時間はございまして?折角お会いできたんですもの、お茶をしながらもう少し交流を深めたいのですが」
「私もその気持ちでいっぱいだけれど、これから渉と夕食に行く予定なのよ」
「弓子伯母さん、俺のことは気にせず。食事ならいつでも一緒に行けるから、一期一会を大事にしなきゃ」
「あらそう?鳴成先生も大丈夫かしら。お母様をお借りしてしまうけれど」
「ええ、むしろお騒がせしないかと心配です。母さん、程々の音量で程々の会話を楽しんでくださいね」
「分かってるわ。興奮しないように気をつけるわね」
弓子の隣に並んだ利沙と入れ替わるように、月落が鳴成の隣に並ぶ。
自然と出来上がったシンメトリーの光景に、後ろに立っていた秘書の日下部が面白そうに眉を上げた。
「渉、もし鳴成先生にお時間あるようなら、さっき話してたメレンゲクッキーを一緒に見に行ってみたらどう?ここからそう遠くないわよ」
「いいかも。先生、伯母おすすめのお菓子があるんですが、どうですか?」
弓子の提案と月落の誘いに、鳴成は嬉しそうな顔で頷いた。
その真向いでは、ダークブラウンの瞳の中で光が弾ける。
「お姉様のおすすめとあらば絶対に美味しいですわね!史くん、わたくしの分も買っておいてちょうだい」
「分かりました」
「じゃあ先生、行きましょうか」
「ええ」
「気を付けてね」
「失礼します」
遠ざかる甥と息子を見送ったあと、外商担当と少し言葉を交わして弓子と利沙も会場を後にする。
「あら、そういえば、利沙さんたちはお買い物これからだったんではなくて?よろしいの?」
「特別見たいものがあるわけではありませんので構いませんわ。欲しいものがあれば担当さんを自宅に招きますので、全く問題ありませんわ、お姉様」
「良かったわ。それじゃあお茶をしに行きましょうか。私のおすすめのカフェでも良いかしら?」
「是非お供させてくださいませ!」
―――――――――――――――
タクシーで来たという鳴成を自分の車の助手席に乗せた月落は、ホテルから恵比寿へと向かった。
メレンゲクッキーを購入するためだ。
そこは焼き菓子専門店らしく、入口の扉を開けた瞬間からバターの芳醇な匂いに全身を包まれるかのような錯覚に陥る。
伯母の名前を伝えると、「弓子様からお話は伺っております」と、綺麗な包装が提供された。
十中八九、弓子から目配せをされた日下部の仕業だろう。
それを受け取りながら店主と話をしていると、気づかない内に支払いが済まされていた。
鳴成が自然すぎるスマートさで終えたらしい。
出来る大人の男を実にさりげなく実感させられて、月落は大声で叫び出したい気持ちになった。
清廉で、穏やかで、真面目で、綺麗で、そして、紳士。
一瞬で昂った気持ちを鎮めることができないまま月落は、少し後ろに立っていた鳴成の元に大股一歩で近づいた。
思い余って抱き締めてしまわないように、なんとか少しだけ距離を開けたけれど、それでも十分に近い。
「ありがとうございます。ご馳走さまです」
「我が家の分も綺麗に包装をしていただきました。きっと伯母上が話を通してくださったおかげです。こちらこそ、ありがとうございます」
鳴成の自宅用と実家用、そして月落は実家用にと用意された紙袋を持ちながら車へと戻った。
時刻は17時を少し過ぎた頃。
いつものように月落が鳴成のシートベルトを締めていると、ヘーゼルの眼が自分の動きを追うように動いているのに気づく。
どうやら尋ねたいことがあるような雰囲気だ。
「先生、どうしました?」
「叔母上と食事の予定だったのであれば、きみのこの後の予定は空いたということで間違いないですか?」
「そうなりますね。先生をご自宅まで送り届けたら、何か食べに行こうかなと思います」
酔った鳴成を迎えに行って自宅に泊めた日の翌日。
家まで送った際に検索した住所をこっそり登録していたのに気づかれぬよう素早くナビを操作しながら、月落はそう答える。
「何を食べる予定だったんですか?」
「久しぶりにフレンチにでも行こうかと思ってました」
「それなら、うちの実家の近くに家族でよく行くフレンチがあるので、そこで食事をしませんか?ビストロなので、もしかしたらきみの食べたいものがメニューにない可能性もあるんですが」
「行きます、是非とも行きます、絶対に行きます」
嬉しさのあまり、鳴成の言葉を遮って返事をするところだったのを何とか堪えた。
舌を噛まずに言えた自分に感心さえする。
休日に会えただけでも神様に感謝案件だったのに、それはまさかの前半戦だった。
ここから空前絶後の後半戦開始とあらば、天に差し入れのひとつもなくては誠意が伝わらないだろう。
神様用のメレンゲクッキーも手に入れておくべきだった……戻るか?
TOGの物流部門に配送ルートを作成してもらえば天にも届くだろう、とか何とか脳内の片隅で考えながら、月落はナビを設定し直す。
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「世田谷です。住所は私が入れましょう」
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