鳴成准教授は新しいアシスタントを採用しました。実は甘やかし尽くし攻めの御曹司でした。

卯藤ローレン

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二章

06. 昼食の裏話と粕川勝造という議員①

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 5月中旬の火曜日。
 2限の授業終了後、鳴成秋史と共に研究室へと戻ったその足でキャンパス正門へとやって来た月落渉は、すぐそばに停まっていた車へと身を寄せた。
 黒い車体から出てきたのは、月落正志という叔父の秘書であり妻でもある、朝比奈という女性だった。

「早苗おばさん、お待たせしました」
「渉様、一応業務中ですのでそうお呼びになるのは些か問題がございます」
「そうかな、外だし大丈夫だと思うんだけど……」
「私が気にします。今は秘書の立場でございますので」

 朝比奈が正志と結婚したのは25年前。
 その頃から頑なに公私混同に気をつけてきた彼女は、超がつくほどの真面目な性格だ。
 それは一族の間でもたびたび話題になるほどに。

 元漁師で自由な生活を謳歌していた時代の名残かはたまた元々の性格故か、ほどほどに砕けた正志と、公の場では決して敬語を崩さず秘書に徹する朝比奈は、柔と剛の見事なバランスでTOGグループのホテル部門を発展させてきた。
 立場を徹底するあまり、業務中の朝比奈は身内にも敬称付けと敬語なので、傍目から見るととても奇妙な光景であるとは、本人だけが気がついていない。

 子供の頃にどうにかしてこの首尾一貫した態度を綻ばせられないかと、月落は兄とタッグを組んで挑んだこともあったが、全く太刀打ちできなかった。
 やんちゃな思い出の1ページだ。

「失礼しました。朝比奈さん、お忙しいのにありがとうございます。昨日も届けてもらったのにすみません。正志叔父さんは多忙じゃないの?」
「はい。ここ3日間は目黒のホテルに缶詰めですので、ここからすぐですし、問題ございません。むしろ、激戦を勝ち抜いて勝利したホテル内レストランのシェフが張り切りすぎて、鳴成准教授にご迷惑をおかけしなかと、そちらの懸念の方が大きいようです」

 朝比奈は上半身だけを車へと戻すと、2つの大きな正方形を取り出した。
 白いレースのクロスで包まれたそれを月落は受け取るが、見た目よりも遥かに重量がある。

「本日は、和食『ひのき野』が松花堂弁当をご用意いたしました。お品書きは中に同封してございますので、どうぞご覧ください」
「凄く重いんだけど、まさか本当に伊勢えびとか入ってる?」
「いいえ、ルールはきちんと各料理長宛に通達として届けましたので、それはないかと思います。おそらく、抜け駆けしていなければ、きっと。若干自我を失くしたとは小耳に挟みましたが……」

 中華レストラン『碧酔楼』が煌びやかなアフタヌーンティーを提供して鳴成と月落をいたく喜ばせた、という話題は、ホテル部門内で一時持ちきりだった。
 ハンカチを噛みつつそれを聞いていた料理長たちが何人もいた。
 そんな彼らが今回念願叶っておもてなしをするチャンスを得たとあり、趣向を凝らしたランチを考え抜いている、というのは月落も当初耳にしていた。

 しかし、料理長たちが描いたのは、大幅に常識を超えたラフ画であったらしい。

 真ん中に伊勢えびが鎮座するお弁当を考案する者、何種類もピンチョスを作り自らサーブしようと試みる者、いくらのかけ放題を実行しようとする者、ローストビーフを切り分けようとする者、パスタを混ぜるために中央をくり抜かれた巨大なチーズを持参しようとする者。
 大学構内の研究室で食べるには何歩譲歩したとしても派手極まりないその案は、正志の検閲に悉く引っ掛かり却下となった。

 一般常識の範囲内で、
 手に持って運べる大きさに収める、
 人間は派遣しない、
 一般常識の範囲内、
 殻が出るようなものは入れない、
 ナイフとフォークがなくても簡単に食べられるものにする、
 一般常識!

 最後には叫びながらそう決定されたルールの元、各料理長たちは限られた条件下で最高のパフォーマンスを披露すべく、日々の調理の合間で思考を巡らせた。
 ちなみにこのケータリングは、『支払いは完全月落渉持ち、採算度外視で作成推奨』の号令の元に作られている。
 一流の料理人がわくわくしながら夢を詰めこんでいるため、絢爛豪華で美味しいランチが届けられているのは言うまでもない。

 この企画が始まって今日で早8回目、実に様々な食事で鳴成と月落を楽しませている。

「じゃあ、行くね」
「渉様、もうひとつございます」

 そう言った朝比奈は再度車へと入ると、小さな木箱を取り出して月落が既に持っている大きな正方形の上に乗せた。

「メロンと枇杷のゼリーです。おやつにどうぞ、と」
「それは先生が絶対に喜ぶな……料理長の丹羽さんにお礼を伝えてもらえると助かります」
「かしこまりました。空の容器は18時頃引き取りに参ります」
「承知しました。ありがとうございます」

 朝比奈と別れた月落は速足に研究室へと戻る。
 エスカレーターを下りて角を曲がると、ひとりのスーツ姿が見えた。

「何かご用ですか?」

 その男性は今まさに扉をノックしようとしていた様子で、後ろから声を掛けられたことにひどく驚いてか腕を盛大にぶつけている。
 振り返ったのは、見たことのない顔だ。
 今日も今日とて訪問してきた招かれざる客を、月落は無表情で離れた階段のところまで誘導する。

「突然申し訳ございません。わたくし、法学部の粕川春乃特任講師の秘書でございます。鳴成准教授はご在室でしょうか?」
「おりますが、鳴成准教授に秘書の方のお話を聴く義理はございませんし、粕川特任講師との会食のお誘いでしたら一切お断りしております。お引き取り願えますか?」

 ゴールデンウィーク明けの木曜日に突撃されたのを皮切りに、出勤日の被っている火曜日と木曜日は必ず秘書が訪ねてくるようになった。
 何度も明確に断っているのに懲りないのは、粕川春乃本人の諦めが悪いせいか、叱責を恐れた秘書たちが断りの理由を偽って伝えているせいか。

 昼食の時間だけでなく、出勤時間に待ち伏せされたり、講義終わりの帰り道を狙われることもあり、その誘いが執拗になってきていて嫌な感じだ。
 なるべく鳴成を独りにさせないようにしているが、それはそれで彼の行動範囲を狭めて窮屈な生活を強いることになってしまい、月落は申し訳ない気持ちになる。

 粕川春乃本人がたったの一度も会いに来ず秘書ばかりを寄こすのも、指先で他人を動かし慣れた人間特有の傲慢さが滲み出ていて、正直とても気に食わない。
 これを不動産部門の女傑が知ったら、放送禁止用語を女学院仕込みの優雅な表現を用いながら捲し立てることだろう。
 丸眼鏡を掛けた、彼女の秘書の呆れた表情が目に浮かぶ。

「いえ、今日はここで退散するわけにはいかないんです。春乃お嬢様より必ずお約束を取りつけてくるようにと念を押されていまして。どうか、会わせていただくことはできませんでしょうか?」
「ご事情はお察ししますが、不可能です。先日、食堂で鳴成准教授がお倒れになったのはご存じですよね?粕川特任講師とは心の相性が良くないようですし、いまだお身体も回復しておられません。またお倒れにでもなったら大学の講義にも支障をきたしますが、もしそうなった場合、そちらで責任は取っていただけるんでしょうか。粕川特任講師に起因する心的ストレスが原因なのは明らかですが」
「先日のことは存じておりますが、それは鳴成准教授のご体調がもともと優れなかったことが原因ではないかというのが、春乃お嬢様の見解でございまして。お見舞いも兼ねてぜひお会いしたいと申しております。花の咲く昔話もあるでしょうし」
「利己的な欲を抑えきれずに人を恐怖に陥れた過去に咲く花など、養分が毒でしかないと思うのですが」
「お二人がお会いになるのは、実に30年ぶりでございます。長い歳月が泥を落とし、毒を花に昇華してもくれましょう」

 いつも素気なく返事を返す月落に、為す術なしとすごすごと帰って行った秘書たちとは違い、この男性は食い下がってくる。
 春乃を『お嬢様』と呼ぶことからも、新しく秘書として派遣された、元は粕川議員についていた何者かなのだろうというのは窺い知れる。

 鳴成との約束を取りつけられず成果を上げられなかった者たちは、解雇という終焉を迎えたのだろうか。
 月落の心に芽生えるのは、その者たちへの同情では全くない。
 地獄を脱出できて何よりという、どこか祝福に似た感情だけである。

「泥が落ちるかどうかは、加害側の人間が評価するところではありません。その視点は被害者側にのみ許されているものですので、どうぞお間違えなく。そして、鳴成准教授は粕川特任講師との間に咲く花は一輪もないとご判断されていらっしゃいますので、何度打診いただいてもお返事が変わることはありません」
「春乃お嬢様にとって鳴成准教授は初恋の人でございます。一度で構いません。たった一度お目にかかるだけで結構と申しておりますので、何卒場を設けてはいただけませんか?」

 不屈の精神を持ち合わせることは、社会人としては大事なスキルであろう。
 けれど、しつこい。
 他人の気持ちの上に成り立つ願望において、その他人が否やを唱えたのなら諦めるべきだ。
 無理に懐柔しようとするのは、ある意味で禁忌である。

 無駄話をすることで鳴成との楽しいランチの時間が減るのも不快だし、大箱2つと小箱1つを乗せた両腕も地味につらくなってきている。
 月落は礼儀も社交辞令も放り投げて、この場を終わらせることにした。

「鳴成准教授のお気持ちが変わることはありません。もし万が一変わったとしても私が全力で引き止めますので、粕川特任講師の思い描く未来が現実になることは、残念ながら微塵もありません。どうぞ、お引き取りを」
「そこをなんとか、無理を重々承知でお願いに上がっていて」
「お引き取りを。これ以上は迷惑行為として大学側に訴えます」
「く……」

 唇を嚙み締めた男性は、言葉を失くしたまま去って行った。
 鬱屈とした気分を深呼吸で切り替えた月落は、研究室へと急ぐ。
 ロックを開錠しようとしたところで、内側からその扉が開いた。

「あ、ちょうど良かったですね」

 顔を出した美人がふわりと微笑む。

「もしかして、話聞こえてましたか?」

 偶然にしては絶妙すぎるタイミングに、月落は訝しむ。
 粕川春乃の名前や存在自体を少しでも鳴成に感じさせたくなくて、いつも離れた場所で会話するようにしているのだが、今日は聞こえてしまっただろうか。

「いいえ。きみの足音が聞こえたので、開けたらちょうどだっただけです」
「本当に?」
「本当に。重そうですね、持ちます」
「じゃあ、そのままドア押さえてていただけますか?」
「分かりました」

 部屋へと入る。
 中央の大きなテーブルへと正方形を乗せると、若干痺れた両腕を月落は左右に揺らしながらほぐした。
 箱買いしているペットボトルの箱から、鳴成は2本を取り出すと月落の隣に並ぶ。

「今日のは一段と大きいですね」
「自我を失くした料理長のテンションが、並々ならなかったみたいです。少しお行儀が悪いですが、一旦開けちゃいましょう」

 結んであるレースを開いて蓋を開けると、正方形の真ん中にはステーキが一口サイズに切られて何枚も重なっている。
 サシの入り方の違いから、部位別に何種類も用意されたらしい。
 周りには色鮮やかな手毬寿司や天ぷら、焼き魚、煮物などが敷き詰められていて、華麗だけれどボリュームが凄い。
 ベンチプレス180kgを上げられる細身の優等生のような装いだ。

「綺麗ですね。量はきみ仕様ですけど」
「先生、好きなのからどうぞ。お腹いっぱいになったら無理せずそこで終わってください。残りは僕が引き受けますので」
「ありがとうございます。お言葉に甘えます」
「おやつもあるので、余裕を持っておいてください」

 月落のその言葉に、鳴成の表情がぱっと明るくなる。
 近くにあった小さな箱に焦点を合わせた年上の人の、陶器の耳元にそっと唇を寄せて囁いた。

「中身は内緒です。まずはご飯を食べましょうね?」
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