【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!

りまり

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 いつになったらあの穏やかな生活に戻れるのだろう。

 できればあの生活に戻りたい。

 今日も侍女たちが影でこそこそ何か言われている。

 そりゃそうだよな……

 こうなったのも兄と食堂でばったり会い、一緒に食事を取っていたことが噂され、兄もすぐに誤解を解けばいいのに解かないから、恋人と誤解され侍女たちには色々言われているのだ。

 何度誤解だと説明しても信じてもらえなかった。

 だいたいなんで、恋人に他の人と浮気現場を目撃されて、言い訳しているかのような図になっているんだ!!!!と叫びたいが、ここは王宮だ我慢するしかない。

 王子さまはニコニコしながらも笑顔が怖いのだ。

 その笑顔で私に兄との関係を聞いてくるのだから怖いんですけど!!!!!!

 ノア様に相談してもあいまいに笑うだけで解決には至っていない。

 今日もこれから王子に合いに行くのだ。

 またあの嫌味を聞かされるのかと思うとうんざりしてしまう。

 トントン

 「失礼します」

 中に入ると不機嫌そうにしている王子がいた。

 それもニコニコしながら待っているのだ。

 ニコニコしながらも目が笑っていない!!!!!!

 私が一体何したっていうんだ!!!!!!!

 腹心の側近が手を合わせごめんのポーズをとっている。

 彼の名前はルフィ様といい、伯爵家の長男なのだ。

 どうせまた兄と一緒にいるところを見たとかいいだすんだろうと思いため息が出そうだった。

 王子さまの名前はジョシュアさまと言うのだが……なんでか知らないが私が男の人と話しているだけで邪魔してくるのだ。

 仕事のことで話しているのにだ!!!!!

 今回もそんなことだろうと思っていると今回は違った。

 姉の突撃があったようだ。

 「よかったじゃないですか?
綺麗な女性にいいよられて、おもてになってなによりです」

 最近は早くこの仕事が辞めたくって、我慢せずにいい返している。

 「あれは君の姉だろ、何とかしろよ!」

 「何とか出来るぐらいなら、私は今ここにいません」

 正論である。

 仲が良ければこんな所で働いていない!

 断じて親子関係が良好ではないのだ。

 「兄とは仲がいいのに、姉とは不仲なんだね?」

 「そうですね、姉は自分の容姿に誇りを持っていますから、それに劣る私を妹と認めたくないのではないですか?」

 「ここに来る前に、パン屋でのアルバイトも意味があるんだね」

 この人いったい何が言いたいんだ?

 だいたいそんなことどこから情報を集めてきたのか不思議だ。

 「ハー……私の食事は用意されていませんので、アルバイトしてお金を稼がなければありつけません。
 食事を頂けるだけここは天国ですよね」

 聞かれただけ素直に答えておいた。

 嘘を言ってもすべてばれている気がするからだ。

 半分やけっぱちで言ってのけた。

 食事が毎食あるだけここは天国だ。

 でもこんなところで仕事なんてしたくない!!!!!

 早く帰ってのんびりと暮らしたいよ!!!!



 

 

 



 
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