【完結】何故こうなったのでしょう？ きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者！！！

4 ジョシュアside

　最近俺の侍女になったのがいる。

　俺の侍女をするにははっきり言って不細工だ。

　見目のいいのがいっぱいいるのに何でよりによってこんなのを付けるかな！！！！！

　目だけがぎょろぎょろして痩せこけていて本当に気持ち悪い女だ。

　ただ、俺に媚びないところは気に入っていると言っていいかもしれない。

　そんな時俺の周りを付け回す女が現れた。

　始めは綺麗ではべらかせるには丁度いいと思っていた俺は大バカだった。

　不細工侍女の姉だと知りびっくりしたが、媚びない妹に反し姉は気持ち悪いぐらい媚びてくるのだ。

　妹以上に気持ち悪くなり、すぐに寄せ付けなくさせた。

　側近には出来の悪い妹が迷惑かけてないかと言ってくるらしいが、出来が悪いどころかよすぎて侍女頭のノアや母に気に入られ何かと重宝されているぐらいだ。

　俺が何かと文句を言えば、下げズムような目で俺を見てくるし、本当にムカつく！！！！！

　一番ムカつくのは、騎士団の男と楽しそうに昼食をとっている時だ。

　俺の時は嫌そうな目を向けるのにそいつにはそんな優しそうな眼を向けるんだ！！！！！

　それに最近気が付いたが、俺以外の奴には普通に話して笑っているのだ。

　さらに俺の機嫌を損ねあいつに当たり散らした。

　俺が八つ当たりすればするだけ、あいつの仕事が増えていることに気が付かなかったのだ。

　やたらと俺の側に侍女が来るなと思うぐらいだった。

　気が付いたことと言えば最近ふっくらとしてきたのにまた痩せてきたと思うぐらいだった。

　それと侍女の入れ替えが早いなと思ったぐらい、俺は関心がなかったのだ。

　ノアにも側近にも色々言われていたが、気にも留めなかった。

　とうとうあいつは俺の前に姿を現さなくなったのだ。

　聞く必要もないと思い気にも留めなかった。

　ただ王宮がこんなにきれいだったっけ？　と思うぐらい今までと違っていたのにはびっくりした。

　丁寧に仕事する奴もいるなと思ったぐらい、完璧な仕事っぷりだ。

　そんな時やたらと騒がしくなった。

　ノアに聞くと、あいつが倒れたと言った。

　理由を聞くと朝から晩まで働き詰めで、食事もろくに食べていないと言った。

　睡眠不足と過労でぶっ倒れたようだ。

　あいつが復活するまで大変だった。

　侍女そう出てやっても、あいつほど丁寧にできないのだ。

　散々馬鹿にしていた奴が、仕事もろくに出来ないなんてお笑いぐさだ。

　あいつが倒れて痛感してしまった。

　俺は何の疑いもなく出された順に仕事していたが、すべてあいつが仕分けし順序を決めていたのだと側近は言っていたのだ。

　あいつが仕分けしてくれなくなった書類は、どれから手を付けていいかわからなくなり、来たものからすべて目を通しサインした。

　あれだけスピーディーに終わっていた仕事が今では終わらなくなり、次の日にも持ち越すこととなっていった。

　あいつの大切さがわかった。

　俺は自分の力で今まで仕事をこなしていた気になっていたが、あいつの手助けがあってこそだった。

　早く元気になって、今まで通り仕事してくれ。

　そうじゃなきゃ俺がつぶれちまうよ！！！！！