【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!

りまり

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8 王妃side

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 私はこの国の王妃、優雅にお茶を飲んでいるイメージがあるかもしれませんが、違うんですよ!!!!

 毎日毎日書類にサインをしてサインをしてサインをするんです!!!!!

 どれにも目を通さなければいけないので時間がかかってしまい、働けど働けど仕事が終わらない。

 そんな時、伯爵家の娘と言うことで入ってきた侍女にびっくりしてしまった。

 痩せすぎていて目だけがぎょろぎょろしているのだ。

 「ノア、あの子をもう少し見れるようにしてあげて、流石にあれはひどいでしょ」

 「王妃様、あの子は伯爵家の次女なのですが、容姿が悪いからと言うだけで乳母に別宅で育てさせ、乳母が死ぬと自ら町にアルバイトをしながら生計を立てていたそうです」

 「哀れな子だな、働き者そうだから目をかけてやってくれ」

 直観通り働き者だった。

 言われた仕事は完璧にこなし、自分の仕事以外にも頼まれた仕事までこなしていった。

 それだけじゃない、書類整理までこなせるハイスペックな少女だったのだ。

 私より書類整理が遅かった息子のジョシュアが時間内に終わっているのだ。

 あり得るか!!!!!

 調べさせたらすぐにわかったが……あの子は一体いつ寝ているのかと不思議に思ってしまうぐらいよく働くのだ。

 仕事ができ褒められれば、他の物が面白くないのもわかっていたが……まさかそんなことをするとは思わなかったというしかない。

 それは料理長がノアに知らせがあったのだ。

 あの子が時間内に食事に来ないと……胸騒ぎがし調べさせると侍女たちはすべての仕事をあの子に押し付けていたのだ。

 それでのうのうとしていたのかと思うと腸が煮えくり返る思いだった。

 あの子が過労で倒れたのを機会に、仕事をサボっていた子たちにすべての業務をやらせたら、できないのよ!!!

 笑えるわね、あの子は一人でこなしていた業務を五人がかりでやっても終わっていないのよ。

 どれだけ、使えないのこの子たちは!!!!

 抗議文はすべてこの子たちの親に送ったら、煮るなり焼くなり好きにしてくれですって、もちろんそのつもりよ。

 私はノアと一緒に侍女たちの心根を鍛え上げたのだ。

 あの子が復帰し、仕事を始めるとみるみるうちにきれいになり、滞っていた仕事がスムーズになった。

 かなりハイスペックな子だからか、求婚者はかなりの数になっている。

 陛下もあの子のことは気に入っている、誰の花嫁になっても、あの親の側よりはいいわよね。

 でも私たちの目が黒いうちに、あの子をないがしろにした両親にたいし報復してあげなければいけないわよね。

 ほくそ笑み、これからのことを考えた。

 もちろん騎士団に所属している兄にも協力を仰いでいる。
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