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1章 君に剣を捧ぐ
3 お悩み相談
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川面が太陽の光を反射してキラキラと金色に輝いている。
白鳥やカモが優雅に泳いでいるが、王都は禁猟区となっているので、指を咥えて見ることしかできない。
そんなレネの姿を嘲笑うかのように「グァッグァッ」と尻を振りながら泳いで近付いて来る。
「あいつら、狩られないってわかって挑発して来てるよな」
狩猟本能を刺激され、ついつい川の方へと目が吸い寄せられる。
「……お前はそういう目でしか鳥を見れないのか……」
隣を歩くバルトロメイは呆れた顔をしているが、休みなので険が抜け、仕事中の近寄りがたい雰囲気はどこもない。
目元を弛めて笑っていると、気の優しい大型犬のようで一気に親しみやすくなる。
だからなのか、周りを歩く女性たちの注目の的だ。
こんな男前は滅多にお目に掛かれない。
横を歩いている同性のレネでさえそう思うのだから、異性からしたら放っておけないだろう。
バルトロメイはそんなことにも慣れているのか、気にしている様子が全くない。
「なあ……」
レネは川沿いをあるきながら、新年早々からモヤモヤとしている胸の内を打ち明けることにした。
これは誰にでもできる話題ではない。
正月のアレを目撃した人間に限られる。
だからと言って、ゼラ相手には適切ではない気がした。
レネとゼラでは立場が違う。
だが、バルトロメイなら……レネと立場は同じだ。
認知はしていないが……バルナバーシュとは実の親子なのだから、話しても大丈夫だろう。
「なあお前さ……正月にアレ見ただろ?」
レネは隣の、拳一つ分くらい上にあるヘーゼルの瞳に視線を移す。
睫毛が長いわけでもないのに目の縁取りが濃く、少し黄味がかった瞳の色とのコントラストの差が、狼の瞳を彷彿とさせる。
(親子揃ってカッコよすぎるだろ……)
「アレって……団長と副団長のことか……?」
「……それ」
少し含みを持たせた言い方で気付いたということは、この男も引っかかっていたに違いない。
あの時もルカーシュの素顔を見て、バルトロメイがブツブツ呟いていたのをレネは思い出す。
「なあ、副団長って幾つなんだ?」
「え~~と三十五くらいじゃ?」
昔バルナバーシュと十歳違いだと聞いたことがある。
「二十代にしか見えねえな……お前なんかおかしいって思ったことないのか?」
「さあ……あいつ昔っから変わんないし」
レネの前に素顔で現れる時は、イコール生命の危機なのでそこまで考えたことがない。
「あいつって……師匠をそんな呼び方していいのかよ」
バルトロメイはレネの言いようにたいそう驚いた様子だ。
この男まで、あの副団長という仮面を被った姿に騙されているのかと思うと、レネは少し悔しい。
「表じゃ澄ましてるけど、ぜんぜん違うからな。騙されんなよ。あ~~~なんであんな奴とくっついたんだよっ! オレは認めねえっ!!」
「お前にとっては親父と剣の師匠だもんな……でも二人の邪魔はしてやるな」
「……でも……」
普段は年の差を意識することはないが、まるで弟を諭すみたいな目で見つめられると、バルトロメイが自分より二年早く生まれたことを感じる。
「親父を取られて師匠に嫉妬してんのか?」
ダニエラにも似たようなことを言われた。
「……そういう意味じゃない」
「じゃあどんなに悔しかろうと、お前には口を挟む権利はない。団長に抱かれる覚悟があるなら話は別だけどな」
バルナバーシュはレネにとって憧れの騎士であり、養父でもある。
そんな相手に抱かれたいなどという発想自体がありえない。
ましてや自分は男だ。なぜ同性から抱かれる立場になるのだ。
「気持ち悪いこと言うなよ」
考えただけでも胸がモヤモヤとする。
バルトロメイはなぜそんなことを言うのだろうか。
レネはルカーシュとは違って、男に抱かれようなんて思わない。
「でも団長たちはその気持ち悪いことをしてるんだろ? 軽蔑するか?」
「…………」
レネはぎりりと歯を噛み締める。
軽蔑などできないから困っているのだ。
なぜこんなモヤモヤとした気持ちを抱えたままなのか、レネは思考を巡らす。
元はといえば、養父と師匠の二人だけが原因ではない。
唯一の肉親であるアネタにはボリスが。
養父のバルナバーシュにはルカーシュがいる。
(じゃあオレは?)
そう考えた時に、一人置いて行かれたみたいな気持ちになってしまったのだ。
「お前さ、誰かを好きになったことあるか?」
バルトロメイはまるでレネの心の中を見透かしたようら質問をする。
「惚れるって意味で?」
「ああ」
「……ない。この仕事してるとぜんぜん出会いなんてないし、普段から周りに男しかいないからな」
自分にはそういう相手がいないから、一人置いて行かれたような気分になっているのだ。
寂しいのなら、レネも好きな相手を見つければいいだけの話だ。
アネタやバルナバーシュにしてみれば、ただのとばっちりでしかない。
「どーせ、寂しいならそういう相手を作れって言いたいんだろ?」
バルトロメイの質問の意図が読めた。
「でもな、なかなかそういう相手には巡り合えない。こっちが好きでも相手もそうだとは限らないからな」
「……確かに」
ベドジフが好きな女に告白しては振られるのを何度も見て来た。
隣を歩くバルトロメイを改めて見て、レネは思う。
この男から愛の告白をされて断る女などいるだろうか?
「お前はどうなの?」
「……俺か?」
自信満々で答えると思っていたら、バルトロメイはなんだか少し切ない顔をした。
「いるよ。……でも相手は俺のことなんてちっとも眼中にない」
「は? お前が? お前が断られることなんてあるのか?」
意外過ぎて吃驚だ。
だが、先程から見せる切ない表情は、片思いに悩んでいる時のベドジフと同じ顔だ。
(本当に、片思いなんだ……)
「実は、想いも伝えてないんだ。きっと俺の気持ちを伝えたら、相手は困るだろうから、それくらいなら身を引いた方が良いんじゃないかって悩んでる……」
「嘘だろ……お前って、好きな相手にもっとガンガンいくのかと思った」
身を引くなんて、まるで恋する乙女ではないか。
そんな純情な男だったのか?
「遊びの相手ならガンガン口説けるけどな……本命は嫌われたらどうしようって思うだけでも無理だ……」
「なんだよ……そっちはちゃっかりやってんのかよ」
まったく純情ではなかった。
少し同情した自分が馬鹿みたいだ。
「性欲は別。発散しないと無理だ。お前も男ならわかるだろ? あ~~お前は猥本があればいいのか」
先程の切ない顔はどこへやら、自分がレネよりも優位な立場にいるとわかりニヤリと人の悪い笑みを浮かべる。
だが、美男はそんな表情まで様になる。
「ふんっ! 馬鹿にすんじゃねえよっ!!」
金鉱へ行った時に、童貞喪失事件のトラウマを抱えていることもこの男にバレてしまった。
レネとて、女体に興味がないわけではない。
だが、生身はどうしてもあの時の記憶が蘇り萎えてしまう。
だから性欲処理は猥本のお世話になるしかない。
このままでは、ずっと寂しいままだ。
レネはぼんやりと遠くに見えて来た鱒の絵の看板を見ながら、これまたぼんやりとしか見えてこない恋人探しについて思い悩んだ。
「うわ~~~旨そうっ!」
注文した料理がテーブルの上に並べられると、先程の悩みなどどこかへ吹き飛び、思わず笑顔が浮かぶ。
レネは気になる料理を片っ端から頼んでいた。
一人で来たら食べられる量などしれているのでとてもそんなことはできないが、大食いのバルトロメイがいると量を気にすることなく、品数が頼めるので有難い。
「これが、ナマズか? フライになってるとぜんぜんわかんねーな」
人気料理として、鱒以外の魚がメニューにあったので、気になって頼んでみたのだ。
大きめのフライをフォークで刺すと、そのままバクリと食いつこうとするが、すぐに口を離す。
「熱っ……」
「馬鹿が……猫舌のくせして食い意地ばっかり張るからだ」
呆れ顔で、バルトロメイはレモンの入った水を差し出す。
「だって……我慢できなかったんだもん……」
その様子を見て、隣で食事をしていた若い女性客二人がクスクスと笑っていた。
(うう~~~女の子に笑われてる……恥ずかしい……)
今度はフーフーと息を吹きかけ、十分に冷ましてからかぶりつく。
「んんん~~~~」
「なんだ、今度はどうした!?」
口に入れた途端に目を見開き呻き声を上げたレネに、バルトロメイは身構える。
「うまい……」
口の中に広がる至福の味に、うっとりと目を細める。
「驚かせるなよ。でもよかった。絶対連れてきたら喜ぶと思ってたんだ」
(こいつ……好きな子がいるって言ってたくせに、オレなんかを飯に誘ってなにやってんだよ……)
レネはそう思いながらも、向かいで同じくフライにかぶりつくバルトロメイの顔が幸せそうだったので、よしとした。
それに、バルトロメイの恋が成就するまでは、レネにもこうして付き合ってくれるので寂しい思いをすることがない。
この時は、バルトロメイの抱える苦悩など、レネは全くわかっていなかった。
ずっと二人は、兄弟みたいな友達みたいな……幸せな時間が続くと思っていた。
白鳥やカモが優雅に泳いでいるが、王都は禁猟区となっているので、指を咥えて見ることしかできない。
そんなレネの姿を嘲笑うかのように「グァッグァッ」と尻を振りながら泳いで近付いて来る。
「あいつら、狩られないってわかって挑発して来てるよな」
狩猟本能を刺激され、ついつい川の方へと目が吸い寄せられる。
「……お前はそういう目でしか鳥を見れないのか……」
隣を歩くバルトロメイは呆れた顔をしているが、休みなので険が抜け、仕事中の近寄りがたい雰囲気はどこもない。
目元を弛めて笑っていると、気の優しい大型犬のようで一気に親しみやすくなる。
だからなのか、周りを歩く女性たちの注目の的だ。
こんな男前は滅多にお目に掛かれない。
横を歩いている同性のレネでさえそう思うのだから、異性からしたら放っておけないだろう。
バルトロメイはそんなことにも慣れているのか、気にしている様子が全くない。
「なあ……」
レネは川沿いをあるきながら、新年早々からモヤモヤとしている胸の内を打ち明けることにした。
これは誰にでもできる話題ではない。
正月のアレを目撃した人間に限られる。
だからと言って、ゼラ相手には適切ではない気がした。
レネとゼラでは立場が違う。
だが、バルトロメイなら……レネと立場は同じだ。
認知はしていないが……バルナバーシュとは実の親子なのだから、話しても大丈夫だろう。
「なあお前さ……正月にアレ見ただろ?」
レネは隣の、拳一つ分くらい上にあるヘーゼルの瞳に視線を移す。
睫毛が長いわけでもないのに目の縁取りが濃く、少し黄味がかった瞳の色とのコントラストの差が、狼の瞳を彷彿とさせる。
(親子揃ってカッコよすぎるだろ……)
「アレって……団長と副団長のことか……?」
「……それ」
少し含みを持たせた言い方で気付いたということは、この男も引っかかっていたに違いない。
あの時もルカーシュの素顔を見て、バルトロメイがブツブツ呟いていたのをレネは思い出す。
「なあ、副団長って幾つなんだ?」
「え~~と三十五くらいじゃ?」
昔バルナバーシュと十歳違いだと聞いたことがある。
「二十代にしか見えねえな……お前なんかおかしいって思ったことないのか?」
「さあ……あいつ昔っから変わんないし」
レネの前に素顔で現れる時は、イコール生命の危機なのでそこまで考えたことがない。
「あいつって……師匠をそんな呼び方していいのかよ」
バルトロメイはレネの言いようにたいそう驚いた様子だ。
この男まで、あの副団長という仮面を被った姿に騙されているのかと思うと、レネは少し悔しい。
「表じゃ澄ましてるけど、ぜんぜん違うからな。騙されんなよ。あ~~~なんであんな奴とくっついたんだよっ! オレは認めねえっ!!」
「お前にとっては親父と剣の師匠だもんな……でも二人の邪魔はしてやるな」
「……でも……」
普段は年の差を意識することはないが、まるで弟を諭すみたいな目で見つめられると、バルトロメイが自分より二年早く生まれたことを感じる。
「親父を取られて師匠に嫉妬してんのか?」
ダニエラにも似たようなことを言われた。
「……そういう意味じゃない」
「じゃあどんなに悔しかろうと、お前には口を挟む権利はない。団長に抱かれる覚悟があるなら話は別だけどな」
バルナバーシュはレネにとって憧れの騎士であり、養父でもある。
そんな相手に抱かれたいなどという発想自体がありえない。
ましてや自分は男だ。なぜ同性から抱かれる立場になるのだ。
「気持ち悪いこと言うなよ」
考えただけでも胸がモヤモヤとする。
バルトロメイはなぜそんなことを言うのだろうか。
レネはルカーシュとは違って、男に抱かれようなんて思わない。
「でも団長たちはその気持ち悪いことをしてるんだろ? 軽蔑するか?」
「…………」
レネはぎりりと歯を噛み締める。
軽蔑などできないから困っているのだ。
なぜこんなモヤモヤとした気持ちを抱えたままなのか、レネは思考を巡らす。
元はといえば、養父と師匠の二人だけが原因ではない。
唯一の肉親であるアネタにはボリスが。
養父のバルナバーシュにはルカーシュがいる。
(じゃあオレは?)
そう考えた時に、一人置いて行かれたみたいな気持ちになってしまったのだ。
「お前さ、誰かを好きになったことあるか?」
バルトロメイはまるでレネの心の中を見透かしたようら質問をする。
「惚れるって意味で?」
「ああ」
「……ない。この仕事してるとぜんぜん出会いなんてないし、普段から周りに男しかいないからな」
自分にはそういう相手がいないから、一人置いて行かれたような気分になっているのだ。
寂しいのなら、レネも好きな相手を見つければいいだけの話だ。
アネタやバルナバーシュにしてみれば、ただのとばっちりでしかない。
「どーせ、寂しいならそういう相手を作れって言いたいんだろ?」
バルトロメイの質問の意図が読めた。
「でもな、なかなかそういう相手には巡り合えない。こっちが好きでも相手もそうだとは限らないからな」
「……確かに」
ベドジフが好きな女に告白しては振られるのを何度も見て来た。
隣を歩くバルトロメイを改めて見て、レネは思う。
この男から愛の告白をされて断る女などいるだろうか?
「お前はどうなの?」
「……俺か?」
自信満々で答えると思っていたら、バルトロメイはなんだか少し切ない顔をした。
「いるよ。……でも相手は俺のことなんてちっとも眼中にない」
「は? お前が? お前が断られることなんてあるのか?」
意外過ぎて吃驚だ。
だが、先程から見せる切ない表情は、片思いに悩んでいる時のベドジフと同じ顔だ。
(本当に、片思いなんだ……)
「実は、想いも伝えてないんだ。きっと俺の気持ちを伝えたら、相手は困るだろうから、それくらいなら身を引いた方が良いんじゃないかって悩んでる……」
「嘘だろ……お前って、好きな相手にもっとガンガンいくのかと思った」
身を引くなんて、まるで恋する乙女ではないか。
そんな純情な男だったのか?
「遊びの相手ならガンガン口説けるけどな……本命は嫌われたらどうしようって思うだけでも無理だ……」
「なんだよ……そっちはちゃっかりやってんのかよ」
まったく純情ではなかった。
少し同情した自分が馬鹿みたいだ。
「性欲は別。発散しないと無理だ。お前も男ならわかるだろ? あ~~お前は猥本があればいいのか」
先程の切ない顔はどこへやら、自分がレネよりも優位な立場にいるとわかりニヤリと人の悪い笑みを浮かべる。
だが、美男はそんな表情まで様になる。
「ふんっ! 馬鹿にすんじゃねえよっ!!」
金鉱へ行った時に、童貞喪失事件のトラウマを抱えていることもこの男にバレてしまった。
レネとて、女体に興味がないわけではない。
だが、生身はどうしてもあの時の記憶が蘇り萎えてしまう。
だから性欲処理は猥本のお世話になるしかない。
このままでは、ずっと寂しいままだ。
レネはぼんやりと遠くに見えて来た鱒の絵の看板を見ながら、これまたぼんやりとしか見えてこない恋人探しについて思い悩んだ。
「うわ~~~旨そうっ!」
注文した料理がテーブルの上に並べられると、先程の悩みなどどこかへ吹き飛び、思わず笑顔が浮かぶ。
レネは気になる料理を片っ端から頼んでいた。
一人で来たら食べられる量などしれているのでとてもそんなことはできないが、大食いのバルトロメイがいると量を気にすることなく、品数が頼めるので有難い。
「これが、ナマズか? フライになってるとぜんぜんわかんねーな」
人気料理として、鱒以外の魚がメニューにあったので、気になって頼んでみたのだ。
大きめのフライをフォークで刺すと、そのままバクリと食いつこうとするが、すぐに口を離す。
「熱っ……」
「馬鹿が……猫舌のくせして食い意地ばっかり張るからだ」
呆れ顔で、バルトロメイはレモンの入った水を差し出す。
「だって……我慢できなかったんだもん……」
その様子を見て、隣で食事をしていた若い女性客二人がクスクスと笑っていた。
(うう~~~女の子に笑われてる……恥ずかしい……)
今度はフーフーと息を吹きかけ、十分に冷ましてからかぶりつく。
「んんん~~~~」
「なんだ、今度はどうした!?」
口に入れた途端に目を見開き呻き声を上げたレネに、バルトロメイは身構える。
「うまい……」
口の中に広がる至福の味に、うっとりと目を細める。
「驚かせるなよ。でもよかった。絶対連れてきたら喜ぶと思ってたんだ」
(こいつ……好きな子がいるって言ってたくせに、オレなんかを飯に誘ってなにやってんだよ……)
レネはそう思いながらも、向かいで同じくフライにかぶりつくバルトロメイの顔が幸せそうだったので、よしとした。
それに、バルトロメイの恋が成就するまでは、レネにもこうして付き合ってくれるので寂しい思いをすることがない。
この時は、バルトロメイの抱える苦悩など、レネは全くわかっていなかった。
ずっと二人は、兄弟みたいな友達みたいな……幸せな時間が続くと思っていた。
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