菩提樹の猫

無一物

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10章 娼婦たちを護衛せよ

25 護衛の役割

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◆◆◆◆◆


 サロン・カッサンドラの店の屋上は、店の外へと自由に出歩くことのできない娼婦たちの気分転換になればと、庭園が設けられており、オリーブやオレンジなどの小木も植わっていた。
 四階建ての建物の上からは青緑の水を湛える運河と、その奥にあるミネラレ川の流れが見える。
 
 空に目を向けると、海が近いせいか川を遡上してきたカモメが、この街を縄張りにしているカラスと空中戦を繰り広げている。
 
 店の屋上でも、激しい打ち合いが行われていた。

「ほら足が止まってる、そんなんじゃ護衛なんてできないぞ」

 厳しい言葉を吐きながら、レネは遠慮なくアーダに木刀を打ち込んでいく。
 

 レネがここに来て、もうすぐ一月。
 アーダの怪我も完治して、休んでいたぶん鈍っていた身体のキレを取り戻すために、レネとの手合わせを行うのが日課になっている。

 屋上へ来るのに娼婦たちの生活スペースを通るが、ちゃんとカッサンドラの許可を貰っていた。
 一度追い出された身なので、三階、四階の階段を上るだけでも未だにドキドキする。


 手合わせを終えた後、悔しそうに地面に座り込むアーダの隣に、レネも腰を下ろす。

 空を見上げると、まだカモメとカラスの空中戦が続いていた。
 カラスの数が増え、身体が大きいはずのカモメがだんだんと劣勢に追い込まれている。
 まるでこの世の縮図を見ているようだ。


「あんたさ、本当はオレなんかじゃなくバルトロメイに勝ちたいんだろ?」

「……どうしてそれを?」

「いつも悔しそうな目でバートのことを追ってたからな」

 他の護衛たちが言ってたように、カッサンドラと肉体関係があったのかどうかまでは聞くつもりはない。
 怪我をしているところに急にバルトロメイのような男が、横から掻っ攫うようにカッサンドラ専属の護衛についたら、自分の居場所がなくなるのではないかと、気が気ではないだろう。

「……やっぱり顔に出てるか」

 ふう……と息を吐きながら、アーダが脱力する。

 もう腕は治ったとはいえ、まだ戻ってこない本来の身体を取り戻そうと焦っているはずだ。

「わかんねえけど……今のあんたは、多分あの時のオレと同じ気持ちなんだろうなって……」

「あの時?」

「——オレな、子どものころ、女剣士に稽古をつけてもらってたんだ」

 アーダと手合わせをしているとダニエラのことを思い出す。
 毎年夏になるとオレクの牧場に預けられ、毎日ダニエラ相手に剣の鍛練をこなしていた。

「女剣士? その人が師匠なのか?」

「いや、師匠は他にいるけど、ずっと夏の間だけ稽古をつけてもらってたんだ。でも、いっつもコテンパンにやられて夜に布団の中で泣いてた。なんでこんな女にも勝てないんだろう……オレは逞しい男になりたいのにって……」

 アーダとダニエラを重ねているのではない。
 毎日ダニエラに負けて悔しがっていた自分と、アーダを重ねてしまうのだ。

「だから、オレみたいなナヨナヨした男にさえ勝てないと、悔しいだろうなって……」

 レネはバルナバーシュのように逞しい男になりたいと思っていたのに、全く相手にしてもらえず、ルカーシュが自分の師匠になり、剣の練習相手はダニエラばかりだ。
 こんな相手ではバルナバーシュには近付けないと焦りながらも、その『こんな相手』にさえも全く敵わない。
 自分の実力を突きつけられて、崖の下に突き落とされた。

「お前……」
 
 アーダは目を見開き、隣に座るレネを見つめた。

「あんたは綺麗に戦おうとしすぎだよ。オレたちの仕事は勝つことが目的じゃないんだ。護衛対象を護り抜くことだ。だから勝負に勝たなくったっていい」

 自分だからアーダに伝えられることがあった。
 憧れのバルナバーシュでなはく、ダニエラやルカーシュが教えてくれた戦い方を。


 こうしてあっという間に仕事の準備に取り掛かる時間となり、レネは一度寮に戻って身嗜みを整えた。
 確か今日は、ゴンドラに乗ってどこかの夜会会場に出張する日だった。
 娼婦を含めゴンドラに乗れる人数は決まっている。
 会場には主催者側の護衛がいるので、護衛を全員連れて行く必要はないと、カッサンドラ付のバルトロメイと、会場の雰囲気を崩さない外見のレネとアーダが行くことになった。

 
「きゃあっ……騎士様だわっ!!」
「シニョーラッ……なんてことを……」
「ナイトに守られるリッカルダ姫じゃないですか」

 夜会用にドレスアップしたカッサンドラをエスコートする形でバルトロメイが皆の前に現れると、娼婦たちの間から黄色い悲鳴が上がる。
 それもそうだろう、バルトロメイがいつもの黒い南国風の服装ではなく、騎士の正装をしているのだから。

 ドロステアと違い、上着の裾が後ろだけ長くなっている。
 代々騎士の家系の血を引いているだけあり、バルトロメイは思わず笑いがこぼれるくらい騎士の正装が似合っていた。
 臙脂(えんじ)と白を基調にした色合いは、日に焼けた黒い肌を引き立て、その奥に光るヘーゼルの双眸は、ただ変装させただけのお飾りの騎士ではないことを物語っていた。

 今夜開かれる夜会は、思い思いの仮装をすることがドレスコードになっている。
 カッサンドラもセキアで有名な物語のリッカルダ王女に扮して、バルトロメイはその姫を救うナイト役だ。
 
(……ちょっと頑張り過ぎだろ……)

 いつもより気合の入ったカッサンドラのドレス姿に、レネは少しだけ及び腰になる。
 

「だってバルは傭兵になる前は騎士だったって聞いたんだもの。やっぱりそれ相応の恰好をさせたくなるじゃない」
 
 そう言うと手を伸ばして、後ろ立つバルトロメイの頬を撫でた。
 
「…………」

 レネは俯き、下唇を噛み締める。

 カッサンドラがバルトロメイに触れるのはいつものことだ。
 普段ならば、レネだって見慣れてしまい何も感じない。

 だが今日は、どうしても感情を抑えることができなかった。
 騎士姿のバルトロメイに手を出されると、自分たちの関係まで汚されているようで……。


 二人姿をうっとりと眺める娼婦たちは、まるで夢の世界でも見ているかのようだ。
 そんな中、護衛として同行するアーダも、娼婦たちほど派手ではないが、ちゃんとドレスアップしている。
 綺麗に化粧を施すと、美形を集めたサロン・カッサンドラの娼婦たちに紛れてもなんの違和感もない。

 手合わせの時に話していたことを踏まえて、自分にしかできない護衛の道を探っているようだ。本来自分のいる場所にバルトロメイが立っていても、表情を崩すことなく、冷静に受け止めていた。
 
 アーダは前向きに現実を受け入れているというのに、自分はどうだろうか。
 たかが仮装の王女と騎士姿の二人に動揺して、いちいち取り乱していては護衛なんかやっていられない。
 レネは似たような立場にあるアーダを見習い、心を落ち着け冷静さを取り戻す。


 店の所有している一番大きなゴンドラに乗って、総勢十二人の舟での移動が始まった。
 大きなゴンドラなので、漕ぎ手も二人ついている。
 
 薄暗くなってきた川面に灯りで照らされた街並みが映り込み、水面がたゆむごとに揺れ動く。
 あまり水面ばかりを眺めていると、舟に乗り慣れていないレネは酔ってしまいそうなので、上へと視線を上げる。

 カッサンドラが護衛たちへと通達した情報によると、タラリーコという男が店に恨みを持ち、なにか行動を起こしてくる可能性が高いとのことだ。
 アーダや牛追い祭りで娼婦の一人が襲われたのも、どうもその男差し金のようだ。

 今回はゴンドラでの移動なので危険は少ないだろうが、用心に越したことはない。
 それに娼婦たちは重いドレスを着ている。
 川に落されたらひとたまりもない。
 以前、ロランドがドレスを着た貴婦人の救出の仕方について語っていたが、複雑な構造をしたドレスは、脱がせるのも大変に違いない。
 
 頭の中で船上での戦いをシミュレーションしながら、レネは会場までの船旅を過ごした。
 
 

「——まるで月の化身の様に美しい……。こっちに来て少し話さないか?」

 レネが壁の前に立っていると、時代めいた古めかしい衣装を着た太った男が話しかけてくる。
 よく見れば、白く顔を塗り口紅まで施している。
 誰の仮装なのかわからないが、ここまでくると気持ち悪いを通り越して滑稽だ。

「私は主人のお供で来ておりますので」
 
 こうして何度も声をかけられ、げんなりする。
 地味なお仕着せの黒服を着た男が、派手に着飾った夜会の招待者でないのは一目瞭然なのに。

「モテるのも大変だな」

 断っても後をついて来る男を振り切ると、その様子を眺めていたアーダが笑う。

「ふん、仕事どころじゃねえ……」

 誘って来る客から逃げまどてばかりでは、会場の中に危険な人物がいないか目を光らせるのも難しい。

「踊らないか? 誰からも邪魔されないし、お互い違う方向をまんべんなく観察できて効率的だぞ」

 いきなりの誘いに驚くが、確かにアーダの言うことは一理ある。
 レネは意を決して左の手の平を上に向け、彼女に差し出す。
 
「——シニョリーナ、私と踊って下さいませんか?」
 
「ええ、喜んで」
 
 一瞬アーダは目を瞠るが、口元に笑みを浮かべると、レネの左手に右手を添える。

 アーダの腰に手を回すと、黒い服に象牙色のドレスが絡む。
 シンプルなそのドレスは、浅黒い肌によく似合っていた。

 二年前の冬、レネはダニエラのダンスの稽古に付き合わされて、一通り踊れるようになっていた。
 二人にダンスを仕込んだのが、誰よりも恐ろしいルカーシュだということもあり、今でも身に染みついていて、相手の足を踏んでしまうこともない。

 いや、もしかしたらこの会場の中でも随分と上手い方かもしれない。
 踊りながら途中ですれ違ったカッサンドラが、バルトロメイの肩越しに驚いてこちらを見ていた。

 こんな踊り、幼い頃から剣舞を仕込まれたレネからすればなんてことない。

「上手いじゃないか。どこで覚えたんだ?」

 踊りながらアーダが耳元で囁く。

「厳しい師匠に仕込まれたからな」
 
 レネは二年前を思い出し笑う。
 ルカーシュはコブサを演奏しながらボディーを太鼓の様に叩いて、少しでもリズムがずれると、すぐに物を投げてきた。
 手裏剣じゃなかっただけまだマシだったが。

 それにしても、なぜダニエラはダンスの練習をしなけらばいけなかったのだろうか?
 それも女役の。
 今さら疑問に思っても、たぶんあの二人は理由など絶対に教えてくれない。
 お陰で練習相手をさせられたレネも、このように仕事に役立てることができているのでよしとする。


 レネはアーダと踊ることで、会場での見張りを無事にこなすことができた。
 美しい二人のダンスに、踊る足を止め、見ることに専念した男女が数組いたことまでは、本人たちは気付いていない。



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