菩提樹の猫

無一物

文字の大きさ
659 / 663
番外編 ホルニークとの打ち上げで

1 打ち上げ 

しおりを挟む

全5話 レネたちがメストへ帰還し、叙任式の前のお話です


<地図>



<登場人物紹介>

《リーパ》
【レネ】……リーパ護衛団の次期団長
【バルトロメイ】……レネの騎士
【ヴィート】……出戻り団員
【ゼラ】……料理上手な南国人
【ボリス】……レネの義兄、癒し手
【カレル】……赤毛の槍使い
【ロランド】……優男の仮面を被ったドS
【ヤン】……元ホルニークの熊男
【ベドジフ】……モテない弓使い

《ホルニーク》
【フォンス】……ホルニーク傭兵団の若き団長
【ヨー】……フォンスの右腕
【ゾルターン】……ホルニーク最強の男



打ち上げでの席順

バート | |○  
ヴィート| |○
ゼラ  |テ|○
カレル |||○
ロランド|ブ|ゾル
レネ  |ル|フォンス
ボリス | |ヨー  
ベドジフ| |○
ヤン  | |○
 ○  | |○

テーブルを挟んでリーパとホルニークの団員が座ってます
〇はホルニークの団員です



◆◆◆◆◆

 
 ここはフォンスたちホルニーク傭兵団がよく利用するレカの居酒屋。
 
「さあさあ、ここはリーパの団長さんの驕りだからな、みんなでじゃんじゃん飲もうぜ! あんたたちも遠慮すんなよ」

 フォンスはリーパ護衛団の執務室を訪ねた時に、バルナバーシュから帰りにみんなで飲み食いするようにと金を預かってきていた。いくら大人数とはいえ、一晩で使うには幾らか多い金額だった。
 しかし違う用途で使うのも違う気がしたので、景気よくここで使った方がいいだろう。
 なんせ今回の仕事は、リーパの団員たちも一緒だ。

「出先でこうして堂々と飲めるなんて、俺たち滅多にねえよな」

 リーパの槍使いが羨ましそうに口を尖らす。確か名前はカレルだったか……。
 両団の間でもう何度も合同鍛練を続けているので、フォンスはここに居る団員たちの名前はだいたい分かる。

「そっか、あんたたちはずっと護衛してなきゃいけないもんな……」
 
 フォンスの右腕のヨーが、気の毒そうにカレルを見る。
 ホルニークの団員たちは大きな仕事が終わると、こうして帰り道の居酒屋で打ち上げ代わりの飲み会を開くことも珍しくない。
 しかしリーパは、護衛団ということもあり、メストの行き帰りも護衛対象の護衛を続けながらということが多い。
 旅先で仕事が終わることは珍しいので、よその町でゆっくり飲む機会がないのだろう。

「だったらせっかくの機会だから楽しもうぜ!」

 頼んでいたビール樽が、総勢二十人の男たちが集まる大きなテーブルの上に置かれた。
 それぞれのジョッキに注ぎ分けて、皆に酒がいきわたったようだ。
 フォンスは向かいの席に座るレネにも、乾杯だけは付き合えとジョッキを持たせる。
 普段二人で食事に行った時にはビールは嫌いだと言って飲まないが、今日はちゃんと皆に付き合うようだ。
 
「今日は、リーパの協力もあって無事にイノシシの群れを退治できた。滅多にない機会だからみんなで楽しく飲もうぜ! じゃあ、かんぱ~い!」
 
「「「かんぱーーーい!!!」」」

 
 レカ近隣の村で害獣駆除の依頼があった。
 この一帯を治める領主は、ホルニークのお得意さんで、何か困ったことがあるとすぐに声がかかる。
 依頼の内容は、イノシシの大群が植えつけを終えたばかりのジャガイモ畑を荒らしたので駆除してくれというものだった。
 今までにない数なので、二十人くらい人手が必要だと言われたが、違う依頼で団員たちが出払っているので、人手が足りない。
 そこでフォンスは、リーパ護衛団に協力を要請した。

 去年の夏から半年間、リーパ護衛団は主要な団員たちの不在で人員不足に陥っていた。
 その間、ホルニーク傭兵団がその助っ人に入っていたこともあり、リーパの団長は喜んで協力してくれた。
 害獣駆除なのでどんな団員でもよかったのだが、助っ人に来たのは精鋭ばかりだった。
 
 半年間リーパから離れていた、レネ、バルトロメイ、ゼラ。
 留守の間、団長の補佐役をこなしていたカレルにロランド。
 獣退治には欠かせないヤンとベドジフ。
 そして癒し手のボリスと今回初めて顔を合わせる出戻りのヴィートの総勢九名だ。
 
 全員を普通に護衛として雇えば、今回の獣退治の料金よりも高くつくだろう。
 しかしバルナバーシュは、他のホルニークのメンバーと同じ日給でいいと言うではないか。それも九人ではなく七人分。
 なんでも勝手に団を抜け出したレネとバルトロメイは、穴を空けた期間分だけただ働きさせている最中なのだそうだ。
 
『うちも困ってる時に助けてもらったからな、あいつらは好きなだけ使ってくれ』
 そこまで言われると、フォンスも気兼ねなくレネたちの力を借りることができる。
 
 助っ人たちの力を借り、無事にイノシシの大群を退治することができた。
 すぐに今晩の宿となるレカの町へと移動して、総勢二十名による盛大な飲み会を開始した。


◆◆◆◆◆


「なあ……前に見た時よりも、あの猫ってやつ凄いことになってねえ?」

 乾杯が終わると、牛のようにのっそりとした男がヤンに小声で尋ねてくる。
 真ん中の席に座るレネたちから聞こえないように喋るのはどこか後ろめたいニュアンスを含んでいるからだろう。
 
「凄いって?」
 
「あれじゃね、あっち行ってる間に垢ぬけたってことじゃね」

 ヤンの隣に座っていたベドジフが、リーパの他の団員たちも感じていたレネの変化を口にする。
 
「一皮剥けたってやつか」

「ふつうは荒波に揉まれたら男らしくなるはずなんだけどな、あいつの場合は……」

「ますます美人になったよな」

 ヤンは素直に思ったままを口に出す。
 リーパの団員だけの時は、レネの容姿について話すことなど決してしないが、今回はホルニークの団員たちもいるので、少しは流されてもいいだろう。
 
 長い旅から帰って来て、天真爛漫だった青年が、少し憂いを帯びた表情を浮かべるようになった。
 下を向いたまま気怠げに蕾を開く八重咲きのバラのようだ。
 男をバラに例える時点で既におかしいのだが、そんな奴が雄くさい傭兵団の中にいると余計に目立つ。
 
 今までは自分たちに混じってバカ騒ぎしてきたが、もうそれも卒業する時が来たのかもしれない。
 
 
——とうとうレネは自分が猫であることに気付いた。
 
 
 ヤンはいつかそんな日が来るのではないかと恐れていたが、ついに来てしまった。
 もう暫くしたら、レネは王宮で行われる叙任式に出席し、王に直接剣を捧げる。
 平民の自分たちはその姿を見届けることもできない。

 今まであんなにバカ騒ぎしていたやんちゃな猫が、自分たちの手の届かない所へ行ってしまう……。
 考えるだけでも寂しさに、目許が潤む。

 最初っから判っていたことだが、やっぱりレネは違うのだ。
 
 
「おい……お前、なんで泣いてるんだよ……」

 ベドジフが心配そうに顔を覗き込んでくる。
 他の団員だったら男が泣くなと馬鹿にされるだろうが冴えない男同士、通じるところのあるベドジフは、こうしてヤンのことを心から心配してくれる。
 
「いや……、レネがみんなとこうして外に出るのも最後なのかなと思ったら……寂しくてな……」

「おい、馬鹿なこと言うなよ……あいつは騎士になったからって、態度を変えるような奴じゃないだろ」

 自分よりも二倍ほど身体の大きな男の肩を抱き、ベドジフがヤンの言葉を否定する。

「ああ。あいつはそんな奴じゃない。今まで通りに接してくるだろう。でもな……あいつは未来の団長だ。俺たちが態度を改めないと、代替わりしたときに、また勘違いする団員たちが出て来る」

「そりゃあそうした方がいいかもしれないが、急に態度を変えたら、レネが傷付く。すぐには団長も引退しないだろうから、周りがレネに敬意を払えるように少しずつ変えていこうぜ」

「まずは猫呼びをやめることからだな」

「そうだな」

 自分たちが猫と呼び続けたら、新人たちも陰でレネのことを猫と呼び出すだろう。
 この悪習は、最初に始めた自分たちから絶っていかなければならない。

「ほらっ、もうこれ以上泣くな。これ飲んで、ぱあっと楽しもうぜ」

 ベドジフが、ヤンの空になったジョッキへ新たにビールを注ぎ差し出した。
 ヤンは、沈んだ空気を払拭するように、一気にビールを飲みほした。

 
◆◆◆◆◆
 

「こうやって食べると獣臭さも消えて美味いぞ」

 仕留めたイノシシを一匹だけ譲り受け、この店で丸焼きにしてもらっていた。
 焼き上がるとドンっとテーブルの中央にこんがり焼けたイノシシがやってくる。
 寡黙な男が肉を切り分け手持ちのスパイスをかけると、綺麗に盛り付けた皿をヴィートに差し出した。

「ありがと」

 素直に礼を言って皿を受けとると、隣に座っていたカレルが怪訝な顔をしてこちらを見ていた。

「おい……ちょっと待て、お前たちいつの間にそんなに仲良くなったのよ? 俺にはくれないの?」

 群青色の瞳が無表情にカレルを見下ろすと、空の皿を差しだす。
「お前は自分でやれ」と言うことだろう。
 ヴィートは料理から離れたとこにいたのでゼラが取り分けてくれたが、目の前に座っているカレルが自分でやるのは当然だろう。
 
 ヴィートが濃墨に弟子入りする前までは、隣に座るゼラのことを毛嫌いしていた。
 それなのに、こうして世話を焼かれている姿を見てカレルが奇妙に思ったのも無理はない。
 ゼラはその間に、淡々と一番端の席に座るバルトロメイにも、同じようにイノシシを皿に取り分けていた。
 二人の間に座っていたヴィートが、ゼラからその皿を受け取り、今度はバルトロメイへと渡した。

「ほい」
「すまん」

 その様子を見ていたカレルの眉間の皺が、よりいっそう深くなる。

「おい、お前……バートともいがみ合ってた仲だったろ……?」

 まあ、言いたいことは分かる。
 あの頃は、レネを自分よりも強い男たちに取られないか必死で、特にこの二人にキャンキャン吠えていた。
 今思い出すだけでも恥ずかしい。

「……出先で、色々あったんだよ」

 ゼラとバルトロメイの男振りに、自分と言う人間のちっぽけさを思い知った。
 傷はまだ全て治りきってはいないが、素直になることで、痛みを和らげることができた。
 
 
「そういや……ずっと訊こうと思ってたんだけどさ、フィリプが裏切り者だったんだって?」

 暫くの間忘れていた憎い名を聞いて、ヴィートは拳を握りしめた。

「聞きたくもねえ名前を出すんじゃねえ……」

 レネをずたずたに傷つけた男をヴィートは今でも許していない。
 生き返らせて、もう一度殺してやりたいくらいだ。
 隣の端の席に座ってたバルトロメイは、近くにあった椅子代わりの丸太へ蹴りを入れている。

「なにがあったんだよ」
 
 只事とは思えない二人の反応に、ますますカレルは興味をひかれたようだ。
 フィリプという名が聞こえたのか、少し離れた席にいたレネが、不安そうな顔をしてこちらを振り返る。
 カレルに悪気がないのはわかるが、レネの前でその名を出してはいけない。
 
 
「——カレル、好奇心は身を亡ぼすぞ」

 
 普段は無表情を貫いている男が嗤った。
 底冷えのするような笑顔に、周囲の空気が凍り付く。
 その声は低く、ヴィートの知っているゼラとは別人のようだった。

 カレルは知らないだろうが、ゼラは元王子で目線一つで数多くの人間を動かす。
 一人の男を黙らせるくらい容易いことだろう。
 
「……お…おう……」

 すっかり気圧されたカレルは、生返事をして固まった。

 身分のことは抜きにしても、ゼラは強い。
 そんな態度を一切表に出さず、周囲に好き放題させている。
 ヴィートも今まで気にせず生意気な態度をとってきた。
 しかし弱肉強食のこの世界では、ゼラがカレルやヴィートよりも圧倒的に立場が上だ。
 
 そんなゼラが、自分の立場を最大限に利用して守っていたのがレネだ。
 ヴィートやバルトロメイも助けられていた。
 
 ゾランとしてあの島に滞在していたゼラは、フィリプとレーリオがレネになにをしたのか、その目で見ているはずだ。
 ヴィートたちよりも多くのことを知っているこの男は、決してそれを外に漏らしたりしないだろう。
 
 何の見返りも求めない無償の愛といっていい。
 レネに下心を抱くヴィートやバルトロメイとは違う。

 そんなゼラとレネの関係にヴィートは嫉妬を覚えた。
 
 

 
 



しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました

あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」 穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン 攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?   攻め:深海霧矢 受け:清水奏 前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。 ハピエンです。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。 自己判断で消しますので、悪しからず。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

ざまぁされたチョロ可愛い王子様は、俺が貰ってあげますね

ヒラヲ
BL
「オーレリア・キャクストン侯爵令嬢! この時をもって、そなたとの婚約を破棄する!」 オーレリアに嫌がらせを受けたというエイミーの言葉を真に受けた僕は、王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付ける。 しかし、突如現れた隣国の第一王子がオーレリアに婚約を申し込み、嫌がらせはエイミーの自作自演であることが発覚する。 その結果、僕は冤罪による断罪劇の責任を取らされることになってしまった。 「どうして僕がこんな目に遭わなければならないんだ!?」 卒業パーティーから一ヶ月後、王位継承権を剥奪された僕は王都を追放され、オールディス辺境伯領へと送られる。 見習い騎士として一からやり直すことになった僕に、指導係の辺境伯子息アイザックがやたら絡んでくるようになって……? 追放先の辺境伯子息×ざまぁされたナルシスト王子様 悪役令嬢を断罪しようとしてざまぁされた王子の、その後を書いたBL作品です。

殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?

krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」 突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。 なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!? 全力すれ違いラブコメファンタジーBL! 支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。

処理中です...