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作戦会議
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私は片手剣の柄に手をかける、ノウマも物音をたてないように杖を取り出した。
木陰の中から現れたのはアネイラだった。
「こんばんわ、道が出来ていて驚いた。
お陰ですぐに追いつけて助かったよ」
アネイラはまるで待ち合わせでもしていたかのように魔法陣の中に入って腰を落ち着けた。
「アネイラさん何しにここへ?」
「何って、愚弟の救出だ」
さも当たり前と言うように答える。
「え? あんた救出はほぼ不可能って言ったじゃない!」
「本音と建前だ。
私はウェゲナー家の当主をしている以上、大局を見なければならない。
愚弟一人助けるのに大人数を動員するわけにはいかない。
だけど、アリス。
貴女の言ったように何もしなければ目覚めが悪い。
暗黙とは言え、ウェインの王都外への渡航を見逃した経緯もある」
意外だった。
第一印象はかなり規律に厳しい固い人間かと思っていたが、そう言えばウェインが王都を飛び出した時も分かっていて止めなかったんだったな。
「及ばずながら、私にも手伝わせてほしい」
「男の救出に女3人なんてアイツも罪な男ね」
私が笑うと二人も笑いだした。
「アリス、ありがとう。
弟を助けるために命をかけてくれること。
心から感謝する」
「ま、出来るだけ頑張ってみるわ。
ねぇアネイラさん、さっきこれの話をしてたんだけど」
私は紋章をアネイラに見せた。
「王都について気を失って、起きたら心現術の精度も魔力のコントロールも格段に良くなったのよね」
「さんはいらない、ノウマも。
気軽にアネイラと呼んでほしい。
さて。紋章は四大貴族にそれぞれ一つ、継承されてきた。
紋章を受け継いだ当主は身体能力が格段に向上する。
何故、力が向上するのか。
我々は紋章が竜人族の秘められた力を開放するからだと聞かされてきたが・・・」
「私は四大貴族でも、ましてや王都出身ですらないわよ」
「それに誰かから受け継いだのではなく、いきなり浮かんだのも気になりますね」
三人で額が引っ付くくらいに私の手の甲に浮かんだ紋章を覗きこむ。
「ま、うちの愚弟を助けたらロザリンド様に聞いてみよう。
何か分かるとしたら彼女くらいだ」
アネイラはお手上げといったふうに横になった。
「そう言えば、小耳に挟んだんだけど魔王の封印が解けそうだって。
ホントなの?」
「あぁ、その通りだ」
あっさり認めるアネイラ。
「それって大騒動じゃない!
どういうことなの?」
「伝承によると、魔王の封印が解けるとき。
王都の中心、神殿の5本の楔が砕け散る。
っと、言われている。
楔が描く五芒星の中にある大魔法石。
その中に魔王が封印されている。
その大魔法石を囲む楔に半年よりも少し前に亀裂が走ったんだ」
「半年前か・・・
ノイマンが死んだ時期と被るわね・・・・」
「なに?」
私の呟きにアネイラが反応した。
「あぁ、言ってなかったわね。
ノイマンが死んだのよ、自分の心臓を私に移して」
ノウマにしたようにアネイラにも私の胸を指し示した。
アネイラは私の胸に手をやると心音が無いことに目を見開いた。
「まじかっ」
あっ、ウェインとおんなじ事言った。
アネイラは頭を抱えた。
何か考え込んでいる。
「ふむ、考えても仕方ない。
その話はとりあえず後回しにしておこう。
王都でも、魔王の封印になにかしら変化が起こっているのは分かるんだが。
どうしようも無いのが現状なんだ。
ロザリンド様も分からないの一点張りだ。
愚弟を助けて、アリスにロザリンド様を会わせる。
それでなにかしら分かるだろう。
目下の問題は愚弟の回りにどれだけの戦力がいるかだな。
上位魔族が2体。
3体いることはまず無いだろう」
「どうして?」
「3体いたらお仕舞いだ。
2体でも正直な所、絶望的だが。
1体なら私とアリスで間違いなく勝てる」
「100年以上戦ってるのに今まで1体も倒せてないの?」
上位魔族は5体、全ての魔族が5体ずつのねずみ算で構成されていて上が死ねば下も死ぬ。
その計算でいけば全部で魔族は125体しかいない。
私がこの前、中位魔族を1体殺したからいっぺんに6体減ったはずだ。
その調子なら、100年もやりあってたら今頃いなくなってそうなもんだが・・・
「もちろん、倒した事はある。
中位魔族まではな。
上位魔族は危なくなれば必ず逃げる」
「えっ!?
じゃあ、かなり魔族は減ってるんじゃないの?」
「満月の夜、奴等は自分を生み出した存在が生きていれば復活するんだ。
上位魔族が必ず逃げる辺り、魔王が封印されているせいで上位魔族は復活出来ないんだろうがな」
復活!?
私はノウマを見た
「じゃあ、ワゼルが復活したらノウマはどうなるの?
また、あのアズマとか言う奴に取り憑かれるの?」
また、あの感じの悪い顔をしたノウマは見たくない!
「大丈夫です。
いきなり取り憑かれるなんてことはありません。
奴等が人間の体を奪うには相手の体の触れる必要があります。
そして、奪えるのは満月の夜だけ。
ですから、満月の夜には絶対に王都の外へ出てはいけないと王都の子供達は教えられているんですよ」
迷信じゃない分めっちゃ怖いな。
「そう言えば、ノウマとグラーブって奴以外にワゼルの配下だった下位魔族はいないの?」
「います、恐らく正気に戻ったときに捕らえられてフェムノの居城に拘束されていると思われます」
「傾向が分かるって事は今までもそういう事があったってことよね?
拘束されてる場所は分かる?」
「はい、分かります」
「中位魔族の顔は覚えてる?」
「はい、覚えていますが」
このまま、三人で突っ込んでも敗けは見えてるし・・・・
「先に拘束されている人を助けましょう。
ノウマ、そのフェムノの居城の構造を教えて」
「はい、そんなに大きな建造物ではありません。
四階建ての塔で最上階は移動に使う小型翼竜の巣になっていて、3階に上位魔族のフェムノ。
2階に中位魔族、1階に下位魔族がいます。
上位魔族が倒される事はありませんので必然的にたまに正気に戻ることがあるのは下位魔族のみ。
正気に戻った者を拘束するのは下位魔族の役目です。
捕まったものはそのまま1階に満月まで拘束されます」
「栄養状態は?」
「食事は出されませんが、魔力を流し込まれて栄養管理はなされます。
取り憑く肉体が衰弱していては魔族も困りますから」
「囚われた人間を開放して戦力にするのか?
上手くいけば良いが・・・」
「私がワゼルを倒してから満月は来てないわ、必ず居るはずよ。
3人ならバレないように潜入も出来るんじゃない?」
「いると思われる3人は戦力になりそうか?」
アネイラがノウマに聞く。
「全員、元王都の騎士だった者達なので問題なく。
アリス様、潜入ならば私が参ります。
1階で私が囚われている3名を開放、後に開放された者達と4人で騒ぎを起こして撹乱。
その隙にアネイラとアリス様の二人で2階へ行き、中位魔族を倒して頂くか。
上位魔族を倒して頂ければ」
「アネイラ、どう思う?
他になにか良い手は?」
「良い手と言われると難しいな。
それに他にも問題がある、魔物達だ。
恐らくは塔周辺に集まっていると思うが」
魔物か・・・
めんどくさいな。
私達は下を向いて三人で考え込む。
そして、私は地面を見て閃いた。
木陰の中から現れたのはアネイラだった。
「こんばんわ、道が出来ていて驚いた。
お陰ですぐに追いつけて助かったよ」
アネイラはまるで待ち合わせでもしていたかのように魔法陣の中に入って腰を落ち着けた。
「アネイラさん何しにここへ?」
「何って、愚弟の救出だ」
さも当たり前と言うように答える。
「え? あんた救出はほぼ不可能って言ったじゃない!」
「本音と建前だ。
私はウェゲナー家の当主をしている以上、大局を見なければならない。
愚弟一人助けるのに大人数を動員するわけにはいかない。
だけど、アリス。
貴女の言ったように何もしなければ目覚めが悪い。
暗黙とは言え、ウェインの王都外への渡航を見逃した経緯もある」
意外だった。
第一印象はかなり規律に厳しい固い人間かと思っていたが、そう言えばウェインが王都を飛び出した時も分かっていて止めなかったんだったな。
「及ばずながら、私にも手伝わせてほしい」
「男の救出に女3人なんてアイツも罪な男ね」
私が笑うと二人も笑いだした。
「アリス、ありがとう。
弟を助けるために命をかけてくれること。
心から感謝する」
「ま、出来るだけ頑張ってみるわ。
ねぇアネイラさん、さっきこれの話をしてたんだけど」
私は紋章をアネイラに見せた。
「王都について気を失って、起きたら心現術の精度も魔力のコントロールも格段に良くなったのよね」
「さんはいらない、ノウマも。
気軽にアネイラと呼んでほしい。
さて。紋章は四大貴族にそれぞれ一つ、継承されてきた。
紋章を受け継いだ当主は身体能力が格段に向上する。
何故、力が向上するのか。
我々は紋章が竜人族の秘められた力を開放するからだと聞かされてきたが・・・」
「私は四大貴族でも、ましてや王都出身ですらないわよ」
「それに誰かから受け継いだのではなく、いきなり浮かんだのも気になりますね」
三人で額が引っ付くくらいに私の手の甲に浮かんだ紋章を覗きこむ。
「ま、うちの愚弟を助けたらロザリンド様に聞いてみよう。
何か分かるとしたら彼女くらいだ」
アネイラはお手上げといったふうに横になった。
「そう言えば、小耳に挟んだんだけど魔王の封印が解けそうだって。
ホントなの?」
「あぁ、その通りだ」
あっさり認めるアネイラ。
「それって大騒動じゃない!
どういうことなの?」
「伝承によると、魔王の封印が解けるとき。
王都の中心、神殿の5本の楔が砕け散る。
っと、言われている。
楔が描く五芒星の中にある大魔法石。
その中に魔王が封印されている。
その大魔法石を囲む楔に半年よりも少し前に亀裂が走ったんだ」
「半年前か・・・
ノイマンが死んだ時期と被るわね・・・・」
「なに?」
私の呟きにアネイラが反応した。
「あぁ、言ってなかったわね。
ノイマンが死んだのよ、自分の心臓を私に移して」
ノウマにしたようにアネイラにも私の胸を指し示した。
アネイラは私の胸に手をやると心音が無いことに目を見開いた。
「まじかっ」
あっ、ウェインとおんなじ事言った。
アネイラは頭を抱えた。
何か考え込んでいる。
「ふむ、考えても仕方ない。
その話はとりあえず後回しにしておこう。
王都でも、魔王の封印になにかしら変化が起こっているのは分かるんだが。
どうしようも無いのが現状なんだ。
ロザリンド様も分からないの一点張りだ。
愚弟を助けて、アリスにロザリンド様を会わせる。
それでなにかしら分かるだろう。
目下の問題は愚弟の回りにどれだけの戦力がいるかだな。
上位魔族が2体。
3体いることはまず無いだろう」
「どうして?」
「3体いたらお仕舞いだ。
2体でも正直な所、絶望的だが。
1体なら私とアリスで間違いなく勝てる」
「100年以上戦ってるのに今まで1体も倒せてないの?」
上位魔族は5体、全ての魔族が5体ずつのねずみ算で構成されていて上が死ねば下も死ぬ。
その計算でいけば全部で魔族は125体しかいない。
私がこの前、中位魔族を1体殺したからいっぺんに6体減ったはずだ。
その調子なら、100年もやりあってたら今頃いなくなってそうなもんだが・・・
「もちろん、倒した事はある。
中位魔族まではな。
上位魔族は危なくなれば必ず逃げる」
「えっ!?
じゃあ、かなり魔族は減ってるんじゃないの?」
「満月の夜、奴等は自分を生み出した存在が生きていれば復活するんだ。
上位魔族が必ず逃げる辺り、魔王が封印されているせいで上位魔族は復活出来ないんだろうがな」
復活!?
私はノウマを見た
「じゃあ、ワゼルが復活したらノウマはどうなるの?
また、あのアズマとか言う奴に取り憑かれるの?」
また、あの感じの悪い顔をしたノウマは見たくない!
「大丈夫です。
いきなり取り憑かれるなんてことはありません。
奴等が人間の体を奪うには相手の体の触れる必要があります。
そして、奪えるのは満月の夜だけ。
ですから、満月の夜には絶対に王都の外へ出てはいけないと王都の子供達は教えられているんですよ」
迷信じゃない分めっちゃ怖いな。
「そう言えば、ノウマとグラーブって奴以外にワゼルの配下だった下位魔族はいないの?」
「います、恐らく正気に戻ったときに捕らえられてフェムノの居城に拘束されていると思われます」
「傾向が分かるって事は今までもそういう事があったってことよね?
拘束されてる場所は分かる?」
「はい、分かります」
「中位魔族の顔は覚えてる?」
「はい、覚えていますが」
このまま、三人で突っ込んでも敗けは見えてるし・・・・
「先に拘束されている人を助けましょう。
ノウマ、そのフェムノの居城の構造を教えて」
「はい、そんなに大きな建造物ではありません。
四階建ての塔で最上階は移動に使う小型翼竜の巣になっていて、3階に上位魔族のフェムノ。
2階に中位魔族、1階に下位魔族がいます。
上位魔族が倒される事はありませんので必然的にたまに正気に戻ることがあるのは下位魔族のみ。
正気に戻った者を拘束するのは下位魔族の役目です。
捕まったものはそのまま1階に満月まで拘束されます」
「栄養状態は?」
「食事は出されませんが、魔力を流し込まれて栄養管理はなされます。
取り憑く肉体が衰弱していては魔族も困りますから」
「囚われた人間を開放して戦力にするのか?
上手くいけば良いが・・・」
「私がワゼルを倒してから満月は来てないわ、必ず居るはずよ。
3人ならバレないように潜入も出来るんじゃない?」
「いると思われる3人は戦力になりそうか?」
アネイラがノウマに聞く。
「全員、元王都の騎士だった者達なので問題なく。
アリス様、潜入ならば私が参ります。
1階で私が囚われている3名を開放、後に開放された者達と4人で騒ぎを起こして撹乱。
その隙にアネイラとアリス様の二人で2階へ行き、中位魔族を倒して頂くか。
上位魔族を倒して頂ければ」
「アネイラ、どう思う?
他になにか良い手は?」
「良い手と言われると難しいな。
それに他にも問題がある、魔物達だ。
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