悪役令嬢様のメイドなりました~スキャンダルを夢見るチートなメイドさんは、イケメンたちに執着される~

トモモト ヨシユキ

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3 悪役令嬢改造計画

3ー1 お願い

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 3ー1 お願い

 それから1週間後、私のメリー様改造計画は、始まった。
 朝食後、メリー様のお部屋をうかがうことを許された私は、おいしいお茶とお菓子を用意してメリー様のもとを訪れた。
 「失礼いたします、メリー様」
 「いいのよ、アニー」
 メリー様は、部屋の窓際に置かれたソファに腰かけて私を見上げている。
 私は、メリー様の前のテーブルにお茶を用意するとカップをメリー様にすすめる。
 メリー様は、受け取るとお茶の香りをくん、と嗅いでぱぁっと表情を輝かせる。
 「これ、とってもいい香りがするわね。何のお茶なの?」
 うん。
 実は、このお茶は、厨房の裏に作った畑で育てているお茶の木の葉っぱで私が作った日本茶だ。
 つまり、この世界にはまだ、無いものなのだ。
 「東の方にある小さな国のお茶だそうです」
 曖昧なことを答えると私は、メリー様に向き合い微笑む。
 「実は、メリー様にお願いがあって参りました」
 「何かしら?」
 メリー様は、日本茶をこくっと飲みながら饅頭に手を伸ばしている。
 「私にできることがあるといいのだけれど」
 「メリー様にしか頼めないことでございますわ」
 私は、にっこりと笑みを浮かべると次元収納から取り出したドレスをメリー様に差し出した。
 「このドレスを試着してみていただけませんか?」
 「まあ、ドレスを?」
 メリー様の表情が曇る。
 メリー様が学園に通えなくなった事件は、メリー様が学年の期末に行われるパーティーでわざと悪役令嬢の方のドレスを汚したと疑われたというものだった。
 メルさんからその時以来、メリー様がドレスを着ることを避けられるようになったと聞いている。
 事実、今もメリー様は、伯爵令嬢に似合わないだぶっとした灰色の木綿のワンピースを身に付けている。
 「私、ドレスは、ちょっと……」
 断ろうとするメリー様に私は、ふぅっとため息を漏らす。
 「そうですか。せっかくいいモデルが見つかったと思ったのですが」
 「モデル?」
 興味を示しているメリー様にしめしめと思いながら私は、俯き加減でしげしげとドレスを眺める。
 そのドレスは、淡い水色の美しい光沢のあるドレスだ。
 ちなみに絹のドレスなのだが、まだ、この世界には絹は存在しない。
 私は、これをローターズ平原にいる蜘蛛によく似た魔物の糸から作り出した。
 メリー様の言葉に頷くと私は、話した。
 「実は、新しい素材のドレスを考えたのですがそれを売り出すためのモデルをメリーお嬢様にお願いしたいのです」
 「私に?」
 ぽかんとしているメリー様に私は、ドレスを差し出す。
 「触ってみてくださいませ。とっても肌触りがいいでしょう?」
 恐る恐る手を伸ばすメリー様は、驚いた表情になる。
 「ほんとだわ!とっても柔らかくて滑らかな手触りだわ」
 
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