5 / 21
5 聖女召喚
しおりを挟む
そして翌日。いつもなら聖女としての仕事にでかけるのだが、今日は王太子殿下から招待を受けたためヴァーノン様と共に謁見の間へと来ている。
謁見の間には王族の方々を始め、多くの貴族たちが集まっていた。全員、僕を汚いものを見るような目で見ている。だがそれよりも気になるものが目に入る。謁見の間の中央に、大きな文様が描かれていたのだ。
これは一体なんなのだろう。そう思いながらその文様の近くまで歩みを進める。すると、そこで止まれと王太子殿下の声がした。
「『能無し聖女』ラルフィーよ。貴様は自分こそが聖女だと謀り王宮へと来た割りに、魔力が乏しく満足に聖女として力を使うことは出来なかった。そうだな?」
「……」
事実とは違うため『はい』と返事をすることは出来ない。だからと言って『いいえ』と否定することも許されていない僕はただ黙る。
この人たちの間では、僕が聖女だと意気揚々ここへ来たことになっていたのか。そうなっていたのなら、力を満足に使えず『能無し』と呼ばれ蔑まされてきた理由がわかる。無理やりここへ連れてきたくせに。
「ここには異世界より真なる聖女を召喚するための魔法陣が描かれている。お前とは違う、本物の聖女をだ」
聖女を召喚するための魔法陣……? そんなものがあるのなら、どうして今まで使わなかったのだろうか。そう不思議に思うものの、何も言えない僕はそのまま黙って王太子殿下の話を聞く。
「ではこれより! 聖女召喚の儀を行う! 始めよ!」
王太子殿下が声高々に叫ぶと、魔法陣を囲むようにしていた魔導士たちは一斉にそこへ手をかざす。魔力が注がれると魔法陣はヴンッ……と光り輝いた。
魔法陣の光はぐるぐると円を描くように激しく点滅する。その勢いは凄まじく、眩しくて目を開けていられない。そして同時に周りの空気が一気に変わった。
うまく言えないが、何かが魔法陣に吸い取られていくような感覚だ。その時『ダメ! いけない!』という植物たちの声がする。
何が駄目? 何がいけない? そう聞きたいが僕の近くに植物はない。この声はきっと王宮の外の植物たちの声だ。それが一斉に大合唱となって『やめて』と叫んでいる。
そんな植物たちの声を無視するように魔法陣は益々光り輝き、カッと一際強く輝くと先ほどまでの眩しさが嘘のように沈黙する。眩しさがなくなり恐る恐る目を開ける。すると魔法陣の真ん中に座り込む一人の女性がいた。
「おおおッ! 召喚成功だッ!」
「素晴らしいッ! 聖女様のご降臨だッ!」
「え? え? なになになに!? どういうこと!?」
聖女が現れたと一斉に騒ぎ立てる貴族たち。その声に驚き、魔法陣に座り込む女性は驚いていた。だがそれは僕も同じ。本当に人が召喚されたのだ。こんなことが本当に出来るなんて……
「聖女様、ようこそサレルヴァ王国へ。あなたが現れるのを待っていました」
「え……? 聖女、様……? え、私、聖女なの!? それに超イケメンじゃん! 嘘っ、コレ、ラノベとかにある聖女召喚ってやつ!? マジ!?」
王太子殿下が座り込む女性に優しく手を差し伸べる。殿下の顔を見た女性は一瞬にして頬を赤く染めていた。殿下の手を取りゆっくりと立ち上がる。少し小柄ながらもとても美しい女性だった。
殿下は聖女様の腰を抱くようにそっと抱きしめる。聖女様の顔は満更でもなく、しなだれかかるように殿下に身を寄せた。
「聖女様、あなたのお名前は?」
「私? タナカミサキよ。ミサキって呼んで!」
「ミサキ……美しいあなたにぴったりの可憐な名前だ。ではミサキ。突然で申し訳ないが、あなたの力を示してもらえないだろうか? あなたは真の聖女だ。きっと聖女としての力を使うことが出来るはず」
「聖女の力……? あ、もしかしてコレ?」
聖女様は掌を上に向けると、ぶわりと聖属性の魔力を解放した。僕が力を使えるようになるまでに半年かかったのに、召喚された聖女様はいとも簡単に力を行使する。
聖女様が力を使った途端、この場の空気が優しく心地のいいものに変わった。これが本物の聖女の力。僕とは全然違う、本当の聖属性の力。
「なんと素晴らしい! あの偽りの『能無し聖女』とは雲泥の差だ!」
「『能無し聖女』……?」
「そこにただ突っ立っている者がそうだ。大した力もないくせに、自分こそが聖女だとここへ乗り込んできた恥知らず」
殿下が僕を忌々し気に睨みながら指を指す。それに合わせて聖女様と視線がぶつかった。僕を上から下まで眺めると、くすりと嘲笑の笑みを浮かべた。
「ヤバ。超ダサいんですけど。あれが聖女? 能無しって言われるの、わかるわ~」
「そうでしょう。あなたとは比べるまでもない。……おい、『能無し聖女』よ。お前を虚偽罪で罪人とする! 引っ立てよ!」
「え……!?」
罪人……!? どうして、と混乱している間に、僕はあっという間に二人の騎士に拘束された。手を後ろに回され紐で固く結ばれる。締め上げられるように結ばれ腕が強く痛んだ。
どうして。なんで。急な展開に頭が追い付かない。
「聖女様!」
そんな時ヴァーノン様の声がする。顔を動かせばヴァーノン様がこちらへ駆けてきていた。だが他の騎士によって拘束され身動きが取れなくされてしまう。
「ヴァーノン様っ! 駄目! こっちへ来てはいけません!」
僕を庇うようなことをすればヴァーノン様まで罪人にされてしまうかもしれない。罪人とまではならなくても、何か罰を受けることになるかも。僕に唯一優しくしてくれた人が、僕のせいでそうなることは望まない。
「やだ、何あの人もイケメンじゃん! ねぇ、あの金髪の人って誰?」
「……あれは『能無し聖女』に付けられた騎士です。騎士とはいいますが、あいつは我が国の恥さらしですよ。聖女様が気にされるような方ではありません」
「え~? でも顔が超タイプなんだよね。ねぇ、あの人私の騎士にしてもいい? いいでしょ? ねぇ、お願~い!」
「……くっ。聖女様がそう望まれるなら仕方ない。ヴァーノン! お前は今から聖女様の騎士となれ! それから『能無し聖女』を早く牢へ入れろ! こんな奴の顔など見たくもない!」
「はっ!」
殿下の一声で、僕は引っ張られるようにして謁見の間から連れ去られる。その時ちらりと見たヴァーノン様は、まるで泣きそうな顔をしていた。
ありがとうございます、ヴァーノン様。僕が罪人となったことを、たった一人でも憤ってくれて嬉しかったです。
その気持ちが伝わるよう、ヴァーノン様ににこりと微笑んだ。
謁見の間には王族の方々を始め、多くの貴族たちが集まっていた。全員、僕を汚いものを見るような目で見ている。だがそれよりも気になるものが目に入る。謁見の間の中央に、大きな文様が描かれていたのだ。
これは一体なんなのだろう。そう思いながらその文様の近くまで歩みを進める。すると、そこで止まれと王太子殿下の声がした。
「『能無し聖女』ラルフィーよ。貴様は自分こそが聖女だと謀り王宮へと来た割りに、魔力が乏しく満足に聖女として力を使うことは出来なかった。そうだな?」
「……」
事実とは違うため『はい』と返事をすることは出来ない。だからと言って『いいえ』と否定することも許されていない僕はただ黙る。
この人たちの間では、僕が聖女だと意気揚々ここへ来たことになっていたのか。そうなっていたのなら、力を満足に使えず『能無し』と呼ばれ蔑まされてきた理由がわかる。無理やりここへ連れてきたくせに。
「ここには異世界より真なる聖女を召喚するための魔法陣が描かれている。お前とは違う、本物の聖女をだ」
聖女を召喚するための魔法陣……? そんなものがあるのなら、どうして今まで使わなかったのだろうか。そう不思議に思うものの、何も言えない僕はそのまま黙って王太子殿下の話を聞く。
「ではこれより! 聖女召喚の儀を行う! 始めよ!」
王太子殿下が声高々に叫ぶと、魔法陣を囲むようにしていた魔導士たちは一斉にそこへ手をかざす。魔力が注がれると魔法陣はヴンッ……と光り輝いた。
魔法陣の光はぐるぐると円を描くように激しく点滅する。その勢いは凄まじく、眩しくて目を開けていられない。そして同時に周りの空気が一気に変わった。
うまく言えないが、何かが魔法陣に吸い取られていくような感覚だ。その時『ダメ! いけない!』という植物たちの声がする。
何が駄目? 何がいけない? そう聞きたいが僕の近くに植物はない。この声はきっと王宮の外の植物たちの声だ。それが一斉に大合唱となって『やめて』と叫んでいる。
そんな植物たちの声を無視するように魔法陣は益々光り輝き、カッと一際強く輝くと先ほどまでの眩しさが嘘のように沈黙する。眩しさがなくなり恐る恐る目を開ける。すると魔法陣の真ん中に座り込む一人の女性がいた。
「おおおッ! 召喚成功だッ!」
「素晴らしいッ! 聖女様のご降臨だッ!」
「え? え? なになになに!? どういうこと!?」
聖女が現れたと一斉に騒ぎ立てる貴族たち。その声に驚き、魔法陣に座り込む女性は驚いていた。だがそれは僕も同じ。本当に人が召喚されたのだ。こんなことが本当に出来るなんて……
「聖女様、ようこそサレルヴァ王国へ。あなたが現れるのを待っていました」
「え……? 聖女、様……? え、私、聖女なの!? それに超イケメンじゃん! 嘘っ、コレ、ラノベとかにある聖女召喚ってやつ!? マジ!?」
王太子殿下が座り込む女性に優しく手を差し伸べる。殿下の顔を見た女性は一瞬にして頬を赤く染めていた。殿下の手を取りゆっくりと立ち上がる。少し小柄ながらもとても美しい女性だった。
殿下は聖女様の腰を抱くようにそっと抱きしめる。聖女様の顔は満更でもなく、しなだれかかるように殿下に身を寄せた。
「聖女様、あなたのお名前は?」
「私? タナカミサキよ。ミサキって呼んで!」
「ミサキ……美しいあなたにぴったりの可憐な名前だ。ではミサキ。突然で申し訳ないが、あなたの力を示してもらえないだろうか? あなたは真の聖女だ。きっと聖女としての力を使うことが出来るはず」
「聖女の力……? あ、もしかしてコレ?」
聖女様は掌を上に向けると、ぶわりと聖属性の魔力を解放した。僕が力を使えるようになるまでに半年かかったのに、召喚された聖女様はいとも簡単に力を行使する。
聖女様が力を使った途端、この場の空気が優しく心地のいいものに変わった。これが本物の聖女の力。僕とは全然違う、本当の聖属性の力。
「なんと素晴らしい! あの偽りの『能無し聖女』とは雲泥の差だ!」
「『能無し聖女』……?」
「そこにただ突っ立っている者がそうだ。大した力もないくせに、自分こそが聖女だとここへ乗り込んできた恥知らず」
殿下が僕を忌々し気に睨みながら指を指す。それに合わせて聖女様と視線がぶつかった。僕を上から下まで眺めると、くすりと嘲笑の笑みを浮かべた。
「ヤバ。超ダサいんですけど。あれが聖女? 能無しって言われるの、わかるわ~」
「そうでしょう。あなたとは比べるまでもない。……おい、『能無し聖女』よ。お前を虚偽罪で罪人とする! 引っ立てよ!」
「え……!?」
罪人……!? どうして、と混乱している間に、僕はあっという間に二人の騎士に拘束された。手を後ろに回され紐で固く結ばれる。締め上げられるように結ばれ腕が強く痛んだ。
どうして。なんで。急な展開に頭が追い付かない。
「聖女様!」
そんな時ヴァーノン様の声がする。顔を動かせばヴァーノン様がこちらへ駆けてきていた。だが他の騎士によって拘束され身動きが取れなくされてしまう。
「ヴァーノン様っ! 駄目! こっちへ来てはいけません!」
僕を庇うようなことをすればヴァーノン様まで罪人にされてしまうかもしれない。罪人とまではならなくても、何か罰を受けることになるかも。僕に唯一優しくしてくれた人が、僕のせいでそうなることは望まない。
「やだ、何あの人もイケメンじゃん! ねぇ、あの金髪の人って誰?」
「……あれは『能無し聖女』に付けられた騎士です。騎士とはいいますが、あいつは我が国の恥さらしですよ。聖女様が気にされるような方ではありません」
「え~? でも顔が超タイプなんだよね。ねぇ、あの人私の騎士にしてもいい? いいでしょ? ねぇ、お願~い!」
「……くっ。聖女様がそう望まれるなら仕方ない。ヴァーノン! お前は今から聖女様の騎士となれ! それから『能無し聖女』を早く牢へ入れろ! こんな奴の顔など見たくもない!」
「はっ!」
殿下の一声で、僕は引っ張られるようにして謁見の間から連れ去られる。その時ちらりと見たヴァーノン様は、まるで泣きそうな顔をしていた。
ありがとうございます、ヴァーノン様。僕が罪人となったことを、たった一人でも憤ってくれて嬉しかったです。
その気持ちが伝わるよう、ヴァーノン様ににこりと微笑んだ。
975
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【土壌改良】スキルで追放された俺、辺境で奇跡の野菜を作ってたら、聖剣の呪いに苦しむ伝説の英雄がやってきて胃袋と心を掴んでしまった
水凪しおん
BL
戦闘にも魔法にも役立たない【土壌改良】スキルを授かった伯爵家三男のフィンは、実家から追放され、痩せ果てた辺境の地へと送られる。しかし、彼は全くめげていなかった。「美味しい野菜が育てばそれでいいや」と、のんびり畑を耕し始める。
そんな彼の作る野菜は、文献にしか存在しない幻の品種だったり、食べた者の体調を回復させたりと、とんでもない奇跡の作物だった。
ある嵐の夜、フィンは一人の男と出会う。彼の名はアッシュ。魔王を倒した伝説の英雄だが、聖剣の呪いに蝕まれ、死を待つ身だった。
フィンの作る野菜スープを口にし、初めて呪いの痛みから解放されたアッシュは、フィンに宣言する。「君の作る野菜が毎日食べたい。……夫もできる」と。
ハズレスキルだと思っていた力は、実は世界を浄化する『創生の力』だった!?
無自覚な追放貴族と、彼に胃袋と心を掴まれた最強の元英雄。二人の甘くて美味しい辺境開拓スローライフが、今、始まる。
【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】
ゆらり
BL
帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。
着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。
凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。
撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。
帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。
独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。
甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。
※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。
★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
捨てられΩの癒やしの薬草、呪いで苦しむ最強騎士団長を救ったら、いつの間にか胃袋も心も掴んで番にされていました
水凪しおん
BL
孤独と絶望を癒やす、運命の愛の物語。
人里離れた森の奥、青年アレンは不思議な「浄化の力」を持ち、薬草を育てながらひっそりと暮らしていた。その力を気味悪がられ、人を避けるように生きてきた彼の前に、ある嵐の夜、血まみれの男が現れる。
男の名はカイゼル。「黒き猛虎」と敵国から恐れられる、無敗の騎士団長。しかし彼は、戦場で受けた呪いにより、αの本能を制御できず、狂おしい発作に身を焼かれていた。
記憶を失ったふりをしてアレンの元に留まるカイゼル。アレンの作る薬草茶が、野菜スープが、そして彼自身の存在が、カイゼルの荒れ狂う魂を鎮めていく唯一の癒やしだと気づいた時、その想いは激しい執着と独占欲へ変わる。
「お前がいなければ、俺は正気を保てない」
やがて明かされる真実、迫りくる呪いの脅威。臆病だった青年は、愛する人を救うため、その身に宿る力のすべてを捧げることを決意する。
呪いが解けた時、二人は真の番となる。孤独だった魂が寄り添い、狂おしいほどの愛を注ぎ合う、ファンタジック・ラブストーリー。
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
「役立たず」と追放された神官を拾ったのは、不眠に悩む最強の騎士団長。彼の唯一の癒やし手になった俺は、その重すぎる独占欲に溺愛される
水凪しおん
BL
聖なる力を持たず、「穢れを祓う」ことしかできない神官ルカ。治癒の奇跡も起こせない彼は、聖域から「役立たず」の烙印を押され、無一文で追放されてしまう。
絶望の淵で倒れていた彼を拾ったのは、「氷の鬼神」と恐れられる最強の竜騎士団長、エヴァン・ライオネルだった。
長年の不眠と悪夢に苦しむエヴァンは、ルカの側にいるだけで不思議な安らぎを得られることに気づく。
「お前は今日から俺専用の癒やし手だ。異論は認めん」
有無を言わさず騎士団に連れ去られたルカの、無能と蔑まれた力。それは、戦場で瘴気に蝕まれる騎士たちにとって、そして孤独な鬼神の心を救う唯一の光となる奇跡だった。
追放された役立たず神官が、最強騎士団長の独占欲と溺愛に包まれ、かけがえのない居場所を見つける異世界BLファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる