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3話
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使者が来たのは正午の鐘が鳴り終わる直前だった。
私は窓辺で紅茶を啜っていた。まだ、オースティンの唇の温もりが、頬に残っているような気がした。彼は、書斎で王宮からの文書を読んでいるという。手紙は、三通届いていた――と侍従が言った。そのうちの一通は、封印が破られ、赤い蝋で「急報」と刻まれていた。
「ミランダ様、お召しになられておりますか?」
ドアの外で、侍従の声が緊張して震えていた。
「……どうしたの?」
私は立ち上がり、ドレスの皺を整えた。
「王宮から、御使が参りました。陛下の直々の命により、オースティン様の身分を公に宣明するためです――」
私の心臓が、止まった。
「……何を?」
「オースティン様は、かつての皇太子殿下の嫡子――つまり、現王の血縁者であることが、文書によって確認されました。そして、三十年前に失踪したとされる皇子の子孫として、王位継承権を有していると――」
私は、足元がふらついた。
「……嘘でしょう?」
「しかし、文書には、王璽と三名の枢密院議員の署名があります。更に、証拠として、皇子の遺品――王家の紋章が刻まれた指輪も、発見されたそうです。それは、エヴァ様の屋敷の地下に隠されていたと――」
「……どこに?」
「エヴァ様の書斎の、偽装された壁の中。その中には、オースティン様の出生証明書と、王妃の手紙が二通ありました。その手紙には――」
侍従は、息を呑んだ。
「『我が子を、この世に生み出し、死に追いやろうとした者たち。彼らは、王家を汚す者。今、真実が明かされる時が来た』と、書かれていました。」
私は、走った。
廊下を、階段を、玄関へ――
広間には、白い制服の使者が二人立っていた。一人は、黒いマントに金糸の刺繍が施され、もう一人は、古びた木箱を抱えている。その箱の上には、王家の鷲の紋章が、鮮やかに輝いていた。
オースティンは、その前に立っていた。
彼の顔は、青ざめていた。でも、目は、今までよりも、ずっと澄んでいた。
「その事実を、三十年間、隠蔽しようとした者たちが、ここにいます」
その瞬間、ドアが勢いよく開いた。
ギャリーとエヴァが、入ってきた。
ギャリーは、服を乱し、髪はほつれ、目は血走っていた。エヴァは、白いレースの帽子をかぶり、口元に笑みを浮かべていた。まるで、劇の最後の一幕のように、すべてが整って、演じられるつもりだった。
「ご主人様、ご無理を言いました」
「あら、こんな朝早くから、騒ぎ立てて……」
「オースティン、君は、ただの庶民だ。そんな馬鹿げた話、誰が信じる?」
ギャリーが、叫んだ。
「あの指輪は、盗まれたものだ! 僕が、十年かけて探した宝物だ! それを、君が奪ったのか?」
オースティンは、一言も答えなかった。
代わりに、使者が、箱を開けた。
中には、古い羊皮紙が一枚、置かれていた。
「これは、王妃の遺書です。三十年前、彼女は、自分を毒殺したのは、当時の皇后――エヴァの祖母であることを、知っていた。そして、自分の子を守るために、彼を山奥の修道院に預けた。その後、彼女は自害した。」
使者は、その紙をゆっくりと読んだ。
「『もし、この手紙が君の手に渡るなら、私は死んでいる。でも、我が子は生きている。彼は、王家の血を引いている。彼を、誰かが殺そうとしても、決して、諦めないでください。王冠は、血ではなく、心にあるのです』」
部屋が、凍った。
エヴァの笑顔が、崩れた。
「……そんな、ウソ……」
「嘘じゃない」
オースティンが、初めて口を開いた。
「私の母は、あなたの祖母に毒を飲まされた。そして、父は、あなた方の父親に、戦場で仕留められた。私を育てたのは、修道院の司祭だ。彼は、私が成人するまで、王家の血統を教えた。だが、私は、何も言わなかった。なぜなら――」
彼は、私の手を取った。
「この世界で、愛されることを、望んでいなかったからだ。」
エヴァの肩が、震えた。
「……だから、私を、狙ったのね?」
「あなたは、私が“消えるべき存在”だと、思っていた。だから、ミランダと結婚させようとした。貴族の娘を、無実の男の妻にすれば、私の存在は、自然に抹消される――それが、あなたの計画でしょう?」
ギャリーが、怒鳴った。
「俺は、ただ、ミランダを守ろうとしていた! 君のような、謎の男が、彼女を惑わせるなんて、許せなかった!」
「守る?」
オースティンは、冷たく笑った。
「君は、ミランダの気持ちなど、一度も見ていない。ただ、自分が持っていないものを、手に入れたいだけだ。」
使者が、静かに言った。
「以上の事実に基づき、王宮は、オースティン・ヴァーリーを、正式な王位継承者として認定します。同時に、エヴァ・デュヴァルとギャリー・ウィンターは、王室の血統を隠蔽し、王族暗殺未遂の罪で、即刻拘束されます。」
二人の顔が、一瞬で、灰のように色褪せた。
「待って、待ってください!」
エヴァが、膝をつくようにして、前に出た。
「オースティン……あなたは、私を恨んでいるの? 私は、あなたを愛していたのよ? あの詩集の、赤い薔薇の句……あれは、あなたのために書いたの!」
「違う」
オースティンは、振り返らずに言った。
「あの句は、ミランダのために書いた。あなたが好きだったのは、私の名前だった。私の血筋だった。私は、ただの道具だった。」
エヴァの涙が、落ちた。
「……それなら、あなたは、私がどんなに苦しんだか、知らないのね。あなたがいなくなって、私は、毎日、鏡を見て、自分を憎んだ。あなたが、私を捨てたから……」
「私は、あなたを捨てていない」
オースティンは、ゆっくりと詩集を取り出した。
「あなたが、この本を盗んだとき、私は、気づいていた。でも、言わなかった。だって、あなたが、私を愛していると思ったから。でも、愛とは、人を壊すことではない。」
彼は詩集を床に置いた。
「これは、あなたが盗んだ本。今、返す。」
エヴァは、それを拾おうとした。
けれど、侍従が、彼女の腕を押さえつけた。
「……さようなら、エヴァ」
オースティンは、背を向けた。
ギャリーは、叫びながら、床に倒れた。
「ミランダ! 助けてくれ! 俺は、君のためだった!」
私は、歩み寄った。
「……あなたは、私のために、何もしていない。あなたは、自分が“正しい”と思いたかっただけ。」
私は、彼の手を握ろうとした。
でも、その前に、オースティンが、私の手を取った。
「……行こう」
「どこへ?」
「……これから、私は、王宮へ行く。裁判がある。証人は、たくさんいる。」
「……私も、行く」
「……いいのか?」
「あなたが、王冠を被るなら、私は、その影に立つ」
彼は、少し、驚いたように、目を見開いた。
「……影?」
「ええ。王の側に立つ女は、光じゃなくて、影でなければならない。だって、光は、誰かを照らすためにある。影は、誰かを守るためにあるのだから」
彼は、ゆっくりと、微笑んだ。
「……そうか」
そして、彼は、私の手を、ぎゅっと握った。
侍従たちが、エヴァとギャリーを、引きずるように連れて行った。
エヴァは、振り返って、私を見た。
「……あなたは、本当に、彼のことを、わかってるの?」
私は、答えた。
「ええ。彼は、誰にも愛されなかったから、誰かを愛すのが怖かった。でも、私は、彼の怖がりを、全部、受け入れる」
エヴァの瞳に、何かが、砕けた。
「……ああ……」
そして、ドアが閉まった。
部屋に、静寂が戻った。
使者が、軽く頭を下げた。
「オースティン様、ミランダ様。明日、王宮で、正式な儀式があります。お二人とも、お越しになりますか?」
オースティンは、詩集を胸に抱き、私を見た。
「……君はどうする?」
私は、窓の外を見た。
雪が、また降り始めていた。
白い粒が、空から、優しく落ちてくる。
「……私は、あなたと一緒に、行くわ」
彼は、深く、息を吸った。
「……ありがとう」
そして、初めて、彼は、王冠を被る前に、私に、本当の名前を言った。
「……ミランダ。君が、私の光だ」
私は、涙をこぼしながら、微笑んだ。
「……あなたこそ、私の影よ」
私は窓辺で紅茶を啜っていた。まだ、オースティンの唇の温もりが、頬に残っているような気がした。彼は、書斎で王宮からの文書を読んでいるという。手紙は、三通届いていた――と侍従が言った。そのうちの一通は、封印が破られ、赤い蝋で「急報」と刻まれていた。
「ミランダ様、お召しになられておりますか?」
ドアの外で、侍従の声が緊張して震えていた。
「……どうしたの?」
私は立ち上がり、ドレスの皺を整えた。
「王宮から、御使が参りました。陛下の直々の命により、オースティン様の身分を公に宣明するためです――」
私の心臓が、止まった。
「……何を?」
「オースティン様は、かつての皇太子殿下の嫡子――つまり、現王の血縁者であることが、文書によって確認されました。そして、三十年前に失踪したとされる皇子の子孫として、王位継承権を有していると――」
私は、足元がふらついた。
「……嘘でしょう?」
「しかし、文書には、王璽と三名の枢密院議員の署名があります。更に、証拠として、皇子の遺品――王家の紋章が刻まれた指輪も、発見されたそうです。それは、エヴァ様の屋敷の地下に隠されていたと――」
「……どこに?」
「エヴァ様の書斎の、偽装された壁の中。その中には、オースティン様の出生証明書と、王妃の手紙が二通ありました。その手紙には――」
侍従は、息を呑んだ。
「『我が子を、この世に生み出し、死に追いやろうとした者たち。彼らは、王家を汚す者。今、真実が明かされる時が来た』と、書かれていました。」
私は、走った。
廊下を、階段を、玄関へ――
広間には、白い制服の使者が二人立っていた。一人は、黒いマントに金糸の刺繍が施され、もう一人は、古びた木箱を抱えている。その箱の上には、王家の鷲の紋章が、鮮やかに輝いていた。
オースティンは、その前に立っていた。
彼の顔は、青ざめていた。でも、目は、今までよりも、ずっと澄んでいた。
「その事実を、三十年間、隠蔽しようとした者たちが、ここにいます」
その瞬間、ドアが勢いよく開いた。
ギャリーとエヴァが、入ってきた。
ギャリーは、服を乱し、髪はほつれ、目は血走っていた。エヴァは、白いレースの帽子をかぶり、口元に笑みを浮かべていた。まるで、劇の最後の一幕のように、すべてが整って、演じられるつもりだった。
「ご主人様、ご無理を言いました」
「あら、こんな朝早くから、騒ぎ立てて……」
「オースティン、君は、ただの庶民だ。そんな馬鹿げた話、誰が信じる?」
ギャリーが、叫んだ。
「あの指輪は、盗まれたものだ! 僕が、十年かけて探した宝物だ! それを、君が奪ったのか?」
オースティンは、一言も答えなかった。
代わりに、使者が、箱を開けた。
中には、古い羊皮紙が一枚、置かれていた。
「これは、王妃の遺書です。三十年前、彼女は、自分を毒殺したのは、当時の皇后――エヴァの祖母であることを、知っていた。そして、自分の子を守るために、彼を山奥の修道院に預けた。その後、彼女は自害した。」
使者は、その紙をゆっくりと読んだ。
「『もし、この手紙が君の手に渡るなら、私は死んでいる。でも、我が子は生きている。彼は、王家の血を引いている。彼を、誰かが殺そうとしても、決して、諦めないでください。王冠は、血ではなく、心にあるのです』」
部屋が、凍った。
エヴァの笑顔が、崩れた。
「……そんな、ウソ……」
「嘘じゃない」
オースティンが、初めて口を開いた。
「私の母は、あなたの祖母に毒を飲まされた。そして、父は、あなた方の父親に、戦場で仕留められた。私を育てたのは、修道院の司祭だ。彼は、私が成人するまで、王家の血統を教えた。だが、私は、何も言わなかった。なぜなら――」
彼は、私の手を取った。
「この世界で、愛されることを、望んでいなかったからだ。」
エヴァの肩が、震えた。
「……だから、私を、狙ったのね?」
「あなたは、私が“消えるべき存在”だと、思っていた。だから、ミランダと結婚させようとした。貴族の娘を、無実の男の妻にすれば、私の存在は、自然に抹消される――それが、あなたの計画でしょう?」
ギャリーが、怒鳴った。
「俺は、ただ、ミランダを守ろうとしていた! 君のような、謎の男が、彼女を惑わせるなんて、許せなかった!」
「守る?」
オースティンは、冷たく笑った。
「君は、ミランダの気持ちなど、一度も見ていない。ただ、自分が持っていないものを、手に入れたいだけだ。」
使者が、静かに言った。
「以上の事実に基づき、王宮は、オースティン・ヴァーリーを、正式な王位継承者として認定します。同時に、エヴァ・デュヴァルとギャリー・ウィンターは、王室の血統を隠蔽し、王族暗殺未遂の罪で、即刻拘束されます。」
二人の顔が、一瞬で、灰のように色褪せた。
「待って、待ってください!」
エヴァが、膝をつくようにして、前に出た。
「オースティン……あなたは、私を恨んでいるの? 私は、あなたを愛していたのよ? あの詩集の、赤い薔薇の句……あれは、あなたのために書いたの!」
「違う」
オースティンは、振り返らずに言った。
「あの句は、ミランダのために書いた。あなたが好きだったのは、私の名前だった。私の血筋だった。私は、ただの道具だった。」
エヴァの涙が、落ちた。
「……それなら、あなたは、私がどんなに苦しんだか、知らないのね。あなたがいなくなって、私は、毎日、鏡を見て、自分を憎んだ。あなたが、私を捨てたから……」
「私は、あなたを捨てていない」
オースティンは、ゆっくりと詩集を取り出した。
「あなたが、この本を盗んだとき、私は、気づいていた。でも、言わなかった。だって、あなたが、私を愛していると思ったから。でも、愛とは、人を壊すことではない。」
彼は詩集を床に置いた。
「これは、あなたが盗んだ本。今、返す。」
エヴァは、それを拾おうとした。
けれど、侍従が、彼女の腕を押さえつけた。
「……さようなら、エヴァ」
オースティンは、背を向けた。
ギャリーは、叫びながら、床に倒れた。
「ミランダ! 助けてくれ! 俺は、君のためだった!」
私は、歩み寄った。
「……あなたは、私のために、何もしていない。あなたは、自分が“正しい”と思いたかっただけ。」
私は、彼の手を握ろうとした。
でも、その前に、オースティンが、私の手を取った。
「……行こう」
「どこへ?」
「……これから、私は、王宮へ行く。裁判がある。証人は、たくさんいる。」
「……私も、行く」
「……いいのか?」
「あなたが、王冠を被るなら、私は、その影に立つ」
彼は、少し、驚いたように、目を見開いた。
「……影?」
「ええ。王の側に立つ女は、光じゃなくて、影でなければならない。だって、光は、誰かを照らすためにある。影は、誰かを守るためにあるのだから」
彼は、ゆっくりと、微笑んだ。
「……そうか」
そして、彼は、私の手を、ぎゅっと握った。
侍従たちが、エヴァとギャリーを、引きずるように連れて行った。
エヴァは、振り返って、私を見た。
「……あなたは、本当に、彼のことを、わかってるの?」
私は、答えた。
「ええ。彼は、誰にも愛されなかったから、誰かを愛すのが怖かった。でも、私は、彼の怖がりを、全部、受け入れる」
エヴァの瞳に、何かが、砕けた。
「……ああ……」
そして、ドアが閉まった。
部屋に、静寂が戻った。
使者が、軽く頭を下げた。
「オースティン様、ミランダ様。明日、王宮で、正式な儀式があります。お二人とも、お越しになりますか?」
オースティンは、詩集を胸に抱き、私を見た。
「……君はどうする?」
私は、窓の外を見た。
雪が、また降り始めていた。
白い粒が、空から、優しく落ちてくる。
「……私は、あなたと一緒に、行くわ」
彼は、深く、息を吸った。
「……ありがとう」
そして、初めて、彼は、王冠を被る前に、私に、本当の名前を言った。
「……ミランダ。君が、私の光だ」
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