チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號

文字の大きさ
71 / 182
第1章

第七十話 コウルン沖合いで

しおりを挟む
「……キト様!……アキト様!」

 誰かが俺を揺すっている。

「アキト様!!」

 目を開けると舟の上のようだ。

「あれ?なんで俺ここで寝てるの?」

「ご無事ですか?アキト様?急に倒れられたので、びっくりしたわ」

 えーと、極私的絶対王国(マイキングダム)で”絶命”を発動したんだっけ?それで倒れちゃった?

 絶命させる数が多すぎたのか……MPが一気にゼロになってぶっ倒れたという事か。

「ごめん、カラル。初歩的なミスだ。相手の数が多すぎた」

 早く囚われている人たちに会いたくて焦ってしまった。

「お体どこか具合の悪いところはございませんか?」

 何故服の間から手を入れて脱がそうとするの?とも思ったが服がずぶ濡れだ。

 俺が倒れたあと、箱魔法が解け2人とも海に落ちた。カラルは浮遊魔法で俺を抱えて、物質生成能 力で筏(いかだ)を作ったということだ。

「カラルの服は乾いているけど、どうして?」

「わらわは服を作り直したのよ」

 悪魔族ならではの物質生成能力は便利でいいな~。俺は立ちあがって服を脱ぎ、下着を脱ぎかけた時に「きゃっ」という喜びを含んだ驚きの声を出すカラル。見ると目を手で隠しながらも指の間からこちらを覗き見ている。

 そんなのいつもアレする時に見てるでしょうに……。ところどころにこういうエロ的な要素を絡めてくるのがカラルのいいところだあり、面白いところだ。

 堂々と下着を脱ぐのを止めて後ろを向いて、着替えた。



 仕切り直しでもう一度、コウルンの街を覆う極私的絶対王国(マイキングダム)を発動する。モンスターの総数をスキャニング機能から確認する。たしかモンスターが五万いたから……えーと千体減ったようだ。今の俺の状態は……。

◇ ◇ ◇
Lv692 HP6920/MP6920
強さ:1000 守り:1100 器用さ:1000 賢さ:2150 魔法耐性:1000 魔法威力:1370 ボーナス:300
◇ ◇ ◇

 今は遠隔攻撃だけだから”強さ”と”魔法威力”の数値を大きく設定する。

◇ ◇ ◇
Lv692 HP6920/MP6920
強さ:2300 守り:100 器用さ:1000 賢さ:2150 魔法耐性:100 魔法威力:2370 ボーナス:0
◇ ◇ ◇

 絶命を命じるときは倒す数を決めてMP消費量を見ながら、進めないとだめだな。いちいちぶっ倒れていたらきりがない……。

 極私的絶対王国(マイキングダム)を通して命じる。俺とカラルと人族、竜人族、獣人族以外の百体を”絶命”……。MPが300くらい減った。まだ、大丈夫だな……。

 MP回復の量を考え、一定の間隔で倒していく。魔法威力を上げることで一体の絶命に対する消費量が抑えられることも分かったのでレベルアップ分のボーナスをその都度”魔法威力”の数値を変更して効率化を図る。

 日が沈む頃には作業が全て終わった。約五万はいたモンスターは全て倒し、カラルのダンジョンコアには膨大な量の精気が集まっている。

◇ ◇ ◇
Lv957 HP9570/MP9570
強さ:2300 守り:100 器用さ:1000 賢さ:2150 魔法耐性:100 魔法威力:2370 ボーナス:2650
◇ ◇ ◇

 レベルもかなり上がった。カラルが俺が得たその経験を分配するためのアレをしたそうにこちらをチラチラみている。しかし残っている人たちに会いに行くのが先だ。

「カラル、仮面を二つ作ってくれ」

「アキト様とわらわの分かしら?」

「そうだ。これからこの街に残っている人に会いに行く」

 極私的絶対王国(マイキングダム)ではその存在を感じ取ることはできるが、その場に灯りがないと視覚的に見えない。解放することは簡単にできるが、とらわれている人たちの話を聞いておきたい。

 カラルが創りだした仮面は金ぴかできらびやかな装飾が施されていて鼻、から上だけの仮面で紐で後頭部で結ぶタイプのもので、俺のは羽がついている……なかなかゴージャスだな、カラルさん。

「……いいんじゃないかな」

「お気に召しました?ありがとうございますぅ。精気が多めに余っていますのでいつもよりゴージャスに作りましたわ」

 ゴージャス仮面を装着して地下の牢屋に向った。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~

楠富 つかさ
ファンタジー
 ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。  そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。 「やばい……これ、動けない……」  怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。 「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」  異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

勝手にダンジョンを創られ魔法のある生活が始まりました

久遠 れんり
ファンタジー
別の世界からの侵略を機に地球にばらまかれた魔素、元々なかった魔素の影響を受け徐々に人間は進化をする。 魔法が使えるようになった人類。 侵略者の想像を超え人類は魔改造されていく。 カクヨム公開中。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

異世界へ転生した俺が最強のコピペ野郎になる件

おおりく
ファンタジー
高校生の桜木 悠人は、不慮の事故で命を落とすが、神のミスにより異世界『テラ・ルクス』で第二の生を得る。彼に与えられたスキルは、他者の能力を模倣する『コピーキャット』。 最初は最弱だった悠人だが、光・闇・炎・氷の属性と、防御・知識・物理の能力を次々とコピーし、誰も成し得なかった多重複合スキルを使いこなす究極のチートへと進化する! しかし、その異常な強さは、悠人を巡る三人の美少女たちの激しい争奪戦を引き起こすことになる。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

処理中です...