【完結】TSFギシアンルーレット〜変わりばんこに女の子! 先に孕んだ方の負け!〜

あかん子をセッ法

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五回戦! にょたカイちゃん着せ替えックス! オレのターン!

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 拝啓、お母さん。あれから、三日? かそれ以上、経とうとしています。
 ____あー、ごめんなさい。オレ、とてもご報告出来る状態じゃありませんね。

 「あ゛ー……はぁ…………」

 脳味噌蕩ける地獄の淫蕩生活、異変初日から実に四日目の朝。ベッド上でグロッキーに呻く女カイと、窓際で頭を抱え項垂れる俺は、同じ焦燥を抱いていた。

 『このままじゃ、ダメだ……!』

 どういうわけか、いつまで経っても決着が付かない。もう時間の感覚がおかしくなってて、スマホの画面を見て漸く日時が分かり、意外と経っていない事に驚いたもんだ。

 「カイー……今ぁ、正気かぁ……?」
 「あぁ……確かめる方法、無いけどな……」

 収まった、というよりマジでガス欠なのか。人間慣れる生き物だし、慣れてしまったのかも分からないけど、流石に冷めている。今でも部屋の中は濃密な性臭が立ち込めていて、カイの華奢で綺麗なうなじはエロいと感じる。ただ、もう勃たない。あれだけ妖しく光っていた腹の紋様も、すっかり大人しくなってしまった。

 そもそも回数を重ねる度、無理矢理感が出て来てペースがガクッと落ちていた。部屋に無造作に転がるティッシュ球の量が次第に減っていくのを見て、決着が付かなければ近い内こうなるだろうなーとは思っていたけど、まさかここまで一気に来てしんどくなるとは。

 換気しようか、でも暑いから窓開けるのもな。なんて考えが沸いては消える程度の停滞した空気の中、それを割く様にピンポーンとドアホンが鳴った。一度で終わらない。二度、三度と続く。カイは今は無理、という事でオレが服を着る。急かす様に今度は連打され、慌ててファ○リーズを撒いた後はーいと応対。待ち受けていたのは、歳のいった婆さん、もとい大家さんだった。

 「あれ? カイくんじゃないのかい? お友達?」
 「いえ、はい。まあ……」
 「っ、すごい、臭いだねぇ……」
 「ははは……」

 訝しんだ視線が突き刺さる。そりゃそうだ。オレ達がギシアンしている間お隣から結構壁ドンが来てるし、苦情が入ってるんだろな。

 「……カイくんはどこだい?」
 「あー、買い出しで、今は家開けてます」

 咄嗟に嘘を吐いた。いやこれは仕方無いって。アレをカイですって言っても信じて貰える訳無いし。
 婆さんはジーッと此方の顔を覗き込んで来る。こええ、心臓バクバクする。

 「……はぁ、分かった。あの子に免じて許すけど、これ以上の乱痴気騒ぎを起こせば……分かってるね?」

 が、思いの外早く引き下がってくれた。「はい……すんません……」と頭を下げると、若干哀れみの目を向けられ、去り際に言われる。

 「あんた……少し休んだ方が良いよ。酷いやつれ顔してる」
 「あ、あはは……そうっすか? あはは……」
 
 これは潮時だなと、そう思った。

 応対を済ませたオレはドアを閉めるなり、カイへ言う。

 「場所、冷めてる今のうちにオレんちに移そうぜ」

 先程の話は当然耳に入っていた様で、向こうもそれには前向きな筈。丁度食糧が尽きているのも大きい。乗る以外無いだろう。
 ただ、布団で身体を隠しながらごもっともな問題点を投げ掛けて来る。

 「はあ……夜中なら兎も角、今真っ昼間だよ。どうやるんだ? 今の俺人前で歩ける服無いんだぞ、靴洗濯バサミは痛いからもうやりたく無いし」

 が、そんな事、このサクマ様は想定済みだ。

 「まあ待て。そう言うと思って一昨日の買い出しの時、家に寄って、持ってた奴用意しといた」

 そう言って荷物を漁り取り出したのは、プレイ用のコスプレ服。ロリッ娘プレイ用のラメ入り黒Tシャツに青白縞々ショーツ、ジーンズ系ホットパンツという、ニッチなチョイスだった。靴欲しがってたから一応ちっさい可愛らしい靴も完備の、至れり尽くせりフルセット。

 「…………お前、ホントに犯罪やってないよな?」
 「誓ってやってマセーン法に従った年齢の相手と双方合意の元ヤッテマース」

 まあぶっちゃけセックスの時にょたカイに着せようって魂胆で持って来たけど、躊躇って実際に使わなかった程度には犯罪臭が酷い。セフレにも一度も着せた事が無いし、なんでこんなの揃えたんだろオレ。

 「……それを置いといても、だ……こんなん着られるか馬鹿野郎!」

 中略。こういうのは大抵前振りだと何故分からないのか。これ以外無いとか取り敢えず着てみてくれと押しに押しまくったら着てくれた。

 「…………いや、これは……」

 カイの顔がみるみるうちに赤くなる。途中から想像は付きました、はい。
 肩幅やウエストなんかは全然ぴったりだけど、黒ラメTシャツがおっぱいのせいでパンッと持ち上がってしまい、見事な臍出しシャツへと変貌。ホットパンツはパッツパツで、余ったケツ肉がだらしなくはみ出す始末だ。低身長でダボっとした服を着るとちんちくりんだったが、やはり小さくてもグラマラス。それを強調してしまえば、見事にいかがわしさを発揮する。

 「いやーよく最後まで着られたな、思った通り似合ってるわ」
 
 そう感嘆しつつパシャリ、スマホをポケットから取り出して撮影した。

 「うっ、撮ってんじゃねぇよ! わざとだろお前! こんなん痴女だぞ⁉︎」
 「でも、ちょっと着てみたかったから着ちゃったんだろぅ?」
 「っ…………!」

 図星を突かれたのか、ガチの反応だった。頼むから反論してくれよ、また変な気分になるだろが。

 「……まあ、その上になんかダボシャツ着れば大丈夫じゃね?」
 「結局かよ!」

 というわけで、カイは今の服装にワイシャツを羽織る様なスタイルに決定し、外へ出る事に。

 「うっ……うぅーっ…………」

 通りに出ると、彼はただでさえ小さい身体を更に丸めて羞恥に震えながらオレの後ろを歩く。小動物の如きその姿に、元のデカブツの面影は無い。靴音も何処か軽い辺り、あんよが更に小さくて合ってない様だ。

 「んな恥ずかしがらなくても大丈夫だぜ? 割と変じゃ無いから」
 「うるせー……視線感じてどうしたって恥ずいんだよ……てか暑いし、チチっ、揺れっ……!」

 ヤバい。嗜虐心バリッバリに刺激される。

 「折角だから、食糧買い込むついでに服とか買い物しに寄るか?」
 「はぁ? っ……女の間だけ着る服なんて、あっても直ぐ無駄になるだろ。要らないよ」

 ほうほう、戻れるつもりでらっしゃる。良い度胸だ。まあ、だとしてもだ。

 「つっても不便だぜ? 一先ず用意した方が良いだろ。やっすいのでいいから」

 そう意見してやると、暫し悩んでから「……チッ、仕方無いな、だったら早めに済ませよう」と渋々オーケーが。言質取れた、やったぜ。

 「よっしゃ! じゃあ早速行こうぜ!」
 「うわっ急に元気になるなよっ、てか手ぇ引っ張るな!」

 オレはカイの手を引いて意気揚々と最寄りのし○むらへ向かった。そして、当然やる事と言えば____

 「折角その見た目で来たんだ、色々試着しようぜ!」

 試着室の前に連れて来て、勢い良くサムズアップした。しかし、案の定向こうは乗り気では無い。

 「そんな魂胆だろうと思ったよ畜生……嫌だよ、とっとと適当に着られる奴買って」
 
 そう言いながら踵を返して何処かへ行こうとした。が、オレは言葉と行動どちらも遮る目的で両肩へぽんっと手を乗せ、ビクッと跳ねる背中を慈しみつつ言う。

 「少し考えてもみろ……今しか体験出来ないんだぞ? リアル美少女着せ替えゲーム」
 「お前は別にセフレで楽しめばいいだろっ」

 拒絶しこちらの腕を振り払うカイヘ、ちっちっち、と指を振る。

 「分かってねえなぁ、今の自分の素材の強さを……! 考えてもみろ、撮っときゃ後で色々楽しめるぞ?」
 「いや、なんか恥ずかしさが勝るわ……」
 「そうでなくとも後々売れる」

 その一言で赤らんでいた可憐な顔が青褪めた。

 「お前まさか、これまで撮った写真……!」
 「察しが良いな。だがそれはまだやってない。あくまでまだ、だがな」
 「そ、そこまで堕ちたかクズマ……!」
 「クズマ言うな。こちとらバイト出来なかった分カッカツなんじゃい! 少しは助けてくれぃ!」
 「くっ、うぅ……」

 一応、この事態の発端になったファーストリバースはカイだ。オレはそこまで向こうに責任があるとは思ってないが、コイツは無駄に責任感が強い。利用するのは心苦しいが、堪忍してくれ。

 「わかった…………」
 「っっしっ!」

 ガッツポーズするオレに、ただし、とカイ。

 「お前の番は、覚悟しておけよ……!」
 「っ、元よりそのつもりよっ!」

 そうして店員さんの生暖かい視線を浴びながら、試着撮影会開幕ッ!

 ____と、息巻いては見たものの、低身長であの体型はそこそこ服を選ぶな……こりゃセンスが問われるぞ。

 「…………」
 
 スマホの力を借りつつ、イメージを構築しオレは一先ず服を選んでいった。

 「これ……どうやって着れば良いんだ……?」

 そらそうだよね、女の服とか難しいもんね。着た事ねーもん無理だそりゃ。でも大丈夫、何かを感じているのか、妙齢の女性店員さんが今か今かと待機しているから。ノーブラとかコスプレ服とか諸々気付いて、なんか要らん気を回してくれてるなこれは。
 
 折角だ、力借りちゃおう。

 「っ、店員さん、下着とか含めてサポートお願いしますっ!」
 「よっしゃ来たぁ!」
 「その掛け声はどうなんですか⁉︎ てか下着⁉︎ えっ、ちょっと⁉︎」

 というわけでカイはスリーサイズを採寸され、上から82、53、81という見事なデータとベストな下着を強引に付けて貰い、そのままあれよあれよと第一コーデお披露目まで漕ぎ着けた。恥ずかしがって中々出て来なかったけど、そんなに露出の多いものは選んでいない。店員さんの掛け声でオープンセサミ。

 「っ⁉︎ くぉっ、おぉ……」

 白の少しヒラヒラしたトップスに濃い青のオールインワンキャミソール。ゆったり上品な夏のド定番で、その辺でまあアホ程良く見かける組み合わせだ。安価だし、チビ女は大体よく着てる。が、これはどうだ。無難に選んだ割には、中々____

 「よくお似合いです!」

 頂きましたっ! 店員さんのよくお似合いですっ! 撮影もヨシ!
 つーかこれはアレだ。ぶっちゃけモノが良過ぎて無難なモノなら何着ても最高に見えてしまいそうで困るやつだ。

 「う、そ、そうかぁ……?」

 ただ戸惑い気味のカイは何やらしっくり来ていない様子。まあ最初だしな。

 「これ保留で。次、行きましょう」
 「はい!」
 「はいじゃないが……あーもう……」

 続いて第二コーデお披露目。カーテンが開くと、恨めしい目をした赤ら顔が此方を睨む。

 「……っ」

 上はレースが袖にあしらわれているゆったりとした白系ブラウス、下は膝丈デニムスカートだ。安価かつシンプルイズベスト。これまたよく見るやつ。

 店員評。
 「かわいいです!」

 率直な意見有難う。同じ感想だ。此方はガッツリ可憐な女の子の雰囲気を強調している。恥じらいが強烈なエッセンスになってる気がしなくも無いけど、結構グッと来る。納めた写真は上位のファイルに保存しておこう。

 尚、カイ。
 「……いや、これはナシ! なんか恥ずい!」

 恥ずかしさが限度を超える様だ。レースから漂う少女性と、何よりもスカートがやはり心許ないらしい。

 「これも保留で。次」
 「はーい」

 第三コーデご開帳。怒った顔がわーかわいい。店員さん居るから強く言えないのか、震えながら怒りと羞恥を堪えている。

 というのも三つ目は青リボン付きのジュニア用白ワンピース。麦わら帽子を添えて、気分はすっかり夏休みの少女といった感じだ。尻と胸に少し余裕の無さがあるけど、サイズ概ね合っちゃった。

 店員評。
 「っ~~~!」
 
 尊みが言葉にならない様子。正直一番似合ってると思います。有難う御座いました。写真の連写音が止まりません。

 「っ、ふざけんなっ!」

 カイちゃんご乱心。落ち着かせるのにちょい苦労した。

 その後は迷走して臍出しシャツにミニスカートとか水着とか透け感のある黒ワンピとかを交えて着るのを拒まれたりしつつ、主にショートパンツと普通のシャツの組み合わせを多く試した。何やかんや向こうの要望に沿う事になってしまって誠に遺憾だが、まあ着てくれなきゃ意味が無い。ギリギリの意見の擦り合わせを一時間位行って、結果、可愛らしいダボっとした白シャツに、こじゃれた黒の膝丈ショートパンツという比較的安くて映える服装を手に入れたのだった。

 「いやぁーよかったよかったぁーはっはっは」

 自動ドアを潜り、元のコスプレ服が入ったビニール袋をがさりと鳴らしながらオレは高笑い。

 「ツヤツヤしやがって……結局下着まで揃っちまった……」
 「いいだろ、それはオレが買ってやっただけだし。要らないって言い出した時の店員さんの顔見たかお前?」
 「んな事言われても……でも、ほんとに良いのか? 金」
 「大丈夫大丈夫、万一使わなくなったとしても、写真添えてメ○カリで売れば高値が付く」
 「お前なぁ……」

 店から出てにこやかに会話していた所で腹時計が合図を発し、オレはスマホで時刻を確認する。丁度正午だった。

 「そーだ! 折角だから、そのまま外食しねーか?」
 「はぁ? 嫌だよ、食いもん買って帰って食えば良いだろ」
 
 なんか新鮮で面白いな。女側がそんな事言う機会はあまり無い。

 「いいじゃんもう変態じゃなくて普通に可愛い女の子の服装なんだし! それとも何だ? 買ったばっかの服になんか跳ねたりするのが嫌な乙女だったりする?」
 「いや普通にこの姿で長く外に居たくないだけだから……視線の質は変わったけど、やっぱジロジロ見られて恥ずいんだよ……!」

 だろうな。前のもアレはアレで人目を引いたけど、今は正統派の魅力で視線が吸い寄せられてる。男ウケだけじゃない、女ウケも良さそうだ。
 まあ、だからこそひけらかして歩きたい欲も湧いて来る訳で。

 「良いから! あ! あそこのパン屋サンドイッチ美味いんだぜ! あそこで食ってこうぜ!」
 「ちょっ、腕引っ張るなって!」

 周囲の視線を千切る様に強引に腕を引いて、オレはパン屋へ向かった。

 そこそこ繁盛した店内に入り、二人ともサンドイッチを注文。直ぐに出て来たそれと現金を交換して、空いた席にお互い向かい合う形で座る。

 「これ別にここで食わなくても良いじゃん……」
 「まだ買い物残ってるし、荷物は少ない方が良いだろ?」
 「それは、そうだが……」

 俯き、口籠もりながらサンドイッチを食むカイ。やはり小動物系の可愛さだ。あざとい、あざといぜ。

 「どうだ? 美味いだろ?」
 「……ん」

 素っ気なく肯定するその様すら胸を打たれる。ヤバい、オレ思ったより惚れてね? 一応本性はガタイの良いイケメンだぞオイ。

 「へっへっへ……これ、周りから見たらデート中の男女に見えんのかな?」

 照れ隠しにそう発言して、後悔した。それを意識した途端心拍数が跳ね上がり、胸が苦しくなる。カイも同じなのか、一瞬目を見開いてから顔を真っ赤にして視線を逸らす様に。

 「…………早く食って買い物終わらすか」
 
 こくり、無言で頷く彼と共に慌ただしく食事を済ませ、オレ達はぎこちないままいつものスーパーへと向かった。

 「ヒッヒッヒ……」

 忘れてた。ここにはこの、怪しい婆さんが居たって事を。

 「あらあら、初々しいカップルさんだこと。お楽しみの様じゃあないか」
 「ちがっ」「ちげーよ!」
 「息もぴったりなご様子で。ヒヒッ」
 
 暗い天幕の向こうから妙に通る低い声で平然と話し掛けて来る。今は少し面倒だ。「はっ、婆さん、わりぃけどオレ達先急いでんだわ。じゃあな」と言って立ち去ろうとした。が、しかし。

 「おや、そのザマでワシを無視して良いのかえ? 腹のソレ、キツいんじゃないのか?」

 またしても見透かすように言葉を投げ掛けられ、脚が止まる。

 「……訊いてどうにかなんのかよ?」
 「まあ、それが何なのかは分かるねえ」

 ____コイツ、金が取れると思ってズケズケと……。

 「うっ、教えて、下さい……」
 「カイっ!」
 「イヒヒッ! 相方ちゃんは素直だねぇ!」
 
 オレが睨むと、小声で「いや、だってさ」とカイ。

 「この婆さん、サクマが言ってた人でしょ? だったらこの状況少しでも……」
 「馬鹿言え、何一つ好転してねえんだぞ? 大体孕ませろとしか言われてねえし、それも上手くいってな」

 オレ達がこそこそ話し合う所に、彼女は「はぁー……」とわざとらしく溜息で割って入り、両者が押し黙った所で言う。

 「そりゃ、お前達が独断で動いたからだよ。ったく、あんまり時間は取らないよ、半額で話してやるなら席に付きな」

 結局金取るのかよ、と呆れたのはさておき、また此方の行動を言い当てるかの様な物言いをされ、どうにも逃れようの無い流れになり、仕方無く席に着く事に。

 「ん」

 しかも先払い。まあそれが普通か。せびる様に出された掌にポンと五百円玉を置くと、婆さんは話した。

 「端的に言う、お前達の腹のそれはテンコ様のお気に入りの印だ。淫気の増強に加え、恐らく孕む迄に何か一つ変な条件が追加されてる」
 「えっ、何だよそれ⁉︎」

 オレが詰め寄ると「しらんよ」と老婆。

 「馬鹿な事をしたねまったく、大方あの祠に詫びでも入れに行って刻まれちまったんだろう?」
 「うっ……」
 「魅入られてるんだと言ったろうに……ったく。ワシでは対処出来んが、頼むツテならある。折を見てそこへ行け」

 そう言って一枚、ささっと住所らしきものが書かれたメモをカイに渡した。

 「多分だが、相方ちゃんの方は心当たりのある場所だろう?」 
 「っ…………!」
 
 カイは何やら知っている様子。少し目を見開いて、老婆をまじまじと見ている。
 二人に何処なんだ、と訊きたかったが、どうやらこれで話は終わりらしい。

 「伝えたい事はそれくらいだ、とっとと買い物に戻りな。あ、メモの場所、今日行くのはやめとけ。素で迷惑だが、今の状態じゃ取り合ってすら貰えんだろう。最低限の用事済ませたらとっとと家に帰って励みな」

 捲し立てる様にそう言うと、しっしっとオレ達を追い出して天幕を閉めてしまった。

 「ツッコミどころ満載だぜ……今ので伝わり切ると思ってんのかあの婆さんは……」
 「はは……」
 
 はぁ、と徒労感で溜息を吐いてから、オレはメモの場所についてカイに尋ねようとする。

 「なあ、カイ……そのメモの場所……」

 とその時、ぞくんっ。カイの横顔が目に入り、ふわりと風に乗って女の甘い香りが鼻をくすぐった瞬間、強烈なリビドーが胸の中から溢れ出す。幸いにも理性が働き、勢いのまま目を逸らして距離を取る事で何とか事なきを得たが、心臓がバクバクいって呼吸が苦しい。股間が痛い。

 成る程。婆さんが早めに切り上げたのは、こういう事か____

 「っ? サクマ、どうし……」
 「っ待て! それ以上近付くな……!」
 
 心配そうなカイを他所に、はぁはぁ荒い呼吸を最低限鎮めてオレは引け腰な体勢で言う。

 「買い物、とっとと済ませてオレん家帰るぞ……!」
 「う、うん……」

 それからはもう控えめに表現しても地獄だった。周囲の視線、それがあるにも関わらず、所構わずカイを犯したい欲求で頭が一杯で、買い物も若干手に付かなかった。

 「お、おいサクマ……つまみばっかそんなに買ってどうすんだよ……」
 「っ!」

 忠告で多少マシになったもののドギマギしっぱなしで、過剰に散財してしまった。多めの酒とつまみと食料品を手にぶら下げ、オレはカイと急ぎ足で家路に向かう。

 「……ふぅ……んっ……」

 荷物は殆どオレ持ち。絶妙な距離感を保っているものの、背後から艶っぽい息遣いが聴こえてくる。思えばカイもパン屋辺りからしおらしさが増していた。向こうも同じなんだ。ムラムラキてて、セックスしたいんだ。

 「はぁ……はぁっ……」

 ____セックスシタイセックスシタイセックスシタイセックスシタイセックスシタイセックスシタイセックスシタイセックスシタイ。シタイシタイシタイシタイシタイシタイ…………。

 「っ、っ!」

 幸か不幸か、まだまだ日が沈むまで間がある時間帯という事もあって、オレの家までは人通りが多くて、すれ違う人間が何とか互いの正気を繋いでくれた。
 
 「っ、はぁ……」

 しかし、マンションの自室ドア前に立ち、一度荷物を置いてポケットから鍵を取り出した瞬間、決壊する。

 「っ……!❤︎」

 カイがオレの背後から腹に手を回して、ひしと抱き着いて来た。柔らかな感覚が背中の下の方を支配し、頭が真っ白になって鍵を持つ手が止まる。

 「っ……おいっ、カイっ……」
 「ふーっ……すんっ、っ……っ❤︎んふーっ❤︎っ、ふーっ❤︎」

 荒い息遣いでにおいを嗅ぎながら、股を擦り付けて来る。汗かと思ったが違う、もうずぶ濡れらしい。太腿を愛液が伝っていて、擦る度クチクチ卑猥な水音が。最早今まで会ったどんなセフレよりもエロい。

 「あとちょっとだろっ……がまん、しろよっ……!」

 歯を食いしばり、震える手で鍵穴に鍵を挿し込んでカチャリと開ける。そして、目の前のメスを抱き締めたい欲を一度無理やりビニール袋にすり替えてごっそり持ち上げ、玄関へ投げ入れる様に置いた。

 「っ、はぁっ…………っ」

 カイは離れない。より一層ぴっとりくっ付いて来る。もういい、もう十分だ。

 「っ……オラッ!」

 オレはその華奢な身体をドアが閉まるその前に抱き抱え、少し乱暴に引き入れる。そして勢いそのままに身体の位置を入れ替え部屋側に押し倒し、ガチャンと閉じるその瞬間と同時にその唇を貪った。

 「んうっ❤︎っ、~~~っ❤︎」

 最初少し抵抗を見せたものの、口内を舐るとあっという間に受け入れ従順になり、キスだけで身体をくねらせてビクビク痙攣し始める。どういう訳か唾液が甘い。幾らでも飲めてしまう。くちゅくちゅれろれろ。舌を絡めようとすれば、向こうも負けじと懸命に絡めて来る。イッてるのか何度も弛緩してはしがみ付いてを繰り返しているのが動きで分かって、本当に可愛らしい。そこで意地悪く離してやると、欲しがって舌を伸ばし、とんでもなくエロい面を晒してくれた。

 「んはっ……おまえっ、すげぇ面してるぜっ……」
 「へぅっ……うるへぇっ……❤︎あやくぅっ……あやくしろよぉっ❤︎」
 
 身を捩り、蕩けた声で強請るカイ。それならばお望み通りにと、自分のズボンとパンツを下ろし、ぐちょぐちょに張り付いた下着のクロッチをズラそうとする。

 「んぅっ❤︎んっ、んふぅっ❤︎っ、んっ❤︎」

 腰が暴れる。刺激を求めてなのか、単にイっているのか。前に前にと秘部が突き出される。オレはそこに鬼頭を当てがい、再び唇を舐ると共にそのまま体重を掛けて挿入した。

 「んっ❤︎んんんんぅっ❤︎❤︎」

 肉襞を掻き分けていくと塞いだ口から甘い嬌声が漏れて、キツく締まった熱いエロ膣から痙攣が伝わる。相変わらず狭くて、中々奥まで挿入らなかった。しかし、硬いオレのペニスはそれでも着実に最奥へと達して、ナカを解すべく抽送を開始。

 「ふっ、んむっ……」

 やはりとんでもない名器だ。動かす度に絡み付いて、強烈な刺激を竿に与えてくる。忽ち行為に夢中になって、何も考えられなくなっていく。欲望に任せたケダモノセックスが、より一層深く、激しくなる。

 玄関はスケベな音と声、淫臭一色に染まる。その中で互いの身体が絡み合って、もう離れられないのではないかと錯覚する程に溶け合っていく。

 「んはっ❤︎へっ❤︎っ、えぅっ❤︎っ、~~っ❤︎」

 蕩ける快感の中で迫り上がる熱を我慢など出来ず、オレはカイのナカで爆ぜた。

 「んぐっ……!」
 「んううううううぅっ❤︎❤︎❤︎」

 ドクドク脈打ちながら子種を放つ肉棒。それを逃すまいと、膣がぎゅうぎゅう締め付けてクる。最後の一滴まで搾り出さんと蠕動して止まらない。

 「んっ……んっ、んぅっ………❤︎❤︎」
 
 甘い。ただただ甘い余韻で脳が蕩ける。酸欠で意識が遠のいて気絶しかけた。けど、ギリギリで「んっ……んはぁっ」と唇を離して、何とか意識を保つ。

 「はぁっはぁーっ❤︎はぁっはぁーっ❤︎」

 肩で息をしながらふやけた顔を晒すカイ。揺れる瞳はもう虚ろで、焦点が合っていない。

 ____まだ、やれる。

 「はぁーっ、まだだっ……まだっ、終わらんよっ……!」

 そう呟いて、オレは挿し込んだまま逸物をグラインドさせ、ドロドロのナカを掻き混ぜる。

 「ぅあ゛っ❤︎はっ、はあ゛ああああぁ……っ❤︎」

 そして、移動の為にグッと押し込んで、「このまま持ち上げるぞ……いち、にのっ、さんっ!」と持ち上げた。瞬間、

 「ふお゛おおおぉお゛おおおぉ❤︎❤︎❤︎」
 
 カイがまたイク。トロマンが激しく動いて、イキ潮を撒き散らしながら接合部からぶぴゅぶぴゅオス汁とメス汁のカクテルが溢れる。「うおっ、おおっ」とオレも情けない声を漏らして腰砕けになりそうになった。
 
 ____こっ、これっ……ベッドまでもたねえかもっ……!

 「このっ、メスオナホめっ……!」
 「んお゛っ❤︎お゛おおぉっほお゛おおぉっ❤︎❤︎」

 自重で深挿しになってオホ声が止まらなくなっている。右耳射精して少し冷めてたのに、また頭熱くなって、何も考えられなくなってきた。

 カイは全身が弛緩して、体重を此方に預け顎を右肩に乗せて来る。尚更収まりが良くなって動かし易くなる。

 イッたばかりなのに逸物がビキビキに滾って制御不能だ。小柄でぷにっとした肉付きの良いカラダは、弛緩した今オナホを超越したオナホであり、腰と手を使って堪能せずにはいられない。

 「お゛ぐっ❤︎っ❤︎ふあ゛っあっあっあんっあ゛ぁっ❤︎」

 それでもふっ、ふっ、と荒く息を吐きながら、少しずつ、少しずつ廊下を進んで、オレはやっとベッドの前まで来た。

 カイをやっと降ろしてガン突き出来る。そう思った次の瞬間。

 「んう゛っ❤︎う゛っ❤︎きしゅっ❤︎っ❤︎きしゅしろぉっ❤︎んむっ❤︎はむっ❤︎」

 彼は急に再起動して、強くこちらを抱き締めながら肩や首回りをチュッチュと吸ったり、果ては耳たぶを甘噛みしたりし始めた。

 「くぉっ⁉︎」

 脊髄だけで考えた稚拙な計算が狂っていく。ベッドに降ろせない。降ろす前に、イかされる____

 「っ、ええいっ、ならばっ、諸共よっ」

 絶頂寸前、身体が浮く様な感覚に身を任せ、カイとくっ付いたままベッドに倒れ込んだ。体重が勝手にかかってググっとペニスは押し込まれ、発射体勢が完了。

 「ん゛お゛おおおおおぉっ❤︎❤︎❤︎」

 種付けプレスの体勢で、再び思いっきりナカへと注ぎ込んだ。しかし、ただでは済まない。持って行かれる。男として必要な、何か重要なモノを。

 「お゛ぉっ❤︎お゛おおぉっ❤︎お゛っ❤︎❤︎」
 「ぐあっ、あ゛ぁっ」

 吸われる。やめろ、やめてくれ。まだ、責めさせてくれ。テク、殆ど使えてないんだよ。てか、待ってくれよ。これ、折角買った服がおしゃかになるんじゃ____

 「あ゛ぁっ、ああぁ……」

 幾ら悔いた所で変化は待ってはくれない。身体はどんどん縮みながら丸みを帯びていき、情けないイキ声も高くなっていく。そして遂には性器の感覚が溶けて無くなり、オレはドスケベギャルの身体へと変化。対し、カイの身体はどんどん膨れ上がって、ぶちぶちと服を破り、何処ぞのハ○クの様に変貌してしまった。

 両者、暫し放心。ここ数日間で幾度と無く味わった虚無の時間が、より悲壮なものに。

 「っ、くあっ」

 しかし、それもカイがオレを退かし、ごろんとひっくり返す事によって終わりを告げた。

 「あっ、ちょっ、まてっ」

 いつの間に取っていたのか、彼はあの丸薬の瓶を手に取り、蓋を開けてそれを口元に運ぶと「あー……」と口を開け、ぼろぼろぼろと、その中身を口内に流し込み、殆どを一気に飲み込んでしまった。

 「なっ……あっ……」

 その様を唖然として眺めるしか無かったオレは、ただ打ち震え涙する。

 「こはぁー…………よし、じゃあ攻守交代だ」
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