【完結】TSFギシアンルーレット〜変わりばんこに女の子! 先に孕んだ方の負け!〜

あかん子をセッ法

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九回戦(山ルート) ギシアンルーレット 前編

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 遂に、この日がやってきた。

 朝。暑い、かと思いきや、薄着の格好で木陰に入れば割と涼しい関東の某所。気候最高、深呼吸をすれば、美味しい自然の香りを胸一杯にすいこめるキャンプ場にて。

 「さて……それじゃ設営、しようか」
 「ういー……」

 かのじゃんけんの勝利者である俺は荷物を下ろしテントを立てる作業に入る。中々大掛かり、かと思いきや、どうも最近のモノは随分と簡単になってるらしい。
 簡潔に手順を説明するとこうだ。まず立てる場所を概ね整地して、シートを引く。その上にインナーテントと呼ばれる内側テントを建てて、それに被せるフライシートなる外張りを被せたら、後はペグを打ち込んで固定するだけ。

 「えっ、もう終わり?」
 「うん、後はそのマット敷いて終わり」

 キャンプなんて小学生以来で、その時は骨組みを立てる事にかなり苦労した覚えがあったのだが……時代は変わるもんだ。

 「は、はえー……」

 サクマは感嘆し黒のぶかぶかTシャツを翻すと、いの一番に自分が膨らましたそれを敷いてひょいと中へと飛び込んだ。

 「っ、おー……いいじゃん……」
 「ソーププレイに散々使ったエアマットだけどなそれ……ああそうだ、防汚シートもあるの忘れてた、どけ」
 「えーもう動けなーい」
 「なら力づくで退かすが」
 「ふっ……やってみ?」

 戯れを言うサクマの脚を掴んで引き摺り出し、シートを敷く。

 「っ、お前っ……馬鹿力にも程があるぞ!」

 一先ずこれで、第一ラウンドの舞台は整った。

 「…………ふー……さて、どうするか」

 五月蠅いサクマを尻目に考える。平日で、尚且つ八月の頭という事もあってか人は疎ら。まさに絶好の環境と言えよう。

 「っ…………」

 少し行為を想像しただけで股間が臨戦態勢に入ってしまう。そわそわしつつ、防水の為にパウチに入れられた御守りをパンツの中から取り出し眺める。

 日取りが決まってから今日までの三日間、この日の為だけに話し合いを重ね、互いにわざわざゴムや避妊薬を駆使して凌いできたのだ。それがもう要らないと思うともう、ズボンの下がソワソワして仕方が無い。

 これを手放してしまえばもう、後戻りは____

 「動くな!」

 その時、女の凛々しい声が鼓膜を揺らす。サクマが一度目を離した隙に何かを持ってきたらしい。それでコンっと俺の額を叩いた。

 「あ?」

 視線を上げると、そこには何やら見覚えのある水鉄砲の銃口が。

 「怪しい動きをすれば撃つぞ!」
 「お前やっぱそれ買ってたのか……」

 キャンプ道具一式を買い揃える折、サクマが「川近くにあるんだろ? 買おう!」と言って聞かなかった、ポンプアクションでチャージが出来る無駄にゴツいやつだ。

 「撃つぞって、水入ってんのかっ⁉︎」

 ビーっ。銃口がサクマ自身の足元へ向いたかと思えば、水流が其方へ向けて放たれた。

 「ふふふっ、こんな事もあろうかと既にチャージ済みだ……」
 「なーんか企んでんなと思ったら……」

 出発前、なんか思い出した様にトイレとか言って道具箱持ったまま戻っていったのは伏線だったか。

 「御守りをズボンの下の海パンの中に入れて手を上げろ、この性獣め!」

 ____まあこの通り、水遊び前提の服装の時点で解ってた事だが。

 「あー、はいはい……」

 下手に抵抗してテントが濡れるのは勘弁だ。茶番に付き合ってやろう。
 
 適当に返事をして元の位置に御守りを戻し、大人しくゆるりと手を上げる。

 「後ろを向き、手を頭の上に組んだまま立て」
 「おー、まだやる」
 「指示通りに動け!」
 「へーへー」

 そのまま俺は逐一指示を受けてテントを出て、川に向かって歩かされる。ある程度離れた所で言う。
 
 「はぁ……もういいか?」
 「なっ、妙な動きをっ⁉︎」
 「いや、従ったのはテントが濡れるのが嫌だっただけだしな。もう従う必要は無いのだよ、軍曹」

 そう言ってニヤリと笑みを浮かべながら、ポケットに手を入れた。瞬間、サクマは見透かした様に言う。

 「セックスはいつでも出来るだろ? でもほら、こういうのって今しか出来なくない?」
 「まあ、そうだが。お前は我慢出来んのかよ?」
 「っ」

 一瞬たじろぎ口籠った。俺はそれを見てそろりそろりと距離を詰める。が、しかし、

 「すっ、少しくらい、普通に遊んだって良いじゃん……」

 流し目ギャルが不意に放った純真な一言に、毒気を抜かれてしまった。

 これは良くない。これでは、俺だけが性欲に溺れ、純粋な心を失った穢れた性獣みたいではないか。

 「っ、あ、あざとい……」
 
 思わずそう口にしてしまった。尚、皮肉なのか分かっていないのか、「むっ、ありがとう」と何故かサクマは礼を返す。

 「褒めてんじゃねえよ、本来の意味だ」

 本当はどっちの意味でも合ってる心境で発した言葉だったが、照れ隠しでそう言って誤魔化し頭を掻く。どうも本当に理解出来てないらしく、首を捻っているのは幸いか。

 「分かった。今は水遊びに付き合うよ」
 「っ! おうっ!」

 結局折れて、サクマと共に川へ向かうことに。

 「はぁ……」

 道中、物憂げに溜め息を吐く。つくづく思う。何でこう、上手く主導権を握れないかな、と。意思が弱いのは自覚している。しかし、この期に及んでそれを理由にしていては、些かムシの居所が悪い。

 「おっ、おお!」

 尚、そんな此方の気持ちなどつゆ知らず、先を行くサクマは近づく川のせせらぎを聴くなり向こうへ走って行った。かと思えば、テンション高めに俺を呼ぶ。

 「カイ! こっち! はやく!」
 「あー、はいはい」

 早くと言われたが普通に歩いて追い付いた。すると、森が開け、足場は石がごろつく場所に出るなり、その向こうに水流が。

 「おー……」

 綺麗だとか素晴らしいとか、そこまで大それたものではない。しかし、キラキラ揺れる水面に、止めどない水の音、そしてひんやりとした空気が心地良い。自分は田舎出身では無いが、これが故郷の様な、そんな落ち着く光景が広がっている。

 少しぼーっと眺めてしまった、その時。顔面に水鉄砲の直線的な水流が直撃する。

 「っ、わぷっ……サクマてめこのやろっ!」
 「ふっふっふー……油断して余所見とは情け無い。ここに来た時点で、戦いは既に始まっているのだよ」

 挑発しながらしゅこしゅこポンプを扱いて溜めるサクマ。なんて卑劣な上に破廉恥な奴なんだ。

 「……ぜってぇ濡らす」
 「ふっ、やれるもんならやってみなっ♡」
 
 俺は詰め寄り、向こうは距離を取りながら水鉄砲を撃ちまくり逃げる。

 あいつ、足元見ずに……川辺は滑るのに危ないだろうがっ。

 安全面を考慮し回避行動は取らない。被弾して自分の白ティーがどんどん濡れて重くなっていくが、構わない。

 「っ……あっ」
 
 ちょろり。引き金を引いても水が勢い良く出なくなった。当然だ、そりゃこれだけ撃ったらすぐ弾切れになる。

 すると狙い通り、サクマは水を補充する為に川辺へ向かう。俺はそこを狙って一気に距離を詰めた。

 「うわっ、来るなっ!」

 切羽詰まった相手は普通に水をぶっ掛けて来るが、もう此方は既にずぶ濡れ。痛くも痒くも無い。

 「ちょい待ちっ、まっ、ああぁっ」

 押し倒し、膝下位の深さの水中に転がしてやった。無論、同時に武器も没収。補充をしてしまえばもう、形勢逆転だ。

 「っ、人の良心につけこみやがったなっ⁉︎ ひどいぞ!」
 「どの口が言う…………っ」

 そこで気付く。尻餅をついて文句を言うサクマの男物の黒いTシャツが捲れ、その下にチラと覗く白い水着と、浮かび上がる爛れた赤い淫紋に。

 ごくり。

 息を飲んだ俺に、再び向こうは両手で水をかけてくる。

 「おらっ、スケベ面しやがってっ! 頭冷やせっ!」
 「っ、このっ!」

 対抗の為咄嗟に引き金を引いた。すると、思ったよりも強力な水流が噴射し、しかもそれがピンポイントにサクマの敏感な乳首を叩く。

 「はぅっ♡」
 
 は?

 可愛らしい嬌声と共に相手の身体が跳ねた。そんな事あり得るのかと思いつつ、続け様に胸から臍を経由し股を狙う。

 「ちょっ、カイっ、やめっ♡んあぁっ♡」

 ビクビクビクンッ。サクマは激しく痙攣しながら局所三点をガードした。しかし女々しく内股で震えて、今にも膝を折ってしまいそうだ。

 「ははっ、こんな刺激で反応するのかよ」
 「うっ、このっ……♡」
 
 すかさず距離を詰め、両手を腰に回して捕まえる。

 「なんっ、でっ……♡」
 「人にスケベとか言っておいてっ、お前の方がどすけべだからだよっ」

 そしてそのままズボッとズボンの中に手を入れて、尻を揉みしだいた。すると、

 「んあっ♡はあぁっ!♡」
 「うおっ⁉︎」

 やっておいて何だが、思った以上に大きな反応が反り驚いてしまった。

 「声デカ過ぎだっ、もう少し抑えろよっ」
 「はーーっ……♡やっ、ろっ……♡かってすぎっ、だろ……うぅっ!♡」
 
 少し撫でるだけで背筋が反り返る。余りに敏感だ。

 「お前っ、こんな敏感で……ここまでどうやって耐えてたんだ?」

 下心からでは無い純粋な疑問だった。対し、サクマは瞳に涙を浮かべ、もじもじ肢体をくねらせて答える。

 「っ……るせっ……だってっ♡トモダチとしてあそべるのっ……きょうで、さいごかもっ、だろっ……!♡」
 「えっ」
 「だからっ、フツーにあそびたかったのにっ……おまえはっ、おまえはぁっ♡」

 まさか、そんなに重く考えてたとは。

 あまりのいじらしさに硬直すると、そこに向こうは寄り掛かって来た。端々に抵抗は感じられるものの、もう限界な様子で、自ら腰をくねらせたり胸を押し付けたりしてしまっている。

 「だ、大丈夫だ。いっぺんヤってスッキリしたら、また普通に遊べるだろ」
 「んっ……ほんっ、とぉ……?♡」
 「そもそも、少し関係が変わったくらいでそんな大きく変わったりはしないから。だから、気にするなよ」

 余りにも無責任な気休めの言葉だった。しかし、やはりもう余裕が無いらしい。間に受けたのか、サクマの身体の強張りはスッと解けて、瞳にハートマークを浮かべながら俺により身を寄せる。

 「じゃあっ、さっさとっ……シよ?♡」

 そこで俺の理性は弾け飛んだ。ズボンと海パンを下ろし、ボンっと露出した熱い肉竿を秘部に擦り付ける様に動く。

 「うあっ♡ちょっ、ここでっ?♡」
 「いいだろ別にっ、どこでも」
 「それはさすがにあぶなっ、いぃっ♡」
 「…………っ」

 ただ、確かに落ち着かない上、ズボンを膝より下げると水流がキツい。正気を失っていても流石にヤり難さを感じた俺は、結局抱き合ったまま川を上がって木陰に移動してから行為に移った。

 「ちゅっ……っ、ふぁっ……はぁっ、んっ……♡」

 密着状態で貪欲に唇を貪り合う。男同士なんて有り得ないと女の時は互いに抵抗していた行為も、もう自ら進んで行ってしまっている。

 「っ、はぁっ……シャツとズボン、脱げよ……」
 「んっ♡ムリヤリっ、ぬがせばいーじゃんっ……♡」
 「分かった」
 「ふやっ♡うあっ♡」

 衣服自体はぶかぶかの為、水を吸って張り付いていても簡単に引っ剥がす事が出来た。お陰で漸く、その下の絶景がお披露目になる。

 「っ…………」

 どうしても選んで欲しいとサクマに言われて選んだ、白のハイネックビキニとかいうタイプの水着だ。俺は全く詳しく無いので分からないが、豊満な乳でふわりと浮いた胸のカーテンと、豊かな尻で持ち上がった透け感のあるスカートがとても扇情的で、健康的な褐色の肌をより際立たせている。ギャルビッチ感の強い女サクマに清楚感を与える組み合わせでもあり、そのギャップがまた素晴らしい。グッとくる。

 「っ♡やめろっ……みつめんなっ♡はずかしいっ♡」
 「挑発しといて何だそれ」

 手を伸ばし、股間を水着の上から弄る。するともう恥丘は水とは異なる湿り気を帯びていて、思いっきり滑っていた。

 「っ♡あっ……んんっ♡」
 「お前が男なら分かるはずだ、これを見ないは無理だって」
 「ううっ……♡」

 最早何処を触ってもサクマの身体は跳ねる。内太腿、脇の下、二の腕、腹。摩ればもう、それだけでイキそうな程だ。

 「あ゛っ♡あんっ……うっ、なんでっ、じらしてっ、っ!♡」

 不意に恥骨をトントンとノックした。すると腹部がうねって、激しく身を捩りながら膝が落ちていく。

 「っっっ♡……はぁっっ♡っ♡」
 「少しムカついて仕返ししたくなっただけだ。大丈夫、もう我慢出来ないから」

 沈む女体を支えつつ、今一度ズボンと海パンを下ろし張り詰めた肉棒を解き放つ。もう痛い程に膨張していて、今にも弾けてしまいそうだ。

 「うっ、おっ……♡」
 「ぼーっとしてんなっ、水着、下ろすぞっ……」

 背後に回り込み下の水着に手を掛けると、ぱさりと挟まれていたと思わしき御守りが落ちた。それに背徳を覚えつつも、ゆっくり引いて下ろしていく。すると、とろーっと、秘部から卑猥な糸が何本も垂れて、クロッチ部分にぽってりとした蜜だまりが出来ているのが見えた。

 「はは…………」

 きっと今鏡を見たら、ゾッとするほど邪な笑みを浮かべている事だろう。立ち込めた特濃淫靡な雌の香りを前に、俺は息を吐き、それを一度胸一杯に吸い込むと、すぐさま秘裂に剛直を突き立て押し挿った。瞬間、サクマは背中を大きく弓反り嬌声を絞り出す。

 「っっっ~~~~♡♡♡」
 
 入り口に少し挿入っただけなのに、媚肉は湛えた淫蜜を大量に溢し激しく蠕動する。硬く締まって受け入れを拒むかと思いきや違う。しがみ付き、奥へ奥へと引き込む様に肉襞がうねって呑み込んでいく。

 「うっおっ……!」

 搾り取る様な動きに耐えかね暴発寸前、情けない声を上げてしまった。何とか堪えるも、状況は依然予断を許さない。強欲な肉壺はその欲望のままに此方の逸物を奥までずっぽりと咥え込み、その味を味わい尽くすかの様にしゃぶる。

 「っっ♡♡う゛っ、んお゛おおぉっ♡♡」

 凄い獣声だ。「バカっ、声抑えっ…………!」と咄嗟に口を塞ぐも、俺側も決して余裕は無い。

 くそっ動かして無いのにっ……ヤバいっ……!

 締め付けられる度腰が抜けそうになる。ギュンギュン迫り上がって来てしまう。体勢を保つ事すら厳しくて、木の幹に掴まり立ちするサクマの尻に寄り掛かって踏ん張るが、すると今度は最奥が重みで更に潰れ、肉悦となって互いに跳ね返る。

 「ぉ゛っ♡っ、っっっっっっ♡♡♡」

 サクマの震える腕では当然支え切れず、程なく崩れてずるずると共に地面まで落ちていく。そして力の角度が変わり完全に上から体重が乗る体勢になった瞬間、串刺しになった膣内が殊更に大きくうねって、俺の肉棒は耐え切れず弾けた。

 「ぐおっ!」
 
 声を漏らすと同時に、先端から白いマグマが蜜壺の中で放たれる。びゅっ、びゅっと、力強く注ぎ込み、内部を瞬く間に満たして、溢れさす。

 「んぅううううううっっっ♡♡♡」

 蕩ける快感で頭が痺れる。もう収まり切らないのになんと欲張りなんだろうか、最後の一滴まで搾らんと膣は蠢動して止まる事を知らない。

 「っ、止まれっ、落ち着けっ……まだだぞっ……」

 しかし、幸いまだ此方には余力が残っている。身体の変化は訪れない。

 「はぁーっ、よし……っ」
 「んーーっ♡……っ♡んふーーっ……♡」

 対するサクマは肩で息をして余韻に浸っている。口を塞いでいた手がもう涎でべちょべちょだ。

 「っ、サクマっ、体位変えるぞっ……」
 「っ?♡っ、はーーっ……?♡」

 徐に正対し顔を覗けば心ここに在らずと言った具合で、淫悦に悶え蕩けている。

 「っ……!」

 一度引き戻すべく、俺は気付けに一発、未だに張った剛直をグッと押し込みながら涎で濡れた唇を貪った。

 「んっっっ、んぅっっ♡♡」

 甘い唾液。柔らかな唇。滑らかな舌。全てが艶かしい。これを、手に入れたい。自分だけのものにしたい。

 ____孕ませなきゃ。

 口は塞いだ。もう激しくしても問題無い。敏感な乳房を水着の上から優しく揉み、深挿しの肉棒を密着したまま揺さぶる。

 「っ♡ふっ、んっ……っ♡ぇあっ♡んっっ♡♡」

 互いの混合液カクテルをかき混ぜ、甘美な快感を煮詰めていく。器が焼け爛れて、溶け落ちる勢いで火を入れる。

 「ん゛んっ♡♡っ、っっっ♡♡♡」

 水着に手を入れ、乳首を摘んで捏ねくり回す。それだけでサクマは腰を逸らし、イキ潮を止めどなく溢れさせる。痙攣と膣内の締め付けが強烈で、最早押し付けているだけで悦楽を生み続けてしまう。が、そこへ更に乱暴に抽送を叩き込む。

 「ん゛っっ♡んっ♡んんっ♡ん゛っ♡んっ♡うっ♡っ♡っっ♡」

 特有の湿った衝突音が互いの切なげな息遣いと重なっていく。獣欲に従った激しい交尾。それを肯定するかの如く、サクマの両腕が俺の背中に回ってギュッと抱き締める様に動く。俺はそれに応え、より強く揉み、より強く突いた。

 「んはっ♡っ♡やばっ、あ゛っ♡でかいのくりゅっ♡くりゅっきちゃっ……んっ♡んんんぅっ♡」

 次第に限界が近づく。何度か唇を離して息を吸い、最後のスパートに入る。

 「んっ♡ぅっ♡ぅ゛っ♡っ♡っ♡っっ♡」

 加速する淫音。漏れる艶声がどんどん上擦って、腰が浮いて、そして。

 「ん゛っ♡♡っ♡♡んぅっっっっっ♡♡♡」
 「ぐっ……!」

 盛大にサクマが達すると共に、此方もまた大仰に腰を逸らし、最奥に大量の熱を解き放った。

 びゅくっ。

 孕めっ!

 びゅっ、びゅーっびゅーっびゅーっ____

 孕めっ、孕め孕め孕め孕め…………!
 
 一つ送り出す度に念じた。願った。身を焦す衝動のままに。

 しかし、叶わなかった。

 ____ああっ、くそぅっ。

 身体から力が抜けていく。成す術無く縮んで、膨らんでいく。

 条件は満たしてる筈。なのに、なんでっ。

 「っはぁっ」

 脱力と共に唇を離し、サクマの胸に体重を預ける。柔らかな感触も束の間、直後には此方とは対照的に膨らみが失せ、硬い胸板へと変化。小さく、柔らかくなった俺は収まりどころを失って、ずるずるとその脇へ転げ落ちる。

 「っはっ、はぁっ……はーーっ……はーー…………」

 荒い息遣いが低音になっていくのを聴いて、俺は空を見上げた。

 ____あれ、曇り空。

 少し前まで快晴だった筈の空が嘘みたいに、低く垂れ込めた雲に覆われている。

 「はぁーーっ……っ…………」

 俺もサクマも放心して動かない中、暫くすると、ぽつり、ぽつりと火照った身体に水滴が落ちる。

 「っ、つめたっ……」

 それは次第に間隔が短くなって、遂には本降りの雨となる。この季節にも関わらず、肌を打つのは冷水だ。熱い身体を冷ますどころか体温を奪い、極度の冷感を与えて来る。

 「っ、さむっ……」
 「おい、カイ、雨降るなんてっ、聞いてないぞ……」
 「俺だって聴いてないよ……予報に無かったし……」
 「これぞ山の天気ってやつかよ……はぁ……」

 その通りで山の天気は変わりやすい。ごくごく当たり前の事だが、最悪のタイミングだ。

 「はぁっ、くそっ……身体重えっ……」

 サクマは気怠そうだが、徐に起きて立ち上がり、最低限服を着て残りの衣服と御守りを拾い纏めると、「おい、なにボサッとしてんだっ。早くテント戻るぞ」と俺に手を差し伸べる。

 「あぁ……っ」

 俺はその手を取って起き上がろうと腹筋に力を入れた。しかし、起き上がれない。身体に全然力が入らない。

 「あれっ、なんでっ…………」
 「? おい、どうした?」
 「いや、カラダ、力入らなくて……」

 寒くて震えてしまっているのもあるが、筋力の無さに行為後のぐちゃぐちゃな頭が付いていけていない。本来なら体力は此方の方が上の筈なのに、なんて情けない。
 
 雨足はどんどん激しくなる。このままでは夏なのに凍えてしまいそうだ。とそんな時、幾ら待っても動けない俺を見かねたのか、サクマは「なんだよっ、しゃーないなぁっ」と腰を下ろすと、

 「えっ、なっ」

 俺の身体の太ももと背中辺りに手を入れて、「よいしょおおおぉっ!」という掛け声と共に持ち上げた。

 「ぬあああっ⁉︎ ちょっとまてっ⁉︎」

 図らずもお姫様抱っこの形だ。こんなの誰かに見られたら、と顔を赤熱させ仕切りに周囲を確認する。幸い居ないものの、

 「待つかよ、寒いし、重いしっ。動けないなら黙って運ばれろっ」

 サクマはそう言って、整理のつかない俺を問答無用でテントまで運んで行く。

 「うっ、あっ……❤︎」

 とんでもない辱めだ。しかし、何故だろう。嫌では無い。

 身体は寒いのに、触れ合う場所が熱い。視点の問題か、サクマが滅茶苦茶カッコよく見える。どくんっ、どくんっ。胸が高鳴って止まらない。それが胎の奥まで響いて、ぽーっとして、思考にも視界にもピンクの霧がかかる。

 これっ、おまもりっ、手放してるからっ……❤︎

 純粋な発情とは訳が違う。何かおかしい。これは知らない。

 そうこうしているうちテントに到着して、俺はマットの上にそっと寝かせられた。

 「はぁーっ、重かったぁ」
 「っ……うそつけっ……おまえが運べるくらいだっ、軽いだろ……❤︎」

 いやっ、そこじゃないだろっ、俺……❤︎大体、小さいとはいえどう見ても一部分重いじゃないかっ❤︎

 「まあそうなんだろうけど……仮にもガッツリヤった後だぜ? 流石に身体ダルいわ。そっちもそうなんだろ?」
 「ふっ、ふんっ……❤︎俺だってっ、もう少し待てば動けたしっ……❤︎」

 うっ、何だこれっ、考えてる事と、カラダが噛み合わないっ❤︎

 サクマから目が離せない。心臓の音が五月蝿くて仕方無い。照れ隠しせずにいられない。嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。

 より一層激しい雨がテントを叩くも、俺の耳に入るのは熱い拍動と呼気ばかり。会話が途切れるとそれはより顕著になって、耐え切れず俺は尋ねる。

 「はーーっ❤︎……さくまっ、おまもりっ、どこっ……❤︎」

 実質のギブアップ宣言。対し、サクマは静かにこう話す。

 「カイ、多分だけど、こっからはもう本当にロシアンルーレットだ」
 「えっ……?❤︎」
 「俺達はもうお互い受け入れてるし、後はきっと運任せなんだと思うんだ。だから……」
 
 そこで溜められ、堪らず「だか、ら?❤︎」と訊いた。すると、彼は再び濡れたシャツとズボンを脱ぎ捨て、俺の身体に覆い被さり耳打ちする。

 「変に一々考えなくて良い。ただ思っとけ、オレのコトが好きだって」
 「っ⁉︎❤︎」

 ぞくぞくぞくっ。まただ。その言葉だけで、不快感とは真逆の震えが走った。寒さでもない。熱い。重なり合う肌と肌が熱い。

 「てか、まだお前からははっきり聞いてない気がすんな。好きって」
 「ふっ、ふじゃけんなっ❤︎ジイシキカジョーにも程がっ、あぐっ❤︎」

 すりすり内太腿を手が這う。本来何でもない場所の筈なのに、それだけで身体が跳ねてしまう。

 なにこれっ、ヤバいっ!❤︎

 「なんか、言わせてやりたくなったな……そうだ。言うまで焦らしてやろうか」
 「やめっ、っっ❤︎」

 全身の感度がおかしい。撫でられただけで軽い絶頂の様な衝撃が走る。

 「嫌なら早く言ったほうがいいぜ……さっきそっちの側だったから分かる。気がおかしくなりそうだろ」
 「んっ❤︎んぅっ、っ、う゛ぅーーっ……❤︎」

 真に敏感な三点を徹底して避けるフェザータッチが全身を駆け巡る。全てが腫れ物みたいだ。張り詰めて、パンっと弾けてしまいそうになる。

 「ほらっ、楽になれ、ホラっ」
 「っ❤︎わかったっ❤︎いうっ❤︎いうからっ❤︎すっ……っ❤︎っっ❤︎」

 言葉に詰まる。言うだけなのに、言えない。おかしい。取り繕えば良いのに。

 「す、なんだよっ」
 「っ、すぅっ……❤︎っ、なわけっ、ないだろっ❤︎のっ、ショウワルがっ❤︎」
 「おいおい、形だけでも良いんだぜ?」
 「イヤだっ❤︎おまえなんてっ❤︎おまえなんっ、てぇ…………っっっ❤︎」

 腹と、乳と腋の境目を執拗に愛撫される。ダメだ、イク、イってしまう。そう思った瞬間に手が離れて、寸止めをくらう。

 「あぁっ……あ゛あぁ……っ❤︎❤︎」

 自分で弄ろうとするが、両手を取られてしまって慰められない。

 「こんなんでイこうとすんなよ。ほら、欲しいだろ?」
 「ほしくなっ……はぁっ……❤︎」

 テント内はもう自分の発したメスの匂いで一杯で、頭が痺れて、身体は浮かされて。そうなると結局、選択するというより、理性が決壊するのが先だった。

 「っ……もう、むり……っ❤︎ほしいっ……す、きっ……❤︎イかせてっ……❤︎」
 「…………」

 言った。が、聞いたサクマは不満そうに眉間に皺を寄せ、「こんなん言わせてるだけ、か」と口にし、そして、

 「心の底から言わせてやるっ!」

 そう猛り、俺の肉壺を刺し貫いた。

 それからはもういつも通り、精力が尽きるまで互いに犯し犯されを繰り返した。止めどない嬌声とギシギシと支柱を揺らす音は雨音に掻き消え、そして。

 「はーーっ……♡はーーっ……♡」
 「はぁーっ……ふぅーっ……」

 結果、決着付かず。タイミングの良い事に行為が終わって少しすると雨が上がったので、俺達は埋め合わせをする様に重い身体を引き摺ってバーベキューに勤しみ、食事後は早めに眠りについて明日に備えるのだった。
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