14 / 14
エピローグ
しおりを挟む※前書き
前半カイ女体化ルート、後半サクマ女体化ルートのエピローグになります。所謂ダメ押しです。どうぞお幸せに。
__________________
あの旅行から数日後____
「…………はぁっ……はっ……」
宵闇に浮かぶ灯の下、通りに並ぶ出店と賑やかな人混みの中。目の前のチャラついた男に手を引かれて歩く俺は、ノスタルジックな光景に高揚しつつ、少し息を切らしていた。
「はぁ…………」
胴回りを帯で締め付けられ、歩幅を制限された窮屈な身体。そこへ時折注がれる、すれ違う人々からの慣れない感じの視線。長々移動しているとふとそれらが気になって、自分が今疲れているのだと気付かされる。
「サクマっ……ちょっとっ……」
長い手指に包まれた、小さくて柔らかな自分の手指に力を込め、ぎゅっと握って合図した。
「何だ? もう疲れたのか?」
「っああっ、そうだよっ……はぁっ……」
「マジか……悪いな、だいぶゆっくり歩いてんだけど」
「バカやろっ……こちとら、歩幅ちっちゃくなってんだよっ……」
「あー……そこもちゃんと気にはしてんだけど、出来てないとすれば、やっぱ美少女連れて歩き回るの優越感凄くて、足取り軽くなっちまうせい?」
「ヤリチンの癖してそれはダメだろ……」
「はは、耳がいてぇ」
俺達は人の波の中、路肩に一度寄って立ち止まった。
「いやーそれにしても、お前ほんと可愛いわ。気付いてるか? 周りの視線」
彼はそう言って頭に犬のお面を、両手には景品やら食べ物やらを抱えた、一目で祭りを満喫していると分かる姿で此方を見下ろし、満面の笑みを此方へ向ける。何も分かってないのか、ホクホクとした表情が癪に触って俺はすかさず抗議する。
「はぁ……こんな格好でっ、連れ回される身にもなってくれ……」
「何でだよ、めっちゃ可愛いのに」
「やめろっ、そこじゃねえよ…………はー、もうっ……! キツいんだってこの浴衣……緩めさせてくれっ」
「それはダメだって、折角綺麗にしたのに着崩したら台無しになるって言ったろ? ほんと、ちっこい癖に良いおっぱいしやがって……それ選ぶの大変だったんだぞ?」
しかしお洒落に無駄に拘りがあるのか、はたまた意地悪なのか。子供をあやす親みたいにそう言って聞きやしない。流石にちょっと頭に来たので、一つ正論を言って黙らせてやろうとした。
「っ、一応妊……かよっ、か弱い女のっ、だぞっ…………」
しかし、その正論を振り翳すにはまず自分の状態を説明する必要がある訳で。改めて口にしようとしたが出来ず、顔がかーっと熱くなった。
案の定、サクマにニヤニヤと笑われる。一層恥ずかしくなって、自分の口は苦し紛れな言葉を吐く。
「っ……せっ、折角嫌なのに仕方なく祭り付き合ってやってんだぞっ! もう少しっ、優しく、しろっ……!」
視線が刺さる。言ってて途中で顔を覆いたくなった。
「嫌で、仕方なく? その割にはずっと楽しそうだったし……オレと同じエンジョイした格好してるがなぁ」
そう。嫌だったのは、家を出る前から無理矢理この祭りに連れて来られて暫くの間だけ。実際に来てみれば、童心を引き出されて普通に楽しんでしまった訳で。今では外見は片手に水風船、顔の横にはお面を掛けた立派なお祭り人間にされているので、そこを見られると話が通らない。
「っ、はっ……? それはっ、だってお前と屋台回って、同じ物買ってるだけでっ……あああああぁっ!」
「はっはっは、叩くでない叩くでない」
____認めよう。俺は今、リア充だと。あのファンタジーでフィクションだと、そう思っていた世界にいるのだと。
「ムカつくムカつくムカつくぅ~~~っ!」
「はっはっはっは!」
但し、自分が女で、相手がこの高笑いする悪友だけれども。
「っ~~~……」
ままならない感情を乗せ全く力の入らないパンチを繰り出す俺。それを受けるサクマ。それが暫し続くかに思われた、その時だ。
「おっ、よっすーサクマ!」
突然、派手目で如何わしい見た目の女四人組が絡んで来た。途端、彼のおちゃらけた顔がバツが悪そうに「げっ」と曇る。
「えっ、なになに、すっげー可愛いコ連れてんじゃん! ってあれ、なんか見覚えが……」
「うそー、何か急にラ○ン消えたから何かあったのかなーとは思ってたけど、また新しいセフレ作ったのー?」
「まじやばー」
「ははは」
「ほんと流石ねー、色んな女を取っ替え引っ替え……良くやるわー」
「それ男漁り常習者のアンタが言う?」
「いえてるー」
「ってか、なんか雰囲気違くね?」
「あっ、たしかにー」
大学で度々見た面々だ。サクマに度々纏わりつく、そういう類いの女達。まったく、少しは相手を選べと言いたい。
さておき、いつもの彼ならこういう時直ぐに「悪いな」とか言って飄々と立ち去る所だ。しかし、今日は違った。
「っ、うっせー! ウザ絡みやめろっつの! もう会わないっつったろが!」
驚いた。向こうに好き放題言われっぱなしで変だなとは思ったが、急に露骨にムキになって追い払おうとしたのだ。
女共はその反応で察して囃し立てる。
「えっ、なになに? もしかしてマジカノ? マジカノだったりすんの?」
「やべー! マジでー?」
「うっそー⁉︎」
「じゃあ邪魔しちゃった? ごめーん」
対し、彼の態度は頑なだった。「あぁ邪魔だ! 散れ散れ!」と、中々にキツい、今までに見た事無い様な冷淡さで彼女らをあしらったのだ。「そんな邪険にしなくても……」と女の一人は少し縋ったものの、ひと睨みで寄り付かせず。
「なーんだ……もういいよ、いこいこ」
「そうだねー」
結局、取り付く島も無く彼女らを追い返してしまった。
「はぁ……ごめん、カイ。嫌なもん見せちまった」
「あっ、ああ……いや、俺は、別に……」
呆気に取られたと同時に、急に全身の力が抜けてへたり込んだ。「えっ、おい大丈夫か?」とサクマに心配され慌てて立ち上がろうとしたものの、身体が重くて自力で立ち上がる事叶わず。
「すまん……ちょっと、腰抜けちゃって……」
「うっ、ほんとわりいっ。無理させ過ぎたな。肩貸すから、ほら」
サクマに肩を貸して貰って何とか立ち上がる。必然的な密着。体温や匂いが伝わる。
____男の頃は、なんて事無かったのになぁ。
「一旦落ち着ける場所に……ん?」
「あっ……」
移動を始めた所で、俺達は見つけてしまった。真正面、今まで無かったのでは、としか思えない屋台と屋台の間にぽつんと存在するあの黒い天幕と、その中の怪しい老婆を。
「あっ、アイツっ……!」
直後、騒がしい雑踏の中にあって、何故かはっきりと言葉が聞こえた。
「おめでとう。お幸せに」
そして、ヒェッヒェッヒェッとあの特徴的な笑い声が響いたかと思えば、前を人が通り過ぎた瞬間にその存在自体が忽然と消え失せる。
「……は?」
「っ…………」
少し背筋が寒くなった。アレは一体なんだったのか。俺達にはもう、知る由も無かった。
その後は直前の目的通り、近場の少し人混みから外れた場所にあるベンチに移動。座って休憩する。
「落ち着いたか?」
「……おかげさまで」
「そっか、じゃあもう一周」
「流石に勘弁。少しは配慮しろ」
「むぅ、冗談だよ」
二人で静かに、公園で行われる盆踊りを眺める。少し向こうは賑やかなのに、この場だけがやけに静かだ。まるで局所的に時間が止まっているかの様な、そんな不思議な気分になる。
「……付き合ってくれて、ありがとな」
最中、突然サクマにそう礼を言われ、思わず「えっ⁉︎」と驚いてしまった。
「今日の祭りだよ。どうしても一緒に来たかったから、だいぶ無理言っちまったけど。へへっ」
彼は鼻の下を指で擦って屈託の無い笑顔を浮かべた。よっぽど行きたかったんだろう。
まあそれもその筈。何せこの男、祭直前まで割と本気で泣き付いて頼んで来たのだから。
「ほんとだよ、女の姿で外に出るのも抵抗あるのにさ」
「ああ」
「行きたくないって言ったのに、さ……」
「……でも?」
まったく、こういう所がムカつく。でも、いい。今回は素直に言ってやる。
「っ……ああ、楽しかったよ……お前と昔、ちっちゃい頃二人で祭り行った事あったけど……その時と、同じで…………」
言葉がフェードアウトして妙な間が出来る。口にするのも野暮ったいと思ったのもそうだが、何となく語っている内に想い溢れて、それをはぐらかすのも違う気がしたからだ。
「……サクマはいいのかよ」
「何が?」
「俺が、その……お前の……パートナー、なんかで……」
諸々を天秤にかけ、精一杯言葉を選んだ。本当に良いのか、女好きのお前が、他の女を捨ててまで俺を選んで良いのか、なんていうニュアンスを含めて、彼女で、という言葉を羞恥で避けて変な言い回しで口にした。
「…………」
また少し間が開く。心音が煩い。身体中変な汗で濡れた感じがする。
ヤバい、変な事言ってしまった____
後悔した刹那、俺の身体は細身の男の腕の中に包み込まれ、そして。
「……さっきの見て、そりゃ愚問だろ」
耳元でそう囁かれ、更にぎゅっと抱き締められた。
「ぅあっ……❤︎」
抱擁自体は、女の肉体になってからは今日まで毎晩、身体を重ねる度にされていた。気持ち良いものだという事は心身に深く刻み込まれている。
ただ、今この瞬間のこれは、ちょっと特別だった。
「言わなきゃ分かんねえの?」
「っ、いや……❤︎いい、よせ、やめろ……っ❤︎」
サクマの荒々しい鼓動が伝わって来る。という事は、向こうにも自分のものが伝わっているんだろうか。そう思うと余計に激しくなって、切なく、苦しくなってしまう。
向こうの拍動と自分の早鐘。重なり合って、互いにより激しく、熱く脈打っていく。周りの音が遠のいて、その音ばかりがドクン、ドクンと、鼓膜に響いて止まない。
「ぅっ、ぅ…………❤︎」
胸板で潰された乳房の先がじんわりと湿って暖かくなって、甘い自分のミルクの匂いが鼻をくすぐる。下腹部がキュンと痺れて、発情の熱を帯びた。と、そこへ、真っ直ぐ告げられる。
「カイは、オレのお嫁さんだ」
「っ!❤︎」
「カイ以上は考えられねぇんだもう。今までの女とは身体だけの関係だったけどさ。カイとは昔っから知り合ってて、お互い心の理解深い訳じゃん? その上身体の相性も抜群となると……な?」
「っ~~~❤︎❤︎」
馬鹿みたいな言葉の一つ一つに心が掻き混ぜられ、全身の細胞が泡立つ。そのままふわっと浮いて、戻って来られない。
「ぜってー幸せにするから。だから、胸張って良いんだぜ?」
身体が、心が幸せで飽和する。脈打って、じんじんびりびり。世の中の男女が何故しょっちゅう引っ付いているのか、甚だ疑問だったが今なら分かる。これは、ヤバい。
こんなの……ダメになるっ……❤︎
「っ……はぁっ……❤︎ちょっ……いっかいはなれろっ……❤︎まわりっ、みてるからっ……❤︎」
「別に良いだろ、見せ付けてやれば」
「おれがよくないっ……❤︎」
「オレはいいし」
顔が息が掛かる距離まで迫る。オレは咄嗟に目を瞑ってしまう。
ダメだ、ダメだダメだダメだっ……❤︎
が、しかし。身構えても唇は来なかった。無体な事に、寸前まで来た所でサクマは意地悪く「……いや、やっぱやめっか」と言って中断したのだ。
「っ!❤︎」
「ヤったら止まんなくなりそうだし。流石にここじゃ本番はし辛いからな……」
「っ……ぁっ……❤︎」
「ははっ、そんな切なげな顔すんなよ。オレだって生殺しは辛いんだぜ?」
嫌だ。見るな。俺今きっと、鏡で見たら恥ずかしくて死にたくなる様な顔してる。
「っ、オレもお前も、淫紋はもう無くなった筈なのに……猿みたいに発情しちまってるし」
「はぁっ……❤︎はぁっ……❤︎」
彼の言う通り淫紋はいつの間にか消えてもう無い。女に性別が固定されてからは浮き出なくなった。なのに、それまで以上に下っ腹が疼いて堪らないのはどうしてだろう。
「ほんとは、まだ内側にあったりすんのかね……」
サクマを直視出来ず唇を甘噛みして目を逸らして、頭の中の欲求を悟られまいと必死に堪える。もうバレバレだと分かっているのに。
「……近くにラブホあっから、そこ、行こうぜ」
最早お見通しだと言わんばかりのその言葉に、静かにこくりと頷く他無かった。
その後は如何わしい部屋の中、雌汁で上も下もぐちょぐちょな身体をこれでもかと言う程犯されて、俺は名実共にサクマの女になった。それから待っていたのは、蕩ける様な日々の連続。
「ぁっ❤︎はっ❤︎っ❤︎んぁっ❤︎っ❤︎っっ❤︎❤︎っっっ~~~❤︎❤︎❤︎」
疼きを鎮める為に自らサクマの身体に覆い被さって、より肉付きの良くなった淫らな肉を揺らしながらただ浅ましく腰を振る。既に孕んでいる女体が行う、快楽を求める為だけの行為を繰り返す。ぷちゅぷちゅ、ぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅ。
「ッ……どんどんエロくなりやがってッ……!」
「ゃっ……あ゛ぁっっ❤︎❤︎❤︎」
大学も休学して、暇さえあればまぐわった。揉まれて、吸われて、犯されて。月日が経つにつれお腹も膨らんでいったので、今更だろと思いつつも安定期とかを気にしてお尻の穴も沢山使われた。
乳頭も女陰も渇く事の無い爛れた日常が過ぎていく。そうしてまぐわう度に胎の中に命がある事を自覚させられて、身体中淫らな女に開発されて____いつからか、元の自分の身体を思い出せなくなってしまった。
「えっ、いいのか?」
「良いよ……禁欲は、辛いだろ?」
女陰を使って貰えない期間には、遂に自分から進んでフェラしたりもした。
「ぺろっ……ちゅっ、ちゅぶっ、じゅっ」
「くっ、おっ……」
苦じょっぱい、変な味。やらなきゃ良かったとちょっと後悔した。嫌とかじゃなく、その匂いと味がどうしようもなく股を、まんこを疼かせたから。
「っっ❤︎❤︎おっぱいやっ……❤︎あかちゃんのぶんっ、なくなっひゃっ、うぅっ❤︎❤︎」
サクマに覆い被さられて、深々とアナルに挿入されたまま乳を吸われる。彼の為の母乳じゃないのに、吸われると女としての何かが満たされていく。
「おなかっ❤︎もっとなでてっ❤︎っ❤︎んっ❤︎んぉおおぉっ❤︎❤︎❤︎」
張ったお腹を撫でられるのもすっかりお気に入りになってしまった。されると痙攣が止まらなくなって、胸の先からも股からも淫汁が噴き出し快感が迸る。
「まったく、こんな元男の癖に淫乱な変態ママじゃっ、お腹の子が泣くぞっ!」
丁度良くポンっと、胎内に蹴られた感触が返った。罪悪感で切なさが増して、狂気的な絶頂が訪れる。
「ん゛っ❤︎❤︎❤︎ごめんなしゃいっ❤︎❤︎ごめっ……元オス変態ママでっ❤︎っ、ごめんにゃっ、っっっっ❤︎❤︎❤︎❤︎」
翌年。遂には正式に結婚して、大きなお腹でウェディングドレスを着て式を挙げた。正直俺の肉体的な経緯からして難しいのではと思ったが、奇妙な事に両親も、戸籍ですらも、俺が最初から女だった事になっていて、恐ろしい程にすんなりと出来てしまった。
「病める時も健やかなる時も____」
「誓います」
「……誓います」
程無くして臨月が訪れ出産の時が迫ると、そこには誇張無しに死ぬ程の陣痛との格闘が待ち受けていた。身体の小さい俺は元々自然分娩出来るかギリギリの境だと知らされていたから覚悟はしていたが、相応に苦しむ事になった。
「ふーーっ……う゛ううぅうぅ………っ!」
全身汗だくで、喉が枯れるまで唸って息んだ。あまりの苦痛に途中何度も挫けてしまいそうにもなった。でも、息む俺の側でサクマがずっと、頑張れ、頑張れと応援してくれたから。俺は俺とサクマ両方の面影を色濃く残した女の子の、小さくも力強い産声を聞く事が出来た。
「んっ……おーよちよち」
腹を痛めて産んだ我が子を胸に抱き母乳を与えると、愛しさが込み上げてふと感慨に耽る。不思議な気分だが、俺は母親になったのだ、と。自分の母親もこんな気分だったんだろうかなんて、想いを馳せてつい感動してしまった。ただ直ぐにそれを近くで眺めるサクマが「おお……ザ、母性……」なんて茶化したせいで、丁度良い塩梅に気が抜けたけども。
「お前も父性発揮しろよ」
「えっ、してんじゃん!」
「えー、そうかなぁ? 抱っこすると泣かせる癖に」
「っ、だっ、大丈夫だ! その内、メロメロにしてやるんだからなっ!」
「はっ、だってよー、はははっ」
男だったのに、女の幸せを掴んでしまった。今ではこの身体になった事に感謝すらしている。
「サクマ……」
「ん?」
「ずっと、一緒に居てくれよ……っ、この子の、為にも……」
「んん?」
「浮気……すんなよ」
「……はぁ」
ただ、あくまで元は男。男相手への素面での愛情表現は未だに苦しむので、そこだけはちょっと恨み言を言わせて欲しいが。
「するわけねえだろ。いい加減素直に言えねえの?」
「うっ……」
「仕方ねえな。今夜もお前一途だって信じて貰えるまで、愛してるって言えるまで分からせないとな」
「っ…………❤︎」
まあ、いいか。
__________________
季節は過ぎて、正月。
「はぁ……なぁ、家でゆっくりしたくないか?」
「だーめーだっ、ここまで着替えてから怠惰な方向に誘惑すんなっ」
ダラダラとセックスを続けたいカイを何とか振り払って外に出る準備が出来た。この身体になってからというもの、大学は休学、ヤりサーも抜ける事になってしまい自宅に入り浸りになっていた所だ。貴重な機会は無駄には出来ない。
「だいぶお腹出てきたな……大丈夫か? 苦しくないか?」
彼の言う通り、細かったウエストラインがもう目に見えて膨らんでしまっている。歩けば少しだけ重みも感じる。
「大丈夫だよっ……心配性め、良いから行くぞ」
「お、おう……」
早朝の冷たい空気の中、華やかかつ艶やかな拘りの着物を着込んだオレとビシッと役者みたいな袴姿をキメたカイは、あの神社への御礼も兼ねて、愛の巣と化したオレの家を発ち初詣へと向かった。
「うわっ、朝早いのに、結構一杯人居るな……」
到着するなり、折角カッコよくなってるのに隣のカイが人混みを前に尻込みする。まったく、図体デカいのになんで堂々と出来ないんだ。
「ふふんっ、くっついたろ!」
「うおっ、サクマ⁉︎」
「毎度言ってるだろ? オレみたいなピチピチえちえちギャルは、お前みたいな屈強なオスとカップルアピールしてないと色々面倒なんだって」
「お前、よくそんな恥ずかしいセリフをポンポンと人前で……」
「へへへ……♡」
恥ずかしく無い訳じゃない、でも、一度受け入れてしまえば悪くないものだ。このポジションと、この、男女問わずオレ達に集まる周囲からの羨望の眼差し。イケメンカイと美女ギャルサクマ様のパーフェクトカップルの引力。正直めっちゃ気分高まる。
「取り敢えず、先ずは甘酒貰おうぜ! それから次におみくじ引いて……御守り買って、お参りすればそれでヨシ! あの親子にもまあ、その間に会えるっしょ!」
「う、そうだな……」
筋道を立ててやったら、後は手間のかかる馬の尻を叩くだけ。
「ほれっ、エスコートよろしこ♡」
「っ、必要か? そういうごっこ遊び」
「なにいってんだ、ロープレ大事だろ」
「……はぁ、分かったよ」
「分かればよろしい、ま、気楽に行こ」
それからは予定通り、甘酒をちびちび飲んでくじ引きへ。お金を払い、バイトと思わしきスタッフ巫女さんが持つ筒の中から折り畳まれた紙を双方一枚ずつ手に入れた。
「んじゃ、せーので開けるぞ……せーのっ」
オレの号令と共にオープン。手元の内容は____お見事、大吉だ。
「よっしゃあ大吉ぃ! カイはー?」
「俺は、まあ中吉だな」
「ははは、フツーだな!」
「普通が一番だろ、アホみたいな事が起きた後なんだし」
「へっ、それもそっか。因みに何て書いてあんだ?」
「えっと……“身近な人間を大事に労われば幸福が訪れるでしょう。誘惑は多いので気を付けなさい”とか、書かれてるな……」
良い事書いてあるけど、知りたいのはそこじゃない。
「見せろっ!」
「えっ、おいっ!」
強引にふんだくって、その下の待人や恋愛の項目を見た。
待人、隣に居る。
恋愛、積極的に行け。
「……んふっ♡」
「なんだそのムカつく顔。お前のも見せろよ」
「あっ、取られた。まだ読んで無いのに」
まあ別に自分もやった事だから良いけども……割と気恥ずかしいなこれ。
「…………ふっ」
「うわっ、ほくそ笑むなよ。怖えよ」
「流石大吉だな。お産も安産で産児も万全だってさ、良かったな」
「な゛っ……!」
「何々……“成すべき事を成せば万事思いのままになります。欲求は高く持ちましょう。但し思い上がる事なかれ”……だと。最後の一文は常に言って聞かせたいな」
「かっ、返せっ!」
「ははっ、やられたらやり返されるっていつになったら学ぶんだ?」
「うるせーっ!」
結局お互いがお互いの運勢を確認し合って、満足の行く項目を見つけてはしゃぎ合った。
「これ運かなり良さげだし、御守り要らないんじゃね?」
「いやあって損は無いから……ここの御守りにかなり助けられたんだし、買っといた方が良いでしょ。サクマの欲求暴走防止にさ」
「っ、おまえぇ……帰ったら覚悟しとけよっ」
「はいはい」
そんな会話をしながら御守り購買所へ向かうと、そこには丁度見た事のある坊主が。
「あっ、カイ!」
「おう坊」
「ああ、そちらが」
「そ、坊はあれ以来振りだろうけど、件のサクマだ」
「あー……成る程」
彼はこっちの方を見て、なんか勝手に納得した顔をした。この感じは知らない間に会ってたっぽいが、何なんだよほんと。
「今日は改めて感謝しに来たんだ。コイツと」
「……うーっす、ありがとーごぜーやーす」
なんとなくムカついて態度に表してしまった。すると、かの冷酷な表情をしたカイが眼光鋭く此方を睨む。
「ごめん坊、躾が足りなかったみたいだ」
「ひっ」
対し、小坊主は「まあまあ」と物腰柔らかに嗜めて、オレに挨拶する。
「サクマさん、この度はどうも」
「ん、ども」
「事情は概ね把握してます。カイの友人として御礼を」
「あーやめろやめろ、硬っ苦しい! タメだろ? もっとフランクでいーから!」
「……では改めて。サクマさん、カイと生きていてくれてありがとう」
「おう……? 御礼される程の事か? てかなに、生きててくれてって、死ぬかもしれなかったのかよオレ達⁉︎」
「あはは、少し大袈裟に言い過ぎたか。でも、途中で祟りに耐え切れず離れ離れになってたら……きっともう会えなくなってたと思う」
「えっ……えぇ……」
まあでも確かに、あの老婆もそんな不穏な事は言ってた気がする。てかあのババア、祭りの日に目の前で消えて以来パッタリと見なくなったけど、アレは一体何だったんだろ。
頭上にクエスチョンマークを浮かべるオレに、改めて坊主がお辞儀する。
「だから御礼したかったんだ。今こうして友人と顔を合わせられてるのは、半分は君のお陰だ。君とカイの仲が、とても良かったから」
「いや仲は良くない」
照れ隠しがハモった。その次の「ハモるんじゃねえ!」まで、完璧に揃ってしまった。お互い小っ恥ずかしくなって俯く所まで一緒で居た堪れなくなった。
「ははは、まあこれ以上は野暮ってもんだね。二人共、おめでとう」
「っ……なんかムカつく……」
「抑えろサクマ……っ」
積もる話もあったが、坊主が忙しいのでそこで話は打ち切りに。健康祈願と安産祈願の御守りを半ば押し付けられる形で、俺達は彼と別れた。
「はは……ははは……」
変な笑いが込み上げる。「こんなとこで壊れないでくれ」とサクマは言うが、そうもいかない。
「いや、だって……お前と居たからこうなったのに、それが……しかも、安産祈願って……」
「仕方ないだろそれはもう」
「いや、そうだけどよ……なんかもう、恥ずかしくて……」
顔が熱い。声も身体も、寒さとは別の震えが止まらない。顔を覆った手が退けられない。
と、そこへ、カイの手がオレのお腹に触れて、その曲線を優しく摩った。
「ひぅっ⁉︎♡ちょっ、カイっ⁉︎♡」
「人に堂々としろとか言っておきながら、それは無いんじゃねえの?」
「うっ……それ、はっ……♡」
さすっ、さすっ。厚手の着物の上からなのに、突っ張ったお腹の肌は擽ったくてゾクゾクする。
「サクマはサクマらしく、俺の前では恥ずかしげも無くチャラついてりゃ良いんだよ」
「ふっ……っ♡わかったっ♡わかったからっ、おなかさすさすやめっ♡」
「ほんとかぁ?」
「ほんとっ♡っ♡わかったっ♡わかったぁっ♡」
漸く離してくれた。ただ、お陰で上も下も下着がくちゅりと湿って冷たい。既に全身変な汗でびっしょりだし、風邪引いたらどうしてくれるんだろうか。文句言ってやりたいけど、悟られたく無いので言えない。
「ふーっ……♡容赦ねぇんだから、もーっ……♡」
「でもまあ、余計な事は考えられなくなっただろ?」
でも、大方お見通しだろうなこれは。だって、ふわってミルク混じりのメスの匂い出ちゃってるし。
「っ……もーいいよっ♡残ってるのお参りだけだしっ……はやく済ませてっ、帰ろっ……♡」
「はやくエロい事したいから?」
「っ~~~♡」
「安定期漸く過ぎたもんなぁ……おまんこセックスいっぱいしたいよな」
「ぐぅっ、いじわるばっか言うと嫌いになるぞっ?♡」
「それは困る……神様にサクマに嫌われない様にお願いしないとな」
「はっ、なんだよそれっ……優しくすれば良いだけだろ……♡」
「それはやだ」
「やだじゃないっ♡」
そうしてバカップルなやり取りを繰り広げたオレは、カイに合わせて二拍一礼。神様にお願いした。
____お腹の子が、元気で産まれますように。カイと、ずっと一緒にいられますように……♡
そのお祈りが効いたどうかは分からない。正直単なる思い込みだと思う。でも、
「っ♡ぁっ♡ぁっ♡んぁっ♡んっ♡んぉっ♡」
オレはよりハッキリとカイに甘える様になって、カイもそれに答える様になった。
「んぅっ♡ぁっ♡っ♡ふかっ♡ぃっ♡ぃっ♡ぃう゛っ♡」
馬乗りになって存分に甘い声を上げながら、肉壷を串刺しにされた自分のエロ肉を、蜜を、匂いを、カイの逞しい肉体に擦り付ける。女ったらしい媚びた行為を進んで行う。欲求に従う度脳が甘く痺れて、そうせずにいられない。
「っ……はしたないエロギャルめっ、ママになるんだぞ? もう少しお淑やかに出来ないのかっ?」
尤もらしいセリフを吐きながら彼はこっちが狂う様に仕向けて来る。ミルクで濡れた乳首を指先で揉み擦ったり、舐めたり吸い上げたり、クリを弄ったり尻を掴んで揉んだり、腰を突き上げたりグラインドさせたり。慣れた手つきで弄ばれ、次第に全身に力が入らなくなって腰だけ浅くへこへこ動かすだけになる。
そうなるともう、されるがまま。
「できにゃっ♡っ♡できるわけっ、ないらっ、っっ♡」
「なんで出来ないんだよっ? そんなんじゃ困るだろっ?」
「うるしぇっ♡っ♡おまえがっ♡わるぃんらぞっ♡っ、このっ♡ち○ぽのっ♡♡」
「人のせいにすんなっ! 子供の教育に悪いだろがっ!」
「あ゛っぉっおっおっお゛ぉっおおぉおおぉっ……っ!♡ん゛お゛っっっ♡♡♡お゛おおおぉおおぉおぉ♡♡♡」
イってイって、イキ狂わされて。甘えさせる側だったオレは、とうとう元ヤリチン男という看板を気にしなくなって、自らカイに奉仕する程に甘え上手のメスになってしまった。
「じゅっ、じゅじゅっ……れろっ、ちゅぱっ」
「さ、サクマッ……」
「っ、へへ……みたか……これが、おそーじフェラだ……んぁっ♡♡せっかくキレーにしたのにっ♡っっっ♡♡♡」
月日が経ち、お腹がより膨らんでいってもそれは変わらず。寧ろより強く、深く愛し合った。
「っ♡かいっ♡かいっ♡っいっ♡んひっ♡ぃっ♡っ♡しゅきっ♡しゅきぃっ♡っっ♡♡」
「ふっ……ふっ……」
肌と肌が打ち合って、オレの蕩けた言葉が壊れたテープみたいに繰り返される。
「かいもっ♡ぉっ♡ぉぅっ♡っ……すきってっ♡すきっていえっ♡」
「っ……言わなくてもっ、分かるだろ」
「やらっ♡ぁっ♡ぁっあっ♡っっ♡いえっ♡いえっ♡」
最早こっちは愛の言葉を告げる事に抵抗が無くなったけれど、向こうは未だにそれを返してくれない。そのせいで乙女心が肥大化して、ついつい毎回求めてしまう。
「うるせっ、すっかり女になりやがってっ……」
「んぅ゛っ♡♡っっ♡♡♡いじわるっ♡すきっていえっ♡♡けっこんっ……んんっ♡♡けっこんしきっ♡はやくしろっっ♡♡」
「だからっ、式は金集まるまで待てってっ……こんのっ、馬鹿サクマがっ!」
「まてにゃっ♡っ♡まてにゃぃいっ♡っ♡ぁ゛っ♡まっへっ、またいきゅっ♡♡」
「人に待てないって言っときながらっ、それは通らないだろっ……くっ、射精すぞっ……!」
「ぅあ゛っ♡いぐっ、いぐいくいくいくいくっ……っっっ♡♡♡んぅうううぅっ♡♡♡♡う゛ううぅううぅ♡♡♡」
絶頂の度大きな胎が揺れた。その後決まって大事そうに撫でられて、中の子供に蹴られたりするともう、それだけでこの上なく嬉しくなった。女ってこんな幸せな生き物なのか。その時はそう思った。
「ぐっ、う゛うううっ……ふう゛ううぅっ」
ただ出産の時の陣痛はキツかった。一時間の格闘だったけど、多分人生で一番長くてしんどい一時間だったと思う。正直死ぬかと思った。痛みで息は出来ないわ目眩はするわ吐き気はするわで、苦しいなんてもんじゃなかった。助産師さん曰く安産でしたよーとの事だったけど、嘘でしょ、と思わず口に出してしまった。
それでも、助産師さんの手からオレの腕の中に収まる、目元はカイ、他のパーツはオレそっくりな男の子の産声を聴くと不思議と報われた気がしたし、その直ぐ後。
「良く頑張ったなサクマ……」
「はぁっ……世の女性の偉大さを、身を以て知ったわ……」
「いや、偉いよお前は……」
「もっと褒めて……」
カイに褒められて頭を撫でられると、滅茶苦茶幸せな気分になった。しかも、それで終わらない。
「んひひ……♡その流れで大好きって言ってくれ……♡」
「ああ、愛してる」
「っ⁉︎♡ んえっ⁉︎♡」
聞き間違いか⁉︎ この朴念仁から、めっちゃスウィートな響きが⁉︎
「もっ……もう一回言えっ♡もう一回♡」
「いや二度は言わねえよ、周りに人いて恥ずかしいし……」
「はぁっ⁉︎」
「その代わり……はい、プレゼント」
「えっ……」
カイは懐から何やら箱を取り出して、開けて見せた。
「指輪。式はちょっと俺の財力じゃ厳しいから……これでちょっと許してくれ」
「っ…………! なんでいまっ……!」
「いや、丁度良い区切りだし……」
「ふざけんなっ……赤ちゃんも抱いていたいのにっ、お前まで抱き締めたくなるだろうがっ…………!」
「……はは、喜んでくれて何よりだよ」
こうして、オレは恐らく世界で一番幸せな男だった女になった。最初の頃は恨んでたけど、正直今ではこの身体になった事に感謝しかしていない。
「しかしお前、命拾いしたな。あの場で指輪出してなかったら、助産師さん達とオレの合同で大ブーイングが巻き起こってた所だぞ」
「そりゃ、想像したくねえな。何より生まれたばっかのソラが可哀想だ」
落ち着いた所で病室で反省会を行った後、オレは、いや、アタシは言う。
「なあカイ」
「ん?」
「……この子のキョーダイ、つくろ?♡」
「……気が早いママだ事」
カイに少し驚かれた。まあ自分でも驚いてる。あんだけ苦しい思いをしたのに、今はモチベに満ち溢れてるのだから。
「でもって、やっぱオレの金で式上げよ♡」
「それは嫌だって」
「だめ♡もう待てない♡プライドは指輪で十分だろ?♡」
左手薬指で輝くそれをチラつかせ、舌を出してウインクした。すると、「っ……はぁー、分かった」とカイは溜息混じりに受けてくれた。
「んっ、やりぃ♡っ、んぅっ♡」
ただし、彼は喜ぶこっちの唇を乱暴にキスで塞いで、深く、強く蕩かした後、ちゅはっと糸の橋を作って言う。
「代わりに……退院後は覚悟しとけよ?」
「…………う、うん……♡」
ぞくり、震えた。幸せはまだまだ始まったばかりな様だ。
__________________
これにて完結です。ボリューム膨らみまくった作品ですが、ここまで読んで下さった方、ご愛読に感謝致します。
感想等頂けると次作へのモチベに繋がるので、宜しければどうぞ忌憚無く書き込んで下さいね。
10
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
お気に入りに登録しました~
有難う御座います〜