本好き魔導士の溺愛

夾竹桃

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洞窟

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 私はテオバルト様に手を引かれ、うっそうと雑草が生い茂った中を、足早に歩く。
洞窟はすぐに見つかったが、中は真っ暗で何も見えない。
けど、すぐにテオバルト様が魔法で火を起こしてくれたので、洞窟内の全体像を確認することができた。

「わぁー、意外に広いですね」

「そうだな」

 テオバルト様は、洞窟が安全かどうか、いろいろとチェックしている。
私は雨に濡れ、身体が冷えきっていたので、火の近くで暖を取ろうとした。
その瞬間、私は盛大なくしゃみを連発してしまう。

「はっ、はっ、はっくしょんっっ。はっくしょんっ、ううぅ、寒いっ」

「アメリア、風邪をひくから濡れている服を全部脱げ」

「えっ、ええっと。全部濡れているんですが」

「なら全部脱げ、早くしろ」

「でも火に当たれば大丈夫かも」

「俺の言うことを素直に聞くべきだと悔いたのを、もう忘れたのか」

「はい、そうでした。脱ぎます、脱ぎますけど、こっち見ないでください」

「いやだ」

「えっ、そんなっ。お願いですから、見ないでください。恥ずかしいです」

「いいから、早く脱げ。本当に風邪をひくぞ」

 最悪だ、こんなところで素っ裸になるなんて。
でも、確かに寒い。
テオバルト様の言う通り、早く脱いだ方が良さそう。
私は、すばやく服を脱ぎ、みられないように、火の前にしゃがむ。
テオバルト様は、どこからか、自身の荷物を取り出し、そこから毛布を一枚取り出した。
そして、テオバルト様も服をすべて脱ぎ、その毛布で私とテオバルト様自身を包み込む。
テオバルト様のあれ、そのなんというか男性の性器が、私のお尻の辺りに触れている気がする。

「冷たいな」

 テオバルト様の手が私のお腹に触れる。
その瞬間、ビクっとなる。

「アメリアはお腹も感じるのか?」

「くすぐったいだけです」

「ふーん。ならここは?」

 テオバルト様は太ももを撫でまわし始めた。

「っ、テオバルト様、こんな時に、こんな状況で、変なことしないでください」

「こんな状況だからこそ、我慢する方が無理だ」

 そうテオバルト様は言うと、私の胸を断りもなく触り始めた。
胸を包み込むように触り、私の首筋に、テオバルト様は唇を這わす。

「あっ、ダメ、ぁっ、やだっ、んっ……、ふっ……、んんっ、」

 テオバルト様は次に私の乳首をつまみ、指先でコロコロと触ったり、爪でさすり始めた。
そうなってくると、気持ちよさで、身体の中心がジンジンとしびれてくる。

「テオバルト様っ、あっ……、ダメっ、ダメだってば、んっ……、んん、あっ、いやっ、やぁっ、ぅっ、ん゛ん゛……」

「アメリアの乳首が固くなってきた。感じているのか?」

「んんっ、あっ、違うっ、かっ、かんじてなんかないっ、あっ、やっ、ダメっっ、やぁっ、ぁっ……」

 そう言ったけど、すごく感じちゃっている。
感じすぎて、気持ちよすぎて、アソコから、汁が滴り始めているのも、わかっている。
でも、そんなこと恥ずかしくて認めたくない。

「なら、感じてないかどうか、確認してやる」

 テオバルト様は自身の長い足を私の足に絡ませ、股を開かせ、閉じないようにした。
そして無防備にさらけ出された私のアソコにテオバルト様は触れる。その瞬間、クチュっという音が微かにした。

「アメリア、ひどく濡れている」

 テオバルト様は、クチュクチュという音をわざと出させるように、私のアソコに指を少しだけ出し入れする。暫くすると、そのヌルヌルになった指で、私の一番感じる部分に触れる。
その瞬間、とろけるように私の体の力が抜け落ち、一切抵抗できなくなった。

「やっ、やだやだっ、ああっ、あっ、んっ、ぅ……、ああっ、や、だめ、ん゛ん゛ん゛……、んんっ」

「やだやだと言う割には、濡れまくっている。アメリア、少しは素直になったらどうだ。気持ちいいのだろう?」

「んんっ、そっ、そんなことないっ、あっ……、ああっ、やっ、いやぁっ、あっ、んっ……、あ゛っ」

 言葉では否定的なこと言って拒んでいるけど、テオバルト様の言う通り、とても気持ちいぃ。
気持ちよすぎて、もっと、もっと、ずっと触ってほしい。
でも、このまま触り続けられたら、きっと、イっちゃう、イキたくないのにっ。
いや本当は、イキたいっ、でもでも、イキたくないっ、でもやっぱり、イキたい。

「嫌か。なら止めるか」

 テオバルト様がそう言った瞬間、私の一番感じる部分をさすっていたテオバルト様の指がピタリと止まる。

「あっ、だっ、だめぇっっ」

 せっかく、イキそうだったのに。
もう、イキたくて、イキたくて、たまらない。

「だから、止めただろう」

「そっ、そのっ、ちがう、ちっ、ちがうんですっ」

「何が違うんだ? ちゃんと説明しろ」

「その、だからっ、止めちゃだめですっ」

「もっと触って欲しいということか?」

 私は言葉に出して返事するのが恥ずかしいから、コクリと頷いた。

「なら、正直に気持ちいいと認めろ。わかったな、アメリア」

 今度も、コクリと私は頷いた。
するとテオバルト様はまた私の一番感じる部分をさすり出した。

「気持ちいいか? アメリア」

「はっ、はいっ、んんっ……、きっ、気持ちいぃぃっ、です。んっ、あ゛、ああっっ、あ゛あ゛、っ」

「そうだろうな。さっきよりもさらに濡れている」

「はぁっ、んんっ、ん゛……あっ……、くぅっ、うっ、ああっ、ん゛っ、ん゛っ、ん゛っ……」

「アメリアのここ、クリトリスが大きくなってる。ぷっくりしてて、感触が良いな」

「うっ……、んんっ、んっ……、テオバルトさまぁっ、あ゛っ、ん゛っ、もっ、もうっ、わたしぃっ、あっっ」

「イキそうなのか?」

「ん゛ん゛っ、イっちゃうっ……、あっ、ああっ、テオバルトさまぁっ……、あ゛っん゛ん゛ーーっっ」

 そう、言った次の瞬間、私は身体を大きくビクつかせ、イってしまった。
けど、テオバルト様はまだ指を動かし続けている。

「はぁっ、はぁっ、テオバルト様っ、ああっ、もうだめ、もうやめてっ、イっちゃったからっ、もうだめ」

「本当に止めていいのか?」

「本当に、もうだめなんだから、止めて、止めて、あっ、ああっ」

 私は必死に抵抗し、テオバルト様から逃れようとした。
けれど、テオバルト様は力を緩めてはくれず、しつこく一番感じる部分を触り続けている。

「やだっ、あっ、んんっ、もうやだっ、やだってば、お願いだから、もっ、もう止めてーっ」

「イった後の方が、感じて気持ちよさそうだ。本当は止めない方がいいのだろう?」

「あっ、本当にっ、もうやめてっ、感じすぎて辛いのっ、本当にだめっ、ああっ、あっ、もうやだっ、止めてっ」

 渾身の力を振り絞って、テオバルト様の手を振りほどこうとした時、ようやくテオバルト様は手を止めた。

「ここまま、本当に止めていいのか?」

「はぁはぁ、止めていいですっ、本当にっ、はぁっ、はぁっ」

「わかった」

 私は、精魂尽き果てて、何もすることができない。
ただ、テオバルト様に寄りかかり、呼吸を整えるのが精いっぱい。
呼吸が整うと、瞼がゆっくりと下りてくる。
そしてそのまま、私は眠りに落ちた。

 どれくらい寝ていたのだろうか。
目覚めたら、洞窟の入り口に日の光が差し込んでいた。
外から小鳥の囀りも聞こえてくる。
一体今が何時なのかわからないけど、雨が止んだことだけはわかる。
って、あれ……、テオバルト様がいない。
私一人だけで、毛布にくるまっている。
絶対に離れない、一緒にいるって約束したのに。
一体どこに行っちゃったのだろう。
まさか、私が目覚めないから、私を置き去りにして出発してしまったのだろうか。
そんなっ、そんなの嫌だ。
私はもう一度、辺りを見渡す。
しかし、テオバルト様はどこにもいない。

 私は立ち上がり、乾かしておいた洋服を急いで着る。
すぐに洞窟の外に出ると、テオバルト様が丁度、洞窟に戻ってくるところで、私は正面衝突してしまった。
衝撃で倒れそうになったけど、テオバルト様が上手くキャッチしてくれる。
私は、そのまま、テオバルト様から絶対に離れないように、テオバルト様がどこかに行ってしまわないように、ギュッと抱きしめた。

「テオバルト様の嘘つきっ。ずっと一緒に居てくれるっていったのに、離れないって約束したのに、いなくなるなんてっ、ぐすっ……」

 私のあまりの剣幕にテオバルト様は一瞬びっくりした様子だったが、すぐに満面の笑みを浮かべ、私をギュッと抱きしめる。

「ああ、悪かった。果物を取ってきたんだ。非常食はあるが、果物の方がアメリアは好きだろう?」

「果物?」

「ほら、これ、ミカーナという果物だ」

 テオバルト様の手には袋が握られていて、その袋の中に黄色くて丸い果物が5個ほど入っている。
その果物を見た瞬間、私の口の中に涎が湧き出てくるのを感じた。

「美味しそう」

「そうだろう。洞窟の中に入って食べよう」

 テオバルト様は、ナイフでその果物を半分に切り、さらに半分になった実の中身をナイフでザクザクと適当に切る。
それにナイフを突き立てたのを、私に手渡した。

「中の柔らかい部分だけ、ナイフを突き刺しながら食べるんだ。口を切らないように気をつけろ」

「はい。ありがとうございます」

 果物の中身は、真っ白い果肉で、汁が手に滴り落ちてくる。
私は、その果肉にナイフで優しく刺し、うまくすくい上げながら口に運んだ。

「どうだ?」

「おいしい。とても美味しいです」

 テオバルト様って、なんて素晴らしいの。
気が利く上にイケメン、なおかつ、便利な魔法も使えて最強。
もう、テオバルト様、最高すぎ、超大好き!
うん? あれ? 超大好きなのかな? テオバルト様の事、私、超大好きになっちゃったのかな……。
私は改めて、テオバルト様をじっくり隅々まで見つめた。
本当に、私がテオバルト様を好きになってしまったかを確認するために。

暫くテオバルト様を見つめていると、テオバルト様の顔が、ほんのり赤くなってきた。
そんな時、お互いの目と目が合い、私の胸がズキュンっとなる。
ドキドキドキドキ、鼓動が速くなり、顔が熱くなるのを感じる。
やっぱり、私……、テオバルト様のこと、好きになっちゃったんだ。
どうしよう、いや別に付き合ってるんだし、何も困ることはない。
けど、この好きっていう気持ちをテオバルト様に伝えたい。
早い時期に、この気持ちをテオバルト様に伝えよう。

「テオバルト様、ご馳走様でした」

「ああ。そろそろ出発するが、歩けるか? 大丈夫か?」

「はい。大丈夫です。いっぱい寝たので、すっかり疲れが取れました」

「そうか。じゃあ、少し急ぐぞ」
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