空際の彼方 - あの夏の空を追いかけた僕らは -
大学生活を送りながら、実家のラーメン屋を継ぐことを夢見ていた青年・篠原海斗。
ある日突然の事故により命を落とした彼は、目を覚ますと見知らぬ巨大都市の地下施設にいた。
しかしそこは、世界を支配する軍事国家《ヘリオス帝国》の秘密実験施設――人造兵士《アストラ兵》を生み出す「アストラ計画」の適合棟だった。
混乱と恐怖の中、海斗は自分が「新たな肉体に転生した存在」であることに気づく。しかも頭には、異世界の軍人としての知識と、現実世界での学生生活やラーメン作りの記憶が同時に流れ込み、現実感を失っていく。
そんな彼の前に現れた教官――リアナ・ヴェイルは、驚くべきことにかつて現実世界で付き合っていた恋人と瓜二つの姿をしていた。彼女は帝国軍の冷徹な教官として彼を監視する立場にあるが、同時に「現実世界の記憶」を秘めた転生者でもあった。
ラーメン屋を継ぎたいと願っていた平凡な青年が、なぜ軍事国家の人造兵として生きることになったのか。
軍の命令に従うか、それとも夢を追い求めて抗うか。
そして、異世界で再会した元恋人との運命の行方は――。
軍事と魔獣が支配する世界の中で、ひとりの青年が「ささやかな夢=ラーメン」を守ろうとあがく物語。
異世界転生×人造兵器×恋愛の交錯が生み出す、新感覚ファンタジー。
第1章 遠い日々の記憶
第2章 帝都アストラル
第3章 また巡る夏
第4章 蝉時雨が降る頃に
第5章 あの空の下へ
第6章 夢の卵の孵るところ
第7章 旅立ちの街
第8章 古代の遺物
第9章 上昇気流の行方
第10章 空の境界にて
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