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第1章 転移と出会いと、初めてのごはん
第18話 『洗濯板に魔法をかけたら、世界初のドラム式になった話(脱がせたいのか)』
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「──おい、ユウト。また妙なもの作ってないだろうな」
「へ? 作ってるけど……妙ではないよ?」
***
王都の洗濯場は、かつてない活気に包まれていた。
なぜならそこには──
「くるくる……まわってるぅ……!」
回転する謎の木箱。中には水と服。外側には魔法陣。
ユウトが作った、異世界初の“ドラム式洗濯機”が、きゅるきゅると可愛く稼働していた。
「“遠心力”って知ってる? 物が回転してると、中心から外に引っ張られる力のことだよ。
この力を使うとね、汚れが水に落ちやすくなるんだ!」
「な、なるほど……。そ、それでこの“回る板”を……?」
「うんっ。あとはこの“風魔石”を魔法陣に組み込んで、脱水機能も追加したんだ~」
使用したのは以下の素材と知識:
• 回転軸:魔導石ベアリング(※金属より摩擦が少ない)
• 水流:水魔石(安定出力が鍵)
• 脱水:風魔石(ターボ式で高速風を発生)
• 洗浄:ユウト特製・重曹+酢系“無香洗浄剤”
「え? 重曹ってなにかって? えっとね、アルカリ性の粉で、皮脂汚れを浮かせて落とすの。
お酢と一緒に使うと泡が出て、汚れもびっくりして逃げてくよ!」
「か、かわいいのに、なんて実用的なんだ……」
「……天使か? いや、神子だ……」
***
問題は──この技術が、思わぬ“副作用”を生んでしまったこと。
洗濯が便利になった結果──
「ユウト様~! このシャツ、洗ってほしいんです!」
「ぼく、これも脱がせますっ!!」
「肌着もあるんですけど、いいですか!?!?!?」
毎日が脱がせ祭りと化した。
「……なんで、みんな服を脱ぎたがるの?」
「君が洗ってくれるなら、なんでも差し出す……っ!!」
「ぼくはただ、お洗濯が楽しくなると思っただけなのに……」
王宮洗濯場は、連日行列。
「我ら、神子様に衣を洗っていただく栄誉を賜る者──!」
「新教団『洗濯神子会』、ここに発足ッ!!」
「今日も純白に生きるため、パンツを捧げよぉぉぉぉ!!!」
ユウトは困惑していた。
自分が何かしたのか、いまいち分かっていない。
***
その夜。
「──ユウト。ぼくの服も洗ってくれないか?」
ユリウス王子が“上着を脱ぎながら”ささやいた。
「えっ? でも殿下、自分で洗えるんじゃ──」
「君の手でないと、落ちない汚れがあるんだ」
「えっ!? ど、どこ!? ぼく、どこ洗えば……っ」
「──心だよ」
「えっっっっっ!!??」
王子、またプロポーズ未遂──。
***
翌朝。
洗濯機は神殿に移設され、“神具”として祭られていた。
ユウトは朝ごはんの支度をしながら、きょとんと呟いた。
「……洗濯機って、そんなにすごいの?」
──世界よ、もっと驚け。
次回も、彼の“なんでもない日常”が、文明を数世紀ぶっ飛ばす。
「へ? 作ってるけど……妙ではないよ?」
***
王都の洗濯場は、かつてない活気に包まれていた。
なぜならそこには──
「くるくる……まわってるぅ……!」
回転する謎の木箱。中には水と服。外側には魔法陣。
ユウトが作った、異世界初の“ドラム式洗濯機”が、きゅるきゅると可愛く稼働していた。
「“遠心力”って知ってる? 物が回転してると、中心から外に引っ張られる力のことだよ。
この力を使うとね、汚れが水に落ちやすくなるんだ!」
「な、なるほど……。そ、それでこの“回る板”を……?」
「うんっ。あとはこの“風魔石”を魔法陣に組み込んで、脱水機能も追加したんだ~」
使用したのは以下の素材と知識:
• 回転軸:魔導石ベアリング(※金属より摩擦が少ない)
• 水流:水魔石(安定出力が鍵)
• 脱水:風魔石(ターボ式で高速風を発生)
• 洗浄:ユウト特製・重曹+酢系“無香洗浄剤”
「え? 重曹ってなにかって? えっとね、アルカリ性の粉で、皮脂汚れを浮かせて落とすの。
お酢と一緒に使うと泡が出て、汚れもびっくりして逃げてくよ!」
「か、かわいいのに、なんて実用的なんだ……」
「……天使か? いや、神子だ……」
***
問題は──この技術が、思わぬ“副作用”を生んでしまったこと。
洗濯が便利になった結果──
「ユウト様~! このシャツ、洗ってほしいんです!」
「ぼく、これも脱がせますっ!!」
「肌着もあるんですけど、いいですか!?!?!?」
毎日が脱がせ祭りと化した。
「……なんで、みんな服を脱ぎたがるの?」
「君が洗ってくれるなら、なんでも差し出す……っ!!」
「ぼくはただ、お洗濯が楽しくなると思っただけなのに……」
王宮洗濯場は、連日行列。
「我ら、神子様に衣を洗っていただく栄誉を賜る者──!」
「新教団『洗濯神子会』、ここに発足ッ!!」
「今日も純白に生きるため、パンツを捧げよぉぉぉぉ!!!」
ユウトは困惑していた。
自分が何かしたのか、いまいち分かっていない。
***
その夜。
「──ユウト。ぼくの服も洗ってくれないか?」
ユリウス王子が“上着を脱ぎながら”ささやいた。
「えっ? でも殿下、自分で洗えるんじゃ──」
「君の手でないと、落ちない汚れがあるんだ」
「えっ!? ど、どこ!? ぼく、どこ洗えば……っ」
「──心だよ」
「えっっっっっ!!??」
王子、またプロポーズ未遂──。
***
翌朝。
洗濯機は神殿に移設され、“神具”として祭られていた。
ユウトは朝ごはんの支度をしながら、きょとんと呟いた。
「……洗濯機って、そんなにすごいの?」
──世界よ、もっと驚け。
次回も、彼の“なんでもない日常”が、文明を数世紀ぶっ飛ばす。
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