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《セフレじゃなくて恋人ですっ!》
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それから唯センコーが先に風呂へと入っている間に、俺は制汗スプレー身体に噴霧して汗拭きタオルで身体を拭いてからキッチンに立った。
キッチンに立って、はじめに何を作ろうかを考える。今は昼頃でそういえばサバなどがあったかな、とか思っていた。
(とりあえずサバを焼くか……。それから、味噌汁とサラダを作って……)
俺は朝食のようなメニューを作る自分へ息を吐いた。まぁ食えればいいか、そう思って俺はサバを焼いて簡単なささみとチーズのサラダを作って、油揚げと豆腐の味噌汁を作る。
簡単に作っていると唯センコーが俺の着ないパジャマを着て現れた。うぅっ、マジで可愛い……。この人、本当にいくつだよってよく思う。
そんな可愛らしい唯センコーは俺が作っている昼食を見て口元を綻ばせた。「うわぁっ~、美味しそうっ! とっても美味しそうですっ!」
「そうですか? なんか朝食みたいなメニューになっちゃいましたけど……」
「ううんっ! とっても美味しそうですっ。食べていいんですか?」
「はい、良いですよ。食べてください。さーて、出来たしせんせーも風呂に入ったから俺も風呂に入ろうかな」
それから俺は風呂に入ろうとすると唯センコーが俺の裾を掴んだんだ。俺は気づいて見やると唯センコーが俺をぎゅっと抱きしめてきた。「……ちょっとだけ、汗と、君の匂いがする」俺はその言葉に不覚にもときめいてしまう。
「なっ、そ、そりゃあ風呂に入っていないからくさいですよっ! じゃあ、入ってきますからねっ!」
そして俺はそそくさと風呂に入ってしまった。俺はこのときも知らずにいる。唯センコーが嬉しそうな顔と共に悲しげな顔をしていたのを。
夜勤明けなので髪の毛がペタッとしていた。俺は安めのシャンプーで髪を洗ってからトリートメントを使う。トリートメントだけは少し価格が高めの奴を使用しているのだ。
それから身体を洗おうとした。その時、ふと思い出した。唯センコーの匂いも俺と同じシャンプーの匂いとボディソープの匂いがしたな、なんて。
もしかしたら、もしかしたら俺がそっけない態度を取ってしまったから先に食べて出て行ったかもしれない。そう俺は思ってまぁいいか、なんて考えた。
「別に唯センコーとはよくわかんない関係だもんなぁ。セフレにしてはサービス良いし……」
そうぼやきながら風呂に浸かろうとした瞬間、風呂の扉が開いたのだ。そこには素っ裸の唯センコーが居たのだ。「セフレなんてそんなこと言わないでくださいっ! 僕たちは恋人なんですっ」
……なんですか、急に? そんな呆気に取られている俺に唯センコーはシャワーで身体を浴びながら図々しく風呂に入った。風呂が一気に狭くなる。でもどこか心地良かった。「思ってはいましたが、君が本当にそう感じていたのなら、……僕も悪気がありましたね」
「い、いやぁ……なにをそんなに怒って――」
「怒るに決まるでしょうっ!? 僕は君の入学時前から一目惚れだったのに、彼氏ともセフレとも縁を切ってここまで来ているのに……」
「いや、あんたも結構な遊び人だなっ!?」
俺が湯船の中でツッコみを入れていると唯センコーは少し恥ずかしそうな顔をしてか細い声で告げる。「やっぱり、あの……中古品は、いやですか?」
俺は首を傾げていた。中古品って、そんな自分を卑下しなくても良いじゃないかと思ったんだ。「せんせーは中古品なんかじゃないですよ。その……可愛い人です。まぁ、俺にハニートラップを仕掛けた時点でおかしいなとは思っていましたけどね」
「……それ、褒めているのか貶しているのかわからないんだけど」
「せんせーも俺のこと貶したり褒めたりするでしょう? それと同じですよ」
それから俺たちは何事もなく風呂に浸かって出て、バスタオルで拭いていた。呆気ない感じだったけど、唯センコーの薄紅色に染まった身体がエロイなとか、唯センコーのうなじが良いなとか考えてしまう自分が居たのだ。
そんな俺は自分を取り戻すように話を変える。「か、髪の毛乾かしてきますから先に食べていてくださいっ」
キッチンに立って、はじめに何を作ろうかを考える。今は昼頃でそういえばサバなどがあったかな、とか思っていた。
(とりあえずサバを焼くか……。それから、味噌汁とサラダを作って……)
俺は朝食のようなメニューを作る自分へ息を吐いた。まぁ食えればいいか、そう思って俺はサバを焼いて簡単なささみとチーズのサラダを作って、油揚げと豆腐の味噌汁を作る。
簡単に作っていると唯センコーが俺の着ないパジャマを着て現れた。うぅっ、マジで可愛い……。この人、本当にいくつだよってよく思う。
そんな可愛らしい唯センコーは俺が作っている昼食を見て口元を綻ばせた。「うわぁっ~、美味しそうっ! とっても美味しそうですっ!」
「そうですか? なんか朝食みたいなメニューになっちゃいましたけど……」
「ううんっ! とっても美味しそうですっ。食べていいんですか?」
「はい、良いですよ。食べてください。さーて、出来たしせんせーも風呂に入ったから俺も風呂に入ろうかな」
それから俺は風呂に入ろうとすると唯センコーが俺の裾を掴んだんだ。俺は気づいて見やると唯センコーが俺をぎゅっと抱きしめてきた。「……ちょっとだけ、汗と、君の匂いがする」俺はその言葉に不覚にもときめいてしまう。
「なっ、そ、そりゃあ風呂に入っていないからくさいですよっ! じゃあ、入ってきますからねっ!」
そして俺はそそくさと風呂に入ってしまった。俺はこのときも知らずにいる。唯センコーが嬉しそうな顔と共に悲しげな顔をしていたのを。
夜勤明けなので髪の毛がペタッとしていた。俺は安めのシャンプーで髪を洗ってからトリートメントを使う。トリートメントだけは少し価格が高めの奴を使用しているのだ。
それから身体を洗おうとした。その時、ふと思い出した。唯センコーの匂いも俺と同じシャンプーの匂いとボディソープの匂いがしたな、なんて。
もしかしたら、もしかしたら俺がそっけない態度を取ってしまったから先に食べて出て行ったかもしれない。そう俺は思ってまぁいいか、なんて考えた。
「別に唯センコーとはよくわかんない関係だもんなぁ。セフレにしてはサービス良いし……」
そうぼやきながら風呂に浸かろうとした瞬間、風呂の扉が開いたのだ。そこには素っ裸の唯センコーが居たのだ。「セフレなんてそんなこと言わないでくださいっ! 僕たちは恋人なんですっ」
……なんですか、急に? そんな呆気に取られている俺に唯センコーはシャワーで身体を浴びながら図々しく風呂に入った。風呂が一気に狭くなる。でもどこか心地良かった。「思ってはいましたが、君が本当にそう感じていたのなら、……僕も悪気がありましたね」
「い、いやぁ……なにをそんなに怒って――」
「怒るに決まるでしょうっ!? 僕は君の入学時前から一目惚れだったのに、彼氏ともセフレとも縁を切ってここまで来ているのに……」
「いや、あんたも結構な遊び人だなっ!?」
俺が湯船の中でツッコみを入れていると唯センコーは少し恥ずかしそうな顔をしてか細い声で告げる。「やっぱり、あの……中古品は、いやですか?」
俺は首を傾げていた。中古品って、そんな自分を卑下しなくても良いじゃないかと思ったんだ。「せんせーは中古品なんかじゃないですよ。その……可愛い人です。まぁ、俺にハニートラップを仕掛けた時点でおかしいなとは思っていましたけどね」
「……それ、褒めているのか貶しているのかわからないんだけど」
「せんせーも俺のこと貶したり褒めたりするでしょう? それと同じですよ」
それから俺たちは何事もなく風呂に浸かって出て、バスタオルで拭いていた。呆気ない感じだったけど、唯センコーの薄紅色に染まった身体がエロイなとか、唯センコーのうなじが良いなとか考えてしまう自分が居たのだ。
そんな俺は自分を取り戻すように話を変える。「か、髪の毛乾かしてきますから先に食べていてくださいっ」
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