魔族のギーディは裏切らない

アキ

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本編 魔族のギーディは裏切らない

一話

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 魔族のギーディは魔法剣士である。

 魔族の特徴である短い黒髪と、血のように赤い瞳。すらりとした体躯で、シンプルな黒い服と黒いマントを身につけている。顔立ちは全体的に涼やかだが、目元が鋭く精悍で、嫌味なほどに男らしい外見だ。
 現在二十八歳のギーディは、人間の王が治める国の王都に住み、人間が作った冒険者ギルドに登録して冒険者としてせっせと働いて穏やかに暮らしていた。

 そんなある日、全世界に魔王復活と、魔王による世界征服が宣言された。
 自宅のポストに入っていた新聞でその記事を読んだギーディは、三回ぱちぱちと瞬きをし、飲みかけのコーヒーカップをとりあえずテーブルに置いた。それから、傍らの鞄から手帳を取り出して今日の仕事の予定を確認する。
 ページを開き、ギーディは深々とため息を付いた。
「あー、めんどくせ…」

 生まれたときからこの国に住んでいる魔族のギーディだが、自分の他に国内在住の魔族を見たことは無い。国外に住む魔族はいるので、そちらとは会ったことがある。彼らはギーディと同じように程よく幸せで穏やかな生活を営んで暮らしていた。
 ただ、どの地域でも魔族はあまり歓迎されていない。
 不思議に思い調べると、気が遠くなるほど遥か遠い昔に、人間と魔族は土地を求めて争ったことがあり、そのときの偏見がいまだ残っているようだった。ちなみに、その争いははじめこそ苛烈を極めたらしいが、最終的に平和的解決をしている。
 だというのに、なぜか人間は「魔族」と聞くと眉をしかめる。なんの根拠もなく魔族へ対して嫌悪を抱いている。

 ギーディは種族が魔族であるというだけで、差別や侮蔑を受けた。十代の半ばまではなんとか他者の考えを改善させようと抗っていたギーディだが、二十歳を目前に「変わらないならもういいか」と開き直った。
 差別や侮蔑を受け入れたのではなく、「人間はとにかく口の悪い種族」だと思うようにした。

 幼い頃から努力家だったギーディは教養、知識、戦闘技術をよく磨き、ギルド内の冒険者ランクでは最も優れている「超級魔剣士」の称号を数年前に取得した。
 その時も、ギルド長と国王以外は声をひそめもせず、ギーディがなにか不可解な力を使って不正したのだと噂した。
 高難度任務には国からの依頼もあり、ギーディはそれを受けるたび、ギルド長とともに国王に謁見するのだが、どうもそのときになにかしているのではと疑われているらしい。
 国王には、いつでも王仕えの「超級魔道士」と「超級剣士」が侍って守護しているのだが、噂する口さがない連中はギーディがその超級たちをも騙せるとでも考えているのだろうか。
 一度、噂を聞いたらしい国王が「噂が真実でないと言ってやろうか?」と聞いてきたが、ギーディが「人間は口の悪い種族だからいい」というようなことを言うと、それはもうとても楽しそうにゲラゲラと笑った。顔を引きつらせたギルド長は「変に前向きだな」と呆れていたし、超級の守護者二人は興味がなさそうにしていた。

 ギーディは自分が魔族であることを恨んだことはない。
 魔族であるがゆえに、冒険者になることができた。根拠のない差別や偏見があるが、生まれ持ったギーディの財産なのである。
 それに魔族は能力が秀でているので、人間に絡まれたところで適当に追い返せばいい。そんなもの、小さなねずみがモンスターの足にまとわりついているのと同じようなものだった。

 しかし、──困った。
 魔族を嫌う人間たちは、この「魔王復活」をいい機会にして、国から、ギルドからギーディを追い出せと声高に叫ぶだろう。
 国王やギルド長は、そんなことはしないはずだ。各国の援助を受けているギルドに所属している冒険者は、居住国の要請があった場合、よほどの理由がない限り手を貸さなければならない。戦争があればもちろん参加だ。そう、ギーディはこの国にとって大きな戦力になる。
 魔族だが、ギーディはギルドが認めた最高ランクの超級冒険者だ。
 魔王復活という理由だけで国から追い出しても、魔王がいなくなったあとの国家間戦争で、敵国のギーディによって国が滅亡したら意味がないのである。うっかり復讐でもされたらたまったものではない。
 そもそもギーディは今まで罪を働いたこともなく国の任務で活躍する貢献者で、魔族であるという点を除けば善良な国民だ。

 それでも、官僚を筆頭に言うだろうと、ギーディは考えていた。
 人間はひとりではとても魔族に敵わない弱さだが、だからこそ集団だと途端に厄介極まりないものになる。結託して襲いかかってきたらも面倒なのだ。
 そういう強さは別の機会に発揮してほしいのだが、ギーディの願いが叶ったことはない。

 自宅でいつもどおり朝食をとったギーディは、ギルドへ向かう支度をしながらやだなぁとひとりごちた。
 ギルドはきっと、すごい騒ぎになっているだろう。
 魔王が復活した際、すべての国とギルドは軍人と冒険者を対象に「選抜試験」を行わなければならず、そこで選ばれた者たちで魔王討伐隊を組むのだ。ギーディもその試験を受けなければいけない。これは、所属時の契約で決まっている。
 さっき確認したが、今日の予定は一件のみ。
 二ヶ月に一度あるギルド長との面談である。冒険者のサポートをしているギルドは、定期的に所属冒険者と面談を行い、冒険者の要望や相談を聞いて体制の見直しを行わなければならない。
 これは国から課された冒険者とギルドの義務であり、──要するにギーディは嫌でもギルドへ行かねばならなかった。

「行きたくねえ…」
 ため息をつきながらも、ギーディは家を出た。仕事を放り出せない真面目な自分の性根を、このときばかりは呪った。


 ギルドはまさしくお祭り騒ぎであった。
 招集されたたくさんの冒険者たちが興奮気味に会話し騒がしく、受付はそのうるささに負けないようただの呼び出しにすら声を張り上げている。

 臨時で置かれたらしいボードには「選抜試験について」という紙が張られ、その前は特に人だかりがすごい。ギーディも張り紙を確認したいのだが、近寄ると間違いなく面倒なことが起きるので、どうしたものかとギルドの隅っこに寄り腕を組む。
 ギルド長との面談にはまだ早い。
 ボードに近付けない以上、今のうちに手が空いてそうなギルドのスタッフを捕まえて、簡単な概要だけでも聞き出したいが誰も彼もが忙しそうだ。そもそもギルド長以外はあまりギーディにいい顔をしないので、捕まえられても聞き出せる保証はない。
 サポート役としてその態度はいかがなものかとギーディも思うが、国政を担う官僚ですらあからさまにギーディを嫌うので、きっともう種族的にどうしようもないものなのだろう。魔族のギーディが、軽く握った羽ペンを握り潰してしまうのと、おそらくは同じことだ。

「おい、あいつだ」
「お仲間のくせによくも…」
 ギーディが頭を悩ませていると、遠くで囁きあう会話が耳に入った。何かを咎めるような嫌悪が滲んだ口調と飛んでくる視線から、ギーディ自身のことだろうと察するのは容易い。
 予想していた通りの反応に、ギーディはうんざりした。

 魔族と魔王には、共通して「魔」とは付くが実際はなんの関わりもない。
 別に魔王に従っているわけでもないし、魔王が復活したからといって魔王側につき一緒に征服するなどということもない。
 だがギーディは魔王側につく魔族が現れても別に驚いたりはしない。それはそういう人間がいてもおかしくないからだ。誰が誰の味方をするなんて、個人の自由意志にほかならない。

 面談の時間にもう一度来たほうがいいか。出直すことを考えたギーディが、もたれかかっていた壁から背中を離したとき、ギルドの受付からよく通る声がギーディを呼んだ。
「ギーディ、ちょっといいか」
 ざわついていたギルド内が一斉に静まり返り、隅にいたギーディをいくつもの目が見た。
 嫌悪がこもった視線を無視し、フードを深く被ってからギーディは受付へと足を向けた。

「何か用か」
「少し早いが面談を始めようと思ってな」
 ギーディを呼んだのは他でもないギルド長、ハイネであった。がっしりとした体型の、元冒険者。中級冒険者だったらしいが、卓越した観察眼や頭脳、周囲からの厚い信頼と推薦によりギルド長になったそうだ。
 三十代半ばから五十一歳になった現在まで、しっかりとギルド長としての責務を果たし、冒険者たちから一目置かれる存在となっている。事前情報がなければ少し無口で照れ屋の、一般的な容姿の中年男だが。
 もちろんギーディも彼を信頼し、尊敬している一人であった。
 ハイネに促され、ギルド内にある応接室へ向かう。通り過ぎた他の冒険者連中が、根も葉もない悪態をついていたが、いつものことなのですべて無視した。いつものことになると、悪態すら風で揺れる葉音とさして違いがない。
 ギーディはそんなこと、できれば知りたくなかったが適応能力自体はあって損はない。己の素質を知れて嬉しいような悲しいような複雑な心境である。



 応接室のソファに腰掛けると、向かいに座ったハイネが気安い手付きで一枚の書類をギーディへ手渡した。ぺろんと差し出された紙を、片手で無造作に受け取ったギーディだが、次の瞬間そのまま硬直した。
 目に入ったのは「王命」の文字と国王の直筆署名。
 ギーディが絶句している目前でハイネは懐からタバコを出し、すぐにしまい(室内禁煙だったことを思い出したのだ)、口を開いた。
「国王から、ギーディを討伐隊に入れるように、との命令だ」
「えぇ……?」
「嬉しそうな顔をしろ。もう表のボードは……見てないか、無理だな。あのボードにはお前が選ばれたことがすでに張り出されている」
「いや、なんで俺なんですか」
「お得意の笑顔が引きつってるぞ」
 笑顔を売りにしたことはない。
「まさかとは思いますがうちの王様、魔王復活おもしろがってません?」
 謁見の際にゲラゲラと笑っていた、まだ三十代の若い国王を思い出し、ギーディは苦い顔をした。ハイネもわずかに沈黙したあと、太い指先で眉間をもむ。こころなしか、彼には疲弊した様子が伺えた。
 朝一番か、下手すると真夜中に王城へ呼び出されたのだろう。
「そうか…、あの顔は……おもしろがってたのか…」
「おい」
 一目置くギルド長に、ギーディは冷たい突っ込みを入れるしかなかった。


 おもしろがる国王の命令をなんとかして辞退したいギーディであったが、ハイネは無理だと首を振り、どうしても辞退したいのであれば自分で王を説得してくれとまで言った。
 ただの冒険者が国王に意見などできるわけもない。それに魔王復活で騒ぐ城内で、「討伐隊に入りたくない」などと口にしたら「ついに正体を現したな人間の敵め! この国から出ていけ!」と官僚たちが叫ぶだろう。うっかり処刑までいきかねない。

 ギーディはこの国から退去などしたくなかった。
 人間たちは口が悪いしめんどうだし鬱陶しいが、絡まれても対応できる範囲だし、依頼をこなせば金もくれる。国王は気さくで、所属ギルドの長も尊敬できる。
 積極的に関わらなければ特に困ったこともない生まれ故郷から、なぜ悪事も働いていないのに出なければならないのか。
 近所への引っ越しにすらある程度の下見や準備が必要なのに、急に国を出るなど考えたくもない。
 だからギーディは考えた。
 痛む頭を抱えながら、引っ越しの手間と、討伐隊参加の煩わしさを天秤にかけた。低い声で「なんてめんどくせぇんだ…」と呻いても、ハイネから憐憫の眼差しが向けられるだけであった。


 **


 魔王復活の一報から一ヶ月が経過した。
 本日は、各国各ギルドから選ばれた人員により組まれた、魔王討伐隊の出発日である。嘘みたいに美しい青空のもと、ギーディは私物の黒いローブを頭からかぶって、隊列に加わっていた。

 討伐隊は、総勢九名。
 魔剣士のギーディの他には、剣士、魔道士、弓使いが各二名、戦士、治癒師が各一名。
 不幸なことに全員が人間であった。
 ひとりくらい魔族がいたっておかしくないのに、なぜだ。

 そしていつものように、ギーディは初対面から全員に嫌悪を向けられた。あまつさえ、隊長となった若い剣士からは「どうせ裏切るのだから今からでも辞退しろ」とまで言われた。俺、何もしてないのに…と流石のギーディも少し落ち込んだ。
 ギーディだって抜けられるものなら抜けたいのだが、ここで自国へ戻ったら即刻国外退去である。こんなことで住み慣れた我が家を失うくらいなら、もうとっとと討伐を終わらせようとギーディは考えることにした。選抜メンバーは選りすぐりなわけだし、頑張ればきっとすぐ終わるはずだ。
 どうせ裏切ると言われたが、ようは裏切らないことをギーディが証明すればいい。一緒に討伐すれば、そのまま証明にもなる。
 そういえば、国を出る前に王が討伐後に報酬を用意すると言っていた。そのことだけ考えよう。帰ったらよく寝れるでかめのベッドもらうのだ。
 かつて顔を引きつらせたハイネが思い浮かんだ。そう、ギーディは変なところで前向きであった。
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