召喚されたらしい俺は何故か姫扱いされている【異世界BL】

ネオン

文字の大きさ
13 / 106
本編

☆最悪な目覚め①☆

しおりを挟む
 今日は朝から最悪だ……。
 何故かと言うと、王子が俺と過ごすために一日予定を空けたと聞かされたからだ……。

 まず目覚めも最悪だった!
 夜中にベッドに潜り込まれるだけじゃなくて(それも嫌だったけど)、初めてフェラされた日からほぼ毎日・・・・、俺は身体を舐めたり弄られたりしている。
 それも同意なくだし、寝入ってからだから余計に腹が立つ。

 抗議もしたし、同意なしでそんなことされたら好感度が上がる訳もなく、日に日に嫌悪感が増すばかりだとも伝えた。
 それでも嫉妬スイッチの入った王子は止めてくれなかった。

 日中は好きにさせてもらってるけど、王子は仕事が忙しいらしくて、最近では朝食を一緒に食べるくらいしか接点はない。
 夜も遅くまで仕事をしているのか、俺が完全に眠ってからベッドに潜り込んできている。

 来るって分かっているのに、何故か起きていられない……。
 本当は起きていて、王子がドアを開けた瞬間に文句を言ってやろうと思ってるのに……。
 いつの間にか寝ていて、いつも気付くのは身体に違和感があった時なのだ。
 身体に違和感がある時点で、もう色々されているんだから性質タチが悪い。
 何度も言うが、同意のない行為は犯罪だからな!

 どうにかしてこの夜這い? を阻止したいんだけど、これに関してはロイさんもポワソン少年も非協力的で、分かってくれるのはキャサリンちゃんだけだった。
 でも15才の娘に話す内容じゃないから、濁して相談している。
 政略結婚が当たり前に育った貴族なら致し方無いことだけど、異世界から無理矢理召喚した俺は、育った環境も違えば常識も全部この世界とは違うんだから、無理やりっていうのも有り得ないし、気持ちが通じ合う前に手を出すのは信じられないって言ってくれた。

 俺もそう思うよ。

 そういえばキャサリンちゃんは魔力を封じられてるけど、困らないの?って聞いたら、自分のしてきたことの結果だし、これはこれで新鮮だって言ってた。この娘
 本当にこの娘15才なのか? って思うほどしっかりしている。

 周りの人に恵まれなかっただけで、キャサリンちゃんはすごくしっかりと物事を見ることが出来るし、人の心に寄り添うことが上手なんだ。
 だから俺の置かれている状況も理解してくれるし、気持ちも分かってくれるんだ。

 しっかり聞いてくれるのがキャサリンちゃんしかいないもんだから、カウンセラーのもとに通うように頻繁に会っているのも、王子は気に食わないらしい。

 キャサリンちゃんは女の子だし、歳も王子より近いから、警戒しているらしい。
 でも、俺はキャサリンちゃんと会う時は必ずポワソン少年と一緒だし、決して疚しい事なんてしていないんだからと、回数を減らすこともなく堂々と会っている。
 お互いにそういう感情なんて持ちそうにないしな。
 あとは、伴侶である王子が俺と過ごす時間もなく仕事しているのに、他の人たちが俺と交流してるのは狡いっていうことらしい。
 でも俺が退屈を持て余してどこかに行って、拐われてしまったりすることを考えると、自由にキャサリンちゃんやロイさんと過ごす方がマシだってことで、渋々許してるんだって……。
 あれ以来散歩にもいけないしね。

 でもさ、伴侶とか言われてるけどさ、俺は了承してないからね?
 それなのにそんな嫉妬とかされても困るし、何なら逆効果だからな?
 追われたら逃げたくなるもんじゃん?

 それに夜中勝手に来て、俺の身体を弄ってるのも許せない。

 今朝の最悪な目覚めに話は戻るけど、ポワソン少年に起こされた時、王子が布団の中で俺の乳首をしゃぶったまんまだったんだよ!

 少しでも布団が捲れてたらそんな姿をポワソン少年に見られてたんだぞ!?
 しかも眠りながら無意識でしゃぶってるみたいで、唇で軽く咥えて弱い力でチュパチュパしてた……。
 マジ有り得ないからっ!
 急いで布団の中の王子を引き剥がして、捲れた寝巻きのワンピースを直す。
 それから王子を叩き起こした。

 昨日だって気付いたらワンピースが大きく捲れ上がっていて、履いていた下着も全部取っ払われててさ、王子の口の中に俺のチンコが捕らえられていたんだ……。
 チンコを人質に取られているから、抵抗らしい抵抗も出来ずにされるがままで、俺は声を抑えるのに必死だった。
 夜中だし、こんな場面を他人に見られるのは嫌だったから、隣の部屋のポワソン少年にも聞こえないようにしなければならないって必死に堪えた。

しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜

COCO
BL
「ミミルがいないの……?」 涙目でそうつぶやいた僕を見て、 騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。 前世は政治家の家に生まれたけど、 愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。 最後はストーカーの担任に殺された。 でも今世では…… 「ルカは、僕らの宝物だよ」 目を覚ました僕は、 最強の父と美しい母に全力で愛されていた。 全員190cm超えの“男しかいない世界”で、 小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。 魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは── 「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」 これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

処理中です...