24 / 56
01:奮闘
23:夏の終わりに
しおりを挟む
ムスタファが去ってから一ヶ月ほど、ついに最初の馬車団が領地に入ってきた。
まず孤児とセットでやってきたのは教会の修道女たち。新たな町が増えるから目敏く入ってきたのだろうが、彼女たちが居なければ幼い孤児の面倒を見る者もいないから、ここは持ちつ持たれつの関係だろう。
私は新たな教会を束ねる修道長を呼んで貰った。
ほどなくしてやせ形の中年の修道女、ズーザンがやってきた。
「シュリンゲンジーフ伯爵夫人、新しい町の建設おめでとうございます」
「町の様子は見たでしょう、お世辞はいらないわ」
町と言って案内した場所にあったのは、大きめの木の家が三軒と、開墾の終わった畑が八つきり。町を囲う柵さえも完成していない。
「貴女にはこれからの事を話しておきます」
「はい、お伺いいたします」
「我が領地は隣国に街道を引きます。そのために工夫を雇うのだけど、その前段階で食糧の確保が必要なの。その食糧を確保するために、これからあの町では戦争の避難民を受け入れます。もちろん彼らには畑を造って貰うつもりよ。
そしてその前の話。貴女たちには避難民の彼らに食べさせる食事をお願いしたいわ」
「お話は分かりましたが、教会の蓄えではとても足りません」
「教会が建つまで、今ある建物を一つ貸します。
そして畑には芋と玉蜀黍を植えてあるからそれを引き継いで頂戴。できた作物は私がすべて買い上げます。それを使って炊き出しを作って欲しいの」
ズーザンは驚きで目を見開いた。
「つまりシュリンゲンジーフ伯爵閣下は、ここでの食事をすべて提供するとおっしゃるのですか?」
「ええそうよ。最初の作物が採れるまでは伯爵閣下が支援を約束なさっておられます」
「ありがとうございます、シュリンゲンジーフ伯爵閣下に感謝を。
ところでシュリンゲンジーフ伯爵夫人、おひとつお願いがございます」
「なにかしら?」
「これから入ってくる避難民にも子供がおりましょう。
その子供たちにも、わたしから仕事を与える許可を頂けませんか?」
「どういうこと?」
「教会の孤児の中には年端のいかない幼い子もおります。
しかし教会では例外は無く、彼らにも出来る仕事を割り振ります。今回シュリンゲンジーフ伯爵閣下が施しを行われるのでしたら、その子供らも平等に働くべきだとわたしは考えます」
「へぇ興味深いわね、いったいどういう仕事を任せるの?」
「洗濯は出来なくとも干した服をたたむことは出来ましょう。畑は耕せなくとも雑草は抜けます。それに馬や牛の居ない厩舎の掃除だって、きっと出来ることはいくらでもございます」
仕事と言うよりはお手伝いの範疇だが、言われたことは確かに大切なことで、私には到底考え付かないことばかりだった。
「分かりました。移住民への説明でそのように伝えます。
有用な意見をくれてありがとう、これからも是非教えて頂戴。それから、私の事は奥様でいいわ」
貴族相手に自分から意見を出せる者は中々いない。それが有用な意見だとさらに貴重だ。そのような者にいつまでも他人行儀に名を呼ばせるのは一利もない。
「わたしなどに勿体ないお言葉です、奥様に神のご加護がありますように」
子供を働かせるなんて、長年孤児を受け入れている教会ならではの発想よね。
続いて一週間ほど遅れでやってきたのは避難民だ。
予想よりも人数が多くて喜んだのも束の間の事。実際に働ける人は予想よりも少なかった。なぜなら彼らは、家族ぐるみで移住してきたからだ。
働き手一人に対してその家族が数人、そりゃあ比率も下がる。
やってきた避難民らが町と言われて案内されたのは、大きな木の家が三軒建っただけの殺風景な荒野。井戸は掘られているが、ここで生活するのかと大きく落胆していた。
しかし、
「この土地はすでに領主様によって区画の整理が行われています。
畑を四つ造っていただいたら、その畑と土地は差し上げますし、お祝い品として領主さまから農馬か農牛を一頭贈って頂けるそうです。
また移住した今年度に限り税を免除します」
役人がそう説明した所でワァ~と歓声が上がった。
「おい四つと言わず八つ造ったら馬と牛は二頭貰えるのか?」
「はい伯爵閣下からそのように伺っております」
「よし俺はやるぞ!」
「俺もだ」
その歓声の中で一層沈んだ顔を見せた集団が居た。
それは戦争で働き手を失った家族だった。夫を殺されて子だけを連れた母、両親を失い老夫婦に連れられた子など、税金免除は有難くとも、彼らには畑を四つ造ることなどできない。
案内を終えた役人からそのように報告を受けて、私は頭を悩ませていた。
女性でも出来ることは何か?
修道長のズーザンに相談しようかと思っていた矢先、
「奥様、お茶のお代り入りましたよ」
「ありがとうディート」
彼女らを侍女として雇えればどれほど楽か。しかし今の人数でも上手く回っているのだから、必要のない雇用は無駄でしかない。
「何をお悩みですか?」
「女性にできる仕事は何があるかなと思ってね~」
「そんなの簡単ではないですか」
「あらディートには何か案があるの?」
「糸を紡ぎ布を織って服を作らせれば良いのですわ」
「えっと裁縫でも私には無理なのだけど、世の中の女性はすべて、糸があるだけで服が造れるのかしら?」
「そりゃあ奥様には無理でしょうね」
「ディート?」
明らかに馬鹿にされているような気がする。
「適材適所の結果ですから奥様にその技術は不要です。
すべての者がとは言いません、ですがいずれ衣服の問題は出ます。ならば技術を学ばせれば良いではありませんか」
「それもそうね。
糸かぁ、絹に麻、それから綿に毛よね。
毛は動物で、麻は亜麻に綿は綿花よね。えっとそう言えば絹って何からできているのかしら?」
「虫です」
「へ?」
「虫ですと言いました」
「ほんと……?」
「ええ。絹は蚕と言う幼虫が吐く糸から作られています」
「芋虫……?」
「まあしいて言うならそうですね」
いま着ている下着はまさに絹製。材料が虫の糸だと分かると途端に背筋に寒気を覚えたわ……
そして最後にやって来たのは退役軍人。
私の予定には無かったのだけど、フィリベルト様に報告を上げた時に『彼らはどうだろう』と提案されたのだ。
年を取り体力が落ちた者、そして戦争で負傷し手や足を傷つけた者たちで、日常生活には問題ないが軍人として続けるのは困難な人たちだ。
英雄の元でまた働けるとは! と、志願者はかなり多かったそうだが、残念ながら本当に動けない者を雇う余裕は無いのでこちらは具合を見て選別させて貰っている。
彼らの仕事は衛兵に交じって町の警備と治安の維持。
木を伐り町の周りに柵が造られ始めているのも、軍人時代に培った技術だそうだ。
町は徐々に回り始めた。
修道長のズーザンは避難民の子らを集めて雑用などをやらせている。
お駄賃に蒸かした小さなお芋が貰えるそうで、飴と鞭を上手く使っているようだ。子供たちまでこの様に働いていると思えば、大人たちが頑張らないわけがない。
町は当然の様に活気付いていく。
それを見越して私に許可を貰ったのかと思えば、あの修道長はアタリだわ。
まず孤児とセットでやってきたのは教会の修道女たち。新たな町が増えるから目敏く入ってきたのだろうが、彼女たちが居なければ幼い孤児の面倒を見る者もいないから、ここは持ちつ持たれつの関係だろう。
私は新たな教会を束ねる修道長を呼んで貰った。
ほどなくしてやせ形の中年の修道女、ズーザンがやってきた。
「シュリンゲンジーフ伯爵夫人、新しい町の建設おめでとうございます」
「町の様子は見たでしょう、お世辞はいらないわ」
町と言って案内した場所にあったのは、大きめの木の家が三軒と、開墾の終わった畑が八つきり。町を囲う柵さえも完成していない。
「貴女にはこれからの事を話しておきます」
「はい、お伺いいたします」
「我が領地は隣国に街道を引きます。そのために工夫を雇うのだけど、その前段階で食糧の確保が必要なの。その食糧を確保するために、これからあの町では戦争の避難民を受け入れます。もちろん彼らには畑を造って貰うつもりよ。
そしてその前の話。貴女たちには避難民の彼らに食べさせる食事をお願いしたいわ」
「お話は分かりましたが、教会の蓄えではとても足りません」
「教会が建つまで、今ある建物を一つ貸します。
そして畑には芋と玉蜀黍を植えてあるからそれを引き継いで頂戴。できた作物は私がすべて買い上げます。それを使って炊き出しを作って欲しいの」
ズーザンは驚きで目を見開いた。
「つまりシュリンゲンジーフ伯爵閣下は、ここでの食事をすべて提供するとおっしゃるのですか?」
「ええそうよ。最初の作物が採れるまでは伯爵閣下が支援を約束なさっておられます」
「ありがとうございます、シュリンゲンジーフ伯爵閣下に感謝を。
ところでシュリンゲンジーフ伯爵夫人、おひとつお願いがございます」
「なにかしら?」
「これから入ってくる避難民にも子供がおりましょう。
その子供たちにも、わたしから仕事を与える許可を頂けませんか?」
「どういうこと?」
「教会の孤児の中には年端のいかない幼い子もおります。
しかし教会では例外は無く、彼らにも出来る仕事を割り振ります。今回シュリンゲンジーフ伯爵閣下が施しを行われるのでしたら、その子供らも平等に働くべきだとわたしは考えます」
「へぇ興味深いわね、いったいどういう仕事を任せるの?」
「洗濯は出来なくとも干した服をたたむことは出来ましょう。畑は耕せなくとも雑草は抜けます。それに馬や牛の居ない厩舎の掃除だって、きっと出来ることはいくらでもございます」
仕事と言うよりはお手伝いの範疇だが、言われたことは確かに大切なことで、私には到底考え付かないことばかりだった。
「分かりました。移住民への説明でそのように伝えます。
有用な意見をくれてありがとう、これからも是非教えて頂戴。それから、私の事は奥様でいいわ」
貴族相手に自分から意見を出せる者は中々いない。それが有用な意見だとさらに貴重だ。そのような者にいつまでも他人行儀に名を呼ばせるのは一利もない。
「わたしなどに勿体ないお言葉です、奥様に神のご加護がありますように」
子供を働かせるなんて、長年孤児を受け入れている教会ならではの発想よね。
続いて一週間ほど遅れでやってきたのは避難民だ。
予想よりも人数が多くて喜んだのも束の間の事。実際に働ける人は予想よりも少なかった。なぜなら彼らは、家族ぐるみで移住してきたからだ。
働き手一人に対してその家族が数人、そりゃあ比率も下がる。
やってきた避難民らが町と言われて案内されたのは、大きな木の家が三軒建っただけの殺風景な荒野。井戸は掘られているが、ここで生活するのかと大きく落胆していた。
しかし、
「この土地はすでに領主様によって区画の整理が行われています。
畑を四つ造っていただいたら、その畑と土地は差し上げますし、お祝い品として領主さまから農馬か農牛を一頭贈って頂けるそうです。
また移住した今年度に限り税を免除します」
役人がそう説明した所でワァ~と歓声が上がった。
「おい四つと言わず八つ造ったら馬と牛は二頭貰えるのか?」
「はい伯爵閣下からそのように伺っております」
「よし俺はやるぞ!」
「俺もだ」
その歓声の中で一層沈んだ顔を見せた集団が居た。
それは戦争で働き手を失った家族だった。夫を殺されて子だけを連れた母、両親を失い老夫婦に連れられた子など、税金免除は有難くとも、彼らには畑を四つ造ることなどできない。
案内を終えた役人からそのように報告を受けて、私は頭を悩ませていた。
女性でも出来ることは何か?
修道長のズーザンに相談しようかと思っていた矢先、
「奥様、お茶のお代り入りましたよ」
「ありがとうディート」
彼女らを侍女として雇えればどれほど楽か。しかし今の人数でも上手く回っているのだから、必要のない雇用は無駄でしかない。
「何をお悩みですか?」
「女性にできる仕事は何があるかなと思ってね~」
「そんなの簡単ではないですか」
「あらディートには何か案があるの?」
「糸を紡ぎ布を織って服を作らせれば良いのですわ」
「えっと裁縫でも私には無理なのだけど、世の中の女性はすべて、糸があるだけで服が造れるのかしら?」
「そりゃあ奥様には無理でしょうね」
「ディート?」
明らかに馬鹿にされているような気がする。
「適材適所の結果ですから奥様にその技術は不要です。
すべての者がとは言いません、ですがいずれ衣服の問題は出ます。ならば技術を学ばせれば良いではありませんか」
「それもそうね。
糸かぁ、絹に麻、それから綿に毛よね。
毛は動物で、麻は亜麻に綿は綿花よね。えっとそう言えば絹って何からできているのかしら?」
「虫です」
「へ?」
「虫ですと言いました」
「ほんと……?」
「ええ。絹は蚕と言う幼虫が吐く糸から作られています」
「芋虫……?」
「まあしいて言うならそうですね」
いま着ている下着はまさに絹製。材料が虫の糸だと分かると途端に背筋に寒気を覚えたわ……
そして最後にやって来たのは退役軍人。
私の予定には無かったのだけど、フィリベルト様に報告を上げた時に『彼らはどうだろう』と提案されたのだ。
年を取り体力が落ちた者、そして戦争で負傷し手や足を傷つけた者たちで、日常生活には問題ないが軍人として続けるのは困難な人たちだ。
英雄の元でまた働けるとは! と、志願者はかなり多かったそうだが、残念ながら本当に動けない者を雇う余裕は無いのでこちらは具合を見て選別させて貰っている。
彼らの仕事は衛兵に交じって町の警備と治安の維持。
木を伐り町の周りに柵が造られ始めているのも、軍人時代に培った技術だそうだ。
町は徐々に回り始めた。
修道長のズーザンは避難民の子らを集めて雑用などをやらせている。
お駄賃に蒸かした小さなお芋が貰えるそうで、飴と鞭を上手く使っているようだ。子供たちまでこの様に働いていると思えば、大人たちが頑張らないわけがない。
町は当然の様に活気付いていく。
それを見越して私に許可を貰ったのかと思えば、あの修道長はアタリだわ。
18
あなたにおすすめの小説
祓い師レイラの日常 〜それはちょっとヤなもんで〜
本見りん
恋愛
「ヤ。それはちょっと困りますね……。お断りします」
呪いが人々の身近にあるこの世界。
小さな街で呪いを解く『祓い師』の仕事をしているレイラは、今日もコレが日常なのである。嫌な依頼はザックリと断る。……もしくは2倍3倍の料金で。
まだ15歳の彼女はこの街一番と呼ばれる『祓い師』。腕は確かなのでこれでも依頼が途切れる事はなかった。
そんなレイラの元に彼女が住む王国の王家からだと言う貴族が依頼に訪れた。貴族相手にもレイラは通常運転でお断りを入れたのだが……。
【完結】夫が私に魅了魔法をかけていたらしい
綺咲 潔
恋愛
公爵令嬢のエリーゼと公爵のラディリアスは2年前に結婚して以降、まるで絵に描いたように幸せな結婚生活を送っている。
そのはずなのだが……最近、何だかラディリアスの様子がおかしい。
気になったエリーゼがその原因を探ってみると、そこには女の影が――?
そんな折、エリーゼはラディリアスに呼び出され、思いもよらぬ告白をされる。
「君が僕を好いてくれているのは、魅了魔法の効果だ。つまり……本当の君は僕のことを好きじゃない」
私が夫を愛するこの気持ちは偽り?
それとも……。
*全17話で完結予定。
悪夢から逃れたら前世の夫がおかしい
はなまる
恋愛
ミモザは結婚している。だが夫のライオスには愛人がいてミモザは見向きもされない。それなのに義理母は跡取りを待ち望んでいる。だが息子のライオスはミモザと初夜の一度っきり相手をして後は一切接触して来ない。
義理母はどうにかして跡取りをと考えとんでもないことを思いつく。
それは自分の夫クリスト。ミモザに取ったら義理父を受け入れさせることだった。
こんなの悪夢としか思えない。そんな状況で階段から落ちそうになって前世を思い出す。その時助けてくれた男が前世の夫セルカークだったなんて…
セルカークもとんでもない夫だった。ミモザはとうとうこんな悪夢に立ち向かうことにする。
短編スタートでしたが、思ったより文字数が増えそうです。もうしばらくお付き合い痛手蹴るとすごくうれしいです。最後目でよろしくお願いします。
2度目の結婚は貴方と
朧霧
恋愛
前世では冷たい夫と結婚してしまい子供を幸せにしたい一心で結婚生活を耐えていた私。気がついたときには異世界で「リオナ」という女性に生まれ変わっていた。6歳で記憶が蘇り悲惨な結婚生活を思い出すと今世では結婚願望すらなくなってしまうが騎士団長のレオナードに出会うことで運命が変わっていく。過去のトラウマを乗り越えて無事にリオナは前世から数えて2度目の結婚をすることになるのか?
魔法、魔術、妖精など全くありません。基本的に日常感溢れるほのぼの系作品になります。
重複投稿作品です。(小説家になろう)
【完結】地味な私と公爵様
ベル
恋愛
ラエル公爵。この学園でこの名を知らない人はいないでしょう。
端正な顔立ちに甘く低い声、時折見せる少年のような笑顔。誰もがその美しさに魅了され、女性なら誰もがラエル様との結婚を夢見てしまう。
そんな方が、平凡...いや、かなり地味で目立たない伯爵令嬢である私の婚約者だなんて一体誰が信じるでしょうか。
...正直私も信じていません。
ラエル様が、私を溺愛しているなんて。
きっと、きっと、夢に違いありません。
お読みいただきありがとうございます。短編のつもりで書き始めましたが、意外と話が増えて長編に変更し、無事完結しました(*´-`)
訳あり冷徹社長はただの優男でした
あさの紅茶
恋愛
独身喪女の私に、突然お姉ちゃんが子供(2歳)を押し付けてきた
いや、待て
育児放棄にも程があるでしょう
音信不通の姉
泣き出す子供
父親は誰だよ
怒り心頭の中、なしくずし的に子育てをすることになった私、橋本美咲(23歳)
これはもう、人生詰んだと思った
**********
この作品は他のサイトにも掲載しています
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
【完結】余命一カ月の魔法使いは我儘に生きる
大森 樹
恋愛
【本編完結、番外編追加しています】
大魔法使いエルヴィは、最大の敵である魔女を倒した。
「お前は死の恐怖に怯えながら、この一カ月無様に生きるといい」
死に際に魔女から呪いをかけられたエルヴィは、自分の余命が一カ月しかないことを知る。
国王陛下から命を賭して魔女討伐をした褒美に『どんな我儘でも叶える』と言われたが……エルヴィのお願いはとんでもないことだった!?
「ユリウス・ラハティ様と恋人になりたいです!」
エルヴィは二十歳近く年上の騎士団長ユリウスにまさかの公開告白をしたが、彼は亡き妻を想い独身を貫いていた。しかし、王命により二人は強制的に一緒に暮らすことになって……
常識が通じない真っ直ぐな魔法使いエルヴィ×常識的で大人な騎士団長のユリウスの期間限定(?)のラブストーリーです。
※どんな形であれハッピーエンドになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる