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01:奮闘
25:褒賞品は匙を投げ付ける
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あの日以来、旦那様がよそよそしい。
二ヶ月ぶりの朝食の席、昨日の事をちゃんとお話ししようと待っていたのだけど、遠征の後始末があると言うもっともらしい伝言を残して、フィリベルト様は食堂に来なかった。
その後も何かと理由を付けて席に着いてくれない。
泣きたい。
「奥様まで落ち込んでいらっしゃると家の中が暗くなりますわ」
「どうせ私はくらーい女ですぅ~」
「はぁ……
差し出がましい事とは思いましたが、先ほどコリンナに言って旦那様に時間を取って頂けないか聞いて貰ってます」
「えっ?」
「奥様がちゃんとして頂けるのならその権利をお譲りしても良いのですが……」
「うん、する! ちゃんとすると言うかもうしたわ! その権利は私の物よ!」
気持ちばかり背筋をピンと伸ばしてみた。
「じゃあ仕方ありませんね、譲って差し上げましょう」
「わーいお姉ちゃん大好き!」
「我ながら都合のいい妹を持ったわね……」
ため息交じりの呟きが聞こえたけれどきっとポーズよね。
ありがとうお姉ちゃん!
コリンナがどのように言ったかは定かではないけれど、フィリベルト様は昼食の後に私の部屋へやって来た。部屋には私と二人きり。今回は込み入った話になりそうなので、エーディトには暇を出しておいた。
「俺に話があるとか?」
「はい」
「どういう話だろうか」
慎重に探るような言葉。それは私にどう接したらいいのか、触れればまた悲鳴を上げられるのではと、体に似合わないとても臆病な一歩引いた風な態度だ。
本当に自分に自信が無いのね……
「フィリベルト様、申し訳ございませんが私は最初の約束を違えようと思います」
そう言って取り出したのはいつぞやの封書。
つまり〝離縁届〟である。
「そ、そうか、期限前だが仕方がないな……」
しゅんと大柄な体が小さくなる。
項垂れたフィリベルト様が封書に手を伸ばそうとした瞬間に私はスッと引いた。
「?」
「フィリベルト様にお聞きします。いま何を思っていらっしゃいますか?」
「俺は貴女をとても怖がらせてしまった。
だからすぐに離縁されても仕方がないと思っている」
「馬鹿ですか?」
「どういう……?」
「約束を違えると言うのは、こういうことですっわっ!!」
言い終わる前に立ち上がって封書を目の前にかざし、言い終わると同時に、びりりぃっ! と目の前で破いてやった。
「お、おい!」
「はぁぁぁっ~すっきりした!
どうですか! これでもう離縁できませんよ。ざまーみろですわ」
やっと解放された~とばかりにぐぃぃと伸びをする。
「いや新しい用紙を、っ」
まだ言うかとばかりに私はその口を唇で塞いでやった!
パッと離れて後ろを向く。
しばしの時間が欲しい!
勢いに任せたとはいえバクバクと心臓がうるさい。
よしちょっと落ち着いた。
再びくるりと向いて、
「本当は! フィリベルト様からして頂きたかったのですが、譲歩しました。
今後はちゃんとフィリベルト様からお願いします!」
「い、いいのか?」
「まだ言うか!」
思わずとばかりに、今度は声に出てしまった。
私ははしたないけれど人差し指をフィリベルト様の鼻先に突き付けながら、
「良いですか! 私は最初からあなたを好きだ、愛していると言っています!
ご自身に自信が無いのは分かりますがっ! 私の自信も一緒にガリガリ削れていると言うことをお忘れなき様に!」
「貴女の自信が?」
「そりゃそうでしょう。私は男性とお付き合いしたことが無いのに、本気でアプローチしている旦那様から一向に振り向いてくれないんですもの。
私の女性としての魅力はそこまで低いのかと、日々真剣に悩んでますわ」
「いやベアトリクス、貴女はとても美しい。
俺は勘違いしないようにずっと我慢してきた」
「フィリベルト様、もう言葉はいりません。ですから今後は態度でお願いします。
ね?」
私が首の角度を決めて笑みを浮かべれば、効果てき面、フィリベルト様の顔が一瞬で赤くなった。
よし! とばかりに目を閉じて唇を少し突出しじっと待つ。
じっと待つ。
じっと……。
じぃ……。
もう限界とばかりにぱちりと目を開いた。
先ほど同様、身じろぎもせずに静かに座るフィリベルト様。
「フィリベルト様~ぁ、何していらっしゃるのですか?」
少々怒りの籠った声が漏れたが、私は絶対に悪くない!
「すまんがまだ貴女の好意に慣れない様だ。もう少しだけ待ってくれないか?」
「あらら歴戦の英雄が敵前逃亡ですか?」
そんなにすぐは変わらないか~と思いつつ、ちょっとだけ意地悪を言ってみた。このくらいの意地悪、あれだけ待たされたのだから言ってもいいでしょ。
「どうやら俺の戦った敵に貴女の様な強者はいなかったようだ」
すぐさま冗談に冗談が返ってくる。
無口だったころに比べて会話のセンスは格段に上がっている。だけど自信の無さは相変わらずのようで、やはり容姿の問題かしら?
「ではいつまでお待ちすれば?」
「う~む」
ここで長考させても良い結果は生まないだろうと、さっさと幕を引くことに決める。
「解りました、あと半年だけ待ちましょう。
それでダメなら今後は私の望むままに従って頂きます」
「むむむっ一年ではなく半年か?」
「ええもちろん! 私が半年で結論を出したのですから、フィリベルト様も半年で態度に表して頂かないと困りますわ」
「そういうものか?」
「そういう物ですわ。
あっそうだ。手付けに一つだけ頂きたい物がございます」
「これ以上何を?」
「それは決まってます。
よいですか、私は愛しているとちゃんと言葉にしました。ではフィリベルト様は?」
「貴女はよく判らない人だ」
自覚があるだけに、この流れでそんな言葉は欲しくなかったなと心底ガッカリした。
「だが、今まで出会ったどんな女性よりも好ましい。愛していると言う感情は俺にはわからんが、この暖かい感情が愛していると言うのならそうなのだろう」
おや? これはもしや……
興奮冷めやらぬまま、
「つまり?」
「俺はベアトリクスを愛している」
「はい!」
ぴょんと飛び跳ねて逞しい首に巻き付きその頬にキスをする。
今回は加減したから痛みは極小だったけれど、次回はもう少しゆるめに飛ばないと~と少し反省だ。
さぁあと半年。
がんばって誘惑するぞー!
─ 第一部 完 ─
二ヶ月ぶりの朝食の席、昨日の事をちゃんとお話ししようと待っていたのだけど、遠征の後始末があると言うもっともらしい伝言を残して、フィリベルト様は食堂に来なかった。
その後も何かと理由を付けて席に着いてくれない。
泣きたい。
「奥様まで落ち込んでいらっしゃると家の中が暗くなりますわ」
「どうせ私はくらーい女ですぅ~」
「はぁ……
差し出がましい事とは思いましたが、先ほどコリンナに言って旦那様に時間を取って頂けないか聞いて貰ってます」
「えっ?」
「奥様がちゃんとして頂けるのならその権利をお譲りしても良いのですが……」
「うん、する! ちゃんとすると言うかもうしたわ! その権利は私の物よ!」
気持ちばかり背筋をピンと伸ばしてみた。
「じゃあ仕方ありませんね、譲って差し上げましょう」
「わーいお姉ちゃん大好き!」
「我ながら都合のいい妹を持ったわね……」
ため息交じりの呟きが聞こえたけれどきっとポーズよね。
ありがとうお姉ちゃん!
コリンナがどのように言ったかは定かではないけれど、フィリベルト様は昼食の後に私の部屋へやって来た。部屋には私と二人きり。今回は込み入った話になりそうなので、エーディトには暇を出しておいた。
「俺に話があるとか?」
「はい」
「どういう話だろうか」
慎重に探るような言葉。それは私にどう接したらいいのか、触れればまた悲鳴を上げられるのではと、体に似合わないとても臆病な一歩引いた風な態度だ。
本当に自分に自信が無いのね……
「フィリベルト様、申し訳ございませんが私は最初の約束を違えようと思います」
そう言って取り出したのはいつぞやの封書。
つまり〝離縁届〟である。
「そ、そうか、期限前だが仕方がないな……」
しゅんと大柄な体が小さくなる。
項垂れたフィリベルト様が封書に手を伸ばそうとした瞬間に私はスッと引いた。
「?」
「フィリベルト様にお聞きします。いま何を思っていらっしゃいますか?」
「俺は貴女をとても怖がらせてしまった。
だからすぐに離縁されても仕方がないと思っている」
「馬鹿ですか?」
「どういう……?」
「約束を違えると言うのは、こういうことですっわっ!!」
言い終わる前に立ち上がって封書を目の前にかざし、言い終わると同時に、びりりぃっ! と目の前で破いてやった。
「お、おい!」
「はぁぁぁっ~すっきりした!
どうですか! これでもう離縁できませんよ。ざまーみろですわ」
やっと解放された~とばかりにぐぃぃと伸びをする。
「いや新しい用紙を、っ」
まだ言うかとばかりに私はその口を唇で塞いでやった!
パッと離れて後ろを向く。
しばしの時間が欲しい!
勢いに任せたとはいえバクバクと心臓がうるさい。
よしちょっと落ち着いた。
再びくるりと向いて、
「本当は! フィリベルト様からして頂きたかったのですが、譲歩しました。
今後はちゃんとフィリベルト様からお願いします!」
「い、いいのか?」
「まだ言うか!」
思わずとばかりに、今度は声に出てしまった。
私ははしたないけれど人差し指をフィリベルト様の鼻先に突き付けながら、
「良いですか! 私は最初からあなたを好きだ、愛していると言っています!
ご自身に自信が無いのは分かりますがっ! 私の自信も一緒にガリガリ削れていると言うことをお忘れなき様に!」
「貴女の自信が?」
「そりゃそうでしょう。私は男性とお付き合いしたことが無いのに、本気でアプローチしている旦那様から一向に振り向いてくれないんですもの。
私の女性としての魅力はそこまで低いのかと、日々真剣に悩んでますわ」
「いやベアトリクス、貴女はとても美しい。
俺は勘違いしないようにずっと我慢してきた」
「フィリベルト様、もう言葉はいりません。ですから今後は態度でお願いします。
ね?」
私が首の角度を決めて笑みを浮かべれば、効果てき面、フィリベルト様の顔が一瞬で赤くなった。
よし! とばかりに目を閉じて唇を少し突出しじっと待つ。
じっと待つ。
じっと……。
じぃ……。
もう限界とばかりにぱちりと目を開いた。
先ほど同様、身じろぎもせずに静かに座るフィリベルト様。
「フィリベルト様~ぁ、何していらっしゃるのですか?」
少々怒りの籠った声が漏れたが、私は絶対に悪くない!
「すまんがまだ貴女の好意に慣れない様だ。もう少しだけ待ってくれないか?」
「あらら歴戦の英雄が敵前逃亡ですか?」
そんなにすぐは変わらないか~と思いつつ、ちょっとだけ意地悪を言ってみた。このくらいの意地悪、あれだけ待たされたのだから言ってもいいでしょ。
「どうやら俺の戦った敵に貴女の様な強者はいなかったようだ」
すぐさま冗談に冗談が返ってくる。
無口だったころに比べて会話のセンスは格段に上がっている。だけど自信の無さは相変わらずのようで、やはり容姿の問題かしら?
「ではいつまでお待ちすれば?」
「う~む」
ここで長考させても良い結果は生まないだろうと、さっさと幕を引くことに決める。
「解りました、あと半年だけ待ちましょう。
それでダメなら今後は私の望むままに従って頂きます」
「むむむっ一年ではなく半年か?」
「ええもちろん! 私が半年で結論を出したのですから、フィリベルト様も半年で態度に表して頂かないと困りますわ」
「そういうものか?」
「そういう物ですわ。
あっそうだ。手付けに一つだけ頂きたい物がございます」
「これ以上何を?」
「それは決まってます。
よいですか、私は愛しているとちゃんと言葉にしました。ではフィリベルト様は?」
「貴女はよく判らない人だ」
自覚があるだけに、この流れでそんな言葉は欲しくなかったなと心底ガッカリした。
「だが、今まで出会ったどんな女性よりも好ましい。愛していると言う感情は俺にはわからんが、この暖かい感情が愛していると言うのならそうなのだろう」
おや? これはもしや……
興奮冷めやらぬまま、
「つまり?」
「俺はベアトリクスを愛している」
「はい!」
ぴょんと飛び跳ねて逞しい首に巻き付きその頬にキスをする。
今回は加減したから痛みは極小だったけれど、次回はもう少しゆるめに飛ばないと~と少し反省だ。
さぁあと半年。
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─ 第一部 完 ─
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