忘れられた妻

結婚初夜、チネロは夫になったセインに抱かれることはなかった。
セインは彼女に積もり積もった怒りをぶつけた。

「浅ましいお前の母のわがままで、私は愛する者を伴侶にできなかった。それを止めなかったお前は罪人だ。顔を見るだけで吐き気がする」

セインは婚約者だった時とは別人のような冷たい目で、チネロを睨みつけて吐き捨てた。

「3年間、白い結婚が認められたらお前を自由にしてやる。私の妻になったのだから飢えない程度には生活の面倒は見てやるが、それ以上は求めるな」

セインはそれだけ言い残してチネロの前からいなくなった。

そして、チネロは、誰もいない別邸へと連れて行かれた。

三人称の練習で書いています。違和感があるかもしれません
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