婚約破棄して修道院送りになったと思いますか？？？～令嬢のぼやき復讐～

婚約破棄

どうも。こんにちは。

おや、随分と怖そうな顔をしていますね。ひょっとして、私のこと、忘れちゃったんですか？？？

イヤですね。元婚約者であるこの私、エリーゼのことをもう忘れてしまったんですか？？？

まあ、大方、私を婚約破棄して、修道院送りにすれば、全てが解決すると思われたのでしょう。まあ、でもね、世の中、そんなに上手くはいかないものなのですよ。

どうして、私がここにいるって？？？

そうですよね、不思議ですよね。

でもね、よーく考えてみてください。私はね、何も悪いことなんてしていないのですよ。あれは全部、王子様の言いがかりではありませんか。そうでしょう？？？私があなたのお友達である人々を虐めたとか、そんなのは全部、私と婚約破棄するために勝手に言い出したことなのでしょう。私はね、全部知っているのですよ。

だからね、王子様がこれ以上何を言っても、私には無駄なんですよ。

ああ、お父様に頼みましたよ。だから、私はここにいるのです。お父様に全て話して、修道院送りになるのは、取りやめにしてもらったのです。

それから……王子様が私に対して嘘をついたことも、全て分かっているのです。ですから、王子様の計画に加担した人間の糾弾につきましても、随時進めてまいる所存にございます。

ああ、どうしたんですか？？？そんなに、私のことが心配なのですか？？？

安心してください。私はただ、王子様に罪を償って頂ければ、それでいいと思っているわけでございますから。

その方法、ですか？？？

そうですね……既に、お父様であられる皇帝陛下には、私のお父様が告げていることでしょうし……。

まあ、このまま言ったら、王子様は皇位継承権を失うのではないでしょうか？？？

仕方のないことですよね。そんなんで、一々文句を言わないでくださいね。

ああ、これ以上、私のことをとやかく言うのはごめんですので、この話はもう止めにしましょう。



「さようなら……。一度は愛した私の……過ちの人……」