40 / 217
第五弾
蓮との同棲 ②
しおりを挟む
蓮の家に住み始めてから数日経った頃、
「佐々木。お前引っ越したんだってな」
野宮に声をかけられた第一声がこれだった。
「え?なんで知ってるんだ?」
引っ越しする事は誰にも言っていなかったのに、野宮が知っていたことに驚いた。
「お前が住んでいたところ、借り手の募集がかかってたから」
なるほど。
「他にいい部屋見つけたんですか?あの物件より良いものって、なかなかないですよね?」
その場に一緒にいた松野が話に入ってきた。
「あー、今付き合ってる人と同棲することになった」
「‼︎」
「‼︎」
二人同時に驚く。
「お前付き合ってた人いたのかよ‼︎」
「本当なんですか⁉︎」
今度は二人同時に話し出す。
「ってか、松野、その反応…佐々木に彼女がいたって知ってたな‼︎」
野宮は真司から『付き合っている人がいる』と聞かされてなかったことより、自分より先に松野がその事を知っていた事に腹を立てているようだった。
「し、知りませんよ。ただ、本当に同棲するまでの彼女さんがいるのかなーって思っただけです」
嘘が苦手なのか、松野は目を泳がせながら賢明に言い訳をする。
ありがとう、松野。
嘘をついてまで真司との約束を守り、蓮との事を秘密にしてくれた松野に、真司は心の中で礼をを言った。
「それで、どうなんだ?彼女との生活は?」
「それは…楽しい」
蓮との生活を思い出し、自分で言っておきながら、真司は恥ずかしくなった。
「そうなんですね…あー俺も好きな人と同棲してみたい!」
松野が悔しそうに言う。
「俺の前でそういう事を言うな。お前なら彼女、すぐにできるだろう」
野宮が冗談ぽく松野を睨んだ。
「そんな事ないですって。だって俺の好きな人、もう付き合ってる人いますもん」
松野は膨れてみせた。
「そんな顔して許されるのは、イケメンのお前だからだからな。俺がしたら締め殺される…」
「はい。そこまで」
野宮と松野のやりとりは、上司の一言で終了となった。
「佐々木。お前引っ越したんだってな」
野宮に声をかけられた第一声がこれだった。
「え?なんで知ってるんだ?」
引っ越しする事は誰にも言っていなかったのに、野宮が知っていたことに驚いた。
「お前が住んでいたところ、借り手の募集がかかってたから」
なるほど。
「他にいい部屋見つけたんですか?あの物件より良いものって、なかなかないですよね?」
その場に一緒にいた松野が話に入ってきた。
「あー、今付き合ってる人と同棲することになった」
「‼︎」
「‼︎」
二人同時に驚く。
「お前付き合ってた人いたのかよ‼︎」
「本当なんですか⁉︎」
今度は二人同時に話し出す。
「ってか、松野、その反応…佐々木に彼女がいたって知ってたな‼︎」
野宮は真司から『付き合っている人がいる』と聞かされてなかったことより、自分より先に松野がその事を知っていた事に腹を立てているようだった。
「し、知りませんよ。ただ、本当に同棲するまでの彼女さんがいるのかなーって思っただけです」
嘘が苦手なのか、松野は目を泳がせながら賢明に言い訳をする。
ありがとう、松野。
嘘をついてまで真司との約束を守り、蓮との事を秘密にしてくれた松野に、真司は心の中で礼をを言った。
「それで、どうなんだ?彼女との生活は?」
「それは…楽しい」
蓮との生活を思い出し、自分で言っておきながら、真司は恥ずかしくなった。
「そうなんですね…あー俺も好きな人と同棲してみたい!」
松野が悔しそうに言う。
「俺の前でそういう事を言うな。お前なら彼女、すぐにできるだろう」
野宮が冗談ぽく松野を睨んだ。
「そんな事ないですって。だって俺の好きな人、もう付き合ってる人いますもん」
松野は膨れてみせた。
「そんな顔して許されるのは、イケメンのお前だからだからな。俺がしたら締め殺される…」
「はい。そこまで」
野宮と松野のやりとりは、上司の一言で終了となった。
10
あなたにおすすめの小説
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる