俺のスパダリはギャップがすごい 〜いつも爽やかスパダリが豹変すると… 〜

葉月

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第五弾

大切な仲間 ②

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パーティーも終盤に向かう中、真司には不思議に思うことがあった。

野宮には真司が同性と付き合っていることは言ってなかった、という事と、
誰とも接点がないはずの姉がここにきているか?…ということだった。

「野宮…ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」
真司は松野と真司の姉と飲んでいた野宮に恐る恐る声をかけた。
「お前…俺が蓮と…同性と付き合ってるって知ってたのか?」
「あー、知ってた」
「‼︎」
恐る恐る聞いた真司とは、正反対に野宮はあっけらかんと答えた。
「いつから⁉︎」
驚きのあまり、真司の声が裏返る。
「佐々木が松野に立花さん紹介してた時、実は俺もいたんだよ…みんなからは見えない位置にいたから知らなかったと思うけど…」
「‼︎でも野宮、それからも全然知らない感じだったじゃないか」

同棲するって話した時も、野宮の家に泊まらせて欲しいって言った時も、蓮との事を相談した時も…何も言ってなかったのに…

「それは…佐々木から言ってくれるまで待ってたから…もうケンカするなよ」
ニカっと笑いながら、真司の肩をバンバンと叩いた。
真司は知ってても知らないフリをして色々と相談に乗ってくれていた野宮に感謝しかなかった。

「ところで、姉さんはどうしてこのパーティーの事知ってたんだよ」

姉さんとは誰も接点がないはず…

「それは、俺が声をかけたんです」
ハイハイという風に、松野が手を上げた。
「俺の大学のゼミの先輩のお兄さんの友達が先輩の義理のお兄さんだったんです」
「‼︎そんな偶然あるのか⁉︎」
「先輩のお兄さんが部屋を借りにきてくれたとき、それが判明して…偶然ってあるんですね」
松野はドヤ顔だ。
「そこまでして、連絡取り合ってくれてありがとう」

松野とは色々あったのに、ここまで祝福してくれるなんて…
ありがとう、松野。

「それで、実は先輩に報告事項がありまして…」
松野がそう言うと、誰かを手招きで呼んだ。
そしてそこにやってきたのは、蓮と大山だった。
「これは蓮さんにも聞いてもらいたくて…実は…」
松野が少し口籠る。
「ん?どうした?」
松野が大山を見て、二人で何かを決心したかのように頷くと、
「実は…俺たち付き合ってます」

「………」
「………」

真司と蓮は何があったのか分からず、固まる。

「付き合ってるって…大山さんと松野が?」
「はい。前、先輩に会いに大山さんきてたじゃないですか。その時色々話して、意気投合して連絡取るようになって…それで…」

えーーーー⁉︎
そんな素振り一切なかった…
いや、俺が気がつかなかったのか⁉︎

「大山くん…全然気がつかなかった…おめでとう」
蓮が満面の笑みで二人を見つめた。
「本当だよ!おめでとう」
「これも先輩達のお陰です。ありがとうございます!」
松野が悪戯っぽく笑った。
その顔はとても幸せそうで、真司も嬉しくなる。

自分たちの為に、見守り、祝ってくれる人達。
そんな人達に囲まれて、本当に幸せだ。
この幸せがいつまでも続きますように…
見守ってくれる人達が幸せでありますように…


真司は
ここに集まってくれた大切な人々と、
新しいカップル
そして蓮との未来が
明るく 輝いていて欲しいと
願わずにはいられなかった。
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