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俺のスパダリはギャップがすごい ー立花蓮sideー
朝食 ①
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翌日、蓮はアラームの音で目を覚ました。
アラームの音といっても、鳴ったか、鳴ってないか、わからないほどの音量で、
しかもアラームが鳴ったと同時に起き、すぐに消す。
寝室まで聞こえることはないと思うけど、こんなに早くに佐々木さんを起こしてしまったら、可愛そうだから…
蓮はソファーから起き上がると、念の為寝室のドアを、そーっと少しだけ開けた。
まだ寝てる……
佐々木がまだベットで眠っている事を確認すると、自分の支度を済ませ、早速朝食作りを始めた。
二日酔いにいい朝食は……
薄味の和食。
しじみ汁は必須だな。
それから……
蓮が冷蔵庫を開けると『ここはレストランの冷蔵庫か?』と思うような色々な食材が並んでいた。
その中から選出されたメニューは、
炊き立ての白米、梅干し、ほうれん草のお浸し、ひじき、だし巻き卵、大根おろし、焼鮭に、しじみ汁…
だし汁はしっかりとって、塩分控えめ…
もうそろそろ出来上がるから一度、佐々木さん、起こしに行った方がいいな。
蓮は佐々木が眠る寝室に向かい、
「佐々木さん。朝です、起きてください」
「……」
佐々木からの返事はなし。
「佐々木さん。お仕事に遅れますよ」
蓮は佐々木の体を揺すりながら、少し大きめの声で声をかけた。
「……」
「佐々木さん‼︎」
「……今日は……何日ですか?…」
‼︎
あんなに寝ていたのに、意外にきちんとした質問が返ってきて、蓮は少し驚いた。
「今日は4月○日の×曜日です」
「じゃあ大丈夫です。……その日は……休みです…」
佐々木はそれだけ蓮に伝えると、またスヤスヤ眠っていった。
……。
まー、本人がそういうのなら大丈夫でしょう。
起きられる気配も、全くないし…
蓮はまたキッチンに戻り、朝食作りの続きを始めた。
しばらくすると…
ガチャ
少しだけドアが開いた。
佐々木さん起きたんだ。
「あ、おはようございす」
さいばしと小鍋を持ったまま、蓮は佐々木に挨拶をすると、
カチャ……
静かにドアが閉まった。
ん?
今、佐々木さんいたよね…
しばらくするともう一度ドアが開く。
あ、やっぱり佐々木さん起きてたんだ。
「ちょうど、朝ごはんができたところで、そろそろ声をかけに行こうと思っていたんです」
蓮がそう告げると、佐々木は眩しそうに目を細くし、
部屋の中になかなか入らない佐々木は上半身だけドアから部屋の中を覗いていた。
「あの…お聞きしたいことが」
恐る恐る佐々木は言葉を発した。
「そうですね。では、朝食をとりながらいかがですか?こちらどうぞ」
二人分の配膳を終わらせた蓮は、佐々木が座るように促した。
佐々木は一瞬どうするか考えたようだったが、蓮に促されるまま席についた。
2人席に着くと、
「いただきます」
と、蓮は手を合わせ食べはじめた。
誰かと朝食をら食べるなんて久しぶりだな。
少し嬉しさを噛みしめながら、蓮が朝食を食べているが、佐々木は全く手をつけていない。
もしかして…
アラームの音といっても、鳴ったか、鳴ってないか、わからないほどの音量で、
しかもアラームが鳴ったと同時に起き、すぐに消す。
寝室まで聞こえることはないと思うけど、こんなに早くに佐々木さんを起こしてしまったら、可愛そうだから…
蓮はソファーから起き上がると、念の為寝室のドアを、そーっと少しだけ開けた。
まだ寝てる……
佐々木がまだベットで眠っている事を確認すると、自分の支度を済ませ、早速朝食作りを始めた。
二日酔いにいい朝食は……
薄味の和食。
しじみ汁は必須だな。
それから……
蓮が冷蔵庫を開けると『ここはレストランの冷蔵庫か?』と思うような色々な食材が並んでいた。
その中から選出されたメニューは、
炊き立ての白米、梅干し、ほうれん草のお浸し、ひじき、だし巻き卵、大根おろし、焼鮭に、しじみ汁…
だし汁はしっかりとって、塩分控えめ…
もうそろそろ出来上がるから一度、佐々木さん、起こしに行った方がいいな。
蓮は佐々木が眠る寝室に向かい、
「佐々木さん。朝です、起きてください」
「……」
佐々木からの返事はなし。
「佐々木さん。お仕事に遅れますよ」
蓮は佐々木の体を揺すりながら、少し大きめの声で声をかけた。
「……」
「佐々木さん‼︎」
「……今日は……何日ですか?…」
‼︎
あんなに寝ていたのに、意外にきちんとした質問が返ってきて、蓮は少し驚いた。
「今日は4月○日の×曜日です」
「じゃあ大丈夫です。……その日は……休みです…」
佐々木はそれだけ蓮に伝えると、またスヤスヤ眠っていった。
……。
まー、本人がそういうのなら大丈夫でしょう。
起きられる気配も、全くないし…
蓮はまたキッチンに戻り、朝食作りの続きを始めた。
しばらくすると…
ガチャ
少しだけドアが開いた。
佐々木さん起きたんだ。
「あ、おはようございす」
さいばしと小鍋を持ったまま、蓮は佐々木に挨拶をすると、
カチャ……
静かにドアが閉まった。
ん?
今、佐々木さんいたよね…
しばらくするともう一度ドアが開く。
あ、やっぱり佐々木さん起きてたんだ。
「ちょうど、朝ごはんができたところで、そろそろ声をかけに行こうと思っていたんです」
蓮がそう告げると、佐々木は眩しそうに目を細くし、
部屋の中になかなか入らない佐々木は上半身だけドアから部屋の中を覗いていた。
「あの…お聞きしたいことが」
恐る恐る佐々木は言葉を発した。
「そうですね。では、朝食をとりながらいかがですか?こちらどうぞ」
二人分の配膳を終わらせた蓮は、佐々木が座るように促した。
佐々木は一瞬どうするか考えたようだったが、蓮に促されるまま席についた。
2人席に着くと、
「いただきます」
と、蓮は手を合わせ食べはじめた。
誰かと朝食をら食べるなんて久しぶりだな。
少し嬉しさを噛みしめながら、蓮が朝食を食べているが、佐々木は全く手をつけていない。
もしかして…
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