俺のスパダリはギャップがすごい 〜いつも爽やかスパダリが豹変すると… 〜

俺のスパダリはギャップがすごい ー立花蓮sideー

急な電話 ②

「蓮、俺のことはいいよ。行っておいでよ」
「え？」
 真司の方へ歩いて行っていただけで、蓮はまだ何も真司に言っていなかったのに、真司から予想外の言葉を言われ驚いた。
「眉間にシワがよって、難しい顔になってるよ」
蓮が慌てて眉間に手を当てると、真司が楽しそうに笑う。
「仕事で何かあったんだろ？急いで行かないと、皆んな蓮の力を待ってる」

そうだけど、せっかくのデートがこんな形で終わるなんて…

しゅんと肩を落とす蓮に真司は
「またすぐに行こう、デート。お泊りセットも買ったし、いつでもお家デートもできるよ」
真司は今日買ったお泊まりセットの入った紙袋を蓮に見せながら微笑んだ。
「うん、そうだな…。一緒に夕食を食べられないのが残念だけど、目的のものは買えたし…。お家デートもすぐにできるな」

真司の家に泊まろうか？
俺の家に泊まりに来てもらおうか…
考えるのも楽しいな

「よかった」
「え？」
またしても真司に予想外のことを言われ、蓮は驚いた。
「蓮の眉間のシワなくなって、いつもの蓮に戻ったから。駅まで送るよ」
「ありがとう」
真司と蓮はまた歩き出した。