俺のスパダリはギャップがすごい 〜いつも爽やかスパダリが豹変すると… 〜

俺のスパダリはギャップがすごい ー立花蓮sideー

仕事モード

駅に着くと真司は直接会社に行くであろう蓮の荷物を『とりあえず預かっておくよ』と受け取ると、改札で蓮を見送った。


よし‼︎気合入れ直すぞ‼︎

電車に揺られながら、蓮は仕事モードに入る。

あの資料は何度もチェックしたはず。
もう一度、みんなでチェックし直しして……

仕事の段取りを考えているうちに、蓮は会社に着いた。

「チーフすみません。お休みなのに」
林が大慌てで蓮の所へやってきた。
「大丈夫。それで現状は？」
「一つ一つ確認中です」
林と歩きながら、どこまで進んでいるか聞いていると、オフィス内には蓮のチーム総出でPCに向かっている。
「大山くんは、ここのチームをまとめて。内藤さんはこっちのチーム。林さんは俺のチームに入って」
蓮はテキパキとチームの効率を上げる為、指示を出す。
「みんな焦らなくて大丈夫。提出前に気がついてくれて、ありがとう」
みんなに向かい蓮が微笑むと、
「はい‼︎」
さっきまで悲壮な表情だった人達に、安堵の色が見えた。


「あったー‼︎‼︎ありましたチーフ‼︎」
「‼︎‼︎」
大山がまとめていたチームから声が上がる。
「どこ？」
皆んなが固唾を飲みながら、訂正箇所を見直す蓮を見守っている。
「本当だ、ここだ‼︎ここだよ！」
「やったー‼︎」
蓮の声にチームの皆んなから声が上がる。
「見つけてくれてありがとう。皆んなもありがとう。お疲れ様でした。帰り気をつけてね」
「はい。チーフ、ありがとうございました！チーフもお気をつけて」
皆んな笑顔で帰るのを蓮は見送った。