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第七話 熱く眩しい夏(2)
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「エイジくーん、そっちは準備できたー?」
風呂場のほうから彼女の声が響く。
「おっけーだ」
部屋にいる俺が答えると、彼女はぺたぺたとはだしの音を鳴らしながら、俺の前に姿を現した。
彼女は体にバスタオルを巻いて水着が見えないように隠していた。
俺も同じである。腰に巻いて隠している。
「じゃあ、せーのでいくよ?」
俺は「ああ」と答え、期待の眼差しをバスタオルに向けた。
彼女は言いだしっぺであるにもかかわらず、少し恥ずかしそうであったが、
「せーの!」
ここまできてやめる、なんてことはしないでくれた。
同時にバスタオルを御開帳する。
彼女が着ていたのは上下にわかれていないワンピースタイプのものだった。
やはり学校指定の水着とは印象がぜんぜん違う。
対し、俺の水着はごく普通のものだった。膝上くらいまであるサーフタイプのやつだ。
ほとんどの男が着ている水着である。意外性も何も無い。そもそも、男は選択肢自体が少ないが。
そして俺が彼女の水着に見とれていると、
「どう、かな?」
彼女が感想を尋ねてきたので、
「すごくかわいい」
俺は馬鹿なくらいに素直な感想を返した。
が、
「えへへ、ありがとう」
彼女はそんな感想でもよろこんでくれた。
そして、見せ合いっこはこれで終わりでは無かった。
「実は、もう一着あるんだ。そっちも見て欲しいな」
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