31 / 107
第三章
どこにあっても輝く
しおりを挟む
馴染んでいる。
しばらく目を離してしまっていたフィリップスを見つけたときの、感想である。
(あの性格はともかくとして、いつもどこにいても、王族らしくキラキラとして目立つ印象はあったのだけれど)
街で見かけたときは、高貴な生まれを隠しきれずに、あきらかに浮いていたのに。
この日のフィリップスは、完全に公爵邸の使用人たちの間に溶け込んでいた。
汚れたシャツのままサーバンツ・ホールでの砕けた食事会に参加し、年長者に肩を抱かれ、ジョッキをぶつけあっては笑い声を弾けさせている。
顔を見ればハッとするほど整っていて、冷たい表情でもすればいかにもこの国の支配階層の人間らしい冷ややかさをまとうだろうに、いまのフィリップスはどこまでも明るく、その朗らかさで人を惹きつける美しい青年だった。それを見るにつけ、彼が目立つのは、着るものも身を置く場所も本質的には関係ないらしい、と認めないわけにはいかない気がしてくる。
どこにあっても輝ける星。
だからこそ、いまのままの状態で手をこまねいているわけにはいかない、それはいかにも危ういと、ジュディにもよくわかる。体制の破壊を望む彼が王になれば、何を置いてもその目的を達成する未来も、ありえるように思えるのだ。
ティーガーデンイベントは無事に進行し、花火を打ち上げて解散。
その後、招待客たちは乗ってきた馬車で帰途についたものの、何組かがマクテブルク・パレスに宿泊するとして本邸へと移動をした。
中には、アリンガム子爵夫妻もいる。夫人であるユーニスの体調が優れないとのことで、ふたりともティーガーデンには最後まで姿を見せず、そのまま本邸へ移動して休んでいたらしい。
ジュディは流れで招待客に紛れ込む形になり本邸へと戻ってきたが、部屋に引っ込むなりお仕着せに着替えてフィリップスを探しにきたところであった。
数時間目を離してしまったのが、なんとも手痛い。
ガウェインやステファンに厳命されていたわけではないが、教育係としてこれで大丈夫だったのかとずっと気にしていたのだ。
おそらくジュディがそう言えば、もはや猫をかぶることをやめたステファンは、皮肉っぽく笑って「俺もいましたが、遠回しに『お前は仕事をしていたのか』と聞いています?」などと言うに違いない。
ガウェインは……。
結んでいた枯れ草色の髪をほどいてジャケットの肩に流し、男性陣の間でそつなく会話をし、誰に対しても打てば響くような受け答えをしていた姿が思い出される。
ジュディが窺い見ると、すぐに気づいて視線をくれた。ジュディが目を逸らすまで自分から逸らすことなく、誰かに気づかれかねないほどまっすぐに見てきた。
思い出すと、落ち着かない気分になってくる。
(危ない目にあわせた負い目があるにしても、閣下はもう少しご自分の挙動に注意なさるべきよね。あれでは、私と閣下が見つめ合っていたと、誰かに誤解されてしまうわ)
誤解も何も事実なのだが、そのつもりのないジュディにとってはただの不可解案件として処理されかけていた。私より殿下を気にするべきです、というのが王国民としての率直な思いであると、かたくなに信じている。
そのガウェインは引き続き、男性陣に誘われてビリヤードルームにでも向かったようだった。ステファンとは一時的にはぐれたが、どこかで自分の仕事をしているのだろうと思うようにしている。
「ああ、あんた。今日はお疲れ様」
サーバンツ・ホールを覗き込んでいたことに気づかれ、ジュディはすっかり出来上がっているコックの女性に呼ばれた。
通常、こうして無礼講のような場で女性と男性が一緒に過ごしているのはまずありえないのだが、どうもティーガーデンの片付けが押した影響で、目こぼしをされているようだ。
余った料理がテーブルに並び、エールやアイスティーを各自味わっている。鍋いっぱいのアイスティーをメイドがレードルですくいあげて注ぎ、ごくごくと飲んでいた。その様子があまりに美味しそうで、ジュディは思わず笑みをこぼした。
「今日はご無理をきいていただき、ありがとうございます」
コックのそばに寄ったジュディが頭を下げると、「まったくだよ!」とまるで叱られたかと錯覚するほどの強い言葉で、思い切りよく同意をされた。
「あたしはね、公爵さまに誰がやったんだと言われたら、この新入りですと突き出す心づもりでいたのに、あんたは途中でいなくなるし」
「その件に関しては本当に申し訳なく」
「それはいいよ、不慣れな新人がうろついて、何ができるつもりだったんだい」
ぐうの音もない正論で謝罪を流されて、その通り過ぎるとジュディは己の出過ぎた言葉を恥ずかしく思った。
そのジュディに対し、さらにコックはまくしたてる。
「そしたら公爵さまは、秘蔵の氷も盛大に使って構わない、完全に冷やしてしまえと言い出すし、何がなんだか。それが結局お客様に『目新しい』ってウケたっていうんだから、わからないものだね。今までどれだけのメイドたちが、お茶の淹れ方がなってないと叱られてきたことか」
「そうですよね……。冷めてるのが良いだなんて、なんの冗談かと思いますよね」
危なすぎる橋を渡っていたことを今更ながらに実感して、ジュディは深く頷いた。途端にコックはぎろりとジュディを睨みつけて、「なんだか調子が狂うねえ!」と声を張る。
「とんでもないこと言い出すかと思えば、どうして借りてきた猫みたいにしおらしいじゃないか。ただの新人じゃなくて、訳ありとは聞いていたけれど……ああそうだ! あの色男はあんたの良いひとなんだろ? いかにも女を泣かせていそうな男だってのに、あんたみたいな貞操の固そうな女がどうやって虜にしたんだい?」
うひゃひゃ、と笑いながら聞かれてジュディは目を瞬いた。色男? と自分には縁のない単語に戸惑いつつ、今日会話を交わした相手を思い浮かべる。
真っ先に浮かんだのは、ガウェイン。ドレスを渡され着替えるときまで一緒で、その場に居合わせた何人かのメイドに着付けを手伝ってもらったので、そのときに親しく話すのを見られたのかな? と考えたが、この話題にうまく結びつく気がしない。
かといって、今現在この場で男性たちとはしゃいで騒いでいるフィリップスも、あまり一緒に行動はしてないので、違うはず。
そこまで考えたところで、背後に誰かが立った。
「アイスティー美味しそうですね。でも俺は酒にしょう。さすが公爵さま、エールもワインも振る舞ってくださってるんですか」
頭頂に息を感じるほどの近さに、ジュディは声なき悲鳴を上げて飛び上がり、距離を置いた。
(なんのつもりですか!)
目で抗議をしても、そこに立っていた背の高い色男であるところのステファンは、食えない笑みで答えてくるだけ。
「どうしました? 化け物でも見たような顔をして」
「近すぎてびっくりしたんです!」
「それは失礼。バラの香りに誘われました」
さらりと言われて、自分が着飾ったままの髪で戻ってきたことに気づいた。当然、ステファンが挿したバラもそのままだった。
指摘するならもっとさりげなくしてくれればいいのに、とジュディはよほど言いたかったが、飲み込む。経験上、こういう相手とまともにやりあってはいけないと、知っているからだ。
しかし、ジュディが堪えた甲斐もなく、コックが冷やかすように「そうそう、あんたたち、仲が良いねえ!」と周りに聞こえる音量で言い放って、笑い出した。
(仲は良くないです、ただの仕事仲間です)
決して頷かず、心で大いに訂正していたジュディであったが、ステファンはにこにことしたまま特に誤解を解くこともない。
あろうことか、上塗りするかのように余裕たっぷりに答える始末。
「こんなに可愛いひといないですからね。目が離せなくて」
一体何を言い出したのか。
(心にもないくせに! まだ私の監視を続けるという宣言ですか)
ジュディは目をむき、口をぱくぱくとさせてステファンを睨みつけた。疲れる時間帯、頭が回っていないせいか、うまく言葉が出てこないのがもどかしい。
いつしか周りの注目を集めていた二人の様子を遠巻きに見ながら、フィリップスは不意に背を向けてその場から足早に立ち去った。
ちらり、とステファンはその背を見つつ、渡されたゴブレットを傾けた。
しばらく目を離してしまっていたフィリップスを見つけたときの、感想である。
(あの性格はともかくとして、いつもどこにいても、王族らしくキラキラとして目立つ印象はあったのだけれど)
街で見かけたときは、高貴な生まれを隠しきれずに、あきらかに浮いていたのに。
この日のフィリップスは、完全に公爵邸の使用人たちの間に溶け込んでいた。
汚れたシャツのままサーバンツ・ホールでの砕けた食事会に参加し、年長者に肩を抱かれ、ジョッキをぶつけあっては笑い声を弾けさせている。
顔を見ればハッとするほど整っていて、冷たい表情でもすればいかにもこの国の支配階層の人間らしい冷ややかさをまとうだろうに、いまのフィリップスはどこまでも明るく、その朗らかさで人を惹きつける美しい青年だった。それを見るにつけ、彼が目立つのは、着るものも身を置く場所も本質的には関係ないらしい、と認めないわけにはいかない気がしてくる。
どこにあっても輝ける星。
だからこそ、いまのままの状態で手をこまねいているわけにはいかない、それはいかにも危ういと、ジュディにもよくわかる。体制の破壊を望む彼が王になれば、何を置いてもその目的を達成する未来も、ありえるように思えるのだ。
ティーガーデンイベントは無事に進行し、花火を打ち上げて解散。
その後、招待客たちは乗ってきた馬車で帰途についたものの、何組かがマクテブルク・パレスに宿泊するとして本邸へと移動をした。
中には、アリンガム子爵夫妻もいる。夫人であるユーニスの体調が優れないとのことで、ふたりともティーガーデンには最後まで姿を見せず、そのまま本邸へ移動して休んでいたらしい。
ジュディは流れで招待客に紛れ込む形になり本邸へと戻ってきたが、部屋に引っ込むなりお仕着せに着替えてフィリップスを探しにきたところであった。
数時間目を離してしまったのが、なんとも手痛い。
ガウェインやステファンに厳命されていたわけではないが、教育係としてこれで大丈夫だったのかとずっと気にしていたのだ。
おそらくジュディがそう言えば、もはや猫をかぶることをやめたステファンは、皮肉っぽく笑って「俺もいましたが、遠回しに『お前は仕事をしていたのか』と聞いています?」などと言うに違いない。
ガウェインは……。
結んでいた枯れ草色の髪をほどいてジャケットの肩に流し、男性陣の間でそつなく会話をし、誰に対しても打てば響くような受け答えをしていた姿が思い出される。
ジュディが窺い見ると、すぐに気づいて視線をくれた。ジュディが目を逸らすまで自分から逸らすことなく、誰かに気づかれかねないほどまっすぐに見てきた。
思い出すと、落ち着かない気分になってくる。
(危ない目にあわせた負い目があるにしても、閣下はもう少しご自分の挙動に注意なさるべきよね。あれでは、私と閣下が見つめ合っていたと、誰かに誤解されてしまうわ)
誤解も何も事実なのだが、そのつもりのないジュディにとってはただの不可解案件として処理されかけていた。私より殿下を気にするべきです、というのが王国民としての率直な思いであると、かたくなに信じている。
そのガウェインは引き続き、男性陣に誘われてビリヤードルームにでも向かったようだった。ステファンとは一時的にはぐれたが、どこかで自分の仕事をしているのだろうと思うようにしている。
「ああ、あんた。今日はお疲れ様」
サーバンツ・ホールを覗き込んでいたことに気づかれ、ジュディはすっかり出来上がっているコックの女性に呼ばれた。
通常、こうして無礼講のような場で女性と男性が一緒に過ごしているのはまずありえないのだが、どうもティーガーデンの片付けが押した影響で、目こぼしをされているようだ。
余った料理がテーブルに並び、エールやアイスティーを各自味わっている。鍋いっぱいのアイスティーをメイドがレードルですくいあげて注ぎ、ごくごくと飲んでいた。その様子があまりに美味しそうで、ジュディは思わず笑みをこぼした。
「今日はご無理をきいていただき、ありがとうございます」
コックのそばに寄ったジュディが頭を下げると、「まったくだよ!」とまるで叱られたかと錯覚するほどの強い言葉で、思い切りよく同意をされた。
「あたしはね、公爵さまに誰がやったんだと言われたら、この新入りですと突き出す心づもりでいたのに、あんたは途中でいなくなるし」
「その件に関しては本当に申し訳なく」
「それはいいよ、不慣れな新人がうろついて、何ができるつもりだったんだい」
ぐうの音もない正論で謝罪を流されて、その通り過ぎるとジュディは己の出過ぎた言葉を恥ずかしく思った。
そのジュディに対し、さらにコックはまくしたてる。
「そしたら公爵さまは、秘蔵の氷も盛大に使って構わない、完全に冷やしてしまえと言い出すし、何がなんだか。それが結局お客様に『目新しい』ってウケたっていうんだから、わからないものだね。今までどれだけのメイドたちが、お茶の淹れ方がなってないと叱られてきたことか」
「そうですよね……。冷めてるのが良いだなんて、なんの冗談かと思いますよね」
危なすぎる橋を渡っていたことを今更ながらに実感して、ジュディは深く頷いた。途端にコックはぎろりとジュディを睨みつけて、「なんだか調子が狂うねえ!」と声を張る。
「とんでもないこと言い出すかと思えば、どうして借りてきた猫みたいにしおらしいじゃないか。ただの新人じゃなくて、訳ありとは聞いていたけれど……ああそうだ! あの色男はあんたの良いひとなんだろ? いかにも女を泣かせていそうな男だってのに、あんたみたいな貞操の固そうな女がどうやって虜にしたんだい?」
うひゃひゃ、と笑いながら聞かれてジュディは目を瞬いた。色男? と自分には縁のない単語に戸惑いつつ、今日会話を交わした相手を思い浮かべる。
真っ先に浮かんだのは、ガウェイン。ドレスを渡され着替えるときまで一緒で、その場に居合わせた何人かのメイドに着付けを手伝ってもらったので、そのときに親しく話すのを見られたのかな? と考えたが、この話題にうまく結びつく気がしない。
かといって、今現在この場で男性たちとはしゃいで騒いでいるフィリップスも、あまり一緒に行動はしてないので、違うはず。
そこまで考えたところで、背後に誰かが立った。
「アイスティー美味しそうですね。でも俺は酒にしょう。さすが公爵さま、エールもワインも振る舞ってくださってるんですか」
頭頂に息を感じるほどの近さに、ジュディは声なき悲鳴を上げて飛び上がり、距離を置いた。
(なんのつもりですか!)
目で抗議をしても、そこに立っていた背の高い色男であるところのステファンは、食えない笑みで答えてくるだけ。
「どうしました? 化け物でも見たような顔をして」
「近すぎてびっくりしたんです!」
「それは失礼。バラの香りに誘われました」
さらりと言われて、自分が着飾ったままの髪で戻ってきたことに気づいた。当然、ステファンが挿したバラもそのままだった。
指摘するならもっとさりげなくしてくれればいいのに、とジュディはよほど言いたかったが、飲み込む。経験上、こういう相手とまともにやりあってはいけないと、知っているからだ。
しかし、ジュディが堪えた甲斐もなく、コックが冷やかすように「そうそう、あんたたち、仲が良いねえ!」と周りに聞こえる音量で言い放って、笑い出した。
(仲は良くないです、ただの仕事仲間です)
決して頷かず、心で大いに訂正していたジュディであったが、ステファンはにこにことしたまま特に誤解を解くこともない。
あろうことか、上塗りするかのように余裕たっぷりに答える始末。
「こんなに可愛いひといないですからね。目が離せなくて」
一体何を言い出したのか。
(心にもないくせに! まだ私の監視を続けるという宣言ですか)
ジュディは目をむき、口をぱくぱくとさせてステファンを睨みつけた。疲れる時間帯、頭が回っていないせいか、うまく言葉が出てこないのがもどかしい。
いつしか周りの注目を集めていた二人の様子を遠巻きに見ながら、フィリップスは不意に背を向けてその場から足早に立ち去った。
ちらり、とステファンはその背を見つつ、渡されたゴブレットを傾けた。
7
あなたにおすすめの小説
離宮に隠されるお妃様
agapē【アガペー】
恋愛
私の妃にならないか?
侯爵令嬢であるローゼリアには、婚約者がいた。第一王子のライモンド。ある日、呼び出しを受け向かった先には、女性を膝に乗せ、仲睦まじい様子のライモンドがいた。
「何故呼ばれたか・・・わかるな?」
「何故・・・理由は存じませんが」
「毎日勉強ばかりしているのに頭が悪いのだな」
ローゼリアはライモンドから婚約破棄を言い渡される。
『私の妃にならないか?妻としての役割は求めない。少しばかり政務を手伝ってくれると助かるが、後は離宮でゆっくり過ごしてくれればいい』
愛し愛される関係。そんな幸せは夢物語と諦め、ローゼリアは離宮に隠されるお妃様となった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
これは王命です〜最期の願いなのです……抱いてください〜
涙乃(るの)
恋愛
これは王命です……抱いてください
「アベル様……これは王命です。触れるのも嫌かもしれませんが、最後の願いなのです……私を、抱いてください」
呪いの力を宿した瞳を持って生まれたサラは、王家管轄の施設で閉じ込められるように暮らしていた。
その瞳を見たものは、命を落とす。サラの乳母も母も、命を落としていた。
希望のもてない人生を送っていたサラに、唯一普通に接してくれる騎士アベル。
アベルに恋したサラは、死ぬ前の最期の願いとして、アベルと一夜を共にしたいと陛下に願いでる。
自分勝手な願いに罪悪感を抱くサラ。
そんなサラのことを複雑な心境で見つめるアベル。
アベルはサラの願いを聞き届けるが、サラには死刑宣告が……
切ない→ハッピーエンドです
※大人版はムーンライトノベルズ様にも投稿しています
後日談追加しました
白い結婚はそちらが言い出したことですわ
来住野つかさ
恋愛
サリーは怒っていた。今日は幼馴染で喧嘩ばかりのスコットとの結婚式だったが、あろうことかパーティでスコットの友人たちが「白い結婚にするって言ってたよな?」「奥さんのこと色気ないとかさ」と騒ぎながら話している。スコットがその気なら喧嘩買うわよ! 白い結婚上等よ! 許せん! これから舌戦だ!!
【完結】初めて嫁ぎ先に行ってみたら、私と同名の妻と嫡男がいました。さて、どうしましょうか?
との
恋愛
「なんかさぁ、おかしな噂聞いたんだけど」
結婚式の時から一度もあった事のない私の夫には、最近子供が産まれたらしい。
夫のストマック辺境伯から領地には来るなと言われていたアナベルだが、流石に放っておくわけにもいかず訪ねてみると、
えっ? アナベルって奥様がここに住んでる。
どう言う事? しかも私が毎月支援していたお金はどこに?
ーーーーーー
完結、予約投稿済みです。
R15は、今回も念の為
いつまでも甘くないから
朝山みどり
恋愛
エリザベスは王宮で働く文官だ。ある日侯爵位を持つ上司から甥を紹介される。
結婚を前提として紹介であることは明白だった。
しかし、指輪を注文しようと街を歩いている時に友人と出会った。お茶を一緒に誘う友人、自慢しちゃえと思い了承したエリザベス。
この日から彼の様子が変わった。真相に気づいたエリザベスは穏やかに微笑んで二人を祝福する。
目を輝かせて喜んだ二人だったが、エリザベスの次の言葉を聞いた時・・・
二人は正反対の反応をした。
初夜った後で「申し訳ないが愛せない」だなんてそんな話があるかいな。
ぱっつんぱつお
恋愛
辺境の漁師町で育った伯爵令嬢。
大海原と同じく性格荒めのエマは誰もが羨む(らしい)次期侯爵であるジョセフと結婚した。
だが彼には婚約する前から恋人が居て……?
身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される
絵麻
恋愛
桐島花は父が病没後、継母義妹に虐げられて、使用人同然の生活を送っていた。
父の財産も尽きかけた頃、義妹に縁談が舞い込むが継母は花を嫁がせた。
理由は多額の結納金を手に入れるため。
相手は二十五歳も歳上の、海軍の大佐だという。
放り出すように、嫁がされた花を待っていたものは。
地味で冴えないと卑下された日々、花の真の力が時東邸で活かされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる