【完結】どれだけ永く生きてても

紫蘇

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猟師と青年 1

猟師、山の頂上から青年を探す

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西の砦を観察する。
何頭かの馬と、たくさんの兵士が見える。

「あの中に、ソラ君がいるはずだよね」

オレは先生に言う。

「そうだね、多分…」

兵士はいくつかの荷馬車に分かれて乗り込み、砦を出発するのが見える
…黒髪の頭は見えない。

「いないよ、先生…」
「ほんとに?じゃあ、先に出たのかな…」

ソラ君、いなくなっちゃった。
オレのこと、置いていなくなっちゃった。
今までだって、そんなこといくらでもあって、仲間も、赤ん坊のころから知ってる子も看取ってきたのに、ソラ君がいなくなると思ったらもう無理で。

「いないよぅ…どうしよう…」
「先回りして、来るのを待つしかないでしょ。エースには話を通しておいたから、あの子のとこへ行って、聞いてごらん。ここの代わりの人がくるまで、僕がここにいるから。もし後から出てきたりすることがあれば、ちゃんと伝えるから、ね?」
「うん…行ってくる」

オレは狼の姿になった。
先生が背中にオレの荷物をくくりつけた。
それから、あの布を出した。

「これ、ソラ君の匂いがついた布なんだろ?首に巻いておくからね、同じ匂いがしないか、時々確認するんだよ」
「うん」
「きっとまた会えるよ…いってらっしゃい」
「うん!」

そうして、オレはエースのところへ向かった。
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