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王子様と皇太子殿下 5
王子、ふたりきりの風呂
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これは、あれ、ヤバイ、というやつじゃ。
せっかく温泉もあるのじゃし、健康に良いことをさせるつもりで、風呂の話をしただけなのじゃ、まさかその、風呂にふたりきりで入るなんて、思いつきというか流れでというか、儂、積極的すぎぬか?
「1~2ヶ月で結果をだせ」
と言われたし、積極的に攻めた方がいいじゃろうが、その、いかん。興奮してきた。
いや、そっちの意味じゃなくて、こっちの意味で…って、こっちとは何!?
ドキドキしながらクロエと2人、リリに跨って温泉に向かう。
「温泉は、初めてです。」
「…楽しみか?」
「はい、実際にどういうものかを知るのは大事ですし、自分にとって大きな喜びでもありますから」
大きな歓び…違う、喜び。
おちつけわし、おちつけ。
----------
ついに、温泉についてしまった。
儂ら以外のものは…おらんな。
猟犬には来るなと言っておいたし、ロウとソラにも釘を刺したしの。
クロエは不安定な足場を上手に降りていく。
すでに義足が普通になりつつあるようじゃ…
器用なのも善し悪しじゃな。
温泉を見てクロエが叫ぶ。
「うわ、すごい!湯が白い!」
「足元に気をつけるんじゃぞ。今日は月が出とるから多少明るいとはいえ…」
「あっ、地面が温かい!ここなら南の方で栽培されている植物も生きられるかも…」
「はは、クロエは仕事熱心じゃの」
こうしてみると、領地を治めるとか戦をするなどよりも植物相手に奮闘しているほうが向いている気がするの…
楽しそうじゃ。
「ここへ服を脱いでな」
「はい」
大きな布を広げて岩の上に置き、そこへ服を脱ぐ。
クロエが左手だけでえっちらおっちら服を脱ぐのを見ると、つい手を貸したくなる。
「…手伝うか?」
「いえ、1人でできるようにならないと…」
「…そうか」
慣れてもらうと困るのじゃが…仕方ない。
お互い裸になって、手ぬぐいを持って風呂に…となってから、気がつく。
「…そういえば、義足を外さねば入れんぞ」
「そうなのですか?」
「うむ、温泉に金具を浸けてはいかんからの」
「へえー!」
早速クロエが左手で義足を…
ああっ、危ない。
「儂がやるから、じっとしていろ」
「…はい、すみません」
義足を外すために、クロエの前にかがむ…と…。
目の前にクロエのかわいいナニが…いかん、見るな。
「よし、できた。岩場で足元が悪いからの、儂に抱っこされてくれるか」
「…はい」
ぐっ…かわいい…かわいいのう!
かわいい、そう、かわいいじゃ、色気など感じてはおらん…のだ…ぐっ。
裸になったクロエを横抱きにして、湯に向かう。
自然と左腕が首に回され…肌と肌が触れ合う。
いかん、さっさと浸かろう!
ちゃぷん。
「…あったかい…何か、変わった匂いがしますね」
「温泉には、川の水にはない変わった成分が入っとるそうじゃ。
金具を浸けてはいかん、と言うたろ?
あれはここの成分と金属が反応しあうから、なのじゃ。不思議じゃろ?」
「はい…。
何か、味も変わってますね」
そう言って、ぺろりと指を舐めるクロエは…
その、色っぽくて、そのうえ
「…変な味」
といって、ふふ、と笑ったりするので
……いかん。
これはいかん。
しかしここが濁り湯で良かった、首まで浸かれば何にも見えんから、ナニがナニしても大丈夫、いや、何もナニもない!ないったらない!!
ぐう…この前のロウの、あの話が…おのれ…
左手で顔をぱしゃぱしゃして、
うーんと伸びをしたりして、
うっとり、目を閉じて…
「ここ、お湯が濁ってるから、その…見えないから、いいですね」
「そうじゃな」
顔を赤くして、
秘密めいたことを言って、
また控えめに笑って…
「来て良かった…ありがと、エースさん」
「……また、来ような」
「はい、是非」
にっこり。
もう、だめじゃ…
儂は、少し外の空気に当たってくるから、と言い残して温泉から上がり、急いで己を鎮めたのだった。
せっかく温泉もあるのじゃし、健康に良いことをさせるつもりで、風呂の話をしただけなのじゃ、まさかその、風呂にふたりきりで入るなんて、思いつきというか流れでというか、儂、積極的すぎぬか?
「1~2ヶ月で結果をだせ」
と言われたし、積極的に攻めた方がいいじゃろうが、その、いかん。興奮してきた。
いや、そっちの意味じゃなくて、こっちの意味で…って、こっちとは何!?
ドキドキしながらクロエと2人、リリに跨って温泉に向かう。
「温泉は、初めてです。」
「…楽しみか?」
「はい、実際にどういうものかを知るのは大事ですし、自分にとって大きな喜びでもありますから」
大きな歓び…違う、喜び。
おちつけわし、おちつけ。
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ついに、温泉についてしまった。
儂ら以外のものは…おらんな。
猟犬には来るなと言っておいたし、ロウとソラにも釘を刺したしの。
クロエは不安定な足場を上手に降りていく。
すでに義足が普通になりつつあるようじゃ…
器用なのも善し悪しじゃな。
温泉を見てクロエが叫ぶ。
「うわ、すごい!湯が白い!」
「足元に気をつけるんじゃぞ。今日は月が出とるから多少明るいとはいえ…」
「あっ、地面が温かい!ここなら南の方で栽培されている植物も生きられるかも…」
「はは、クロエは仕事熱心じゃの」
こうしてみると、領地を治めるとか戦をするなどよりも植物相手に奮闘しているほうが向いている気がするの…
楽しそうじゃ。
「ここへ服を脱いでな」
「はい」
大きな布を広げて岩の上に置き、そこへ服を脱ぐ。
クロエが左手だけでえっちらおっちら服を脱ぐのを見ると、つい手を貸したくなる。
「…手伝うか?」
「いえ、1人でできるようにならないと…」
「…そうか」
慣れてもらうと困るのじゃが…仕方ない。
お互い裸になって、手ぬぐいを持って風呂に…となってから、気がつく。
「…そういえば、義足を外さねば入れんぞ」
「そうなのですか?」
「うむ、温泉に金具を浸けてはいかんからの」
「へえー!」
早速クロエが左手で義足を…
ああっ、危ない。
「儂がやるから、じっとしていろ」
「…はい、すみません」
義足を外すために、クロエの前にかがむ…と…。
目の前にクロエのかわいいナニが…いかん、見るな。
「よし、できた。岩場で足元が悪いからの、儂に抱っこされてくれるか」
「…はい」
ぐっ…かわいい…かわいいのう!
かわいい、そう、かわいいじゃ、色気など感じてはおらん…のだ…ぐっ。
裸になったクロエを横抱きにして、湯に向かう。
自然と左腕が首に回され…肌と肌が触れ合う。
いかん、さっさと浸かろう!
ちゃぷん。
「…あったかい…何か、変わった匂いがしますね」
「温泉には、川の水にはない変わった成分が入っとるそうじゃ。
金具を浸けてはいかん、と言うたろ?
あれはここの成分と金属が反応しあうから、なのじゃ。不思議じゃろ?」
「はい…。
何か、味も変わってますね」
そう言って、ぺろりと指を舐めるクロエは…
その、色っぽくて、そのうえ
「…変な味」
といって、ふふ、と笑ったりするので
……いかん。
これはいかん。
しかしここが濁り湯で良かった、首まで浸かれば何にも見えんから、ナニがナニしても大丈夫、いや、何もナニもない!ないったらない!!
ぐう…この前のロウの、あの話が…おのれ…
左手で顔をぱしゃぱしゃして、
うーんと伸びをしたりして、
うっとり、目を閉じて…
「ここ、お湯が濁ってるから、その…見えないから、いいですね」
「そうじゃな」
顔を赤くして、
秘密めいたことを言って、
また控えめに笑って…
「来て良かった…ありがと、エースさん」
「……また、来ような」
「はい、是非」
にっこり。
もう、だめじゃ…
儂は、少し外の空気に当たってくるから、と言い残して温泉から上がり、急いで己を鎮めたのだった。
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