オム・ファタールと無いものねだり

狗空堂

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2.龍の髭を狙って毟れ!

掃き溜めで立ち止まる鶴

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 鶴永の者は、人間じゃなかった。過去形。そう、過去形だ。
 他ならぬあのお方が、俺の運命を変えてくれた。焼き付いたあのお姿を、あの微笑みを、生涯忘れる事は無いだろう。


 将成様はいつも真っすぐ前を向いておられた。彼の泣くだとか喚くだとか声を上げて笑うだとか、そういう子供らしい仕草を見たことが無かった。あのお人は生まれてからずっと、『完成した』人間だった。
 鳳凰院に名を連ねる方々も、そしてそれに仕える者共も、あれは天才、神の子だと口々に称賛した。そこに、強張った恐怖心を一匙ほど加えたまま。

 将成様はなんだって出来た。座学も体術も、芸事の類もなんだって、涼しい顔をして熟して見せた。基礎さえ教えれば数日後、あるいは数週間後には出来るようになり、教えてすらいない応用までしてみせる。
 だから教鞭をとったものは皆感心して怯え、最終的には逃げて行った。『このまま教え続ければ、長い時間をかけて習得した己の技術さえもあっという間に手に入れられてしまう』、そう悟ったのだろう。
 だから、あの人のお傍に仕える人間は入れ替わりが激しかった。

 鳳凰院の方々が近くを通る時、我々のような下々の者は頭を垂れて通り過ぎるのを待たなければならない。それでも人目だけ見てみたくて、罰則覚悟で少しだけ顔を上げて盗み見たその横顔の、なんと寂しそうなことか。

 当たり前だ、使用人どころか家族からも腫れものに触れるような扱いをされていたのだから。さりとて後継者としては大層優秀だから、この家から逃してくれるわけもなく。
 あの人は、己の身体に見合わぬ鳥籠で身動きも取れずに空を眺めている鳥と同じだった。

 いつか、いつか。自分があのお人を笑わせてあげられないだろうか。鶴永の者はお目見えすることさえ出来ないというのに、身の程知らずにもそんなことを思った。



 しかしそんないつかは、存外あっさりとやって来た。

『こら、そんな顔をしてもダメなもんはダメ! ええか、食いすぎは毒やで』
 もっともっとと強請る猫を叱りつける。猫は拗ねたようにぶなぁ、と不細工な声を上げた。

 その頃俺は、大人の目を盗んで庭に迷い込んだ野良猫に気まぐれに餌をやっていた。野良に餌をやるのはいけないことだと分かっていたが、それでも孤独が怖くて手懐けようと必死だった。

 鶴永の人間はその昔葬儀や死刑を執り行う一族だった、らしい。その為『死の匂いが付きまとっている』として、今に至っても尚鳳凰院に仕える者たちからは差別をされている。
 友達なんて居ない。辛うじて学校には行かせてもらっているが、家に帰れば屋敷の仕事がみちみちに詰まっている。鳳凰院に仕える家の同い年の子供たちだって、鶴永の子と知れば目も合わせてくれない始末だ。

 だから、せめて、一人だけでも友達が欲しかったのだ。洗濯をする時にふらりと現れる野良猫に餌をやり、今日のことをぽつぽつと喋って、孤独を紛らわせる。それが俺の日課だった。

『ふ、ふふふ』
 突然木の上から笑い声が聞こえてきて飛び上がる。声の発信源を見やれば、頭に葉っぱを付けた将成様がクスクスと笑っているではないか。——木の上で。

『ゆ、将成、様』
『すまない。猫相手に真剣に話す姿が、どうにも、……ふふっ』
 鈴の転がすような声で耐えきれないとばかりに笑うお姿は、今も網膜に焼き付いている。ああ、この人もただの人間だったのだと。なんとも当たり前のことを漸く思い知ったのだ。

 慌てて頭を垂れようとする俺を止めて、将成様は足をプラプラさせながら愚痴を零した。
『今日の分の課題なんてとっくに終わってしまった。誰に話しかけても薄気味悪い笑みを返されるだけでな、うんざりだ』
 どうやらつまらなくてお部屋から抜け出したらしい。そんなに簡単に抜け出せるものなんですか、と聞けば、『誰も化け物のことをずっと見張りたいなんて思わないんだろう』と笑った。

『ところでお前、名は』
『は、鶴永、です。鶴永誠と申します』
『そうか。では誠、私は登ったはいいが降りれなくなったことに気づいた。どうすればいい?』
『…………は?』

 左程困っていないような顔でそう言われて固まった。降りれない。じゃあなんで登れたんだ、とか、貴方ほどの身体能力なら飛び降りても無事では、とも思ったが、口にはしない。鳳凰院の次期当主だ、自分のようなものがどうこう言っていい相手ではない。


 結局、俺は将成様を背負って木から降りた。昔から身体能力はとびぬけて良かったから、人ひとり背負ったところでなんら支障は無かった。
 将成様はその身体能力が大層お気に召したらしい。翌日からもお部屋を抜け出しては、洗濯を行う俺に会いに来た。そしてあろうことか俺の仕事を手伝って、空いた時間で俺に様々なことを教え始めたのだ。

『誠は絶対に強く、賢くなる。家柄などに囚われるべき人間ではない』
 剣も、勉強も、芸事も。全て将成様が直々に教えて下さった。誰かに『お前は出来る』と肯定されたことも信頼されたことも初めてで、俺は差し出される知識全てを必死で脳に詰め込んで食らい付いた。

 期待を裏切りたくない。見下してきた奴らを見返したい。このままで終わりたくない。楽しそうに笑う貴方をもっと見ていたい。人生で初めて、一日一日を噛み締めるように過ごした。



 しかし、その日々は長くは続かなかった。
 ある日のことだ。俺は、とうとう剣の稽古で将成様から一本取ったのだ。二人は呆然として、それからはしゃぎ回った。俺よりも将成様の方が飛び跳ねて喜び転がっていた。きっとあれは、とうとう自分に届くかもしれない人間が現れたのだ、という高揚感からだったのだろう。

 だが大人は喜ばなかった。将成様の身体に残った痣から、芋づる式に俺たちの密会がバレてしまった。鳳凰院の次期当主が、忌むべき鶴永の子供と慣れ合って、その上傷をつけられた。許されないことだと大人たちはこぞって俺を糾弾した。


 俺は罰として鳳凰院一族の前で滅多打ちにされた。勿論監督不行き届きとして両親も打たれた。寒い冬の日だった。大人たちは誰も止めてくれなかった。顔を上げることも許されなかったから、将成様がどんな顔で俺を見ていたかは、知らない。


『鶴永の者などに情をかけるからこうなるのだ。恥さらしめが』
 ご当主様が吐き棄てるように言う。そうか、俺が、将成様に恥を晒せてしまったのか。本末転倒過ぎて笑えて来てしまった。笑ったらまた背中を打たれた。

『…………あれは優秀な人間です。何故こんな仕打ちをするのですか』
『あの身に流れる血が不浄だからだ』
『血でも灌げばよいのですか』
『詭弁を申すな。アレに、お前が触れる価値などない』
『何か価値を与えれば良いのですか』
『この者に価値などあるか』

 それっきり、将成様は黙りこくった。背中が燃えるように熱かった。




 それから俺は仕事の時間をずらされて、将成様にはずっと護衛が張り付くようになった。俺はまた一人になった。屋敷の者たちも、俺を将成様を誑かした下賤なものとして扱い、以前にも増して孤独が大きな口を開けて襲い掛かった。餌を強請りにやってくる猫だけが、俺の強張った心を少しだけ溶かしてくれた。




 それから数日たった、ある日の事。いつも通りに自分に割り当てられた分の大量のシーツを抱えて、寒さに肌を粟立たせながら庭に向かった。だが、どこを探しても猫が居ない

『……おい、どこに行った?』
 控えめに問いかけた声に返すように、微かに鳴き声が聞こえた。だが、何やら様子がおかしい。どうしてこんなに遠くから、反響するように聞こえている? 声を辿って庭の中を歩く。

『…………え?』
 声が聞こえてくるのは、枯れ井戸の中。まさか落ちてしまったのだろうか、と駆け寄ろうとして、息を呑んだ。井戸の近くに、草履の片方が落ちていたのだ。そしてその傍らに、足場になるようにして積み上げられた培養土の袋。嫌な予感がした。


 逸る心臓を押さえつけて井戸の中を覗き込んだ俺を待っていたのは、全身が凍り付くような光景だった。

 井戸の中に人が倒れている。——否、将成様だ。ぐったりとしているその顔を、心配そうに猫がひたすらに舐めている。ここから、落ちた? まさか、猫を助けるために。


『将成様!!』


 それからの記憶は大分あいまいだ。干す予定だったシーツたちを近くの木に結び付けて繋げ、己の身体にしっかりと結び井戸を降り、将成様を背負って地上を目指した。大人を呼ぼうなんて考えは思いつかなかった、だってこの屋敷にまともな大人なんて居ないから。

 泥だらけになりながら井戸から這い出して、屋敷の中へと転がり込む。家の者たちは皆『将成様が居なくなった』と大騒ぎをしていた。
 汚らしい俺を見て顔を顰めたが、背負った将成様と鬼気迫る俺の表情を見て大急ぎで医者を呼んだ。将成様は頭を五針縫う大けがを負ったが、幸いなことに怪我は完治した。


 それからはとんとん拍子だった。無事に目覚めた将成様は『枯れ井戸に落ちかけている猫を助けるために手を伸ばしたが、猫諸共落ちてしまった。そこに丁度良く誠がやって来て私を助けてくれた』と証言した。『アレが居なければ私は死んでいた。命の恩人だ。あれは私を救ったという価値がある』とも。

 そうして俺は、あの猫と共に将成様の傍仕えとなった。雑用仕事ではなく将成様の護衛として鍛えられることになり、また、将成様に最も近い使用人として教養を得ることも許された。


 人生が一変した。蔑まれ、仕事を押し付けられて惨めに生きていた頃が悪い夢だったのかもしれないと思えるくらいに。






『よしよし。お前には悪いことをしたな。だがいい働きをした』

 初めてご挨拶に伺った時、元野良の猫を撫でながらそう言う将成様を見て、疑念は確信に変わった。本当は心のどこかで分かっていたのだ。あれらが全て仕組まれた舞台だったのだと。

 ——枯れ井戸の底には、大量の土が敷き詰められていた。自然に降り積もったものと考えるには豊かすぎるやや人工的な土が、だ。そのおかげで将成様は落下のダメージを左程受けなかった。
 ペロペロと舐めてくる猫の頭を撫でるお人をじっと見つめる。

 この人は、多分、自分が死なない高さを緻密に計算して、枯れ井戸の底に土を注いだ。そうして俺が持ち場に来る数分前に、餌を強請りに来た猫を抱いて、その中に落ちたのだ。ご丁寧に俺が気づくように培養土の袋を積み上げて、草履も外に転がして。

 あれは俺に課せられた試練であり、そして証明だったのだろう。俺が井戸に落ちた将成様に気づけるか、そして命を懸けてでも必死に助け出せるか。
 目論見は無事に成功した。俺は将成様を救い出し、『不浄の血を引く者』から『次期当主の命を救った者』として血を灌いだ。将成様は使える人間を手に入れて、一番近くに置くことが出来た。


 この人は、命に等しく価値を付ける人間だ。使えるものは最大限に価値を引き出して傍に置く。その為なら多少の犠牲も惜しまない。それが可愛がっていた畜生の命だろうと、代わりなどない己の命だろうと、等しく天秤に載せられるお人だ。

 きっとこの人はこれから先も同じように原石を見つけ出して、惜しみなく磨くだろう。もしかしたらその研磨剤に俺が使われる日が来るかもしれない。
 それでもいいと思った。貴方に見つけて貰った輝きなら、貴方の好きにしてくれればいいと思って、ずっと従ってきた。




 だけどその服従が、俺の輝きを鈍らせているとしたら
 あの日あの方が身をもって削り出してくれた輝きが、俺の余計な思考によってくすんでしまっているというのならば。



『アンタがアンタ自身の価値を証明できるのは、今年が最後なんじゃないのか』

 真っすぐにこちらを見る生意気な一年生の言葉が何度もリフレインする。ああ、癪に障る。何もかもが気に食わない。能天気な主は苛立たしいが、その従者はもっと苛立たしい。

 お前に何が分かる。碌な価値も無いくせに、主人の隣で身を竦めることなく自信満々で立ち続けられるお前に。左程高い能力も無いくせに、他の誰よりも真っ先に主人に頼られ、身分などまるで関係ないように親友だと公言できるお前に。


『ッ、待ってますから!』

 何が、分かるのだ。




「…………クソッ………………」

 小さく零した。将成様は、今日も笑わない。





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