変身HERO異世界へ征く！

ハンサーラ公国と亡国の思惑

公国北部の壁前にて。

現在、サラ達の眼前には、どこまでも続く長～いドデカイ壁があった。

この壁の向こう側。
それは、伝説となった不死皇帝。
通称、死皇帝が立国した原始の国。

『亡国』

その亡国と公国の関係は、未だに謎であった。

その事について、クォーロストに尋ねたが、その記憶は無いと言う。

つまりは、クォーロストは亡国にしろ、公国にしろ、使い捨ての駒でしか無かったのである。

故に重要な情報は、敢えて与えず、恨みつらみを与え、利用するだけ利用しようとしたのだ。

そんなクォーロストであったが、今ではサイ一家とは、何だかんだと言いつつ、仲睦まじい関係になっていった。

神ちゃんのお蔭で、怨霊から守護霊へと変貌し、落ち着きを払っている。

話は脱線したが、その亡国が向こうにあるのだ。

「問題は、どうやって公国に関与したかね。公国から門を開けたのか、或いは壁を壊したのか。」

サラが呟くと、リーチェは別れて探索し、何かあれば通信するべき、と提案。

他のメンバーも異議無し、との事で採用し、調査に乗り出した。

振り分けは以下になる。

①サラとリーチェとアーノルドン

②ロベルタとブランカとシルヴェスタン

の2組。

サラとリーチェとアーノルドンは、壁づたいで西側へ。
ロベルタとブランカとシルヴェスタンは、反対の西側に壁の状況の把握と、門があれば、国境兵等には接触せず、観察と言う様に取り決めをし、それぞれの任務に着いた。

「それでは皆、気を引き締めて懸かりましょう。」

サラの一言で、分かれて歩き始めた。