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シーズン3-ヴァンデッタ帝国の末路
063-星羅の酒宴(企画)
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エミドの侵攻も落ち着いたので、僕は配下を巻き込んで何か企画をすることにした。
彼等もある程度は楽しみにしてくれているので、あることを思いついた。
「成程、宴会ですか.....」
「人間は酒の席で交流を深めるという。拙者らは酔えるわけでは無いが、共に雑談に興じるというのも....中々良いもので御座いますな」
その場にいたケルビスと、ジェネラスが口々にそう答えた。
どうやら好感触のようだ。
「酒はエリス一人に用意するだけでいい。僕は要らないから、お前たちの食べたいものを幅広く募集する」
「はっ!」
「御意」
こうして、僕が主導の大宴会の企画は始まった。
ケルビスとジェネラスは直ちに全体に告知を行い、味覚機能のあるエクスティラノス全てに食べたいものを広く募集した。
味覚機能のないエクスティラノス達もこれに興味を持ち、一時的に味覚機能を持った義体に切り替えることで参戦することになった。
「....お酒?」
「そうだ」
そして僕はと言うと、エリスにリクエストを聞きに行っていた。
酒宴ではないものの、エリスもたまには酔いたい人間なのではないかと思ったのだ。
「私、飲めないんだけれど....」
「...年齢の関係か?」
「いえ、その....お酒に強くないのよ」
「そうか....悪い」
僕は謝る。
酒に強くないなら、無理に飲む必要もない。
「何かイベントをするの?」
「ああ、皆で食事をする事にした」
「そう....」
エリスはあまり興味がなさそうだ。
何故だろう?
「私は...その、エリアスと一緒の方が嬉しいけど...そうね、皆と一緒もたまには....いいのかもしれないわ」
「分かった」
エリスの承認も取れたので、僕は彼女に別れを告げてカサンドラのもとへ向かう。
カサンドラは、待っていたとばかりに僕に告げてくる。
『エリアス様、私は...その、岩塩というものを食べてみたい所存です』
「待てカサンドラ、それは食物ではない」
『しかし、口に入れるモノなのでしょう? 何が違うのですか...?』
岩塩を食べたいと言われても、困る。
そもそもあれは、塊の状態では噛み砕くことすら困難だ。
「人間の生存にミネラルと塩分が必要な事は当然知っているだろう」
『はい』
「人間はあれを細かく砕き、食物に振りかけて食べる。味を付けるだけではなく、味の細かな調整や、思いもよらない効果を発揮することもある」
『では、岩塩を利用した料理を考えます』
「任せる...それから、エリスは酒を好まないそうだ、なにか代替飲料を探せ」
『シーシャに委託してもよろしいですか?』
「ああ」
シーシャならば、味は分からなくとも飲料の情報を集めることくらいはできるだろう。
『....私からも質問なのですが、エリアス様』
「何だ?」
『仮に私たちが望む料理があったとして、それをどうやって入手なさるのですか?』
「僕が買いに行く。幸いにも、金には困っていない」
ケルビスに頼んで王国籍を偽造した僕は、旅人を装って宝飾品を売却し、通貨であるMSCを多分に入手していた。
これだけあれば、望むものを手に入れる位の事は可能である。
『そのような事は.....エリアス様ではなく、私どもにお任せいただければ....』
「僕もそう思ったが、お前たちではボロが出る」
AIであるので、人間ベースの僕よりは優秀だが、基礎の知識が異なるためにボロを出してしまう可能性があった。
なので僕は、自分で買いに行くことにした。
.....寂しいわけではない。
彼等もある程度は楽しみにしてくれているので、あることを思いついた。
「成程、宴会ですか.....」
「人間は酒の席で交流を深めるという。拙者らは酔えるわけでは無いが、共に雑談に興じるというのも....中々良いもので御座いますな」
その場にいたケルビスと、ジェネラスが口々にそう答えた。
どうやら好感触のようだ。
「酒はエリス一人に用意するだけでいい。僕は要らないから、お前たちの食べたいものを幅広く募集する」
「はっ!」
「御意」
こうして、僕が主導の大宴会の企画は始まった。
ケルビスとジェネラスは直ちに全体に告知を行い、味覚機能のあるエクスティラノス全てに食べたいものを広く募集した。
味覚機能のないエクスティラノス達もこれに興味を持ち、一時的に味覚機能を持った義体に切り替えることで参戦することになった。
「....お酒?」
「そうだ」
そして僕はと言うと、エリスにリクエストを聞きに行っていた。
酒宴ではないものの、エリスもたまには酔いたい人間なのではないかと思ったのだ。
「私、飲めないんだけれど....」
「...年齢の関係か?」
「いえ、その....お酒に強くないのよ」
「そうか....悪い」
僕は謝る。
酒に強くないなら、無理に飲む必要もない。
「何かイベントをするの?」
「ああ、皆で食事をする事にした」
「そう....」
エリスはあまり興味がなさそうだ。
何故だろう?
「私は...その、エリアスと一緒の方が嬉しいけど...そうね、皆と一緒もたまには....いいのかもしれないわ」
「分かった」
エリスの承認も取れたので、僕は彼女に別れを告げてカサンドラのもとへ向かう。
カサンドラは、待っていたとばかりに僕に告げてくる。
『エリアス様、私は...その、岩塩というものを食べてみたい所存です』
「待てカサンドラ、それは食物ではない」
『しかし、口に入れるモノなのでしょう? 何が違うのですか...?』
岩塩を食べたいと言われても、困る。
そもそもあれは、塊の状態では噛み砕くことすら困難だ。
「人間の生存にミネラルと塩分が必要な事は当然知っているだろう」
『はい』
「人間はあれを細かく砕き、食物に振りかけて食べる。味を付けるだけではなく、味の細かな調整や、思いもよらない効果を発揮することもある」
『では、岩塩を利用した料理を考えます』
「任せる...それから、エリスは酒を好まないそうだ、なにか代替飲料を探せ」
『シーシャに委託してもよろしいですか?』
「ああ」
シーシャならば、味は分からなくとも飲料の情報を集めることくらいはできるだろう。
『....私からも質問なのですが、エリアス様』
「何だ?」
『仮に私たちが望む料理があったとして、それをどうやって入手なさるのですか?』
「僕が買いに行く。幸いにも、金には困っていない」
ケルビスに頼んで王国籍を偽造した僕は、旅人を装って宝飾品を売却し、通貨であるMSCを多分に入手していた。
これだけあれば、望むものを手に入れる位の事は可能である。
『そのような事は.....エリアス様ではなく、私どもにお任せいただければ....』
「僕もそう思ったが、お前たちではボロが出る」
AIであるので、人間ベースの僕よりは優秀だが、基礎の知識が異なるためにボロを出してしまう可能性があった。
なので僕は、自分で買いに行くことにした。
.....寂しいわけではない。
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