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終章(2/3)-『真実』編
258-決戦3
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強力な引力下において、重力操作で航行するケテルはともかく、通常推進のリヴァイアサンはあっという間に引き込まれ、地上でグシャグシャに潰されてしまう。
それを防ぐために、ケテルは重力圏から脱するべく速度を上げる。
そのケテルを、パニシュメントが囲む。
『やっぱ、こう来るよな...』
『私に任せて』
直後。
リヴァイアサンの全身が、黒く染まる。
それと同時に、雷撃がリヴァイアサンを中心に発生、パニシュメントを迎撃した。
『なっ!?』
『キネスは予知だけじゃないのか!?』
エリアランツェは一旦距離を取る。だが、雷撃が真っ直ぐにエリアランツェを打ち据える。
『船体ダメージ無し、ターボシールドで屈折出来る!』
『反撃だ!』
エリアランツェが攻撃モードに切り替わり、全砲門でリヴァイアサンを撃つ。
リヴァイアサンは再びレイブレイクの光を屈折させ、ケテルから離れて自力で飛ぶ
『がっ、ぐっ!!』
『無理だ、流歌!』
『大丈夫! はぁああああっ!』
リヴァイアサンから緑の光が噴き出す。
それと同時にリヴァイアサンは、謎の力で支えられ、一気にエリアランツェへと加速を始めた。
『キネスというのは、ここまで出来るのか!』
『いや、何かおかしい...ニト!』
『分からぬ! 吾輩には...その片方には...まるで、“神”そのもののように...見える!』
『何だと...?』
エリアスが怯んだ隙を狙い、リヴァイアサンは一気に距離を詰め、斬りかかった。
すぐに格闘モードに切り替えたものの、その船体にレーザーブレードが食い込んでいた。
直ぐに、ビームランスをリヴァイアサンに叩き込もうとした時。
『カルッ!』
『お兄ちゃん!』
真っ直ぐ宇宙空間を貫いた手が、リヴァイアサンを掴んでケテルの元へと引っ張られて行く。
『お兄ちゃん、もう力が...?』
『ああ、もうすぐ底をつく...なるべく温存する』
『うん、分かった!』
その様子を見たエリアスはというと、
『相手のキネス残量が少ないようだ』
『そうだな、今のタイミングなら射線が取れていた、撃てたはずだ』
ケテルのエネルギー切れを見抜いていた。
だが、一つだけ誤算があったとすれば...
『KETER、熱的戦闘モード!』
直後、ケテルからビームが放たれた。
当然、エリアランツェの表面のターボシールドでそれは屈折する。
しかし、衝撃ではあった。
エリアランツェは防御モードとなり、ケテル・リヴァイアサンと相対する。
『キネス戦闘だけではないということか』
『だが、所詮は他と変わらない』
高をくくっていたエリアスとアラタだったが、直後に認識を改めることとなる。
ケテルの両腕のアームガードが開き、そこから無数の爆雷が飛び出したからだ。
先ほども使って来ていた攻撃、だが装甲には大ダメージであった。
屈折されそうになった瞬間に近接信管で起爆するため、エリアランツェのターボシールド出力を上げて範囲を広げることで対応していた。
『動きが読めない!』
『こいつ、考えていないのか!?』
そして、特筆すべきはリヴァイアサンであった。
高機動になった瞬間、手負の獣のような凄まじい勢いで攻撃を仕掛けてきたのだ。
レイブレイクは全て、リヴァイアサンが纏う緑色のオーラによって防がれていた。
『お兄ちゃんの敵は...殺す!』
『くっ!』
四本腕から繰り出される斬撃は、もはや暴風のような勢いであった。
防ごうとすること自体が愚かな試みであるかのように、それはエリアランツェに襲いかかっていた。
『これに対抗するにはどうしたらいい! ニト!』
『き、キネスキャンセラーは使っているのか!?』
『先ほどから全開だ!』
そして。
キネスキャンセラーは、リヴァイアサンに全く効いていなかった。
緑色のオーラが剥がれない。
『...これは、眉唾と思って聞いて欲しいのだが』
その時。
激しい鍔迫り合いを繰り広げるエリアランツェに、ニトの言葉が届く。
『キネスの効果は、思念が強ければ強いほど大きく作用する...という噂があった』
『思念だと...!?』
『願いを思い浮かべるのだ、何がしたいのか、どれほどそれを望んでいるのかを』
『思念...』
『思念か...』
ここで負ければ後がない。
エリアランツェは一品ものであり、換えが効かないからだ。
であれば、非科学的と一蹴するのも無理な話であった。
『やるぞ、エリアス。僕たちは今、科学から切り離された空間の中に生きている』
『そうだ。お前だけが変動値を変えられる。私はお前を信じる』
二人が意識を統一し、目を閉じたその瞬間。
エリアランツェの艦橋部から、虹色のオーラが噴き出した。
それを防ぐために、ケテルは重力圏から脱するべく速度を上げる。
そのケテルを、パニシュメントが囲む。
『やっぱ、こう来るよな...』
『私に任せて』
直後。
リヴァイアサンの全身が、黒く染まる。
それと同時に、雷撃がリヴァイアサンを中心に発生、パニシュメントを迎撃した。
『なっ!?』
『キネスは予知だけじゃないのか!?』
エリアランツェは一旦距離を取る。だが、雷撃が真っ直ぐにエリアランツェを打ち据える。
『船体ダメージ無し、ターボシールドで屈折出来る!』
『反撃だ!』
エリアランツェが攻撃モードに切り替わり、全砲門でリヴァイアサンを撃つ。
リヴァイアサンは再びレイブレイクの光を屈折させ、ケテルから離れて自力で飛ぶ
『がっ、ぐっ!!』
『無理だ、流歌!』
『大丈夫! はぁああああっ!』
リヴァイアサンから緑の光が噴き出す。
それと同時にリヴァイアサンは、謎の力で支えられ、一気にエリアランツェへと加速を始めた。
『キネスというのは、ここまで出来るのか!』
『いや、何かおかしい...ニト!』
『分からぬ! 吾輩には...その片方には...まるで、“神”そのもののように...見える!』
『何だと...?』
エリアスが怯んだ隙を狙い、リヴァイアサンは一気に距離を詰め、斬りかかった。
すぐに格闘モードに切り替えたものの、その船体にレーザーブレードが食い込んでいた。
直ぐに、ビームランスをリヴァイアサンに叩き込もうとした時。
『カルッ!』
『お兄ちゃん!』
真っ直ぐ宇宙空間を貫いた手が、リヴァイアサンを掴んでケテルの元へと引っ張られて行く。
『お兄ちゃん、もう力が...?』
『ああ、もうすぐ底をつく...なるべく温存する』
『うん、分かった!』
その様子を見たエリアスはというと、
『相手のキネス残量が少ないようだ』
『そうだな、今のタイミングなら射線が取れていた、撃てたはずだ』
ケテルのエネルギー切れを見抜いていた。
だが、一つだけ誤算があったとすれば...
『KETER、熱的戦闘モード!』
直後、ケテルからビームが放たれた。
当然、エリアランツェの表面のターボシールドでそれは屈折する。
しかし、衝撃ではあった。
エリアランツェは防御モードとなり、ケテル・リヴァイアサンと相対する。
『キネス戦闘だけではないということか』
『だが、所詮は他と変わらない』
高をくくっていたエリアスとアラタだったが、直後に認識を改めることとなる。
ケテルの両腕のアームガードが開き、そこから無数の爆雷が飛び出したからだ。
先ほども使って来ていた攻撃、だが装甲には大ダメージであった。
屈折されそうになった瞬間に近接信管で起爆するため、エリアランツェのターボシールド出力を上げて範囲を広げることで対応していた。
『動きが読めない!』
『こいつ、考えていないのか!?』
そして、特筆すべきはリヴァイアサンであった。
高機動になった瞬間、手負の獣のような凄まじい勢いで攻撃を仕掛けてきたのだ。
レイブレイクは全て、リヴァイアサンが纏う緑色のオーラによって防がれていた。
『お兄ちゃんの敵は...殺す!』
『くっ!』
四本腕から繰り出される斬撃は、もはや暴風のような勢いであった。
防ごうとすること自体が愚かな試みであるかのように、それはエリアランツェに襲いかかっていた。
『これに対抗するにはどうしたらいい! ニト!』
『き、キネスキャンセラーは使っているのか!?』
『先ほどから全開だ!』
そして。
キネスキャンセラーは、リヴァイアサンに全く効いていなかった。
緑色のオーラが剥がれない。
『...これは、眉唾と思って聞いて欲しいのだが』
その時。
激しい鍔迫り合いを繰り広げるエリアランツェに、ニトの言葉が届く。
『キネスの効果は、思念が強ければ強いほど大きく作用する...という噂があった』
『思念だと...!?』
『願いを思い浮かべるのだ、何がしたいのか、どれほどそれを望んでいるのかを』
『思念...』
『思念か...』
ここで負ければ後がない。
エリアランツェは一品ものであり、換えが効かないからだ。
であれば、非科学的と一蹴するのも無理な話であった。
『やるぞ、エリアス。僕たちは今、科学から切り離された空間の中に生きている』
『そうだ。お前だけが変動値を変えられる。私はお前を信じる』
二人が意識を統一し、目を閉じたその瞬間。
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