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終章(3/3)-『決着』編
275-“神”を討つ者
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「がぁああああああ!!」
『っ!』
彼女の持つ光の剣が、無限大とも思えるほどに伸長されるのが見えた。
大振りに振るわれたそれを、僕は力場で受け流す。
受け流した斬撃が、周囲を滅茶苦茶に破壊し、残骸がこちらに飛んでくる。
それが何度か繰り返され、無駄と悟ったのだろう。
直後、彼女の姿が消え、時間が停止する。
『くっ!?』
『油断するな!!』
エリアスの力によるものかはわからない。
だが、僕は時間が止まった世界を認識できていた。
カルが見えているが、恐らく干渉できないだろうと分かる。
存在している次元階層がズレているように思えたからだ。
僕はカルから離れるように動き続け、そして時間が動き出す。
暴走のような状態でも、時間を止め続けるのは負担であるのは変わらないようだ。
「フー、フー....ウガァアアアアア!!」
『まるで獣だな....』
兄を失った途端、正気を失ったように襲い掛かってきた。
そして今も、理性の光が目に宿っているにもかかわらず――――攻撃的で野性的な面を露にしていた。
『だが.....防戦一方か!』
『打開策を見つける他ない』
『分かっている』
飛んでくる攻撃は、どれも今までのような雷や炎ではない。
空間を切り裂いたり、時間を止めたり、光そのものを質量として飛ばしたり.....キネスの範疇を完全に超えていた。
エリアスの新しい力は、そのとんでもない攻撃の全てを完全に防いでいたが.....近寄れない。
いや、近寄れないのではないな。
僕が躊躇っているだけだ。
『エリアス.....少しいいか』
『なんだ、このような時に!』
『これから僕は、とても原始的な戦法を取ろうと思う。......力を、貸してくれないか』
『.....当然だ、お前は私の.......だからな』
エリアスがあまりに小さい声で喋ったので、僕は彼女が何を言ったか分からなかった。
だが、今こそ。
『僕らは同じ体に在る。なら、一つになれないはずは無い』
『行くぞ、アラタ!』
『真っすぐ行ってぶっ飛ばす! 右ストレートで――――』
そして僕らは、一歩踏み込んだのちに加速する。
そして、一瞬でカルのもとへと辿り着き、右ストレートでぶっ飛ばした。
衝撃が空間そのものを揺らし、彼女は文字通り吹っ飛んだ。
『ぶっ飛ばす!!』
だが、あまり効果が無い。
彼女を何かの力が守っている。
『......リアス....エリアス! 現象回路をオーバーロードさせるのだ!』
『それで...どうなる!?』
『その相手は、恐らく「神」と同格だ! 吾輩には倒す手段は明示できない.....だが、これだけは覚えていて欲しい、現象回路は単なる人が作ったものに過ぎぬ、世界の現象を構成する要素の複製だ、エリアス....君の意志が強ければ、短時間ならより大きな力を発揮できる!』
『ありがとう....ニト』
『崩壊が激しいが、何とか抜けられそうだ......』
直後、精神リンクが捻じれて消える。
精神リンクを握りつぶした膨大なプレッシャーが、カルの倒れた場所から噴き上がる。
それに対抗するように、僕も現象回路....キネスに意思を込める。
こんな力はもう不要だ、だから――――僕の目指す、完全なる調和を達成するために。
今この瞬間だけでいい、僕に力を貸せ、キネス!
『何だ、この力は!?』
『分からないことだらけだな、エリアス!』
『全くだ! 今すぐ解析に掛けたいほどだ!』
僕の全身から白い光が立ち昇り、それがプレッシャーを押し返している。
呼応するように、金色の光が僕の中から噴き出し、白い光と混ざり、飛んでくる攻撃に食らいついて消し飛ばしていく。
ただ立っているだけで、途轍もない熱量が発生しては消えていく。
地球にいたら、こんな経験は死んでも出来なかっただろう。
....死んだ結果がこれだから、正しくはあるか。
『行くぞッ!!』
数歩ずつ駆け、そして飛び出す。
何も考えなくていい。
触手もキネスも、もう関係ない。
この瞬間、この場所でだけは――――真拳勝負だ。
『『うぉおおお!』』
「グギャアアッ!!」
理論も、数値も、効率すら関係ない。
殴ったら勝てる。
僕とエリアスの心は一つだ。
カルは僕の拳に対し、同じく拳で返した。
拳と拳がぶつかり合い、互いに反射し合う。
激しく拮抗し合い、そして互いの威力が相殺する。
僕はカルの拳を握り、そのまま庭園の地面に叩きつける。
到底発生しないような熱量が発生し、庭園の広大な地面が砕け散っていく。
『何も考えないというのは.....刺激的だ』
『僕も....初めてだ』
『思考停止ではない、無我の境地とでも言うべきか?』
『合っている』
物心ついてからは常に何か考えていた。
だが、今拳を振るった時、僕は何も考えていなかった。
知識も、理論も、事実の前には崩れ去る。
拳が届くという主張は、拳が届くより先に実証できなかったのだ。
「死ねぇええええええ!!」
直後、プレッシャーが跳ね上がる。
ひりつくような感覚だ、これは肌で感じているものではない、魂があるとしたら....そこで感じているのだろう。
『信じられないことの連続で、僕は頭がおかしくなってしまったらしい』
『宇宙は思ったよりも、非科学的な事で満ちていたのだな』
達観したように、エリアスの呟きを聞く。
触手は失われ、体内の内蔵エネルギーではもうビームは放てない。
なら、もう拳以外頼れるものはない。
跳躍し、こちらに向かってくるカルを僕は見下す。
『終わりだ』
先ほど、理論や知識は不要だと言った。
だが、一部間違っていたと認めざるを得ない。
拳を突き動かすのは、理論だ。
カルを、僕は踵落としで一蹴した。
吹っ飛んでいくカルに追いついた僕は、エリアスに守られながら手刀を振り上げた。
『うぉおおおおお!!』
そして、彼女を頭上から股下にかけて一撃で斬り飛ばす。
速度があれば、それだけの事は容易だった。
『終わった.....のか....?』
先ほどまで、魂にまで響いていた絶叫も、プレッシャーも感じられなくなり、宇宙は元の静寂を取り戻そうとしていた。
先ほどまでの熱狂も収まり、心に平静が浸み込んでいく。
夏の日、グラウンドを一周し乾ききった喉に、冷水を流し込んだ時のような気分だった。
『――――まだだ、アラタ!』
直後。
カルの死体が、眩い光を放つ。
自爆でもする気かと、僕は退く。
『お兄ちゃんの居ない宇宙なんて.....滅べばいい!』
『何か拙い!』
エリアスが、僕の中で叫ぶ。
だが、もう遅かった。
光が一点に収束し、小さな光の点になった。
それは、周囲の熱量を吸収し少しずつ膨大になっていくように見えた。
『く....こんな事も出来るのか!』
慌ててキネスで無力化を試みるものの、力が膨大すぎて消し切れない。
このままでは、宇宙全体がこれに飲み込まれる。
『このまま....終わるのか.....?』
ふざけるな。
僕は何かに当たりたい気分だった。
必死の戦いで勝利を収めたのに、敵は自分の命だけで戦いを何もかも泡沫に帰させた。
僕は目の前で少しずつ大きくなっていく光を、ただ見ていた。
『っ!』
彼女の持つ光の剣が、無限大とも思えるほどに伸長されるのが見えた。
大振りに振るわれたそれを、僕は力場で受け流す。
受け流した斬撃が、周囲を滅茶苦茶に破壊し、残骸がこちらに飛んでくる。
それが何度か繰り返され、無駄と悟ったのだろう。
直後、彼女の姿が消え、時間が停止する。
『くっ!?』
『油断するな!!』
エリアスの力によるものかはわからない。
だが、僕は時間が止まった世界を認識できていた。
カルが見えているが、恐らく干渉できないだろうと分かる。
存在している次元階層がズレているように思えたからだ。
僕はカルから離れるように動き続け、そして時間が動き出す。
暴走のような状態でも、時間を止め続けるのは負担であるのは変わらないようだ。
「フー、フー....ウガァアアアアア!!」
『まるで獣だな....』
兄を失った途端、正気を失ったように襲い掛かってきた。
そして今も、理性の光が目に宿っているにもかかわらず――――攻撃的で野性的な面を露にしていた。
『だが.....防戦一方か!』
『打開策を見つける他ない』
『分かっている』
飛んでくる攻撃は、どれも今までのような雷や炎ではない。
空間を切り裂いたり、時間を止めたり、光そのものを質量として飛ばしたり.....キネスの範疇を完全に超えていた。
エリアスの新しい力は、そのとんでもない攻撃の全てを完全に防いでいたが.....近寄れない。
いや、近寄れないのではないな。
僕が躊躇っているだけだ。
『エリアス.....少しいいか』
『なんだ、このような時に!』
『これから僕は、とても原始的な戦法を取ろうと思う。......力を、貸してくれないか』
『.....当然だ、お前は私の.......だからな』
エリアスがあまりに小さい声で喋ったので、僕は彼女が何を言ったか分からなかった。
だが、今こそ。
『僕らは同じ体に在る。なら、一つになれないはずは無い』
『行くぞ、アラタ!』
『真っすぐ行ってぶっ飛ばす! 右ストレートで――――』
そして僕らは、一歩踏み込んだのちに加速する。
そして、一瞬でカルのもとへと辿り着き、右ストレートでぶっ飛ばした。
衝撃が空間そのものを揺らし、彼女は文字通り吹っ飛んだ。
『ぶっ飛ばす!!』
だが、あまり効果が無い。
彼女を何かの力が守っている。
『......リアス....エリアス! 現象回路をオーバーロードさせるのだ!』
『それで...どうなる!?』
『その相手は、恐らく「神」と同格だ! 吾輩には倒す手段は明示できない.....だが、これだけは覚えていて欲しい、現象回路は単なる人が作ったものに過ぎぬ、世界の現象を構成する要素の複製だ、エリアス....君の意志が強ければ、短時間ならより大きな力を発揮できる!』
『ありがとう....ニト』
『崩壊が激しいが、何とか抜けられそうだ......』
直後、精神リンクが捻じれて消える。
精神リンクを握りつぶした膨大なプレッシャーが、カルの倒れた場所から噴き上がる。
それに対抗するように、僕も現象回路....キネスに意思を込める。
こんな力はもう不要だ、だから――――僕の目指す、完全なる調和を達成するために。
今この瞬間だけでいい、僕に力を貸せ、キネス!
『何だ、この力は!?』
『分からないことだらけだな、エリアス!』
『全くだ! 今すぐ解析に掛けたいほどだ!』
僕の全身から白い光が立ち昇り、それがプレッシャーを押し返している。
呼応するように、金色の光が僕の中から噴き出し、白い光と混ざり、飛んでくる攻撃に食らいついて消し飛ばしていく。
ただ立っているだけで、途轍もない熱量が発生しては消えていく。
地球にいたら、こんな経験は死んでも出来なかっただろう。
....死んだ結果がこれだから、正しくはあるか。
『行くぞッ!!』
数歩ずつ駆け、そして飛び出す。
何も考えなくていい。
触手もキネスも、もう関係ない。
この瞬間、この場所でだけは――――真拳勝負だ。
『『うぉおおお!』』
「グギャアアッ!!」
理論も、数値も、効率すら関係ない。
殴ったら勝てる。
僕とエリアスの心は一つだ。
カルは僕の拳に対し、同じく拳で返した。
拳と拳がぶつかり合い、互いに反射し合う。
激しく拮抗し合い、そして互いの威力が相殺する。
僕はカルの拳を握り、そのまま庭園の地面に叩きつける。
到底発生しないような熱量が発生し、庭園の広大な地面が砕け散っていく。
『何も考えないというのは.....刺激的だ』
『僕も....初めてだ』
『思考停止ではない、無我の境地とでも言うべきか?』
『合っている』
物心ついてからは常に何か考えていた。
だが、今拳を振るった時、僕は何も考えていなかった。
知識も、理論も、事実の前には崩れ去る。
拳が届くという主張は、拳が届くより先に実証できなかったのだ。
「死ねぇええええええ!!」
直後、プレッシャーが跳ね上がる。
ひりつくような感覚だ、これは肌で感じているものではない、魂があるとしたら....そこで感じているのだろう。
『信じられないことの連続で、僕は頭がおかしくなってしまったらしい』
『宇宙は思ったよりも、非科学的な事で満ちていたのだな』
達観したように、エリアスの呟きを聞く。
触手は失われ、体内の内蔵エネルギーではもうビームは放てない。
なら、もう拳以外頼れるものはない。
跳躍し、こちらに向かってくるカルを僕は見下す。
『終わりだ』
先ほど、理論や知識は不要だと言った。
だが、一部間違っていたと認めざるを得ない。
拳を突き動かすのは、理論だ。
カルを、僕は踵落としで一蹴した。
吹っ飛んでいくカルに追いついた僕は、エリアスに守られながら手刀を振り上げた。
『うぉおおおおお!!』
そして、彼女を頭上から股下にかけて一撃で斬り飛ばす。
速度があれば、それだけの事は容易だった。
『終わった.....のか....?』
先ほどまで、魂にまで響いていた絶叫も、プレッシャーも感じられなくなり、宇宙は元の静寂を取り戻そうとしていた。
先ほどまでの熱狂も収まり、心に平静が浸み込んでいく。
夏の日、グラウンドを一周し乾ききった喉に、冷水を流し込んだ時のような気分だった。
『――――まだだ、アラタ!』
直後。
カルの死体が、眩い光を放つ。
自爆でもする気かと、僕は退く。
『お兄ちゃんの居ない宇宙なんて.....滅べばいい!』
『何か拙い!』
エリアスが、僕の中で叫ぶ。
だが、もう遅かった。
光が一点に収束し、小さな光の点になった。
それは、周囲の熱量を吸収し少しずつ膨大になっていくように見えた。
『く....こんな事も出来るのか!』
慌ててキネスで無力化を試みるものの、力が膨大すぎて消し切れない。
このままでは、宇宙全体がこれに飲み込まれる。
『このまま....終わるのか.....?』
ふざけるな。
僕は何かに当たりたい気分だった。
必死の戦いで勝利を収めたのに、敵は自分の命だけで戦いを何もかも泡沫に帰させた。
僕は目の前で少しずつ大きくなっていく光を、ただ見ていた。
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