XLサイズの龍大くんはくっつきたがりなクーデレ男子

星詠みう菜

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やってみようか、ポリネシアンセックス

10 *

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 タイマーの音を切るついでに3日めの内容も確認してみたら、やっぱり「ディープキスと性感帯への軽いタッチまで」と書かれていた。指を入れる、舌で舐めるのはダメということらしい。

「じゃあもう1回30分セットするね」

 鈴夏がそう言ってもう一度タイマーをセットした。スマホ画面上の数字が動き始め、一旦布団の横に置くと、龍大の方から一気に距離を縮めてキスをしてくる。今まででいちばん早急なキスだった。
 正座で座っていた鈴夏も、龍大の口づけの早急さに戸惑いつつ脚を崩す。気づけば龍大の腕の中にすっぽりと収まったまま、押し倒されていた。部屋の中に唇を吸い付いたり、舌を絡める水音が響き渡る。

「んんっ!……はぁ……」

 やっと唇が離れたと思ったら、龍大が鈴夏の頬を撫でながら強い視線で見つめていた。しばらくすると、再び口づけが降ってくる。鈴夏を求めて龍大は激しく唇を食い漁って、ふたりとも呼吸を荒くした。
 いつもは優しい龍大が、猛獣のように鈴夏を欲している。唇を離したかと思いきや、耳朶みみたぶかじり付くように愛撫した。

「ねぇ……待って、たっちゃん」

 鈴夏がそうささやくも、龍大は待ってくれない。なにかに取り憑かれたように唇が急いでいて、首筋やデコルテにも吸い付いてくる。しかも鈴夏の太ももには龍大の脚の付け根が当たっていて、明らかに熱く硬くなっていた。

「待って!」

 鈴夏は龍大の肩を叩きながらそう叫ぶと、自分が想定していたよりも大きい声が出ていた。

「そこに痕ついちゃうと……困るから」
「ごめん……」

 そう言うと龍大はやっと今までの熱が冷め、デコルテに押し当てていた顔を離した。
 今まで鈴夏に覆いかぶさっていた龍大の体が離れ、ごろんと仰向けになる。

「さっきの俺、怖かった?」
「うん……ちょっとだけ」

 鈴夏は返答をごまかそうとも思ったが、その考えはすぐに捨てた。ついさっき龍大と見つめ合いながら、等身大で向き合いたいと思った自分に嘘をつくことになる。

「こんなに性欲に振り回されると思ってなかった」

 龍大がそう呟き、顔に手を当てていたのを見て、鈴夏は自分から抱きつきにいった。

「私は大丈夫だから、ゆっくり続きしよ」

 鈴夏と龍大は、向かい合って触れるだけの口づけをした。鈴夏の肌を触る手つきも、腰を引き寄せる動きも、さっきよりずいぶんと優しくてゆっくりだ。
 触れていた唇が少しずつ開かれ、その隙間から舌が忍び込んでくる。温かく濡れた龍大の舌は、鈴夏の唇を舐めながら奥へと少しずつ進んでいく。急いでいない、焦っていない舌の動きが、今度は鈴夏の口蓋こうがいを愛撫した。
 背中にゾクゾクと走る快感を感じながら、鈴夏は唇を離し、龍大の胸板へと唇を押し付けながら移っていく。今日は性感帯も触っていい日だから、乳首も一緒に手のひらで撫でた。

「はっ……あぁ気持ちい……」

 龍大が溜め息混じりの喘ぎを吐いた。声を我慢しているのが、たまらなく愛おしい。親指で乳首を擦ってみると、ビクビクと龍大が反応し始める。
 脇腹を経由して、鈴夏の手のひらが脚の付け根にたどりつく。もうそこは、最大の性感帯のすぐそばだ。下着を履いていないから、脱がせる手間も必要ない。体の中央まで手のひらを運ぶと、そこに熱くて硬い棒状のものが垂直になっていた。鈴夏がそれを握ると、あまりに大きくてそっと包んだだけでは指が届かない。そのままゆっくりとしたストロークで、表面の皮を動かしていく。

「あっ、鈴夏タンマ」
「どうしたの?」
「……本当にヤバい」

 全然激しくも長くもしごいてないのに、龍大は限界が近かった。ずっと焦らされているおかげで、少しの刺激も全部体が拾ってしまう。だから体を愛撫するのは龍大にへバトンタッチすることにした。

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