私を巡って王子と侯爵が決闘するそうです。やめて!!

「ハンナを愛しているのは私だ!」
「バツイチの若造が愛を叫ぶなど片腹痛いですぞ!」

バツイチ王子エリック殿下と、その叔父に当たるノルシュトレーム侯爵。
なんとこの私エクブロム伯爵令嬢ハンナを巡り、決闘するらしい。

「嘘だと言って……」

だって私には未来を誓いあった愛する人がもういるのよ。
幼馴染のラグナル。ハッセルブラード侯爵令息でもある。
けどまぁ、王族には力負けよね。死ぬわ……

「いやああぁぁぁぁぁっ!」
「ハンナ、俺に考えがある」

というわけで、私たちは彼の遠縁であるカルステット枢機卿を訪ねた。
すると、一方的な理由で離婚した王子に教皇様が今もブチギレとのこと。

「これ以上、神聖な結婚を穢されてたまるか! 今すぐ結婚式だッ!!」

大聖堂で大司教様が吠える中、私は愛する人と神様の前で結ばれ── 

「待て待て待てぇ~いッ!」
「いやああぁぁぁぁぁっ!」

誰が待つものですか誓いのキスよキスキスキス!!
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