伝説の剣なんていりません。普通の女の子に戻りたい。

あきあす

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第2章

ドラゴニュートゾンビ

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それは突然聞こえてきた。

低いうなり声…。
何かを引っ掻くガリガリという音。

「ねぇっ!!」

大きな声で呼び掛ける。
母さん、アルフォンソ、サフィニアさんが
はっ!とした様子で駆け寄って来る。

「シャーッッ!!」

全身の毛を逆立てるアルフォンソ。

「ちょっとちょっと~、イヤな予感しかしないんだけど~。」

と言いながら剣を抜く母さん。

「てへへ、私の予想が当たっているなら、
100体ですよ、100体。しかも…」

ガタガタッ
バリッバリッ

少しずつ石柩の重い蓋が開いていく。

「ねぇっ!封印どーなってんの!?」

「私にもわかりましぇーん。てへ。」


「来るわよっ!!」

ゴゴゴゴっ
ズシャーッ、ギギギギッ

次々と出てきたでやんすっ。
うえーっ、気持ち悪っっ。

動きは緩慢だけど、全体的に干からびて錆色になっている体は人間だけど鱗で覆われている。ドラゴンの頭と尻尾がある…目は落ち窪み、眼球は無く虚ろな闇だ。2メートルくらいの大きさのゾンビ達が両手を前に伸ばし、こっちに向かって歩いてくる。
大きな口と鋭い牙…ギギギギッっていう鳴き声をあげている。




「これって、ゾンビ!?」

「ま、そーなるよね、ミイラだもん。ドラゴニュートゾンビってことになるね。てへ。」
 


「シャーッッ!!」

「ほら、にゃんこはここ!!」

シャーシャー言ってるアルフォンソを素早く掴み、懐に入れる母さん。

「にゃゃゃーっっ。」

またも叫ぶアルフォンソ。 我慢してよアルフォンソ~。
僕も出来ることならそこに入りたいよ~。ゾンビはイヤだよーっ。キモッ。キモッ。

 
「さーて、行くわよっっ!お前ら、ぬかるんじゃないよっっ。」

か、母さん…頼もしいっ。

「カミュっち、結界張れる?てへ。」

「あー、うん。」


ギギギギッ、ギギギギッ。
どんどん出てくるドラゴニュートゾンビ!
囲まれてるぅぅぅぅ!!


「早く!結界張って中に入って!てへ。」

おっふ。サフィニアさんに急かされて、慌てて結界を張る。僕、非戦闘員だもん。

「カミュちゃん!何かあったら回復と治癒頼むよ~。」

そう言って母さんはドラゴニュートゾンビの中に突っ込んで行く。
次から次へとまるで踊っているかのように
斬っていく。
剣を振る速度が速すぎて残像しか見えない。どんどん斬られて倒れていくドラゴニュートゾンビ達………あ…斬られても立ち上がりズリズリと迫って行く。うわー。首無いのに歩いてるぅぅぅ。


これ、きりがないじゃん!!

ギギギギッ、ギギギギッ


「ナディアさん!首の後ろ!悪の種子があるよ!!そこを削ぎ取ろうっ。削いだら浄化の魔法だよっ!!」

そうナディアさんに叫びながらサフィニアさんは、首の後ろを狙ってウインドカッターを飛ばしている。
シュンッという音をたてて、削ぎ取った悪の種子。その瞬間ドラゴニュートゾンビは
粉々に崩れていく。

操られているのか?
どこから?誰が?

結界の中からだけど、床に沿って索敵の魔法を広げる。


おかしいな。何も引っ掛からない。
もう一度、と思ってふいに天井を見た。

あれなんだ?


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