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第4章 街道の化物
ギルドというもの
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ある朝である。
五郎たち3人は野営テントのそばの焚き火で朝食を取っていた。
「ルーさん、どうぞ」
「うむ」
そんな会話のやりとりとともに、サリーからルーにスープが渡された。
女ドワーフであるルーの外見が9歳そこそこの少女のそれであるため、その様はまるで姉が妹に給仕しているようにも見えた。
五郎はその微笑ましさにふっと笑った。
「なにがおかしい?」
それを見咎めたルーが、五郎をにらむ。
「いや、別になにがというわけじゃないが……」
五郎はそう言い訳したが、ルーは、
「どうせ私の見た目のことだろう」
とぷうと膨れた。
そうすると、ますます見た目の幼さが増強されるように見えた。
五郎はますます微笑んでしまう。
「叩き切るぞ」
ルーがにらんだ。
「悪かったよ」
五郎は謝った。
そこで、サリーが口を開いた。
「ところで、五郎さん。私たちの旅の当ては……」
「そうだな。まあ、なにも急ぐような目的があるわけじゃないからのんびりいきたいところだが……」
「そうは言っても大雑把な目標ぐらいはあるんだろう」
ルーがスープを口にしながら言う。
「ん。まあ、当面は世の中の困ってる人たちでも助けて歩ければいいかと思ってる」
「それで当てもなくあちこちうろつき回る気か?」
「それじゃまずいか?」
「愚かだな」
ルーがまたスープを飲んだ。
そして続ける。
「適当に歩き回ってそうそう困っている連中に会えるものか。冒険者ギルドでも通すのが当たり前だ」
「ギルドですか?」
サリーが言った。
「困りごとの周旋屋みたいなものだ。そこが事件をとりまとめて、金に困ってそうな冒険者に充てがう」
「なるほど、たしかに自力で歩きまわるよりは効率がよさそうだな」
「ここから7日ほど歩いた先の街に、ギルドの支部があるはずだ。そこに登録して仕事を待つのが、お前のやりたいことに一番かなっていると思うぞ」
「よし」
五郎はひざを叩いた。
「なら、ルーの言う通りにしよう。その街へ――」
「ガレンドだ」
「そのガレンドの街へ向かうぞ」
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「なにがおかしい?」
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「いや、別になにがというわけじゃないが……」
五郎はそう言い訳したが、ルーは、
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五郎はますます微笑んでしまう。
「叩き切るぞ」
ルーがにらんだ。
「悪かったよ」
五郎は謝った。
そこで、サリーが口を開いた。
「ところで、五郎さん。私たちの旅の当ては……」
「そうだな。まあ、なにも急ぐような目的があるわけじゃないからのんびりいきたいところだが……」
「そうは言っても大雑把な目標ぐらいはあるんだろう」
ルーがスープを口にしながら言う。
「ん。まあ、当面は世の中の困ってる人たちでも助けて歩ければいいかと思ってる」
「それで当てもなくあちこちうろつき回る気か?」
「それじゃまずいか?」
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そして続ける。
「適当に歩き回ってそうそう困っている連中に会えるものか。冒険者ギルドでも通すのが当たり前だ」
「ギルドですか?」
サリーが言った。
「困りごとの周旋屋みたいなものだ。そこが事件をとりまとめて、金に困ってそうな冒険者に充てがう」
「なるほど、たしかに自力で歩きまわるよりは効率がよさそうだな」
「ここから7日ほど歩いた先の街に、ギルドの支部があるはずだ。そこに登録して仕事を待つのが、お前のやりたいことに一番かなっていると思うぞ」
「よし」
五郎はひざを叩いた。
「なら、ルーの言う通りにしよう。その街へ――」
「ガレンドだ」
「そのガレンドの街へ向かうぞ」
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