69 / 97
第22章 北へ
リザードマンの人集め
しおりを挟む
リザードマンが人集めをしている。
ここ最近、そんな話がガレンドの冒険者のあいだに流れていた。
なんでも、街にいるリザードマンのキャラバンが北のコッツァ山脈へ仕入れに向かうので、その護衛を求めているという話である。
当然、というべきか、五郎たちのところにもリザードマンがやって来た。
走るこぐま亭の1階で飲み食いしている時のことである。
「そういうわけで、五郎さん、あなた、一緒に来ませんか」
と、キャラバンのリーダーがやって来て言った。
「リーダー自らのお越しとはな」
「五郎さん、あなた、有名。それに、私たちのバザーで力持ちラリーをやっつけたし」
「そんなこともあったな」
と五郎は苦笑した。
リザードマンのバザーがこの街に来た時に、力比べの見世物に参加してラリーという巨漢のリザードマンを叩きのめしたことを思い出す。
「どうです? いいお金、出しますよ」
と、リーダーは続けた。
(ありがたい申し出かもしれん)
と、五郎は思う。
金のことはともかく、あちこちに行って腕を試すべき時だとも思った。
せっかく、こちらの世界に生まれ変わったのである。
いつまでもガレンドに閉じこもりっぱなしというのも、覇気に欠ける気がした。
「俺は構わんよ。受けさせてもらう」
と、五郎は答えた。
サリーとルーの方を見ると、
「私は、五郎さんの行くところならお供しますよ」
とサリー。
ルーは少し思案したが、
「よかろう。一緒に行ってやる」
と答えた。
「そういうわけだ。我々は3人とも受けた」
「おー、嬉しいね。3日後に西の城門でお待ちしていますよ」
と、リザードマンのリーダーが五郎に握手を求めた。
五郎は握手を返し、リザードマンのゴツゴツとした手のひらをつかみ返した。
ここ最近、そんな話がガレンドの冒険者のあいだに流れていた。
なんでも、街にいるリザードマンのキャラバンが北のコッツァ山脈へ仕入れに向かうので、その護衛を求めているという話である。
当然、というべきか、五郎たちのところにもリザードマンがやって来た。
走るこぐま亭の1階で飲み食いしている時のことである。
「そういうわけで、五郎さん、あなた、一緒に来ませんか」
と、キャラバンのリーダーがやって来て言った。
「リーダー自らのお越しとはな」
「五郎さん、あなた、有名。それに、私たちのバザーで力持ちラリーをやっつけたし」
「そんなこともあったな」
と五郎は苦笑した。
リザードマンのバザーがこの街に来た時に、力比べの見世物に参加してラリーという巨漢のリザードマンを叩きのめしたことを思い出す。
「どうです? いいお金、出しますよ」
と、リーダーは続けた。
(ありがたい申し出かもしれん)
と、五郎は思う。
金のことはともかく、あちこちに行って腕を試すべき時だとも思った。
せっかく、こちらの世界に生まれ変わったのである。
いつまでもガレンドに閉じこもりっぱなしというのも、覇気に欠ける気がした。
「俺は構わんよ。受けさせてもらう」
と、五郎は答えた。
サリーとルーの方を見ると、
「私は、五郎さんの行くところならお供しますよ」
とサリー。
ルーは少し思案したが、
「よかろう。一緒に行ってやる」
と答えた。
「そういうわけだ。我々は3人とも受けた」
「おー、嬉しいね。3日後に西の城門でお待ちしていますよ」
と、リザードマンのリーダーが五郎に握手を求めた。
五郎は握手を返し、リザードマンのゴツゴツとした手のひらをつかみ返した。
1
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー
芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。
42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。
下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。
約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。
それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。
一話当たりは短いです。
通勤通学の合間などにどうぞ。
あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。
完結しました。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる