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48.キロヒ、説得する
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「おいザブン……アタシをさらえ」
「ニヂロがまた壊れましたわ」
「壊れてねぇ!」
早く上霊したいニヂロだったが、「離」があまりに難しく、すっかり煮詰まっていた。今日も寒い外では、今日もたくさんの生徒が上霊の糸口を探していた。一年生だけでなく、上級生も多い。
普通は何年もかけて上霊するのだから、いきなりできなくてもおかしくはない。キロヒは、三年生くらいまでに上霊できれば上出来だと思っていた。
「よく考えろ。自分でツララから離れようとするから難しいんだ。それなら強制的に離されれば、否が応でも上霊せざるを得なくなるんじゃねぇか? そこのビニニブスみたいに」
いい考えとばかりに、ニヂロが提案する。ザブンが上霊した時の話を言っているのだろう。嵐の日に、海まで転がって溺れたサーポク。あるいは軽く聞こえてきただけだが、大きな鳥に連れ去られそうになったサーポク。
確かにどちらも、精霊と引き離された状態だったかもしれない。少なくとも、後者はそうだったのではないだろうか。
まだ最初の頃のように、命を賭けると言い出さなかっただけマシかもしれないが、これもなかなかの力技である。
「というわけで、ザブンにアタシをさらわせろ」
「寒いがら嫌どよー」
ずびびと、サーポクが鼻水をすする。今日も外套に毛布に、完全防備だ。
「ニヂロ、いくら特級と言えども暑い方が得意なザブンに、この環境で頼むのは酷ですわ」
「ぐっ、使えねぇ」
ニヂロは呻いて、次の案を考え始めた。
けれどキロヒは、面白い発想だと思っていた。確かにザブンは環境が合わな過ぎるが、他の方法があるのではないかと思考を巡らせ。
「実験という形で……ニル先輩に、頼んでみるとかどうですか?」
彼女らが知る中で、数少ない特級の一人──五年のキムニルが思い浮かんで、小声で提案してみた。
彼の精霊であるバリーは、見た感じではあるが季節感が分かりにくい。少なくとも、エムーチェよりは、確実に寒さにも対応できそうだと思ったのだ。
「ニル……あのバチバチか」
「手伝ってくれるかは、聞いてみないと分かりませんが……」
悪い人ではないしちゃんと話も通じるのだが、いまひとつ、キムニルはつかみどころがない。エムーチェであれば、環境さえあえば手伝ってくれそうな気がするのだが。
「実験台にくらい、いくらでもなる。よし、バチバチを呼ぶぞ」
「今日は無理ですね」
「何でだよ」
「五年生のニル先輩に、会う方法がないんです……」
この学園はとても生徒に優しいが、不便なところもある。自由に他の学年の生徒と会うことが難しいということだ。同学年であれば、男女で寮が違っても食堂で会うことはできる。
しかしこれが他学年になると、外か大講堂でしか会えない。事前に約束をしておかないと運頼みだ。
それについては、利点がないわけではない。上下関係の煩わしさが少ない。年が上というだけで、下に強く当たる人はいる。そういった軋轢がこの学園は少ないのは、キロヒにはありがたいことだ。
「じゃあ、どうやって会うんだよ」
「大講堂が海か川の日であれば、会えるとは思います」
いつもエムーチェの服を拾っている姿を思い出し、キロヒは自分の指輪をいじって白雲を出す。教室の白雲で掲示されている、大講堂の予定表を複写していた。それを呼び出す。白雲の掲示は、複写が簡単にできるから便利だ。
「いつだ、それは」
「……六日後ですね」
「遠すぎだろっ!」
大講堂の環境は、キロヒにはどうしようもない。なのに短気なニヂロに怒られるのは理不尽だった。
「それで……僕に手伝ってほしい、と?」
「はい。もし、この実験が効果的であれば……他の人にも使えるのではないでしょうか」
どうしてこんなことになったのか。
海辺の大講堂では、エムーチェとサーポクがきゃっきゃうふふと楽しんでいる。そこはいつものことなのだが、いつものことでないのは、キロヒの後方である。
スミウのイミルルセとニヂロ。ここまでは分かる。特にニヂロは、この件の当事者である。
だがそこに更に、屋根裏部屋男子四人がくっついてきた。この海の大講堂の日までの六日間。その間の情報交換で、実験に参加したいと男子が食いついてきたのである。
ニヂロは非常に不満で、最初は男子を蹴散らそうとしたいたのだが、クロヤハを始めとする上霊に熱意を持っている勢が食いついて離れなかったのである。特にクロヤハ、ヘケテ、シテカの三人だ。カーニゼクは、季節が合ってないからと見学に回ることにしたようだ。シテカも季節は合わないらしいが、彼にはそんなことは関係ないようだ。
「はぁ……そんなこと考えたこともなかったね」
「僕の家系では、できるだけ精霊と離れることが、上霊の訓練のひとつになっているんです」
「離」の情報源であるクロヤハが、キロヒに代わってキムニルに説明をする。
「いいの? そんな話を一族以外にして」
「確証が得られるほど試されているわけではないです。もし本当にそこまで効果があるなら、父も兄二人も全員特級になってないとおかしいです。けれど、距離が上級精霊になるのに効果があるのか。これだけの人数がいれば、実験結果で明らかになるかもしれません」
クロヤハの熱心な説得に、彼はふぅんと鼻を鳴らす。
「それで、僕に協力する利点は?」
「……実験結果は全て差し上げます。先輩が好きに使ってもらって構いません」
これは、最初から考えなければならなかったことだ。だがキロヒたち女子組は、キムニルの欲しいものを何も用意できない。それを提供すると言い出したのが、クロヤハである。
彼はこの実験が成功した暁には、名実の「名」の方をキムニルに差し出すと決めた。
「うーん、いらないかな」
けれど、残念ながら彼の欲しいものではなかったようだ。
「でも、まあ……僕が協力したことで上霊したとしても、それを吹聴して回らないなら……手伝ってもいいよ」
キロヒは首を傾げた。それはキロヒたちに何の負担もないことだ。そんなことでいいのか、と。
「君たちの実験が成功したら……僕も中級のイヌカナの上霊を手伝える。まったく利点がないわけじゃない。ただ、君たちを手伝って、他の生徒を手伝わないのはズルイって言われると、面倒くさいんだよ。だから、僕の手伝いを口外しないこと。それが約束」
キムニルという男は、確かにつかみどころがない。
けれども、エムーチェの服を拾うためについてきたり、イヌカナの上霊を手伝いたいと考えていたりと、友情に厚い人なのは間違いないようだった。
「ニヂロがまた壊れましたわ」
「壊れてねぇ!」
早く上霊したいニヂロだったが、「離」があまりに難しく、すっかり煮詰まっていた。今日も寒い外では、今日もたくさんの生徒が上霊の糸口を探していた。一年生だけでなく、上級生も多い。
普通は何年もかけて上霊するのだから、いきなりできなくてもおかしくはない。キロヒは、三年生くらいまでに上霊できれば上出来だと思っていた。
「よく考えろ。自分でツララから離れようとするから難しいんだ。それなら強制的に離されれば、否が応でも上霊せざるを得なくなるんじゃねぇか? そこのビニニブスみたいに」
いい考えとばかりに、ニヂロが提案する。ザブンが上霊した時の話を言っているのだろう。嵐の日に、海まで転がって溺れたサーポク。あるいは軽く聞こえてきただけだが、大きな鳥に連れ去られそうになったサーポク。
確かにどちらも、精霊と引き離された状態だったかもしれない。少なくとも、後者はそうだったのではないだろうか。
まだ最初の頃のように、命を賭けると言い出さなかっただけマシかもしれないが、これもなかなかの力技である。
「というわけで、ザブンにアタシをさらわせろ」
「寒いがら嫌どよー」
ずびびと、サーポクが鼻水をすする。今日も外套に毛布に、完全防備だ。
「ニヂロ、いくら特級と言えども暑い方が得意なザブンに、この環境で頼むのは酷ですわ」
「ぐっ、使えねぇ」
ニヂロは呻いて、次の案を考え始めた。
けれどキロヒは、面白い発想だと思っていた。確かにザブンは環境が合わな過ぎるが、他の方法があるのではないかと思考を巡らせ。
「実験という形で……ニル先輩に、頼んでみるとかどうですか?」
彼女らが知る中で、数少ない特級の一人──五年のキムニルが思い浮かんで、小声で提案してみた。
彼の精霊であるバリーは、見た感じではあるが季節感が分かりにくい。少なくとも、エムーチェよりは、確実に寒さにも対応できそうだと思ったのだ。
「ニル……あのバチバチか」
「手伝ってくれるかは、聞いてみないと分かりませんが……」
悪い人ではないしちゃんと話も通じるのだが、いまひとつ、キムニルはつかみどころがない。エムーチェであれば、環境さえあえば手伝ってくれそうな気がするのだが。
「実験台にくらい、いくらでもなる。よし、バチバチを呼ぶぞ」
「今日は無理ですね」
「何でだよ」
「五年生のニル先輩に、会う方法がないんです……」
この学園はとても生徒に優しいが、不便なところもある。自由に他の学年の生徒と会うことが難しいということだ。同学年であれば、男女で寮が違っても食堂で会うことはできる。
しかしこれが他学年になると、外か大講堂でしか会えない。事前に約束をしておかないと運頼みだ。
それについては、利点がないわけではない。上下関係の煩わしさが少ない。年が上というだけで、下に強く当たる人はいる。そういった軋轢がこの学園は少ないのは、キロヒにはありがたいことだ。
「じゃあ、どうやって会うんだよ」
「大講堂が海か川の日であれば、会えるとは思います」
いつもエムーチェの服を拾っている姿を思い出し、キロヒは自分の指輪をいじって白雲を出す。教室の白雲で掲示されている、大講堂の予定表を複写していた。それを呼び出す。白雲の掲示は、複写が簡単にできるから便利だ。
「いつだ、それは」
「……六日後ですね」
「遠すぎだろっ!」
大講堂の環境は、キロヒにはどうしようもない。なのに短気なニヂロに怒られるのは理不尽だった。
「それで……僕に手伝ってほしい、と?」
「はい。もし、この実験が効果的であれば……他の人にも使えるのではないでしょうか」
どうしてこんなことになったのか。
海辺の大講堂では、エムーチェとサーポクがきゃっきゃうふふと楽しんでいる。そこはいつものことなのだが、いつものことでないのは、キロヒの後方である。
スミウのイミルルセとニヂロ。ここまでは分かる。特にニヂロは、この件の当事者である。
だがそこに更に、屋根裏部屋男子四人がくっついてきた。この海の大講堂の日までの六日間。その間の情報交換で、実験に参加したいと男子が食いついてきたのである。
ニヂロは非常に不満で、最初は男子を蹴散らそうとしたいたのだが、クロヤハを始めとする上霊に熱意を持っている勢が食いついて離れなかったのである。特にクロヤハ、ヘケテ、シテカの三人だ。カーニゼクは、季節が合ってないからと見学に回ることにしたようだ。シテカも季節は合わないらしいが、彼にはそんなことは関係ないようだ。
「はぁ……そんなこと考えたこともなかったね」
「僕の家系では、できるだけ精霊と離れることが、上霊の訓練のひとつになっているんです」
「離」の情報源であるクロヤハが、キロヒに代わってキムニルに説明をする。
「いいの? そんな話を一族以外にして」
「確証が得られるほど試されているわけではないです。もし本当にそこまで効果があるなら、父も兄二人も全員特級になってないとおかしいです。けれど、距離が上級精霊になるのに効果があるのか。これだけの人数がいれば、実験結果で明らかになるかもしれません」
クロヤハの熱心な説得に、彼はふぅんと鼻を鳴らす。
「それで、僕に協力する利点は?」
「……実験結果は全て差し上げます。先輩が好きに使ってもらって構いません」
これは、最初から考えなければならなかったことだ。だがキロヒたち女子組は、キムニルの欲しいものを何も用意できない。それを提供すると言い出したのが、クロヤハである。
彼はこの実験が成功した暁には、名実の「名」の方をキムニルに差し出すと決めた。
「うーん、いらないかな」
けれど、残念ながら彼の欲しいものではなかったようだ。
「でも、まあ……僕が協力したことで上霊したとしても、それを吹聴して回らないなら……手伝ってもいいよ」
キロヒは首を傾げた。それはキロヒたちに何の負担もないことだ。そんなことでいいのか、と。
「君たちの実験が成功したら……僕も中級のイヌカナの上霊を手伝える。まったく利点がないわけじゃない。ただ、君たちを手伝って、他の生徒を手伝わないのはズルイって言われると、面倒くさいんだよ。だから、僕の手伝いを口外しないこと。それが約束」
キムニルという男は、確かにつかみどころがない。
けれども、エムーチェの服を拾うためについてきたり、イヌカナの上霊を手伝いたいと考えていたりと、友情に厚い人なのは間違いないようだった。
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